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小売業(一般)(その5)(群馬の巨人「ベイシア」孤高の小売集団の全貌 2020年にグループの総売上が1兆円を突破、インタビュー/ベイシア創業者 土屋嘉雄 「ベイシアは“膨張”ではなく“成長”を追求してきた」、ワークマンの経営幹部は極力出社しない、年収1000万「ワークマンフランチャイズ」の内情 狭き門FCのオーナーになるための「5つの条件」) [企業経営]

小売業(一般)については、7月21日に取上げた。今日は、(その5)(群馬の巨人「ベイシア」孤高の小売集団の全貌 2020年にグループの総売上が1兆円を突破、インタビュー/ベイシア創業者 土屋嘉雄 「ベイシアは“膨張”ではなく“成長”を追求してきた」、ワークマンの経営幹部は極力出社しない、年収1000万「ワークマンフランチャイズ」の内情 狭き門FCのオーナーになるための「5つの条件」)である。

先ずは、12月17日付け東洋経済オンライン「群馬の巨人「ベイシア」孤高の小売集団の全貌 2020年にグループの総売上が1兆円を突破」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/396908
・『「本年10月をもって総売上1兆円を達成いたしました」 2020年11月19日、群馬に本拠を置く小売り企業主体のベイシアグループは、静かに1兆円(2019年11月~2020年10月の総売上高)到達のお知らせをホームページに掲載した。 売上高1兆円を超える小売りグループは、国内に10もない。直近の決算期ベースで売上高の上位を見ると、イオン、セブン&アイホールディングス(HD)、ファーストリテイリング、パン・パシフィック・インターナショナルHD(旧・ドンキホーテHD)といった誰もが知る上場企業が名を連ねる。その中で、非上場のベイシアグループは7位。まさに異色の存在である。 ベイシアグループで唯一上場するのが作業服チェーンで急成長を続けるワークマンだ。ホームセンター業界で売上高トップのカインズもグループの一角をなす。カインズとワークマンが“きょうだい”であることは、あまり知られていないだろう』、私も初めて知った。
・『M&Aをせずに1兆円に到達  ベイシアグループは1959年に群馬県伊勢崎市で服地屋として創業した「いせや」を前身とする小売り主体の企業集団で、グループ会社は28社を数える。創業者である土屋嘉雄氏(88)が会見などの表舞台に出てくる機会はほぼない。創業者一代で築き上げたグループは孤高の流通小売り集団ともいえる。 小売り業界では事業拡大の切り札としてM&Aを積極的に行ってきた企業が多い。だが、ベイシアグループはM&Aを一切行わず、自前での着実な成長路線を歩んできた。創業者の土屋嘉雄氏は、東洋経済の取材に対し「(M&Aを)否定してきたのではなく、これまで選択する必要性がなかった。規模だけの追求はしたくない」と答えた。 現在、ベイシアグループ全体をとりまとめる旗振り役はカインズの土屋裕雅会長(創業者の長男)が担っており、新たなグループ経営を見据えた取り組みが着々と進んでいる。孤高の小売り集団は売上高1兆円を達成した先に、どのような変貌を遂げるのか。 『東洋経済プラス』の短期連載「群馬の巨人 ベイシアグループの正体」ではこの記事の続きを無料でお読みいただけます。 以下の記事を配信しています。 知られざる「1兆円小売り集団」の全貌 インタビュー①/創業者・土屋嘉雄氏がすべてを語る インタビュー②/カインズ・土屋裕雅会長を直撃 インタビュー③/ワークマン・土屋哲雄専務を直撃 カインズ、ワークマン“真逆”の経営スタイル データ/3つの指標でわかるベイシアグループの実力』、「M&Aを一切行わず、自前での着実な成長路線を歩んできた」、とは大したものだ。

次に、上記記事の最後に紹介したもののうち、第一のインタビューである、12月17日付け東洋経済オンライン「インタビュー/ベイシア創業者 土屋嘉雄 「ベイシアは“膨張”ではなく“成長”を追求してきた」」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/25503
・『26歳のときに群馬県の伊勢崎市でいせやを創業し、一代で1兆円の流通グループを築いた土屋嘉雄氏。どのような思いで大目標の到達を受け止め、そして今後のベイシアグループや小売業の将来をどう考えているのかを聞いた。(インタビューは書面で行った、Qは聞き手の質問、Aは土屋嘉雄氏の回答) Q:少子高齢化やネット通販台頭の影響を受け、競争の激しい国内小売市場において、ここまで成長できた理由、大手の同業他社と決定的に違う強みをどう見ていますか。 A:10月末におかげさまで1兆円を達成いたしました(2019年11月~2020年10月の年間売上高)。要約すれば「継続」「原理原則の徹底追求」「人材の育成」「情報収集と時代への対応」ということに尽きるかと思います。 「継続」とは、潰れたりせずに事業を続けるということ。一緒に働いてくれる社員に対する責任、支持してくれるお客様のためにも、会社が継続されなければならないということです。当社の標語に「継続は力」というのがありますが、続けるところから新しい力も生まれてくると思っています。 これを実現するために、いたずらに規模の拡大を求めず、身の丈に合った成長を守り続ける。そのためにも人を育て、“膨張”でなく“成長”を追求してきました。 そして、広く情報を集め、的確に時代に反応する。いうなれば、当たり前のことですが、そのための原理原則を愚直に、徹底的に追求してきました。振り返れば、それがベイシアグループの一番の特色であると思います。 一方で「1兆円構想」「商業の工業化」「地域格差の解消」といった大きな目標を掲げて自分たちの目指す方向性や社会的な使命を意識づけてきました』、「いたずらに規模の拡大を求めず、身の丈に合った成長を守り続ける。そのためにも人を育て、“膨張”でなく“成長”を追求してきました」、ずいぶん堅実にやってきたようだ。
・『成長に2つの要因  Q:創業以来、時代や消費環境の変化に応じて見直してきた経営戦略、逆にあえて変えずに守り通してきた戦略は何ですか。 A:いろいろと社会の変化に対応して変えてきましたが、最も大きかったのは「分社経営」と「PB(プライベートブランド)化」です。 もともとベイシア(当時は「いせや」)はGMS(総合スーパー)として成長してきました。衣食住の生活必需品を総合的に扱い、店舗も8000平方メートルから1万平方メートルと大型でした。 しかし、1973年に「大店法」が施行され、1978年にはこれが強化されて500平方メートル以上の大型店の出店が強く規制されました。これを機にベイシアは分社経営に転換しました。 最初は、住関連部門を「いせやホームセンター」として専門店化し、その後「カインズ」として分社しました。「ワークマン」はフランチャイズチェーンとして1982年に分社・独立。その後、カー用品を「オートアールズ」、家電部門を「ベイシア電器」として分社、急拡大していたコンビニ部門で「セーブオン」を設立しました。 それぞれが専門性を追求、独自に成長した結果、カインズはホームセンター業界でのトップ企業、「ワークマン」は“第2のユニクロ”とマスコミから言われるような特色ある企業に成長しました。 経営理念を共有化する以外、グループとしてとくにコントロールすることもなく専門性を追求してきて、他に例を見ない企業集団になったと思います。ここからベイシアグループ独特のシナジーも生まれています。 オリジナル商品化(PB商品)への取り組みでは、最初は「商工分離」で、作るのはメーカーに任せ、自分たちは販売に徹するという方針でしたが、アメリカなど海外からの直輸入を経てオリジナル商品化に取り組みました。これは一般的に低価格化が目的でしたが、カインズは機能、デザインなどNB(ナショナルブランド)を超える価値を追求、多くの賞もとって、オリジナル商品化をリードする企業になっています。 守り通してきたものは、「よりいいものをより安く」という基本理念です。これはいつの時代にも、どこでも普遍的な理念だと思います。 もう1つ、当グループには「クリーンポリシー」というものがあります。取引先との饗応、社員間での金銭の貸借を一切禁じたもので、その徹底ぶりは全産業でみてもトップクラスのものだといえます』、「分社経営」で「それぞれが専門性を追求、独自に成長した結果、カインズはホームセンター業界でのトップ企業、「ワークマン」は“第2のユニクロ”とマスコミから言われるような特色ある企業に成長」、大したものだ。「「クリーンポリシー」・・・取引先との饗応、社員間での金銭の貸借を一切禁じたもの」、ここまで徹底するとは驚かされた。
・『規模だけの追求はしない  Q:大手小売企業では珍しく、M&Aに頼らず自社成長にこだわってきた理由を教えてください。また、グループ企業の統一感を打ち出すのではなく、それぞれ異なる形で業態を独立させた意図は何だったのでしょうか。 A:吸収合併などを一切行わずに、オーガニックに成長してきたことは、ベイシアグループのきわめて大きな特色です。 しかし、M&Aを否定してきたものではなく、これまでのところ、選択する必要性がなかったから、といったほうが正しいと思います。いたずらに規模の拡大を追求しないという方針に沿ったものです。 今後、戦略的に必要であれば(M&Aを)行うこともあります。デジタル時代になって専門的な知識、機能が必要になり、それを社内で育てるには時間がかかりそうだという場合には、そのような企業を吸収や合併することも必要になるでしょう。 しかし、規模だけの追求はしたくありません。機能、技術などで一体になることで企業価値が上がるものでなければ意味がありません。合併しても、企業理念は共有できなければならないと思います。 異なる業態で独立したのは、専門性を追求することで特色のある企業となり、グループ全体として世界観が広がるからです。そのうえで、お互いが切磋琢磨して競うほうがいいと思っています。グループシナジーもそのほうがより広いものとなるでしょう。 Q:カインズ会長の長男・土屋裕雅氏は、PB開発やIT戦略の強化を推進しています。こうした裕雅氏の経営をどうみていますか。 (裕雅氏は)デジタル時代に果敢に挑戦し、新しい小売業のスタイルを創造しようとしています。「IT小売業」と言っていますが、小売業の特性を最大限に活かした企業像を作ってもらいたいと思います。 また、積極的に広い世界の人たちとコミュニケーションをとっています。異業態の人たちとも交流しています。これからの時代に大切なことです。今後はグループ全体をどうリードし、何を創り出すか、楽しみにしています。 Q:三井物産出身でご自身の甥に当たる土屋哲雄氏を2012年にワークマンに招聘した背景には、どのような狙いがあったのですか。 ワークマン専務(哲雄氏)に対しては、三井物産という世界企業で培われた視野はこれからのベイシアグループにとっても極めて貴重なものだと楽しみです。若い人たちにとっても大きなインパクトを持ち、目標になる人材です。 結果として、これまで純血主義できたベイシアグループも変わっていくべきで、必要なら外部のすぐれた人たちを積極的に招聘していくべきでしょう。そのほうが、若い人たちも大きく育つと思います。 Q:企業経営において、創業家が担うべき、もしくは創業家に求められる役割は何だと考えていますか。 A:創業家というものをあえて意識してきたわけではありませんが、創業の歴史は極めて重要な企業文化だと思います。 根がしっかりしていなければ樹は大きくなれない、という例えの通り、企業文化をしっかりと守り、継承することは大切だと思います』、「ワークマン専務」へのインタビューは第三の記事で紹介するが、なかなかの人物のようだ。
・『新しい小売業が誕生する  Q:アマゾンを筆頭にEC(ネット通販)が拡大し、GMSやコンビニ業態の成長が頭打ちとなる中、画一的なサービスや品ぞろえでの店舗運営は限界にあるとも言われています。チェーンストア経営のメリットとデメリットをどう考えていますか。 地域により需要も異なる。当然のことながら、地域のニーズに合った品ぞろえは小売業の原点です。 一方で、商品開発や調達、とくに海外開発などではチェーンストアとしての統一性と一定のスケールが重要です。運営面でのチェーンストア方式と地域ニーズへの対応は、両方ともますます重要になるもので矛盾するものではありません。 ECとリアルは両方を融合して最もお客様にとって便利なシステムを追求するべきで、それはITの活用で可能です。新しい小売業のスタイルが誕生すると思っています。 Q:消費者のニーズはこれからどう変化していき、今後の国内小売市場で生き残る企業の条件は何だと考えていますか。 A:一人ひとりのお客様のニーズに的確に応えるということは、どのような時代になってもサービス業の究極です。そのためにECやリアルを、それぞれの利点を活かして融合していくべきでしょう。 ECにはECならではの便利さがあり、リアルにはECにはない楽しさがあります。フードコートのような憩いの場や商品体験ができる場を提供することは、ECにはないものです。 また、小売業は「膨大な人たちが集まる」という、他の産業にはない特色があります。この、人との出会いとそこから生まれるデータの蓄積は、これからの楽しい社会をつくるうえで極めて貴重なものです。それをいかに活用していくかが、これからのサービス業の大きな使命であり、楽しみでもあると思います。 グループシナジーも、それぞれの企業にそれぞれのニーズを持ったお客様が集まります。そこから面白い結果が生まれるでしょう。(カインズやベイシアが出店している商業施設「くみまちモール」のような)さまざまな機能を持つ企業の集積となるモールは、これからの地域の活性化に大きな役割を果たせると思います』、今後の「ベイシア」グループの展開が楽しみだ。

第三に、11月17日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した株式会社ワークマン専務取締役の土屋哲雄氏による「ワークマンの経営幹部は極力出社しない」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/252734
・『今、最も注目を集める急成長企業ワークマン。 10月16日、横浜・桜木町にオープンした次世代店舗「#ワークマン女子」1号店には、3時間の入店待ち行列ができたという。 そんなワークマンは「しない会社」だ。◎社員のストレスになることはしない 残業しない。仕事の期限を設けない。ノルマと短期目標を設定しない。◎ワークマンらしくないことはしない 他社と競争しない。値引をしない。デザインを変えない。顧客管理をしない。取引先を変えない。加盟店は、対面販売をしない、閉店後にレジを締めない、ノルマもない。 ◎価値を生まない無駄なことはしない 社内行事をしない。会議を極力しない。経営幹部は極力出社しない。幹部は思いつきでアイデアを口にしない。目標を定め、ノルマを決め、期限までにやりきるといった多くの企業がやっていることは一切しない。とりわけ「頑張る」はしないどころか、禁止だ。 それでも業績は、10期連続最高益を更新中だ。 2020年3月期は、チェーン全店売上(ワークマンとワークマンプラス)が1220億円(前年同期比31.2%増)。営業利益192億円(同41.7%増)、経常利益207億円(同40%増)、純利益134億円(同36.3%増)となった。 なぜ、コロナ禍でも業績が伸び続けているのか。 「データ活用ゼロ」だったワークマンが、どうやって自分の頭で考える社員を育てたのか。 このたびワークマン急成長の仕掛け人である土屋哲雄専務が、Amazonに負けない戦略など4000億円の空白市場を切り拓いた秘密を語り尽くした初の著書『ワークマン式「しない経営」』がジュンク堂書店池袋本店、ブックファースト中野店などでビジネス書ランキング1位となり、発売たちまち重版。日経新聞にも掲載された。 なぜ、「しない経営」が最強なのか?(スタープレーヤーを不要とする「100年の競争優位を築く経営」とは何か。 ワークマン急成長の仕掛け人、土屋哲雄専務が初めて口を開いた』、普通はXXする経営が一般的なのに、「しない経営」をモットーにしているとは、素晴らしい会社だ。
・『なぜ経営幹部は極力出社しないのか  (土屋哲雄氏の略歴はリンク先参照) 会社の中で付加価値を生まない時間をどんどん削っても、生産性が上がらないのはなぜか。 それは付加価値を生まない時間をつくる人がいるから。 その犯人は経営者や幹部だ。 優秀な経営者や幹部ほど、社員の余計な仕事をつくる。思いついたことをまわりに言うと、経営者や幹部の言うことだから関心を持たざるをえない。 たまたまエチオピア経済のニュースを見た経営者が、「エチオピアが熱いというが、アパレルは生産しているのか?」と部長に聞く。 部長は忖度(そんたく)して「さっそく調べます」と言って、自分の部下に「明日までにエチオピアで生産しているアパレル業者についてレポートをまとめてくれないか」と仕事を振る。 部下は自分の仕事をいったん止め、ネットでエチオピアのビジネスをリサーチする。 結果として、エチオピアは関税面でアメリカにもヨーロッパにも有利に輸出できる有望な産地であることがわかる。 でも会社には差し迫ったニーズはない。なにしろ遠すぎる。 たまたま聞きかじったトレンドの調査を部下に投げるなんて一番やってはいけないことだ。その分、継続的な重要テーマへの時間が削がれる。必要なら部下に振らないで、自分で調べればいい。 そのために、経営者や幹部は現場に行って極力出社しなければいい。 現場で発見したことは長短あるが、どこかで聞きかじったテーマより重要性が高い。 現場には改善と改革のヒントが隠されている。経営者が新しいテーマを出してもいいが、1年で数回程度にすべきだ。それまでじっと我慢してため込む。その間に忘れたら重要性が低い証拠だ』、「付加価値を生まない時間をつくる人がいるから。 その犯人は経営者や幹部だ。 優秀な経営者や幹部ほど、社員の余計な仕事をつくる。思いついたことをまわりに言うと、経営者や幹部の言うことだから関心を持たざるをえない」、「現場には改善と改革のヒントが隠されている。経営者が新しいテーマを出してもいいが、1年で数回程度にすべきだ。それまでじっと我慢してため込む。その間に忘れたら重要性が低い証拠だ」、その通りだ。。
・『稟議中も発議者は座らない  当社の属するベイシアグループでは、創業時から現場主義が徹底されている。 社長が会社にいるのは週1回、私は週2回だ。 出社したときには稟議がある。ワークマンの稟議は発議者が決裁者のデスクの前に立って説明する。 私は最初その現場を見て、上下関係が際立ってよくないと思ったが、実際に立って説明すると、余計なことを言わないからすぐ終わっていい。社長の出社を週1回にするためにも立ち稟議は必要だ。 私は出社しない日は、加盟店で販売や在庫状況をチェックして自動発注の精度を確認したり、地方の不動産を見て、売れる場所かどうかを判断したりしている』、「社長が会社にいるのは週1回、私は週2回だ」、よくこんなもので回るものだとも思うが、通常はどうでもいい質問や指示で現場を混乱させているのだろう。「稟議は発議者が決裁者のデスクの前に立って説明する・・・実際に立って説明すると、余計なことを言わないからすぐ終わっていい」、なるほど。
・『幹部は思いつきでアイデアを口にしない  幹部が思いつきで何かを始めることほど会社にとってマイナスなことはない。 社員はやらなくてもいい仕事に時間を取られて迷惑だ。 ビジネス書を読んで思いついたこと、セミナーや勉強会で聞きかじったことなどを、すぐに自社に当てはめて実施しようとしても成果は出ない。 「これからはAIだ」「ビッグデータだ」「DXだ」と2年くらいで消えていく言葉(バズワードという専門用語)に惑わされ続ける。 経営者が思いつきでいろいろやろうとすると、本当に仕事に没頭している社員には迷惑だ。 フラフラする社長を見るにつけ社員はイライラする。 「しない経営」を実施するのは、感度がよく、いい経営者ほどつらい。 「しない経営」は私への戒(いましめ)でもある。 本書で触れたように、私は何にでもすぐに飛びつくジャングル・ファイターだった。 元来やりたがりで、おいしそうな話があるとすぐにやってみたくなり、ちょこちょこ仕掛けるのが大好き。トレンドには乗りたい。One to Oneマーケティングの顧客管理や、お客様に応じて値段を変えるダイナミック・プライシングも試してみたくて興味津々。 だが、ワークマンのような一つのことを深掘りするのが得意な会社には有害だ。 だからじっと堪えた。 私が会社にいる間は、客層拡大という目標と、それを支える「しない経営」と「エクセル経営」だけでいい。絶対にやるまい。 いい経営者ほどアイデアが浮かぶ。 ビジネス書を1冊読むたびに新しい事業アイデアや改革案が浮かぶ。 それを封印するのは結構つらい。でも、未熟な私が並みの経営者になるには、そのつらさを乗り越えなければいけない。 鈍感に見えるくらい愚直に一つの目標しか持たず、それに没頭するのが本当にいい経営者だ。 この8年間、ずっとそう自分を戒めてきた』、「いい経営者ほどアイデアが浮かぶ。 ビジネス書を1冊読むたびに新しい事業アイデアや改革案が浮かぶ。 それを封印するのは結構つらい。でも、未熟な私が並みの経営者になるには、そのつらさを乗り越えなければいけない。 鈍感に見えるくらい愚直に一つの目標しか持たず、それに没頭するのが本当にいい経営者だ」、自分らしさを「封印して」いるのは、大変だろう。
・『【著者からのメッセージ】  急成長ワークマンの仕掛け人が初めて全てを語る! ワークマンは「しない会社」だ。 ◎社員のストレスになることはしない(残業しない。仕事の期限を設けない。ノルマと短期目標を設定しない。 ◎ワークマンらしくないことはしない(他社と競争しない。値引をしない。デザインを変えない。顧客管理をしない。取引先を変えない。加盟店は、対面販売をしない、閉店後にレジを締めない、ノルマもない。 ◎価値を生まない無駄なことはしない(社内行事をしない。会議を極力しない。経営幹部は極力出社しない。幹部は思いつきでアイデアを口にしない。目標を定め、ノルマを決め、期限までにやりきるといった多くの企業がやっていることは一切しない。とりわけ「頑張る」はしないどころか、禁止だ。 それでも業績は10期連続最高益を更新中だ。 2020年3月期は、チェーン全店売上(ワークマンとワークマンプラス)が1220億円(前年同期比31.2%増)。営業利益192億円(同41.7%増)、経常利益207億円(同40%増)、純利益134億円(同36.3%増)となった。 2020年9月末現在、ワークマンとワークマンプラスの店舗数は885店舗(ワークマン663店舗、ワークマンプラス222店舗)となり、ユニクロの国内店舗数を抜いた』、「しない会社」のなかでも、「目標を定め、ノルマを決め、期限までにやりきるといった多くの企業がやっていることは一切しない。とりわけ「頑張る」はしないどころか、禁止だ」、それで「10期連続最高益を更新中」、とは恐れ入った。
・『「しない会社」が、どのようにブルーオーシャン市場を発見し、客層拡大して業績を上げたのか。どのように自分の頭で考える社員を育てたのか。 これが本書のテーマである。 このテーマを解読する上で大切なのが、本書で初めて紹介する「しない経営」と「エクセル経営」だ。 「しない経営」により「社員よし」「加盟店よし」「取引先よし」「会社よし」の”四方よしの経営”ができている。 「しない」とは、相手の立場で考えると、「されない」ということだ。 無用な干渉をされないことで、自分の時間を有効に使えるので、ストレスフリーで売上を上げ、自分のペースで楽しく働くことができる。 ワークマンにきてびっくりしたのが、データ活用ゼロの会社だったことだ。 店舗在庫の数量データすらなかった会社が、高度なAIソフトやデータサイエンティストを使わずに、ただのエクセルを活用することで、どのように変わったか。 ワークマンプラスの品揃えは「エクセル経営」で決まった。 2012年以来、8年間飽きずにコツコツとデータ活用研修をやり続けている。 「継続は力なり」とはよく言ったもので、社員のデータ活用力は年々高まっている。 まったく自信のなかった人、存在感のなかった人、店長に信頼されていなかった人が、いまやトップクラスの人材になり、会社を引っ張るリーダーになった。 この本の最終章には、早稲田大学大学院・ビジネススクールの入山章栄(いりやま・あきえ)教授との対談で、いま話題の「両利きの経営(知の探索×知の深化)」はどうすれば実現するかを考察した。 本書で紹介する方法は特別なものではない。すべての企業で実施できるものばかりだ。 ビジネスに携わる方には企業変革のケーススタディとして、経営者や幹部の方には、経営変革の参考材料として活用いただければと思う。 この本は私の初めての本だ。成功談や美談を書く気は一切ない。 還暦直前に入社した私が、拙い頭でどう考え、実行したか。 それだけをありのままに書こうと思う。 ps.【だから、この本。】で5回、インタビューを受けました。こちらもぜひご覧ください』、時間が出来たら読んでみたい。 
タグ:東洋経済オンライン 小売業 ダイヤモンド・オンライン (一般) 【著者からのメッセージ】 (その5)(群馬の巨人「ベイシア」孤高の小売集団の全貌 2020年にグループの総売上が1兆円を突破、インタビュー/ベイシア創業者 土屋嘉雄 「ベイシアは“膨張”ではなく“成長”を追求してきた」、ワークマンの経営幹部は極力出社しない、年収1000万「ワークマンフランチャイズ」の内情 狭き門FCのオーナーになるための「5つの条件」) 「群馬の巨人「ベイシア」孤高の小売集団の全貌 2020年にグループの総売上が1兆円を突破」 カインズとワークマンが“きょうだい”であることは、あまり知られていないだろう M&Aをせずに1兆円に到達 M&Aを一切行わず、自前での着実な成長路線を歩んできた 「インタビュー/ベイシア創業者 土屋嘉雄 「ベイシアは“膨張”ではなく“成長”を追求してきた」」 一代で1兆円の流通グループを築いた土屋嘉雄氏 いたずらに規模の拡大を求めず、身の丈に合った成長を守り続ける。そのためにも人を育て、“膨張”でなく“成長”を追求してきました 成長に2つの要因 「分社経営」と「PB(プライベートブランド)化」 れぞれが専門性を追求、独自に成長した結果、カインズはホームセンター業界でのトップ企業、「ワークマン」は“第2のユニクロ”とマスコミから言われるような特色ある企業に成長しました 「クリーンポリシー」 取引先との饗応、社員間での金銭の貸借を一切禁じたもの 規模だけの追求はしない 新しい小売業が誕生する 今後の「ベイシア」グループの展開が楽しみだ 土屋哲雄 「ワークマンの経営幹部は極力出社しない」 普通はXXする経営が一般的なのに、「しない経営」をモットーにしているとは、素晴らしい会社だ なぜ経営幹部は極力出社しないのか 付加価値を生まない時間をつくる人がいるから。 その犯人は経営者や幹部だ。 優秀な経営者や幹部ほど、社員の余計な仕事をつくる。思いついたことをまわりに言うと、経営者や幹部の言うことだから関心を持たざるをえない 現場には改善と改革のヒントが隠されている。経営者が新しいテーマを出してもいいが、1年で数回程度にすべきだ。それまでじっと我慢してため込む。その間に忘れたら重要性が低い証拠だ 稟議中も発議者は座らない 社長が会社にいるのは週1回、私は週2回だ 稟議は発議者が決裁者のデスクの前に立って説明する 実際に立って説明すると、余計なことを言わないからすぐ終わっていい」 幹部は思いつきでアイデアを口にしない いい経営者ほどアイデアが浮かぶ。 ビジネス書を1冊読むたびに新しい事業アイデアや改革案が浮かぶ。 それを封印するのは結構つらい。でも、未熟な私が並みの経営者になるには、そのつらさを乗り越えなければいけない。 鈍感に見えるくらい愚直に一つの目標しか持たず、それに没頭するのが本当にいい経営者だ 「しない会社」のなかでも、「目標を定め、ノルマを決め、期限までにやりきるといった多くの企業がやっていることは一切しない。とりわけ「頑張る」はしないどころか、禁止だ」、それで「10期連続最高益を更新中」、とは恐れ入った
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