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電気自動車(EV)(その14)(「アップルカー開発断念」はEVブーム終焉のサイン?トヨタら日本勢はチャンスを活かせ、中国にEV墓場 テスラ株は暴落…「やっぱりトヨタが正しかった!」と浮かれる人が見落とす死角) [産業動向]

電気自動車(EV)については、昨年6月3日に取上げた。今日は、(その14)(「アップルカー開発断念」はEVブーム終焉のサイン?トヨタら日本勢はチャンスを活かせ、中国にEV墓場 テスラ株は暴落…「やっぱりトヨタが正しかった!」と浮かれる人が見落とす死角)である。

先ずは、本年3月8日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した佃モビリティ総研代表の佃 義夫氏による「アップルカー開発断念」はEVブーム終焉のサイン?トヨタら日本勢はチャンスを活かせ」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/340154
・『アップルカー開発中止はEVブーム終焉のサイン?  米アップルが電気自動車(EV)の開発計画を断念したと伝えられた。アップルのジェフ・ウィリアムズCOO(最高執行責任者)が社員に通達したと、米ブルームバーグが報じた。それによると、アップルカー開発チームの一部開発者はAI部門に配置転換し、アップルでは珍しいレイオフ(一時解雇)を計画しているという。 アップルといえば、スマートフォンの世界でiPhoneの存在感が非常に大きい。EV化に伴い、クルマが高度なソフトウェアを搭載する「走るスマホ」ともいわれるようになる中、そのアップルがEVに進出するということで、自動車業界からも脅威の存在としてその動向が注目されていた。 特に、自動車業界にとって100年に一度の大変革期といわれるゆえんである「CASE革命」の中核に位置する、「電動化」と「自動運転」をセットで開発するアップルカーを同社がどう具現化するかは、業界の大きな関心事だった。 脱炭素社会に向けたEVと自律走行実現のための自動運転の親和性をとらえたアップルカー。アップルは、「EVによる完全自動運転」を目指したものと受け止められていた。) しかし、10年越しとなるアップルカー開発の社内プロジェクト「タイタン」は、ここにきてEV開発を断念したと伝えられた。 この間、アップルは米本社のあるカリフォルニア州での試験走行を重ねてきた。23年の同州での走行試験の距離は約72万9000kmと前年の3.6倍に増えており、自動運転技術などの特許も数多く取得し実用化への布石を打ってきた。また、アップルカーを製造委託するファブレス企業としてのパートナーには、カナダのマグナ・インターナショナルや韓国の現代自動車グループに加え、日本の日産自動車の名前が候補として挙がったこともある。 アップルカー開発断念の背景には、アップルの完全自動運転EV開発が遅れている一方、生成AIを巡る競争環境の激変に対応が迫られているという社内事情があるようだ。加えて、これまで電動化の中で世界的にBEV(バッテリーEV)に偏向する風潮があったものの、直近でEV市場の変化や価格競争激化が生じるなど、EVの販売環境が悪化してきていることも挙げられる。 今後の注目ポイントとなるのが、このアップルカー撤退の動きが、自動車業界全体の電動化、特にBEVの拡大や戦略にどう影響するのか、あるいはBEVへの潮流が変わっていく(変わっている)転換点になるのか、ということだ。 それはすなわち、トヨタ自動車を筆頭に日本車のBEVへの出遅れが指摘されてきた見方が変化するのか、という意味でもある』、「アップルカー開発断念の背景には、アップルの完全自動運転EV開発が遅れている一方、生成AIを巡る競争環境の激変に対応が迫られているという社内事情があるようだ。加えて、これまで電動化の中で世界的にBEV(バッテリーEV)に偏向する風潮があったものの、直近でEV市場の変化や価格競争激化が生じるなど、EVの販売環境が悪化してきていることも挙げられる」、なるほど。
・『海外メーカーで相次ぐEV計画の修正  いわゆる「EVブーム」は、CO2削減を大命題に、欧州の環境規制強化や米国カリフォルニア州のZEV(ゼロエミッションビークル)規制、中国政府によるNEV(ニューエネルギービークル)規制といった、世界的な各種規制への対応から大きな潮流へと発展したものだ。) 欧州勢が独フォルクス・ワーゲン(VW)のテールゲート事件を契機に主流のディーゼル車からEVへの転換政策を一気に進めたほか、米国もGM、フォードがEVシフト計画を積極化した。さらに、中国は世界最大となった中国の国内市場を武器に、国家レベルでのNEV政策を押し出して「EV大国」にのし上がってきた。 一方で、日本ではホンダの三部敏宏社長が「脱エンジン」を宣言し、2040年までに新車をEVとFCV(燃料電池車)に100%切り替える方針を打ち出したものの、「敵は脱炭素であり、エンジン車ではない」(豊田章男トヨタ会長)とするトヨタの「マルチパスウェイ(全方位)」戦略を筆頭として「EV普及に後ろ向きだ」との批判を浴びてきたのも事実だ。 しかし、ここへきてEVブームの風向きが変わってきた。 23年は世界のEV販売が年間100万台を超えたが、急速に販売の伸びが鈍ってきている。中国では、過当な販売競争でNEV市場が荒れてきており、米国はEVよりハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の販売が伸びたことが注目されている。世界各国のエネルギー事情やEV販売の補助金を抑制する動きなどでBEVの伸びが鈍化しているのは確かだ。明らかにEVシフトの過渡期におけるひずみが起きている。 EVシフトを積極的に進めようとしていた自動車各社でも、その戦略を見直す動きが広がっている。) 米GMはかねて35年以降にエンジン車を販売しない目標を掲げており、25年後半に安価なEVを投入する計画だったが、その要であったホンダとの量販価格帯EVの共同開発を撤回した。代わりに戦略を修正し、PHV投入の方向を打ち出してきている。 米フォードもEV関連の投資計画全体のうち、120億ドルを抑制すると昨年10月に発表した。また、独メルセデス・ベンツは、30年の「完全EV化」を事実上撤回し、25年までに新車販売の最大50%がEVとPHVになるという見通しを「20年代後半」に遅らせた。 EVの成長ペースが鈍化しHVやPHVが当面の電動化の“現実解”との見方が広がる中で、トヨタを筆頭とする日本車各社は、市場に合わせた展開で巻き返しの好機を見いだしつつある。 だが、大きなうねりとしてBEVが主流になる動きは、長期的に見ると変わらないはずだ。 足元のEV鈍化に一喜一憂せず、日本車各社にはEV過渡期としての現状の“現実解”に対するアドバンテージを活かしながら、低コスト化や自動運転との親和性を活かした機能開発など、長期視点でのEV対応が求められることになるだろう。 また、アップルカーの撤退で、同じくテック企業とのコラボEVの代表であるホンダとソニーグループの共同開発車「アフィーラ」の動きにも変化があるのか、こちらにも注目したい』、「ここへきてEVブームの風向きが変わってきた。 23年は世界のEV販売が年間100万台を超えたが、急速に販売の伸びが鈍ってきている。中国では、過当な販売競争でNEV市場が荒れてきており、米国はEVよりハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の販売が伸びたことが注目されている。世界各国のエネルギー事情やEV販売の補助金を抑制する動きなどでBEVの伸びが鈍化しているのは確かだ。明らかにEVシフトの過渡期におけるひずみが起きている・・・EVの成長ペースが鈍化しHVやPHVが当面の電動化の“現実解”との見方が広がる中で、トヨタを筆頭とする日本車各社は、市場に合わせた展開で巻き返しの好機を見いだしつつある。 だが、大きなうねりとしてBEVが主流になる動きは、長期的に見ると変わらないはずだ・・・足元のEV鈍化に一喜一憂せず、日本車各社にはEV過渡期としての現状の“現実解”に対するアドバンテージを活かしながら、低コスト化や自動運転との親和性を活かした機能開発など、長期視点でのEV対応が求められることになるだろう。 また、アップルカーの撤退で、同じくテック企業とのコラボEVの代表であるホンダとソニーグループの共同開発車「アフィーラ」の動きにも変化があるのか、こちらにも注目したい」、その通りだ。

次に、3月26日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した多摩大学特別招聘教授の真壁昭夫氏による「中国にEV墓場、テスラ株は暴落…「やっぱりトヨタが正しかった!」と浮かれる人が見落とす死角」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/340993
・『電気自動車(EV)大手である米テスラの株価が大幅に下落し、中国では「EV墓場」が出現している。対照的に、トヨタ自動車は、EV以外の選択肢を世界の消費者に提示し多くの需要を取り込んでいる。短期的には、この戦略は有効だろう。ただ、中長期的に世界のEVシフトは再加速する可能性が高い。日本の自動車メーカーは、どのように戦えばいいのだろうか』、「中長期的に世界のEVシフトは再加速する可能性が高い。日本の自動車メーカーは、どのように戦えばいいのだろうか」、確かに「中長期的」には「世界のEVシフトは再加速」に備える必要がありそうだ。
・『トヨタの株価が3割上がり テスラの株価が3割下がったワケ  一時期、大きく盛り上がった電気自動車(EV)に対する期待が、ここへ来て世界的に鈍化している。それは、米テスラをはじめ主要EVメーカーの株価の推移からも確認できる。年初から3月中旬までの間、エンジン車、ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、EVなど全方位型の事業戦略を採るトヨタ自動車の株価は30%超上昇した。一方、それとは対照的にテスラの株価は、30%以上下落した。 中国では「EV墓場」が出現するほど、EVの供給過剰が社会問題化している。欧米の大手自動車メーカーのEV計画もやや頭打ち傾向になっている。人手不足と人件費高騰、サプライチェーン構築の遅れなどで、EVバッテリー関連のコストは想定以上に増えた。 対照的に、トヨタなどわが国の自動車メーカーは、EV以外の選択肢を世界の消費者に提示し多くの需要を取り込んでいる。短期的には、この戦略は有効だろう。 ただ、中長期的に世界のEVシフトは再加速する可能性が高い。特に、世界経済の成長の源泉として期待が高まるアジア地域で、わが国の自動車メーカーと、中国EVメーカーの競争は激化するだろう。 競争に勝ち残るため、わが国の自動車関連企業は次世代、次々世代の電動車の製造技術を早期に確立する必要がある。HVという有力な最終製品の実現に固執することなく、関連企業トップは先をにらんで必要な技術を磨き、世界に先駆けて実用化することが重要だ』、「中国EVメーカーの競争は激化するだろう。 競争に勝ち残るため、わが国の自動車関連企業は次世代、次々世代の電動車の製造技術を早期に確立する必要がある。HVという有力な最終製品の実現に固執することなく、関連企業トップは先をにらんで必要な技術を磨き、世界に先駆けて実用化することが重要だ」、その通りだ。
・『中国で「EV墓場」が社会問題 欧米の自動車大手もEVで苦戦  2023年の世界のEV販売台数は前年に比べて30%増えたものの、22年の前年比60%増に比べると、増加ペースは鈍化した。そして24年のEV販売台数は、23年と同程度か下回るとの予想もある。EV市場の成長の鈍化は、米テスラの決算でも確認できる。 1月、テスラのイーロン・マスクCEOは、24年の売上高の増加ペースが鈍化するとの見通しを示した。これにより同社の株価は下落し、投資判断を引き下げたアナリストもいる。新モデルの「サイバートラック」の生産が遅れていることに加え、電気自動車大手の中国BYDによる大幅な値下げ攻勢により、競争が一段と激化しているからだ。 中国では、不動産バブルが崩壊して個人消費の低迷が深刻になっている。地方政府の財政難もあり、EV販売への補助金が終了あるいは減少した。中国においてEVは供給過剰に陥り、経営破綻する新興EVメーカーも出ている。「1台買えば、もう1台が無料」といった信じられないセールを行う企業も現れたが、効果はほとんど出なかったようだ。 中国では行き場を失い放置される大量のEVの様子が、「EV墓場」として報道されてもいる。また、大雪時にバッテリーが消耗したことで立ち往生するEVが増えているともいう。春節(中華圏の旧正月)休暇で人々が帰省や旅行に出かけた際は、EV充電待ちの渋滞も発生した。こうした事例が広がり、消費者がEVを敬遠することに拍車をかけた。2月、中国のEV販売台数は前年同月比21.8%減の29万4000台に落ち込んだ。 翻って欧州では、自動車大手がEV計画の失敗を認める事態となっている。トヨタと世界トップの座を競う独フォルクスワーゲンは、15年に起きたディーゼルエンジンの排ガス不正問題を契機に、EVシフトを強化した。しかし、バッテリー製造コストの増加、ソフトウエアの開発力不足、充電インフラ整備の遅れなど課題は多い。同社CEO自ら「欧州EV市場は思ったほど拡大していない」との見解を示してもいる。 同様に独メルセデスは、「30年にEV専業メーカーになる」という目標を撤回し、新型エンジンの開発を進めている。また、仏ルノーは、市場環境が適さないとしてEV新会社Ampereの新規株式公開(IPO)を中止した。 米国でも欧州と似たような理由から、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードのEV戦略が計画よりも遅れている。あるいは、レンタカー大手のハーツがEVの値崩れに直面し、経営トップが更迭されるという事例も出ている』、「中国では行き場を失い放置される大量のEVの様子が、「EV墓場」として報道されてもいる・・・大雪時にバッテリーが消耗したことで立ち往生するEVが増えているともいう。春節(中華圏の旧正月)休暇で人々が帰省や旅行に出かけた際は、EV充電待ちの渋滞も発生した・・・春節・・・休暇で人々が帰省や旅行に出かけた際は、EV充電待ちの渋滞も発生した。こうした事例が広がり、消費者がEVを敬遠することに拍車をかけた。2月、中国のEV販売台数は前年同月比21.8%減の29万4000台に落ち込んだ・・・独フォルクスワーゲンは、15年に起きたディーゼルエンジンの排ガス不正問題を契機に、EVシフトを強化した。しかし、バッテリー製造コストの増加、ソフトウエアの開発力不足、充電インフラ整備の遅れなど課題は多い。同社CEO自ら「欧州EV市場は思ったほど拡大していない」との見解を示してもいる。 同様に独メルセデスは、「30年にEV専業メーカーになる」という目標を撤回し、新型エンジンの開発を進めている。また、仏ルノーは、市場環境が適さないとしてEV新会社Ampereの新規株式公開(IPO)を中止」、なるほど。
・『全方位戦略が奏功のトヨタ 世界が優位性を再認識  中国と欧米でEVが総崩れに近い状況とは対照的に、わが国の自動車メーカーは世界市場で健闘している。車載用半導体の供給が改善されて自動車生産と輸出が回復したこと、世界で中国製EVを排除する動きが強まったことも、HVに強みを持つわが国の自動車産業に追い風だ。 現状、リチウムイオン系バッテリーを搭載したEVの供給は、中国勢が強みを持つ。その価格競争力を支えたのは、中国政府の産業政策だ。中国はBYDや世界最大の車載用バッテリーメーカーである寧徳時代新能源科技(CATL)に、産業補助金や土地を供与することでローコスト戦略を支援してきた。これは奏功して23年のCATLの業績は、世界のEV市場の成長鈍化にもかかわらず、純利益が増えるなど好調だ。 一方、欧州委員会や米国のバイデン政権は、中国製EVやバッテリーなどの主要部品に対する「締め出し策」を強化した。中国の一大政策による中国EVの低価格競争を警戒しているのだ。安全保障面でも、EVの走行データなどが中国に漏れるとの危機感が強い。 米国や欧州の政府系機関は、中国製EVを締め出すことで国・域内企業の電動車供給に弾みをつけようとしている。ところが、欧米自動車メーカーがEV生産を計画通りに進められない状況にあるのは前述した通りだ。EVからHVなどへ生産ラインを変更するのも容易ではない。 そうした中で、少ない温室効果ガス排出量と長い航続距離を両立するHVの長所が改めて評価され、トヨタをはじめとしたHVに需要が向かっている。中国でもレクサスは依然として人気ブランドである。 23年、4年連続でトヨタは世界トップの販売台数を記録した。足元では傘下のダイハツ工業の検査不正問題なども明るみになっているが、燃費のいいエンジン車、HV、PHV、FCV、EVと、さまざまなタイプを幅広く取りそろえる同社の優位性を、世界が再認識したといえる』、「燃費のいいエンジン車、HV、PHV、FCV、EVと、さまざまなタイプを幅広く取りそろえる同社(トヨタ)の優位性を、世界が再認識したといえる」、なるほど。
・『リチウムイオン電池の教訓を糧に「全固体電池」の実用化を急げ  今後、中国では新興のEVメーカーの経営破綻がさらに増えるだろう。米アップルが自前のEV、通称「アップルカー」の開発を中止する方針だという報道も出ている。これに続いて自動運転技術などの開発プロジェクトの中止、関連分野でのスタートアップ企業の淘汰も増えそうだ。米国においては金利の高止まりリスクも、EV市場の下押し要因になるだろう。 また、米国では11月5日に大統領選挙を控えている。今後は政権が自動車業界の労働組合などに配慮して、EVシフトではなくエンジン車の生産、シェールガスやオイル採掘の支援を強化するかもしれない。それらの変化は、基本的にわが国の自動車産業にプラスに働くはずだ。主要先進国の自動車市場で、わが国メーカーの競争力が向上する可能性は高い。 一方、中長期的には世界のEVシフトは加速する可能性がある。特に、タイやインドネシアなど、これまで日本の自動車メーカーが高いシェアを維持した東南アジアの国では、経済成長の牽引(けんいん)役としてEV関連産業を重視している。BYDなどの新興勢が低価格を強みに、進出を加速させるだろう。 現状、リチウムイオン系電池の低コスト化とEVのユニット組み立て型生産において、BYDの競争力は高い。一方、従来型の自動車ビジネス、すなわち、すり合わせ技術を磨き全方位型の事業戦略を推進する点で、わが国の自動車メーカーは優位性を持つ。そのため、東南アジア市場を中心に、日本勢と中国勢の競争が激しくなる可能性は高い。 わが国自動車メーカーにとって重要なのは、EVの切り札として期待される「全固体電池」など、次世代バッテリーの実用化を急ぐことだ。かつてリチウムイオン電池の研究開発は、わが国が先行した。ただ、事業化・収益化に難航した。 この教訓を糧に、日本は次世代、次々世代のバッテリー開発を強化すべきだ。そのためには世界的に優秀な人材を適切な賃金で雇うことも欠かせない。今春闘で大幅な賃上げが実現していることは、追い風になっている。 海外の自動車、半導体、IT企業などとの連携も強化し、中国勢とは差別化できるようなわが国発のEVを生み出し、バッテリー製造などの国際規格策定を主導することも本気で狙うべきだろう。こうした発想が、全方位型の自動車メーカーの戦略に加わることを期待したい』、「わが国自動車メーカーにとって重要なのは、EVの切り札として期待される「全固体電池」など、次世代バッテリーの実用化を急ぐことだ。かつてリチウムイオン電池の研究開発は、わが国が先行した。ただ、事業化・収益化に難航した。 この教訓を糧に、日本は次世代、次々世代のバッテリー開発を強化すべきだ。そのためには世界的に優秀な人材を適切な賃金で雇うことも欠かせない。今春闘で大幅な賃上げが実現していることは、追い風になっている。海外の自動車、半導体、IT企業などとの連携も強化し、中国勢とは差別化できるようなわが国発のEVを生み出し、バッテリー製造などの国際規格策定を主導することも本気で狙うべきだろう。こうした発想が、全方位型の自動車メーカーの戦略に加わることを期待したい」、同感である。
タグ:佃 義夫氏による「アップルカー開発断念」はEVブーム終焉のサイン?トヨタら日本勢はチャンスを活かせ」 ダイヤモンド・オンライン (その14)(「アップルカー開発断念」はEVブーム終焉のサイン?トヨタら日本勢はチャンスを活かせ、中国にEV墓場 テスラ株は暴落…「やっぱりトヨタが正しかった!」と浮かれる人が見落とす死角) 電気自動車(EV) 真壁昭夫氏による「中国にEV墓場、テスラ株は暴落…「やっぱりトヨタが正しかった!」と浮かれる人が見落とす死角」 また、アップルカーの撤退で、同じくテック企業とのコラボEVの代表であるホンダとソニーグループの共同開発車「アフィーラ」の動きにも変化があるのか、こちらにも注目したい」、その通りだ。 EVの成長ペースが鈍化しHVやPHVが当面の電動化の“現実解”との見方が広がる中で、トヨタを筆頭とする日本車各社は、市場に合わせた展開で巻き返しの好機を見いだしつつある。 だが、大きなうねりとしてBEVが主流になる動きは、長期的に見ると変わらないはずだ・・・足元のEV鈍化に一喜一憂せず、日本車各社にはEV過渡期としての現状の“現実解”に対するアドバンテージを活かしながら、低コスト化や自動運転との親和性を活かした機能開発など、長期視点でのEV対応が求められることになるだろう。 「ここへきてEVブームの風向きが変わってきた。 23年は世界のEV販売が年間100万台を超えたが、急速に販売の伸びが鈍ってきている。中国では、過当な販売競争でNEV市場が荒れてきており、米国はEVよりハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の販売が伸びたことが注目されている。世界各国のエネルギー事情やEV販売の補助金を抑制する動きなどでBEVの伸びが鈍化しているのは確かだ。明らかにEVシフトの過渡期におけるひずみが起きている・・・ 「アップルカー開発断念の背景には、アップルの完全自動運転EV開発が遅れている一方、生成AIを巡る競争環境の激変に対応が迫られているという社内事情があるようだ。加えて、これまで電動化の中で世界的にBEV(バッテリーEV)に偏向する風潮があったものの、直近でEV市場の変化や価格競争激化が生じるなど、EVの販売環境が悪化してきていることも挙げられる」、なるほど。 「中国では行き場を失い放置される大量のEVの様子が、「EV墓場」として報道されてもいる・・・大雪時にバッテリーが消耗したことで立ち往生するEVが増えているともいう。春節(中華圏の旧正月)休暇で人々が帰省や旅行に出かけた際は、EV充電待ちの渋滞も発生した・・・春節・・・休暇で人々が帰省や旅行に出かけた際は、EV充電待ちの渋滞も発生した。こうした事例が広がり、消費者がEVを敬遠することに拍車をかけた。2月、中国のEV販売台数は前年同月比21.8%減の29万4000台に落ち込んだ・・・ 「中国EVメーカーの競争は激化するだろう。 競争に勝ち残るため、わが国の自動車関連企業は次世代、次々世代の電動車の製造技術を早期に確立する必要がある。HVという有力な最終製品の実現に固執することなく、関連企業トップは先をにらんで必要な技術を磨き、世界に先駆けて実用化することが重要だ」、その通りだ。 「中長期的に世界のEVシフトは再加速する可能性が高い。日本の自動車メーカーは、どのように戦えばいいのだろうか」、確かに「中長期的」には「世界のEVシフトは再加速」に備える必要がありそうだ。 海外の自動車、半導体、IT企業などとの連携も強化し、中国勢とは差別化できるようなわが国発のEVを生み出し、バッテリー製造などの国際規格策定を主導することも本気で狙うべきだろう。こうした発想が、全方位型の自動車メーカーの戦略に加わることを期待したい」、同感である。 「わが国自動車メーカーにとって重要なのは、EVの切り札として期待される「全固体電池」など、次世代バッテリーの実用化を急ぐことだ。かつてリチウムイオン電池の研究開発は、わが国が先行した。ただ、事業化・収益化に難航した。 この教訓を糧に、日本は次世代、次々世代のバッテリー開発を強化すべきだ。そのためには世界的に優秀な人材を適切な賃金で雇うことも欠かせない。今春闘で大幅な賃上げが実現していることは、追い風になっている。 「燃費のいいエンジン車、HV、PHV、FCV、EVと、さまざまなタイプを幅広く取りそろえる同社(トヨタ)の優位性を、世界が再認識したといえる」、なるほど。 独フォルクスワーゲンは、15年に起きたディーゼルエンジンの排ガス不正問題を契機に、EVシフトを強化した。しかし、バッテリー製造コストの増加、ソフトウエアの開発力不足、充電インフラ整備の遅れなど課題は多い。同社CEO自ら「欧州EV市場は思ったほど拡大していない」との見解を示してもいる。 同様に独メルセデスは、「30年にEV専業メーカーになる」という目標を撤回し、新型エンジンの開発を進めている。また、仏ルノーは、市場環境が適さないとしてEV新会社Ampereの新規株式公開(IPO)を中止」、なるほど。
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