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マイナンバー制度(その3)(マイナカード「落としても悪用されない」はうそ? 「セキュリティーがあまりにも脆弱」、8割の日本人が気づいていない「マイナ保険証」の恐ろしすぎる「落とし穴」 健康保険証から乗り換えていいのか?、「マイナ保険証」のせいで健康保険が「崩壊」するかもしれない…その決定的な問題点 最悪の暴挙に出る可能性も…、マイナンバーカード推進の裏で進む法改正、個人情報利用や機能追加などに「野放図拡大」のリスク) [経済政策]

マイナンバー制度については、本年1月31日に取上げた。今日は、(その3)(マイナカード「落としても悪用されない」はうそ? 「セキュリティーがあまりにも脆弱」、8割の日本人が気づいていない「マイナ保険証」の恐ろしすぎる「落とし穴」 健康保険証から乗り換えていいのか?、「マイナ保険証」のせいで健康保険が「崩壊」するかもしれない…その決定的な問題点 最悪の暴挙に出る可能性も…、マイナンバーカード推進の裏で進む法改正、個人情報利用や機能追加などに「野放図拡大」のリスク)である。

先ずは、先ずは、3月4日付けデイリー新潮「マイナカード「落としても悪用されない」はうそ? 「セキュリティーがあまりにも脆弱」」を紹介しよう。
https://www.dailyshincho.jp/article/2023/03040557/?all=1
・『岸田政権がゴリ押しするマイナンバーカード。2月末には、最大2万円分のポイントをもらうための「駆け込み申請」で人々が役所に殺到する事態となった。しかし、専門家はそのセキュリティーの脆弱(ぜいじゃく)さを指摘するのだ。 岸田政権がデジタル社会実現のため、一丁目一番地の課題として挙げる「マイナンバーカード(マイナカード)」の取得促進。 2015年に日本国内の全ての住民に12桁の番号が指定されて運用が始まったマイナンバー制度だが、一向に上がらないマイナカードの取得率は歴代政権の悩みの種であった。業を煮やした岸田文雄総理が状況打開のために投入したのが「2万円分のポイント」と「河野太郎」という二つの奇策。すなわち昨年5月にアナウンスされた公金受取口座のひもづけなどにより最大2万円分のポイントが付与される「マイナポイント事業第2弾」と、8月にデジタル相に就任した河野太郎氏である。 ポイント事業にはすでに2兆円超の予算が注ぎ込まれ、昨年10月には河野氏がマイナカードと一体化した上で健康保険証の廃止を目指すと発表。奇策は功を奏し、今年1月の時点でカードの申請件数は運転免許証の保有者数を上回り、普及率は70%近くに達している。 もちろん行政が効率化されるのは結構な話である。マイナポータルを使ってオンラインで行政手続きが行なえる電子政府化の促進も喫緊の課題であろう。さらに、個人情報が従来通り分散管理され、芋づる式に情報が漏洩する恐れがないのも理解はできる。 だが、果たしてカード普及のために消費税1%分に相当する血税を投入する必要はあったのか。保険証を廃止し、「資格確認書」という新たなムダを生み出してまでカードの取得を事実上強制する必要はあったのか。 見えてきたのは「設計不良」ともいえるマイナカードの不都合な真実であった。 マイナカードと保険証の一体化により、今後多くの人がカードを常時携行することが考えられる。河野氏も自身のホームページ上で〈(便利な)サービスを利用するために、マイナンバーカードを持ち歩きましょう〉と肌身離さず携帯することを推奨しているくらいだ。だが、その歯切れの良さとは裏腹に“常時携行”に一定のリスクが伴うことはあまり理解されていない。 『超ID社会』などの著書がある、一般社団法人「情報システム学会」常務理事の八木晃二氏によれば、 「現行のマイナンバーカードには異なる目的を持つ機能が乱暴に放り込まれ、“持ち歩いてよい機能”と“大切に管理すべき機能”とがごちゃ混ぜになってしまっています」 そもそもマイナンバー制度は、12年に当時の民主党政権が「社会保障と税の公平化・効率化」を掲げて法案を提出したのが始まり。現在も、マイナンバー自体は「社会保障」「税」「災害」の分野でしか使うことができない。だが、番号が記載されたマイナカードにはすでに「電子政府にアクセスするための国民ID」や「全国民共通の身元証明書」といった機能が盛り込まれ、今後も拡大されていく見込みである。 『社会保障と税の改革』も『国民ID』も『身元証明』も、必要なのは“本人確認”ですから、これらを一つのカードに組み込むことは一見合理的に思えます。ただ、それぞれで求められる本人確認のレベルは、全く別物。マイナンバー制度の設計関係者たちが、それを理解せずに制度設計を進めてしまったと思われます」(同)』、「「マイナポイント事業第2弾」と、8月にデジタル相に就任した河野太郎氏である。 ポイント事業にはすでに2兆円超の予算が注ぎ込まれ、昨年10月には河野氏がマイナカードと一体化した上で健康保険証の廃止を目指すと発表」、「奇策は功を奏し、今年1月の時点でカードの申請件数は運転免許証の保有者数を上回り、普及率は70%近くに」、「果たしてカード普及のために消費税1%分に相当する血税を投入する必要はあったのか。保険証を廃止し、「資格確認書」という新たなムダを生み出してまでカードの取得を事実上強制する必要はあったのか。 見えてきたのは「設計不良」ともいえるマイナカードの不都合な真実」、「現行のマイナンバーカードには異なる目的を持つ機能が乱暴に放り込まれ、“持ち歩いてよい機能”と“大切に管理すべき機能”とがごちゃ混ぜになってしまっています」、「マイナンバー自体は「社会保障」「税」「災害」の分野でしか使うことができない。だが、番号が記載されたマイナカードにはすでに「電子政府にアクセスするための国民ID」や「全国民共通の身元証明書」といった機能が盛り込まれ、今後も拡大されていく見込み」、「必要なのは“本人確認”ですから、これらを一つのカードに組み込むことは一見合理的に思えます。ただ、それぞれで求められる本人確認のレベルは、全く別物。マイナンバー制度の設計関係者たちが、それを理解せずに制度設計を進めてしまったと思われます」、その通りだ。
・『四つの本人確認  八木氏によれば、デジタル社会には大きく分けて四つの本人確認が存在する。 一つ目は「身元確認」と呼ばれる本人確認である。信頼できる発行機関が発行した証明書上の顔写真などの形質情報と、目の前の人の形質を照合することにより、その人が証明書上の本人であると確認することを指す。警察官に「身分を確認できるものを」と言われ運転免許証やパスポートを提示する行為がまさにこれで、マイナカードの「身元証明書」としての機能もこの「身元確認」に含まれる。 二つ目は「当人確認」または「認証」と呼ばれ、ログインIDと暗証番号の組み合わせなど、当人しか知り得ない情報を照合することによって、ログインしているのがユーザー登録を行なった当人であることを確認することを指す。現行のマイナカードでは、オンラインで行政手続きができるマイナポータルにログインする際、カードをカードリーダーで読み取った上で4桁の暗証番号を入力することになっている。つまりマイナカード自体を当人確認のツールとして使用しているのである。 そして、三つ目と四つ目が「真正性の確認」と「属性情報確認」と呼ばれる本人確認だ。「真正性の確認」で、申請者が提示した番号が本当にその申請者に付番されたものかを確認し、「属性情報確認」で、その番号にひもづくさまざまな情報を取得・確認する。マイナンバー制度の当初からの目的である「行政の効率化」や「社会保障と税の一体改革」は、この「真正性の確認」と「属性情報確認」によって成し遂げられるものである。 マイナカードには、このようにレベルの異なる本人確認機能が一緒くたに盛り込まれている。だが、実はこれら四つの本人確認のうち、マイナンバーが使われるのは三つ目と四つ目だけなのだ』、「四つの本人確認」、①「身元確認」:証明書上の顔写真などの形質情報と、目の前の人の形質を照合することにより、その人が証明書上の本人であると確認、②「当人確認」または「認証」:ログインIDと暗証番号の組み合わせなど、当人しか知り得ない情報を照合することによって、ログインしているのがユーザー登録を行なった当人であることを確認、③「真正性の確認」:申請者が提示した番号が本当にその申請者に付番されたものかを確認,④「属性情報確認」:その番号にひもづくさまざまな情報を取得・確認、「マイナンバー制度の当初からの目的である「行政の効率化」や「社会保障と税の一体改革」は、この③と④によって成し遂げられるもの、マイナンバーが使われるのは③と④だけ、なるほど。
・『身元確認でマイナンバーを使用する必要がない?  「マイナンバーはヒトに付された番号で基本的には生涯不変。しかし、一つ目の身元確認の場合、必要なのはヒトに付された生涯不変の番号ではなく“券”すなわち証明書自体に付された“券面管理番号”です。カードを紛失して再発行した場合、この券面管理番号が更新されることで古いカードは失効される。事実、マイナンバーカードにも免許証やパスポートと同じく券面管理番号が振られており、身元証明書として使う限りマイナンバーが書かれている必要はありません」(同) では、二つ目の当人確認の場合はどうか。 「マイナンバーは“本人しか知らない秘密の番号”ではありませんから、当人確認のログインIDとして使用することは、あまり適切ではありません。そこで“カードを所持しているか”と“4桁の暗証番号を知っているか”で当人確認をすることにしたのです。マイナポータルにログインする際、カードをスマホやカードリーダーで読み取るのは、このためです」(同) つまり、身元確認も当人確認も、わざわざマイナンバーが記載されたカードを使用する必要はない。言い換えれば、マイナンバーとこの二つの本人確認に使用するカードとの間には何の関係もないのである。これは多くの国民にとって寝耳に水の話であろう』、「身元確認も当人確認も、わざわざマイナンバーが記載されたカードを使用する必要はない。言い換えれば、マイナンバーとこの二つの本人確認に使用するカードとの間には何の関係もない」、初めて知った。
・『カード盗難で簡単に突破  それでも“複数の本人確認が1枚のカードで済むのなら、やはり便利ではないか”と思う人がいるかもしれない。ところが、そこには明確なリスクも存在する。 「印鑑を例に考えてみましょう。私たちは宅配便の受け取り程度であれば認印と呼ばれる三文判、銀行口座を使う場合は銀行印、不動産などの取引では印鑑登録をした実印、と場面によって印鑑を使い分けます。マイナンバーカードは、これを全て実印に統一しようと言っているのと同じです。日常的に実印を常時携行して使用するのはあまりに不用意でしょう」(同) 河野氏は〈キャッシュカードと同様、暗証番号が必要〉〈紛失・盗難時には利用停止ができる〉〈暗証番号を一定回数以上間違えるとロックされる〉などの理由で“カードが悪用されることはない”と胸を張る。だが、 「マイナポータルへのログインにはマイナンバーカードと4桁の暗証番号しか求められません。暗証番号を書いたメモを一緒に持ち歩いていたり、誕生日など単純な暗証番号にしていたりすれば、カードを盗まれた場合に簡単に突破されてしまう」(同)』、「暗証番号を書いたメモを一緒に持ち歩いていたり、誕生日など単純な暗証番号にしていたりすれば、カードを盗まれた場合に簡単に突破されてしまう」、恐ろしいことだ。
・『セキュリティーは脆弱  近年はオンラインバンクなどの民間サービスでも、使い捨ての暗証番号であるワンタイムパスワードなどを使用した多段階認証が常識になっている。これを考えれば、マイナカードを使用した認証のセキュリティーレベルはあまりに脆弱というわけだ。 「それに、防犯カメラのついたATMでしか使えないキャッシュカードの持つリスクと、機器があれば誰のパソコンからでもログインできるマイナンバーカードの持つリスクは比べ物になりません。暗証番号ロックや利用停止なども盗難やなりすましの予防効果としては限定的です。むしろ、今後多くの民間サービスとひもづけられれば、ロックや利用停止で生活が立ち行かなくなってしまいます」(同) 民間サービスとの連携が進めば、それだけ悪用のリスクも増加する。今一度、熟慮と検証が必要である』、「今後多くの民間サービスとひもづけられれば、ロックや利用停止で生活が立ち行かなくなってしまいます」、「民間サービスとの連携が進めば、それだけ悪用のリスクも増加する。今一度、熟慮と検証が必要である」、その通りだ。

次に、4月20日付け現代ビジネスが掲載した経済ジャーナリストの荻原 博子氏による「8割の日本人が気づいていない「マイナ保険証」の恐ろしすぎる「落とし穴」 健康保険証から乗り換えていいのか?」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/108889?imp=0
・『国による強引な「マイナンバーカード」普及の一環で、すべての国民が使っている健康保険証が2024年の秋に廃止されることになりました。 これは単に紙の保険証がマイナンバーカードに統合されるだけではありません。その先に待っているのは、日本が世界に誇る健康保険制度の崩壊の危機だと私は思っています。これから何回かに分けて、マイナ保険証の問題点を追求していきたいと思います』、興味深そうだ。
・『保険証を人質に、マイナンバーカード作成を強制  3月7日、岸田内閣は現在の健康保険証を廃止し、マイナ保険証を全国民に義務化するという法律の改正案を、閣議決定しました。 マイナンバーは、国から国民に「強制的」に割り振られた番号ですが、この番号を使った「マイナンバーカード」を作るかどうかは「強制」ではなく、あくまでも「任意」です。 なぜ、「強制」ではないのかといえば、数字だけのマイナンバーと異なり「マイナンバーカード」には、氏名・性別・住所・生年月日の「基本4情報」だけでなく顔写真、さらにはカードの裏側にICチップもついていて、オンラインで精度の高い本人証明が可能だからです。 ちなみに顔写真は、本人確認の精度が指紋の1000倍と言われていますから、これを行政が「強制的」に個人から収集・利用するには、相当な必要性がなければプライバシーの侵害となる可能性があります。ですから、これに反対する人も多く、そのために「マイナンバーカード」の作成は「強制」ではなく、作りたい人が申し出る「任意」の形をとっています。 マイナンバー法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)の第16条の2では「住民基本台帳に記録されている者の申請に基づき、その者に係る個人番号カードを発行するものとする」となっていて、マイナンバーカードについては、本人の申請でつくられることが明記されています。 個人情報保護委員会のパンフレットの「マイナンバーハンドブック」にも、「マイナンバーカードは、マイナンバーをお持ちの方 からの申請により、市区町村が交付します。これはICチップが搭載されたプラスチック製のカードですが、このICチップには、所得情報や健康情報などのプライバシー性の高い個人情報は入っていません」となっています。 ところが、「本人の申請」がなくては作れない「マイナンバーカード」に、「マイナ保険証」という必要不可欠な機能をつけ、しかも現在の健康保険証を来年の秋には廃止するというのです。 その結果、なにが起きるのかと言えば、「任意」であるはずの「マイナンバーカード」を作らなければ、保険証が持てなくなり、国民皆保険から弾き出され「膨大な医療費を支払うことになる」と脅しているようなものです』、「マイナンバー法」では、「マイナンバーカードについては、本人の申請でつくられることが明記」、と「プライバシー」保護に配慮した形になった。
・『普及のための「アメ」と「ムチ」  「マイナンバーカード」は、あくまで「任意」で作るという建前ですから、多くの人が申請するように、政府は最高2万円分のポイントをバラ撒き、加入を促進する「アメ」を配りまくりました。 この普及キャンペーンにつぎ込まれた予算は累計で約2兆円以上といいますから、国民1人当たり平均で約1万6000円の税金を負担した計算です。しかも、その前に過去9年間で8800億円の税金が使われています。これは、2021年3月の衆院内閣委員会、当時首相だった菅義偉氏が明らかにした数字で、この金額も含めると、約3兆の税金が使われたことになります。 その一方で、国から自治体へ交付金を配分する際にマイナンバーの交付率を基準にするなど、「ムチ」で締め上げることもありました。 財政状況が良くない地方自治体にとって、交付金を受け取れるかどうかは死活問題です。このため、独自に宣伝したりポイントをバラ撒いたり、中には「家族全員がマイナンバーカードを取得しない限り、これまで無償だった給食費を有料にする」と住民を“脅迫”する自治体なども出てきて大問題になりました』、「最高2万円分のポイントをバラ撒き」も含めた「普及キャンペーンにつぎ込まれた予算は累計で約2兆円以上」、「その前に過去9年間で8800億円の税金が使われています」、「この金額も含めると、約3兆の税金が使われたことに」、本当に巨額だ。
・『約4分の1の人は作っていない  国の目標は、マイナンバーカードを2022年度末までにほぼ全国民に交付すること。この「アメ」と「ムチ」の効果は絶大だったようで、デジタル庁の「政策データダッシュボード」を見ると、3月末の時点で、「マイナンバーカード」を作っている人は、国民の約76%となっています。 ただ、それでもまだ約4分の1の人は「マイナンバーカード」を作っておらず、そうした人たちを締め上げるために、保険証を無くして「マイナ保険証」を義務化するという政策を強力に打ち出したのでしょう。 ちなみに、同日時点で「マイナ保険証」を作っている人は、国民全体の約66%でした。マイナンバーカードは持っていても、マイナ保険証を取得していない人が少なからずいるのは、そのメリットを感じられないからではないでしょうか。 国もそれはわかっています。「マイナ保険証」を作れば、7500円分のポイントを付与するのも、今ある紙の健康保険証より大幅に便利とまでは考えていないからではないか、と疑ってしまいます。 そこで具体的に、現在の保険証を廃止してまで「マイナ保険証」に替えるメリットがあるのかということを、使う側の視点で見てみましょう』、「3月末の時点で、「マイナンバーカード」を作っている人は、国民の約76%となっています。 ただ、それでもまだ約4分の1の人は「マイナンバーカード」を作っておらず、そうした人たちを締め上げるために、保険証を無くして「マイナ保険証」を義務化するという政策を強力に打ち出したのでしょう」、なるほど。
・『「正確なデータに基づく診療」は本当か?  政府が打ち出す「マイナ保険証」のメリットの一つは、顔認証を利用することで医療機関の窓口での受付が自動化され、スムーズかつ時間短縮になるということです。 確かに、受付が自動化されれば、受付での待ち時間も短縮されるというのはその通りです。ただ、病院の待合室で患者が長時間待たされる原因は、受付に時間と手間がかかっているからではありません。 少ない医師が次々と来る多くの患者に対応しきれないのが理由であるため、前の患者の診察が終わるまで待合室で待っていなくてはならないというケースも多々あります。ですから、今まで3分かかっていた受付の事務作業が1分になったからといって、病院での待ち時間が劇的に短縮されるとは到底思えません。 もうひとつのメリットとして、厚生労働省は「正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられる」と言っています。これはどうでしょう。 結論から言えば、「マイナ保険証」を使えば、正確なデータに基づく診療・薬の処方を受けられるのかというと、必ずしもそうとは言い切れません。なぜなら、「マイナ保険証」に入っている主な診療情報とは、「レセプト(診療明細書)」の情報だからです。 医師は患者の状態を見て、得られた情報をカルテに書き込み、過去のカルテと照合しながら病状を判断して施術を行ったり、薬を出したりします。レセプトとは、その時に患者が支払ったお金の明細書でしかありません。 しかも、これはリアルタイムな情報ではなく、「1ヶ月前に、こんな病気で医者に行ってこんな治療を受けた」というようなもの。医師は、リアルタイムで診断してこそ正確な対処ができますから、レセプト情報があるというだけで、必ずしも「正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられる」とは言えないのです。もしもレセプトの情報だけで診断する医師がいたとしたら、医師免許を取り上げるべきでしょう。 ちなみに、道で倒れて救急車で運ばれる時に、「マイナ保険証」を見て、救急隊員が応急措置をしてくれるかといえば、それもできません。救急車は、「マイナ保険証」とは連動していないからです。 しかも国は、将来的には医療カルテ自体を「マイナ保険証」に搭載したい意向を持っていますが、多くの医師がこれに反対しています。 なぜなら、医師には患者の医療情報を漏らしてはならないという守秘義務があり、これを怠ると医師免許が取り上げられてしまうかもしれないので、情報漏洩を懸念しているからです。 後編記事『「マイナ保険証」のせいで健康保険が「崩壊」するかもしれない…その決定的な問題点』に続きます』、「「マイナ保険証」に入っている主な診療情報とは、「レセプト(診療明細書)」の情報」、「レセプトとは、その時に患者が支払ったお金の明細書でしかありません。 しかも、これはリアルタイムな情報ではなく、「1ヶ月前に、こんな病気で医者に行ってこんな治療を受けた」というようなもの。医師は、リアルタイムで診断してこそ正確な対処ができますから、レセプト情報があるというだけで、必ずしも「正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられる」とは言えない」、なるほど。

第三に、この続きを、4月20日付け現代ビジネスが掲載した経済ジャーナリストの荻原 博子氏による「「マイナ保険証」のせいで健康保険が「崩壊」するかもしれない…その決定的な問題点 最悪の暴挙に出る可能性も…」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/108891?imp=0
・『国による強引な「マイナンバーカード」普及の一環で、すべての国民が使っている健康保険証が2024年の秋に廃止されることになりました。 これは単に紙の保険証がマイナンバーカードに統合されるだけではありません。その先に待っているのは、日本が世界に誇る健康保険制度の崩壊の危機だと私は思っています。 前編記事『8割の日本人が気づいていない「マイナ保険証」の恐ろしすぎる「落とし穴」』に引き続き、マイナ保険証の問題点を追求していきたいと思います』、「マイナ保険証の問題点」とは身近で重要だ。
・『約4割の医療機関でまだ使えない  実は、「マイナ保険証」の「強制」は、現在の厚生労働省の方針とも矛盾しています。 厚生労働省は、患者が大病院に集中するのを避けるために、「まず地域の医者に診てもらい、そこで不十分なら紹介状を書いてもらって大病院に行く」ことを奨励しています。いわゆるかかりつけ医を持ちましょう、というものです。 そのため、紹介状を持たずいきなり大病院に行った場合は、保険が効かない「特別料金」が7000円も上乗せされます。規定では特別料金は「7000円以上」となっているため、実際には1万円から1万5000円程度を上乗せしている大病院がほとんどです。 ですから、大病院を避けて地域の病院に行く人が増えましたが、中小の開業医は大病院に比べて「マイナ保険証」への対応が遅れています。現在、まだ4割ほどの医療機関で「マイナ保険証」が使えないのですが(2023年3月末時点)、その多くは厚生労働省が初めにかかることを推奨している地域の医者です。 しかも「マイナ保険証」が使えるところでも、機械で顔写真が読み込めず、本人確認ができないなどのトラブルが多発しています。 全国保険医団体連合会が2022年10〜11月に実施した調査では、回答した医療機関8700余のうち、システムの運用を開始しているのは24%で、そのうち41%がトラブル・不具合があったと答えています。その内訳(複数回答)は、「有効な保険証でも無効と表示された」が62%、「カードリーダーの不具合」が41%でした。) そもそも、2021年4月から医療機関で「マイナ保険証」が使えるようになると国は大々的に宣伝していましたが、あまりに不具合が多く同年10月に延期されたという経緯があります。 ですから健康保険組合などは、機械のシステムエラーに備え、必ず従来の健康保険証を一緒に持っていくことを奨励しています。新たなシステムの導入時に多少の不具合が出るのは仕方ないという意見もありますが、健康保険という命にかかわる仕組みでこれはあまりにも杜撰です。 こんな状況で健康保険証が廃止されてしまったら、どうなるのでしょうか』、「回答した医療機関8700余のうち、システムの運用を開始しているのは24%で、そのうち41%がトラブル・不具合があったと答えています。その内訳(複数回答)は、「有効な保険証でも無効と表示された」が62%、「カードリーダーの不具合」が41%」、こんなに「トラブル・不具合」が多いのは何故なのだろう。
・『「マイナ保険証」は毎回提示  国は当初、「マイナンバー」には極めて重要な情報が入っているから大切に保管するよう言っていたのを憶えているでしょうか。「企業が従業員のマイナンバーを預かる場合は、専用の金庫を用意するように」とまで言っていました。マイナンバーカードは、マイナンバーが書かれているカードです。 そのため、紛失などを心配して、マイナンバーカードを取得しても持ち歩かない人が多いのですが、「マイナ保険証」が搭載されるとそうはいきません。 今の保険証は、月初めに一度だけ窓口で見せればいいという病院が多いのですが、「マイナ保険証」になったら、毎回窓口で提示しなくてはならないからです。 本来なら、診療のたびに健康保険証を提示しなくてはならないものですが、それでは患者が煩わしいだろうという配慮で、月一回の提示にしてきた病院が多いのです。 けれども、「マイナ保険証」は、毎回提示を求められるので、通院回数が多い人は常に携帯することになりそうです。 これに対して全国保険医団体連合会が昨年12月に厚生労働省に質問したところ、「月初での実施など各病院・診療所で異なる運用を実施している場合は、そちらを優先することも可能」とのただし書きを示したのですが、その後運用マニュアルを改定して、この部分を削除しました。 また、介護の現場では、緊急時の受診などに備えて入居者から保険証を預かっているケースが珍しくありませんが、「マイナ保険証」になると、現場の運用で新たな問題が指摘されています。なぜなら、「マイナ保険証」を預かっていたとしても、4桁の暗証番号も教えてもらわなければ役に立たないからです。 ところがこのパスワードがわかると、マイナポータル(政府が運営するウェブサイト)にログインでき、納税情報や年金情報、医療情報などを見ることが可能なので、犯罪予防のために預からないという介護施設も出てきそうです。 こうした問題を国はどこまで把握しているのか。大きな疑問です』、「介護の現場では、緊急時の受診などに備えて入居者から保険証を預かっているケースが珍しくありませんが、「マイナ保険証」になると、現場の運用で新たな問題が指摘されています。なぜなら、「マイナ保険証」を預かっていたとしても、4桁の暗証番号も教えてもらわなければ役に立たないからです。 ところがこのパスワードがわかると、マイナポータル・・・にログインでき、納税情報や年金情報、医療情報などを見ることが可能なので、犯罪予防のために預からないという介護施設も出てきそうです」、確かに「介護の現場」ではどうするのだろう。
・『まるで、嫌がらせのような仕打ち  国が様々な「アメ」を用意して国民に「マイナ保険証」を取得させようとしても、国民全員が政府の思惑通りに「マイナンバーカード」を作り「マイナ保険証」を申請するとは限りません。 様々な理由で「マイナ保険証」を持たないという人がいます。そういう人のために「健康保険証」が廃止された後は、代わりに「資格確認書」というものを発行することになっていますが、ここにも問題があります。 「資格確認書」は、従来の「健康保険証」と同じ役割を果たすものですが、まるで「マイナ保険証」をつくらないことへの嫌がらせかと感じられるほど、使い勝手が悪いのです。 まず、有効期限は、「健康保険証」が廃止されてから「マイナ保険証」を作るまでの1年間。ただ、1年経っても全員が「マイナ保険証」を作る可能性は低いので、実際には1年ごとの更新になっていくのではないかと言われていますが、まだ結論は出ていません。 また従来の保険証のように、更新時に新しいものを自宅に送ってきてくれるのではありません。仮に有効期限が1年なら、1年ごとに自治体の窓口に行って更新手続きをしなくてはならないのです。 しかも、手続きしてもその場ですぐには発行されない可能性も指摘されています。そうなると、発行されるまでの間は無保険になります。保険料を払っていても、無保険になるというのはどういうことでしょうか。到底納得できません』、「資格確認書」は「まるで「マイナ保険証」をつくらないことへの嫌がらせかと感じられるほど、使い勝手が悪いのです」、「仮に有効期限が1年なら、1年ごとに自治体の窓口に行って更新手続きをしなくてはならないのです。 しかも、手続きしてもその場ですぐには発行されない可能性も指摘」、「発行されるまでの間は無保険になります。保険料を払っていても、無保険になるというのはどういうことでしょうか。到底納得できません」、確かに不当だ。
・『病院の料金が高額に  ちなみに、「マイナンバーカード」を紛失した場合も、再発行には1〜2ヶ月くらいかかります。ただ、緊急の場には申請時に市町村の窓口で本人申請をすれば、5〜10日くらいで手元に届く制度をつくると政府は公表しています。「マイナ保険証」ですら、カードを紛失すると一定期間は使えませんから、「資格確認書」も同様かそれ以上に不便になると考えていいでしょう。 さらに言えば、「資格確認書」だと、病院の窓口で支払う料金が「マイナ保険証」より高くなる可能があります。 現在、「マイナ保険証」を使える病院の窓口で従来の健康保険証を出すと、下図のように「マイナ保険証」がある人に比べて初診料が高くなります。しかも、この4月から、12円が18円に値上がりしています。 ちなみに、医療機関が「マイナ保険証」を扱うように義務化された4月現在でも、先述の通り「マイナ保険証」が使えない病院が4割ほどありますが、そこではこうした料金の上乗せはありません。 2023年3月時点 実は、「資格確認書」については、発行する際に手数料を取るという案もあったようですが、さすがに自民党内部から「懲罰的に料金を取るのはおかしい」と反対の声が上がり、現時点では無料になっています』、「「資格確認書」だと、病院の窓口で支払う料金が「マイナ保険証」より高くなる可能があります。 現在、「マイナ保険証」を使える病院の窓口で従来の健康保険証を出すと、下図のように「マイナ保険証」がある人に比べて初診料が高くなります。しかも、この4月から、12円が18円に値上がりしています」、「マイナ保険証」へ誘導したいための仕組みなのだろうが、意図が見え見えでいやらしい。
・『国民皆保険を突き崩す脅威  いかがでしょうか。 現実と照らし合わせて見てみると、私たちにとって「マイナ保険証」は、現在の保険証を無くしてまで導入する価値があるもの、とはとても思えません。 むしろ、諸先輩が築きあげてきた「国民皆保険」という世界に誇れる制度を、内側から突き崩す脅威になりかねません。 事態はどんどん悪化していますが、最悪でも「現在の保険証を廃止する」という暴挙だけは、止めなくてはいけないと思います。 実は前編でも触れたように、「マイナ保険証」の導入については、患者の個人情報の漏洩を恐れる多数の医師たちからも、反対の声が上がっています。情報が漏洩すると、最悪の場合、彼らが医師免許を剥奪されるかもしれないからです。 次回は、こうした医師たちの声も交え、「マイナ保険証」の情報のあり方とセキュリティの問題に迫りたいと思います』、「諸先輩が築きあげてきた「国民皆保険」という世界に誇れる制度を、内側から突き崩す脅威になりかねません。 事態はどんどん悪化していますが、最悪でも「現在の保険証を廃止する」という暴挙だけは、止めなくてはいけないと思います」、同感である。

第四に、4月22日付けダイヤモンド・オンライン「マイナンバーカード推進の裏で進む法改正、個人情報利用や機能追加などに「野放図拡大」のリスク」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/321276
・『政府がDXのキーとして進める「マイナンバーカードの普及とマイナンバーカの活用」。今国会で審議中のマイナンバー法の改正で、行政側による個人のマイナンバーの参照や利用内容が大きく緩和される。今後どんなことが起きるのか?特集『企業・銀行・官公庁・ITベンダー・コンサルが大騒ぎ! ヤバいDX 2023』(全13回)の#7では、マイナンバー制度の制定に関わった専門家らがマイナンバー制度の問題点を指摘する』、「マイナンバー制度の問題点」とは興味深そうだ。
・『「マイナンバーカード反対デモ」も登場 法改正を前に広がる大混乱  「保険証を人質に、窓口負担を増やしてまで、カードの取得・利用を強要することは許されない」 4月14日、マイナンバー法の改正法案が国会審議入りした。保険証を統合する、年金受け取り用の銀行口座を拒否申請がない限りは自動でマイナンバーにひも付ける、などの改正点が野党の反発を呼んだ。18日には保険証とマイナンバーカードとの統合に反対する国会前のデモまで行われた。 政府が「国民サービスのDXのキーになる」として、合計2兆円余りの予算を費やして普及を進めるマイナンバーカード。現在全国民の76.6%にまで普及したが、マイナンバーおよびマイナンバーカードを巡るさまざまな反対意見や怒りの声は今日もインターネットやSNSで渦巻き続け、一向に鎮火しそうにない。 そもそも、マイナンバーを巡る議論や懸念には誤解や混乱が多い。 まず第一に、「マイナンバー」と「マイナンバーカード」の議論は別だ。 マイナンバーは、2016年1月以降すでに全国民に振られている番号で、私たちは意識していないが、国や自治体の行政処理の現場では日常的に使用されている。マイナンバーカードを返納したところでマイナンバー制度から離脱することは、もちろんできない。 第二に、マイナンバーがあれば、自分の納税額から住所、社会保険料や戸籍情報まで、全ての個人情報が集まるスーパーデータベースから情報が芋づる式に引き出せるわけではない。国民の個人情報を管理するデータベースは従来通り各省庁や自治体が個別に管理しており、マイナンバーはそれらを「名寄せ」するためのタグなのだ。 例えば国税庁の納税者データベースに、マイナンバー123456789の鈴木洋子という神奈川県川崎市在住の人が登録されているとする。この人の納税データを、社会保険データベースを持つ厚生労働省が、保険料の支払いの事務作業で確認したいが、厚労省データベースでは同名で東京都在住の人が登録されており、同一人物かどうか分からない。だが、番号123456789が同じなので、同一人物だと突合できた――などのように使える。確実に本人だと確認するための振り番が、マイナンバーだ。 つまり誰かのマイナンバーが手に入ったところで、その納税データを悪意を持った外部の人が抜くためには、国税庁の納税データベースにハッキングをかけて成功する必要がある。 そしてマイナンバーカード。これも、単なるマイナンバーの情報のみならずさまざまな機能が複合的に搭載されたカードなのだ。 (図表:マイナンバーカードの内容と仕組み はリンク先参照) 券面とICチップ内の(1)マイナンバー情報に加えて、カードを持つ人が確かに利用者本人であると電子的に証明したり、送付する電子文書が本物である証拠の署名を行ったりする(2)電子証明書機能が付いている。さらに、自治体や国、民間企業が認可を受ければ自由に利用できる(3)空き領域もある。会員証や入館証、社員証やポイントカードなど、用途はかなり自由だ。 ちなみに(1)のマイナンバー自体は、この後説明するように利用用途と利用を許される人・機関が法律で定められている。一方、(2)および(3)に関しては、認可を受ければ国や自治体のみならず民間企業団体でも自由に使える、という設計だ。ざっくり言えば「マイナンバー」の利用には今のところ規制がかかっているが、「マイナンバーカード」の利用はかなり広く一般に公開されている。 マイナンバーカードという名称からはこの(2)(3)の存在も見えないし、これらの機能とマイナンバーの関係は非常に分かりにくい。 ただでさえ構造的に理解が難しいマイナンバーとマイナンバーカードだが、これらの「存在意義」を分かりやすい形で示すことなく、国はカードの普及とマイナンバー活用にひたすらアクセルを踏んでいる。 そこへきて現在国会で審議中の改正マイナンバー法だ。これが成立すると、具体的に何が変わるのか。そこには現在あまり注目されていない点もあまた隠れている。次ページから解説していこう。 今回の法改正では何が変わるのか。 下図を見てほしい。まず、(1)マイナンバーそのものの使い方を拡張することだ(下図参照)。これまでのマイナンバーの利用は、税・社会保障・災害対策の3用途のみで、その用途の中でも利用できる主体と内容が全てリスト化されていた。それが3分野以外にも広がる。今回は、このリストに3分野以外から新たに、美容師や建築士などの国家資格保持者が、これまでのように書類を事務所に提出せずとも、マイナンバーカードを利用して自宅から届け出ができる――などのような使い方が追加される。このように用途を追加するにはその都度法改正が必要になる。 (図表:マイナンバー法改正のポイント の図表はリンク先参照) 加えて、(2)「他の省庁などのデータベースが持つ国民の個人情報を、マイナンバーとひも付けて照会する」ということについてだ。これまでは(1)と同様にできることがリスト化され、何か追加するには法改正が必要だったが、これを政省令に落とし、法改正を不要とする。そして、実際に情報連携や照会が行われた場合は、個人が自分のマイナポータルから確認することができる。 専門家が事前に危惧していたのが、(1)の用途の追加が、法改正など表から見える動きなしになし崩しに行われることだった。与党一部にはより「積極的」な活用を推し進める動きもあったもようだが、今回は小幅な改変に終わった。 実は、マイナンバーには、新型コロナウイルス感染拡大時の定額給付金の支給の際には法律の壁があって使えなかったという「前科」がある。マイナンバーをより機動的に、必要なときに使えるようにする、という意図による改正であれば、一応はまっとうである。「「マイナンバー」の利用には今のところ規制がかかっているが、「マイナンバーカード」の利用はかなり広く一般に公開されている。 マイナンバーカードという名称からはこの(2)(3)の存在も見えないし、これらの機能とマイナンバーの関係は非常に分かりにくい。 ただでさえ構造的に理解が難しいマイナンバーとマイナンバーカードだが、これらの「存在意義」を分かりやすい形で示すことなく、国はカードの普及とマイナンバー活用にひたすらアクセルを踏んでいる」、「マイナンバー法改正のポイント」は分かり易い。しかし、「これらの「存在意義」を分かりやすい形で示すことなく、国はカードの普及とマイナンバー活用にひたすらアクセルを踏んでいる」、推進方法には問題が多い。
・『取得しなければ給食無償化にならない? 野放図に広がる「カードの活用拡大」  だが今回の法改正、そしてマイナンバーカードの運用にはまだまだ危ういところが残る。後者の典型が、今回浮上した保険証との統合だろう。つまり、「個人認証カード」としての用途の拡大である。 保険証は、保険組合加入資格を失った後でも続けて利用したり、他人の保険証を使い回したり、などの不正利用が問題になっていた。そのため、個人認証の機能が付いたマイナンバーカードならそうした不正利用を防げる、というのが統一の目的だ。だが「複数の機能がカード一枚に集中すれば、利便性は増すがセキュリティ上は危うくなる。その知識を得た上で、取得・非取得については自由に選択できるというのがマイナンバーカードの初期設計の趣旨であったはず」と鈴木正朝・新潟大学教授は指摘する。 実際に、こうした個人認証などのさまざまな機能が入ってしまっているマイナンバーカードでは、保険証として利用者から預かることができなくなるとして、老人ホームや入院患者を抱える病院などが反対の声を上げている。 また、国から地方自治体への交付金がマイナンバーカードの普及率とひも付けられるということもあり、岡山県備前市がマイナンバーカードの取得を、給食無償化や保育園無償化などの条件にしようとした(現在は撤回を表明)ことも批判を浴びた。住民利害を無視して首長の政治的思惑が先行するということが実際に起きた。 そしてこれは、マイナンバーとマイナンバーカード両方に共通することだが、「何のために普及させようとしているのか、利用することで国民にどんなメリットがあるのか」の全体的な青写真がまったく示されていないのだ。 マイナンバー法が最初に制定されたときの内閣官房メンバーの一人だった水町雅子弁護士は「これまで、税・社会保障・災害対策の分野で、マイナンバーがどのように使われてきて、効果を上げてきたのか。また、コロナ対策ではマイナンバーを利用できなかったが、もし利用できていたらどのようなことが可能だったのか、などの利用実態に対しての情報公開・検証と、それに基づいた用途拡大、というステップが踏まれていない」と指摘する。 さらに活用拡大のアクセルばかりが踏まれ、抑制やブレーキをかける方法も少ない。 デジタル庁のマイナンバー検討ワーキンググループのメンバーである、武蔵大学の庄司昌彦教授は「自分の情報を政府に預けてそれが利用されることに対しては、年金記録問題や職員個人の不正などもあり、国民は不安感がある。政府の行動を監視し、けん制するためにも、具体的にどのようにマイナンバーが使われたのかをチェックする仕組みが必要だ」と言う。 現在確認できるのは、データが元の機関から他機関に連携されたときのマイナポータルでの照会のみ。本来であれば、実際に自分の個人データにどの省庁の誰がいつアクセスしたのかが、全て分かるような形の方が納得感はある。 カードの機能追加に関しても、半ば強制的に全ての機能を一枚に集めることのメリットとリスクは一向に説明されておらず、「使わない」という選択肢がそもそも与えられないのもおかしな話だ。「マイナンバーカードの普及率が100%になれば便利なサービスが自動的に生まれるわけではない。普及率が上がってどんな社会を目指しているのかがまず示されなければ、国民の納得感は得られない」(水町弁護士)。 泥沼の政治問題と化してきたマイナンバーとマイナンバーカードを巡る騒動。これが国民生活のDXの切り札となれる日は果たして来るのだろうか』、「「これまで、税・社会保障・災害対策の分野で、マイナンバーがどのように使われてきて、効果を上げてきたのか。また、コロナ対策ではマイナンバーを利用できなかったが、もし利用できていたらどのようなことが可能だったのか、などの利用実態に対しての情報公開・検証と、それに基づいた用途拡大、というステップが踏まれていない」のは大いに問題だ。「カードの機能追加に関しても、半ば強制的に全ての機能を一枚に集めることのメリットとリスクは一向に説明されておらず、「使わない」という選択肢がそもそも与えられないのもおかしな話だ」、「「マイナンバーカードの普及率が100%になれば便利なサービスが自動的に生まれるわけではない。普及率が上がってどんな社会を目指しているのかがまず示されなければ、国民の納得感は得られない」」、同感である。
タグ:「暗証番号を書いたメモを一緒に持ち歩いていたり、誕生日など単純な暗証番号にしていたりすれば、カードを盗まれた場合に簡単に突破されてしまう」、恐ろしいことだ。 「身元確認も当人確認も、わざわざマイナンバーが記載されたカードを使用する必要はない。言い換えれば、マイナンバーとこの二つの本人確認に使用するカードとの間には何の関係もない」、初めて知った。 「マイナンバー制度の当初からの目的である「行政の効率化」や「社会保障と税の一体改革」は、この③と④によって成し遂げられるもの、マイナンバーが使われるのは③と④だけ、なるほど。 「四つの本人確認」、①「身元確認」:証明書上の顔写真などの形質情報と、目の前の人の形質を照合することにより、その人が証明書上の本人であると確認、②「当人確認」または「認証」:ログインIDと暗証番号の組み合わせなど、当人しか知り得ない情報を照合することによって、ログインしているのがユーザー登録を行なった当人であることを確認、③「真正性の確認」:申請者が提示した番号が本当にその申請者に付番されたものかを確認,④「属性情報確認」:その番号にひもづくさまざまな情報を取得・確認、 「必要なのは“本人確認”ですから、これらを一つのカードに組み込むことは一見合理的に思えます。ただ、それぞれで求められる本人確認のレベルは、全く別物。マイナンバー制度の設計関係者たちが、それを理解せずに制度設計を進めてしまったと思われます」、その通りだ。 見えてきたのは「設計不良」ともいえるマイナカードの不都合な真実」、「現行のマイナンバーカードには異なる目的を持つ機能が乱暴に放り込まれ、“持ち歩いてよい機能”と“大切に管理すべき機能”とがごちゃ混ぜになってしまっています」、「マイナンバー自体は「社会保障」「税」「災害」の分野でしか使うことができない。だが、番号が記載されたマイナカードにはすでに「電子政府にアクセスするための国民ID」や「全国民共通の身元証明書」といった機能が盛り込まれ、今後も拡大されていく見込み」、 「「マイナポイント事業第2弾」と、8月にデジタル相に就任した河野太郎氏である。 ポイント事業にはすでに2兆円超の予算が注ぎ込まれ、昨年10月には河野氏がマイナカードと一体化した上で健康保険証の廃止を目指すと発表」、「奇策は功を奏し、今年1月の時点でカードの申請件数は運転免許証の保有者数を上回り、普及率は70%近くに」、「果たしてカード普及のために消費税1%分に相当する血税を投入する必要はあったのか。保険証を廃止し、「資格確認書」という新たなムダを生み出してまでカードの取得を事実上強制する必要はあったのか。 マイナンバー制度 (その3)(マイナカード「落としても悪用されない」はうそ? 「セキュリティーがあまりにも脆弱」、8割の日本人が気づいていない「マイナ保険証」の恐ろしすぎる「落とし穴」 健康保険証から乗り換えていいのか?、「マイナ保険証」のせいで健康保険が「崩壊」するかもしれない…その決定的な問題点 最悪の暴挙に出る可能性も…、マイナンバーカード推進の裏で進む法改正、個人情報利用や機能追加などに「野放図拡大」のリスク) 「今後多くの民間サービスとひもづけられれば、ロックや利用停止で生活が立ち行かなくなってしまいます」、「民間サービスとの連携が進めば、それだけ悪用のリスクも増加する。今一度、熟慮と検証が必要である」、その通りだ。 現代ビジネス 荻原 博子氏による「8割の日本人が気づいていない「マイナ保険証」の恐ろしすぎる「落とし穴」 健康保険証から乗り換えていいのか?」 「マイナンバー法」では、「マイナンバーカードについては、本人の申請でつくられることが明記」、と「プライバシー」保護に配慮した形になった。 「最高2万円分のポイントをバラ撒き」も含めた「普及キャンペーンにつぎ込まれた予算は累計で約2兆円以上」、「その前に過去9年間で8800億円の税金が使われています」、「この金額も含めると、約3兆の税金が使われたことに」、本当に巨額だ。 「3月末の時点で、「マイナンバーカード」を作っている人は、国民の約76%となっています。 ただ、それでもまだ約4分の1の人は「マイナンバーカード」を作っておらず、そうした人たちを締め上げるために、保険証を無くして「マイナ保険証」を義務化するという政策を強力に打ち出したのでしょう」、なるほど。 「「マイナ保険証」に入っている主な診療情報とは、「レセプト(診療明細書)」の情報」、「レセプトとは、その時に患者が支払ったお金の明細書でしかありません。 しかも、これはリアルタイムな情報ではなく、「1ヶ月前に、こんな病気で医者に行ってこんな治療を受けた」というようなもの。医師は、リアルタイムで診断してこそ正確な対処ができますから、レセプト情報があるというだけで、必ずしも「正確なデータに基づく診療・薬の処方が受けられる」とは言えない」、なるほど。 荻原 博子氏による「「マイナ保険証」のせいで健康保険が「崩壊」するかもしれない…その決定的な問題点 最悪の暴挙に出る可能性も…」 「マイナ保険証の問題点」とは身近で重要だ。 「回答した医療機関8700余のうち、システムの運用を開始しているのは24%で、そのうち41%がトラブル・不具合があったと答えています。その内訳(複数回答)は、「有効な保険証でも無効と表示された」が62%、「カードリーダーの不具合」が41%」、こんなに「トラブル・不具合」が多いのは何故なのだろう。 「介護の現場では、緊急時の受診などに備えて入居者から保険証を預かっているケースが珍しくありませんが、「マイナ保険証」になると、現場の運用で新たな問題が指摘されています。なぜなら、「マイナ保険証」を預かっていたとしても、4桁の暗証番号も教えてもらわなければ役に立たないからです。 ところがこのパスワードがわかると、マイナポータル・・・にログインでき、納税情報や年金情報、医療情報などを見ることが可能なので、犯罪予防のために預からないという介護施設も出てきそうです」、確かに「介護の現場」ではどうするのだろう。 「資格確認書」は「まるで「マイナ保険証」をつくらないことへの嫌がらせかと感じられるほど、使い勝手が悪いのです」、「仮に有効期限が1年なら、1年ごとに自治体の窓口に行って更新手続きをしなくてはならないのです。 しかも、手続きしてもその場ですぐには発行されない可能性も指摘」、「発行されるまでの間は無保険になります。保険料を払っていても、無保険になるというのはどういうことでしょうか。到底納得できません」、確かに不当だ。 「「資格確認書」だと、病院の窓口で支払う料金が「マイナ保険証」より高くなる可能があります。 現在、「マイナ保険証」を使える病院の窓口で従来の健康保険証を出すと、下図のように「マイナ保険証」がある人に比べて初診料が高くなります。しかも、この4月から、12円が18円に値上がりしています」、「マイナ保険証」へ誘導したいための仕組みなのだろうが、意図が見え見えでいやらしい。 「諸先輩が築きあげてきた「国民皆保険」という世界に誇れる制度を、内側から突き崩す脅威になりかねません。 事態はどんどん悪化していますが、最悪でも「現在の保険証を廃止する」という暴挙だけは、止めなくてはいけないと思います」、同感である。 ダイヤモンド・オンライン「マイナンバーカード推進の裏で進む法改正、個人情報利用や機能追加などに「野放図拡大」のリスク」 「マイナンバー制度の問題点」とは興味深そうだ。 「マイナンバー法改正のポイント」は分かり易い。「これらの「存在意義」を分かりやすい形で示すことなく、国はカードの普及とマイナンバー活用にひたすらアクセルを踏んでいる」、推進方法には問題が多い。 「「これまで、税・社会保障・災害対策の分野で、マイナンバーがどのように使われてきて、効果を上げてきたのか。また、コロナ対策ではマイナンバーを利用できなかったが、もし利用できていたらどのようなことが可能だったのか、などの利用実態に対しての情報公開・検証と、それに基づいた用途拡大、というステップが踏まれていない」のは大いに問題だ。「カードの機能追加に関しても、半ば強制的に全ての機能を一枚に集めることのメリットとリスクは一向に説明されておらず、「使わない」という選択肢がそもそも与えられないのもおかしな話だ」、 「「マイナンバーカードの普及率が100%になれば便利なサービスが自動的に生まれるわけではない。普及率が上がってどんな社会を目指しているのかがまず示されなければ、国民の納得感は得られない」」、同感である。
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