SSブログ

安倍内閣の問題閣僚(稲田防衛相を代えろと米国に迫られていた安倍首相、稲田防衛相に見る「出世女子」の未来、逆上大臣 泣く大臣守る首相と問題企業の同根) [国内政治]

今日は、安倍内閣の問題閣僚(稲田防衛相を代えろと米国に迫られていた安倍首相、稲田防衛相に見る「出世女子」の未来、逆上大臣 泣く大臣守る首相と問題企業の同根) を取上げよう。

先ずは、元レバノン大使の天木直人氏が3月18日付け同氏のブログに掲載した「稲田防衛相を代えろと米国に迫られていた安倍首相」を紹介しよう。
・きのうの日刊ゲンダイ(3月18日号)が書いていた。 追いつめられている安倍首相は、4月にも大幅な内閣改造を行って局面を打開することを画策していると。 十分に有りうる話だ。 森友疑惑を乗り切るというわけだ。 どうせ辞めさせなければいけない稲田防衛相と金田法相だ。 この際閣僚人事を一新して終盤国会に備えるというわけだ。
・しかし、私がこの日刊ゲンダイの記事で注目したのは、稲田防衛相の交替は米国からの命令だったと書かれていたところだ。 すなわち日刊ゲンダイはこう書いている。 「実は稲田防衛相については、2月の日米首脳会談で米国側から『交替させろ』と言われていたらしい。稲田さんと会談したマティス国防長官が『あれで大丈夫なのか』と、カウンターパートとして不安に思ったようです・・・」(官邸事情通)
・この日刊ゲンダイの記事が事実かどうかは、もちろんわからない。 しかし、米国なら日本の閣僚人事に口を挟むことは十分にあり得る。 もっとも、稲田防衛相に限っては、米国に命じられるまでもなく、誰もがそう思っているから、この場合だけは対米従属ということにはならないだろう。
・それにしても情けない安倍首相だ。 こんな安倍首相を追いつめれらず、内閣改造までさせる野党は、もっと情けない(了)
http://kenpo9.com/archives/1122

次に、タレント・エッセイストの遙 洋子氏が3月31日付け日経ビジネスオンラインに寄稿した「稲田防衛相に見る「出世女子」の未来 愛され女子から憎まれ女子へ、脱皮のススメ」を紹介しよう(▽は小見出し)。
・ご相談 この4月から部長職に就きます。前任者からの引き継ぎ、関係者との打ち合わせなどを始めましたが、見事なほどに周囲は男性ばかり。分かっていたこととはいえ、実際に自分が前面に立つと改めて「まだまだ男性社会」を実感します。「任された責任を感じつつ、自分らしさも失わず」……と決まり文句で挨拶しつつ、さて、自分らしさとは何だろうと改めて考える春です。(40代女性)
・遙から 「社長になるか、社長夫人になるか、それが問題だ」 斎藤美奈子著『モダンガール論』の「女の出世」に関する一節である。 どちらを選ぶかによって磨くべきスキルが違う。そこに費やすであろう歳月を考慮すれば、スタート地点での選択は女性の未来をそのスタートの段階で振り分けかねない。 そして、第三の選択肢もある。“出世女子”だ。
▽総理でもなく、総理夫人でもなく
・その象徴が稲田朋美防衛相だと私は見ている。社長でもない。つまり総理ではない。また、社長夫人でもない。つまり昭恵夫人でもない。第三のポジション。それは、社長に大事にされる幹部職、だ。その地位が目標だったならまさに大出世。万歳でその人生を祝いたい。
・だが、「南スーダン日報問題」や「森友問題」などの国会答弁以降の世論を見ていると、稲田防衛相への風当たりは強い。“泣いた”とか、“虚偽です”の言いきりから“記憶にありませんでした”への変更とか、苦戦に映るニュースが次々と流される。 出世女子の力が試される光景だ。
・その対極に位置するのが小池百合子東京都知事だ。総理をはじめとする権力中枢の男性たちからの“愛され女子”の地位を自ら捨てた。“憎まれ女子”にあえて位置することで政治不信の都民の力を得た。やがて、それを無視できない権力構図にまで持ち込んだ。あっぱれだ。いわゆる“叩き上げ女子”の出世の方程式だ。
・あくまで最初は、笑顔の素敵なニュースのお姉さんという“愛され女子”からのスタートだったことを忘れてはいけない。いつのまにか、“憎まれ女子”で都民を魅了する権力者として出世した。彼女のノウハウは“変遷”そのものにある。
・そこで今、稲田防衛相に問われるのは、小池都知事をロールモデルとして参考にするならば、いかに変遷するか、にある。泣くことといい、違うと思ったことをすぐ違うと声に出して言ってしまうことといい、私はお会いしたことはないがおそらく“いい人”なんだと思う。 世論はその“いい人”ぶりが気に入らないのではないか。国の防衛という重責を担うにあたり、そこを頼りなく感じているのではないか。ここはひとつ、“おぬしやるな”的な“悪い人”をしっかり演じなければならない、と勝手に思っている。
▽うっかりさんでは困るのだ
・国家の安全を背負って自衛隊を指揮する立場なわけだから、失言するような“うっかりさん”だと困るのだ。  そう世間は思っている。 この緊迫した時代においてなぜこの女性でなければならないのか、に、苛立っている人がいる。
・そもそも稲田氏がなぜ防衛相にまで登りつめたかには、いわゆる「女性活躍」への総理の期待やアピールの意味合いがあるだろう。 そしてそれはこれまでなら、“少子化大臣は女性にまかせるのがよろしい”といったみんな安心的レールが敷かれていたが、今回は、“戦う=男性”という役割意識を揺さぶる点が異なる。  100%男性領域、と、皆が信じてやまない領域を女性にまかせる。そこには、何より性別を超えた”強さ”が求められる。抜擢するにあたっては、彼女がそれに足ると考えたのだろう。
・・・・というのが理屈だが、現状を見るに、お前、弁護士だし、いい奴だから、頑張れよ的な、愛され人事の匂いを私は嗅いでいる。 といって、その愛され人事についてねちねち攻めるつもりはない。問いたいのは、稲田さん、いつまで“愛され”キャラでいきますか?ということだ。
・いつか、“おぬしやるな”的、“憎まれ”キャラに脱却せねばならない時がくる。 いつ、どうやって、その時を迎えますか? が、稲田氏に問われている。 いつまでも愛されキャラではなく、メガネも網タイツもかなぐり捨てて、育ててもらった男性たちを真っ向から敵にまわす腹のくくりが必要だ。
▽冷徹で行こう
・それがいつか、の前に、足元をすくわれてもよくない。まず、泣いちゃだめだ。 失言もダメだ。あくまでクールに、鉄の女として、ひとつひとつの批判に向き合わねばならない。 男性も女性も、出世の前には時の権力者に愛される、あるいは、あなどられないからその地位につける。愛されてその地位を確保する。それはそれでよいとして、愛されていることを、追及する側の野党や、眺めている我々側にわざわざ伝える必要もない。冷徹な女、でいいのだ。まずはそこからスタートではないか。
・防衛相を小池百合子氏も一時期担当した時が、過去あった。ソツなくこなしたイメージが残っている。そこで、実は私はこういう性格で・・・なんていうことを伝える意味はない。小池氏の手腕を見ていると、いつ世論がブチ切れるのか、あるいは今の賛同を維持するのか、ギリギリのところにいる。
・決して、小池知事安泰、という時代ではない。「実は豊洲市場への移転には致命的な問題はなかったのに、真相解明と唱えながら無駄な時間と出費を重ねた」という追及にさらされかねない地雷の中で、説得材料のためにいくつもの専門部会を設置している。世論を説得するには事実しかない、という方程式を小池知事は一歩も譲らない。もはやそこに女だとか男だとかは関係ない。追及と批判が来ることを前提に小池氏は生きている。これでやっと、男女共同参画時代の女性活躍だと、その壮絶な戦いを目の当たりにしながら、いいロールモデルができたものだと眺めている。
・そして、そのスタート地点に立たされているのが、稲田防衛相だ。 女子の出世など、総じて乱暴な言い方をすれば、もれなく“泣く”ところから始まると言ってもいい。 そうやってひとつひとつ、成長をしていくのだと思う。 それは泣くほどの地位を手に入れた、ということでもあり、どうこなしますか、という次の道への試験でもある。かの田中真紀子氏も泣いたのを覚えていますか?
▽嫌われる覚悟
・女性の出世とは、男性の聖域と言われる場所への進出のことだと思う。 つまり、そこに進出するだけで感情的な暴風雨にさらされる。私が「日経ビジネス」にコラムを書かせていただくことになった20年近く前もそうだった。 日経ビジネスもまた、経済誌である以上、経営人、会長や社長という人々にとっての聖域だった時代がある。そこに登場した私への風当たりの強さは今でも忘れない。
・私がそこで最初に捨てたものは、男性読者から“愛される”ことだ。 “憎まれる”原稿を書く。それを面白がってくださる読者こそが私の読者で、怒るばかりの読者は勝手に怒っていればいい、と、腹をくくった。 そうこうしているうちに、時代が女性読者をも増やし、オンラインに場を移すことで、さらに幅広い世代の方々にお読みいただくに至ったわけだが、最初は憎まれ、嫌われることから始まった、ということを伝えたい。
・女性総理はまだ実現するには時代が成熟していない。が、女性の幹部職は実現している。 時代は変わる。“愛され出世”を願う女子は、まず、今の時代は男性権力者に愛され、まずは出世し、次は、あらゆる男性たちから嫌われる手のひら返しが必要だ。
・嫌われる覚悟。そして、そのあなどれなさを見た時に、世間というのはまた手のひらを返したようにあなたを認めるだろう。小池氏のそれのように。 “愛され出世”した女子は、小池氏と稲田氏の両者の答弁をよく観察していただきたい。 そこにある差。そこにある反響。それらすべてが、これからの出世女子たちのヒントになるに違いない。
▽正しい嫌われ方とは
・注意してほしいのは、ただ嫌われて孤立している男女平等主義者の女性キャリアもいる。 これとは全く違う。最初から皆に嫌われているようでは、出世などできようはずもない。 愛されることなど、ほんのスタートダッシュのためのエネルギーだと理解してほしい。
・愛され続けて60歳、というキャリア女性もいるが、これも違う。 ぶりっ子を続ける60代女性も、私はとても残念でならない。変遷をしそこなった出世女子だ。愛されて、出世したら次は、嫌われる。嫌われてもなお、引きずり降ろせない足腰の強さを身につけるのだ。それまでため込んだ実力が試される、その時のために。
・小池氏の実力は豊洲問題で試されている。 同様、森友学園問題、自衛隊問題など、その答弁において稲田防衛相も試されている。 男性の聖域に入り込む、ということは、感情的な嵐の中で、いかに自分を防衛できるかにかかっている。まず防衛し、そして、攻撃する。 そう。 出世女子とは、それ自体が、防衛相なのだ。
・どの職域であれ、自己を防衛し、同時に、未来への根拠を積む。そこに女も男もない。事実のみが、あらゆる批判に反論できる武器であり、うわべばかりの愛されキャラに固執するばかりでは、やがて反発を買いこそすれ、永遠の武器になどならないことを知ってほしい。
・つい、使い続けた武器は、手放すには惜しいのはわかる。まだ使えるやん!という時もあるだろう。だが、使っちゃいけない。今、その波間で揺れているのが今の稲田防衛相のあり様だ。よーく観察してほしい。稲田防衛相の出世女子としての成功を願いたい。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/213874/032900045/?P=1

第三に、健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士の河合 薫氏が4月11日付け日経ビジネスオンラインに寄稿した「逆上大臣、泣く大臣、守る首相と問題企業の同根 復興相問題に映る、資質なきリーダーの破壊的「見下し力」」を紹介しよう(▽は小見出し、+は段落)。
・今回は「力と責任」について考えてみる。というのも、ここ最近のニッポンの「高い地位」にいる人たちの無責任な言動に、少々うんざりしているからである。 「大臣の資質を問題にするだけじゃなく、質問する人も資質を問え」だの、「全文読まないで、まんまとメディアの編集にはめられてるじゃん。質問してるフリーの記者。安倍政権潰すとか言ってるんでしょ。今村さん、かわいそ~」だの、大臣擁護論も飛びかった今村雅弘復興大臣のブチキレ会見(こちらが全文)。
・私は何度も全文もYouTubeも見たけど、アレがリーダーとしての大臣の対応とは到底思えなかった。 6日には発言を撤回し、「自己責任」と発言したことを必死で釈明していたけど、役人が準備した“模範回答”を読みながらじゃないと発言できないとは情けない限りだ。 しかもこの光景は、これまでに何度も見てきた。 そうなのだ。「ああ、またか~」――というのが率直な感想なのだ。
▽遅々として進まぬ復興を「マラソンなら30キロ地点」と言うセンス
・「国が敷いた復興のレールを逸脱するのは、それほどまでに許されないことなのか。事故を起こした東京電力福島第一原発にほど近い福島県富岡町。町の第2次復興計画が、土壇場で変容した事実を知る人は少ない。計画策定に携わった人々は、今もやり場のない怒りを抱えている」 これは3月8日に河北新報の社説に掲載された「東日本大震災6年 福島/避難者覆う無理解、不寛容」の冒頭の文章である。大臣の言動を擁護する人は、こちらから全文読めるので、是非とも読んで欲しい。
・今年1月、福島市内で行われた「原子力災害からの福島復興再生協議会」でも今村復興相は、「福島、東北の復興も3月にはいよいよ7年目に入る。マラソンでいうと30キロ地点。ここが一番の勝負どころ」と挨拶し顰蹙(ひんしゅく)を買った。内堀福島県知事からも、「避難指示区域にはまだスタートラインに立っていない地域もあり、指示が解除された地域は復興の序ノ口。福島県の復興は長い時間かけて丁寧に進めていかなければならない」と嫌悪感を示されたというのに……。いったい何のためのリーダーなのか。
・え? 大臣はリーダーじゃない、って? いやいや、そんなことはない。 少なくとも組織を率いるリーダーとしての「権限」と「報酬」が与えられている。国務大臣の俸給月額146万6000円。期末手当(ボーナス)476万円。年収は約2900万円。さらには、国会議員として文書通信交通滞在費が1200万円、立法事務費が780万円……。これが「大臣」という地位に与えられている「力」だ。
・大臣はこの「力」を正しく使っているのだろうか? 「力」を正しく使うだけの資質があるのだろうか?
+初入閣したときに「なぜ大臣になったと思うか」と問われ、「理解していると内心思ってはいても、申し上げるのは適切でない」と奇妙な答弁もしていた金田勝年法務大臣は、いわゆる共謀罪の議論に関し、 「ちょっと、えー、私の頭脳というんでしょうか、えー、対応できなくて申し訳ありません」 とポロリとホンネを言ってしまってからは、「成案を得てから説明したい」と壊れたレコードのように繰り返した。
+稲田朋美防衛大臣はちょっと突っ込まれると泣くし、「ISIL(イスラム国)をめぐるシリアの内戦は戦闘か、衝突か」と質問されれば、「法的評価をしていない」と繰り返すだけで、安倍首相が代わりに回答。 また、大臣ではないが、類似の例はいくつもある。昨年、台風10号の豪雨被害で岩手県岩泉町を視察した務台俊介・内閣府政務官兼復興政務官は、政府の職員におんぶされて被災現場の水たまりを渡り、懲りもせず「長靴業界が儲かった」と発言。結局、辞任した。
▽何をやっても、何にもできなくても、「大臣」で居続ける現実
・民主党政権(現・民進党)時代も、「さすが!」と尊敬できるリーダーには残念ながらお目にかかれなかったけど、当時と今が違うのは「問題になったリーダー」が居座り続けること。 もちろんなんでもかんでも辞めればいいわけじゃないけど、起こした問題を曖昧にし、何事もなかったように「力」のあるポジションに居座り続けている。これは無責任な力の行使だ。
・そもそも「力」には二種類の意味がある。 一つは、何かをする「力の所有」で、これはその個人に内在する潜在能力である。そして、もう一つが、他者に対する「力の所有」で、これは地位が持つ支配する力だ。 適材適所ということから考えれば、前者の「力を所有」している人がリーダーになるべき。が、実際にはその地位に求められる潜在能力なき人が、地位が持つ支配する力だけを手に入れている場合が多いように思う。
・この状態がいかに危険なのか? それは「世界最悪の残酷な人体実験」のひとつ、スタンフォード監獄実験でわかる。(「es」という映画にもなったのでご存知の方も多いかもしれないけど、以下概要)。
・1971年、米海軍の海兵隊刑務所で相次ぐ問題を解決するために、米スタンフォード大学の心理学者フィリップ・G・ジンバルド博士らは、同大学の講堂で、模擬的な監獄(=刑務所)シミュレーションを実施した。  新聞広告によって集められた心身ともに健康な被験者24人を、無作為に囚人役と看守役に割り振った。被験者には「刑務所とほぼ同じ環境の中で、2週間を過ごしてもらう」ことだけを告げ、囚人役にはそれぞれID番号が与えられ、互いに番号で呼び合うことが義務づけられた。囚人は粗末な囚人服を着せられ、一部の囚人役は手足を鎖でつながれた。
・一方、看守役には制服と木製の警棒と、ミラー型のサングラスが手渡された。実験初日。何事もおきなかった。が、2日目に変化が起こる。
▽普通の人が極悪なことをする組織のシステム
・囚人役の被験者たちが、乱暴な言動で、看守たちを困らせた。看守役の被験者たちは“囚人”たちを鎮めるために虐待行為を始め、その虐待は次第にエスカレートしていったのだ。3、4日と経過すると看守たちは囚人をまる裸にしたり、トイレ掃除を素手でやらせたり、そこで性的な虐待をし、精神的にも肉体的にも囚人たちを追い込んだ。
・そして、実験開始から1週間足らずで、危険を感じた博士らは実験を中止。「これ以上続けたら、取り返しのつかないことになる」という理由だった。 なぜ、こんな事態になってしまったのか? 実験の正当性や倫理性も含め、様々な意見や議論が出た。「衣服や監獄という物理的な環境が人間の行動を変えた」という意見もあれば、「人間の深層心理に潜む攻撃性が、囚人と看守という立場の違いによって刺激された」とする研究者もいた。
・そんな中、唯一多くの人たちの見解が一致した点があった。それは「所属する組織のシステムによって、普通の人が極悪なことを平気でしてしまう。力には二面性がある」ということだったのである。 繰り返すが、看守役は一般の人。なにひとつ看守に求められる知識も見識も能力も持ち合わせていない人たちである。と同時に、これは心理実験であるため、看守はいっさい自分の言動に「責任」を負わされていない。
・つまり、この実験は「悪しきシステムが善良な人を変えてしまう」という教訓を示唆し、「その地位に求められる潜在能力なき人が、地位が持つ支配する力だけを手に入れた時」の恐ろしさを教えてくれたのだ。 「支配する力」ほど、人を狂わす恐ろしい“武器”はない。そもそも潜在能力を持つ人は、他者を支配する力など持たなくても、他者に影響力を及ぼすことができる。
・これを実証したのが、米コロンビア大学で行われた実験である。 この実験では、互いに面識のない人たちを集め、ある課題の解決策を議論してもらった。被験者たちは最初に、各々が個人的に「解決策」をいくつか練り、その後、グループディスカッションを行い、グループとしての「回答」を決めてもらった。 話し合い終了後、参加者たちに「メンバー1人ずつの評価」を依頼。評価は2つの軸に分けた。一つ目が「支配する力」に関するもので、その人が「強引だったか?」「恐ろしかったか?」「高圧的だったか?」など。二つ目は「潜在能力」に関するもので、その人の「能力は高いと思うか?」「傾聴に値する人物だったか?」「尊敬できるか?」などを、それぞれ評価してもらったのだ。
・その結果、「支配する力」の高い人ほど影響力が高く、メンバーたちが彼の意見に従っていたことが分かった。そして、それと同等の影響力が「潜在能力」の高い人にもあることがわかった。メンバーたちは、「潜在能力」が高い人に魅かれ、好意を抱いていた。一方、「支配する力」の高い人の意見には同調はするけど、その「人」のことを嫌っていることもわかったのである。
▽資質なきリーダーほど人を見下すようになる
・この実験では、どうやって「支配する力」の高い人たちがメンバーを従わせたのかは把握できていない。脅したのかもしれないし、アメをぶら下げたのかもしれないし、強引に自分の意見を押し通したのかもしれない。だが1つだけ明らかなのは、能力の有無に関係なく「支配する力」は機能するということ。でもって、潜在能力の高い人は「支配する力」を外部から与えられなくとも、周りに影響力を与えることが可能、ということだ。
・「支配する力」という言葉にはネガティブな印象を受ける。だが、2つの心理実験が教えてくれるのは、問題は「個人」の潜在能力で、その能力がない人=資質なき人がリーダーになったとき、組織のメンバーの満足感は低下し、モチベーションも下がり、投げやりになる、という事実だ。
・メンバーは考えるのを止め、言われたことに従い、リーダーはますます横暴な態度で人を見下していく。どんなに間違った方向に向かっても決して修正されることなく、気がついたときには無責任な結末に終わる危険性が高まっていく。 このリスクを防げるのはただ1人。リーダーを任命する人だ。すなわちトップの資質が極めて重要なのだ。
▽そのポジションに求められる能力はナニか?
・その能力を有しているのは誰か?  大臣という地位に必要な資質はナニか? 復興大臣に求められる資質とはナニか? それをきちんと考え、見抜く力。その資質をトップは持っているのか?
・安倍首相は6日の衆院本会議で、今村復興相について、「全力で職務に取り組んでもらいたい」と述べた。民進党の逢坂誠二氏による今村復興相への辞任要求に対し答えたものだ。 辞任必要なしとするならなぜ、今村氏が復興大臣にふさわしいのかを説明して欲しかった。辞めさせるだけが責任をとることではない。誰もが納得できるように説明するのも、ひとつの責任のカタチだと思う。
▽能力なき上司のしわ寄せはすべて末端に向かう
・あるベテランの政治記者の方が興味深いことを教えてくれた。 「いろいろと問題になっている大臣はすべて、安倍さんと同じ考えを持つ人たちだ」と。「他にもたくさん“能力”ある政治家たちがいるのに、同じ考えの人たちしか選べない安倍さんの資質も問われるべきだ」と。
・「安倍首相」という言葉を書くと「なんだよ、政権批判したいための記事かよ」と口を尖らせる人がいるが、これは何も政治の世界に限ったことではない。今問題を起こしている企業にも、同様のことが起きていたのではないだろうか。 人事がすべてを決めるといっても過言ではない。能力なき人がなんらかの問題を犯した時、しわ寄せがいくのは常に末端の人たちである。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/040700100/?P=1 

天木氏の記事にある 『稲田さんと会談したマティス国防長官が『あれで大丈夫なのか』と、カウンターパートとして不安に思ったようです・・・」』、というのは大いにありそうな話だ。内閣改造は、まだのようだが、そうした観測記事が出てこないことから、流れたのかも知れない。
遙氏は、稲田防衛相の『対極に位置するのが小池百合子東京都知事だ。総理をはじめとする権力中枢の男性たちからの“愛され女子”の地位を自ら捨てた。“憎まれ女子”にあえて位置することで政治不信の都民の力を得た。やがて、それを無視できない権力構図にまで持ち込んだ。あっぱれだ。いわゆる“叩き上げ女子”の出世の方程式だ』、『今の時代は男性権力者に愛され、まずは出世し、次は、あらゆる男性たちから嫌われる手のひら返しが必要だ』、というのは、女性ならではの面白い指摘だ。ただ、稲田防衛相にはそんな芸当は無理なような気もする。
河合氏の記事にある 米スタンフォード大学での模擬的な監獄シミュレーションが、『「悪しきシステムが善良な人を変えてしまう」という教訓を示唆し、「その地位に求められる潜在能力なき人が、地位が持つ支配する力だけを手に入れた時」の恐ろしさを教えてくれた』、さらに米コロンビア大学で行われた実験で、『「支配する力」の高い人ほど影響力が高く、メンバーたちが彼の意見に従っていたことが分かった。そして、それと同等の影響力が「潜在能力」の高い人にもあることがわかった。メンバーたちは、「潜在能力」が高い人に魅かれ、好意を抱いていた。一方、「支配する力」の高い人の意見には同調はするけど、その「人」のことを嫌っていることもわかったのである』、などの実験結果はなるほどと思わせられた。 『資質なきリーダーほど人を見下すようになる』、『能力なき上司のしわ寄せはすべて末端に向かう』、となどの指摘も説得的だ。 『「いろいろと問題になっている大臣はすべて、安倍さんと同じ考えを持つ人たちだ」と。「他にもたくさん“能力”ある政治家たちがいるのに、同じ考えの人たちしか選べない安倍さんの資質も問われるべきだ」』、との指摘は正論だ。「お友達」へのこだわりも、いいかげんにしてほしいものだ。
タグ:能力なき上司のしわ寄せはすべて末端に向かう ・メンバーは考えるのを止め、言われたことに従い、リーダーはますます横暴な態度で人を見下していく。どんなに間違った方向に向かっても決して修正されることなく、気がついたときには無責任な結末に終わる危険性が高まっていく。 このリスクを防げるのはただ1人。リーダーを任命する人だ。すなわちトップの資質が極めて重要なのだ 資質なきリーダーほど人を見下すようになる 、「支配する力」の高い人ほど影響力が高く、メンバーたちが彼の意見に従っていたことが分かった。そして、それと同等の影響力が「潜在能力」の高い人にもあることがわかった。メンバーたちは、「潜在能力」が高い人に魅かれ、好意を抱いていた。一方、「支配する力」の高い人の意見には同調はするけど、その「人」のことを嫌っていることもわかったのである 米コロンビア大学で行われた実験 「悪しきシステムが善良な人を変えてしまう」という教訓を示唆し、「その地位に求められる潜在能力なき人が、地位が持つ支配する力だけを手に入れた時」の恐ろしさを教えてくれたのだ 「所属する組織のシステムによって、普通の人が極悪なことを平気でしてしまう。力には二面性がある」ということだったのである 普通の人が極悪なことをする組織のシステム 模擬的な監獄(=刑務所)シミュレーション 米スタンフォード大学 もう一つが、他者に対する「力の所有」で、これは地位が持つ支配する力だ 潜在能力 何かをする「力の所有」 「力」には二種類の意味 何をやっても、何にもできなくても、「大臣」で居続ける現実 稲田朋美防衛大臣はちょっと突っ込まれると泣くし、「ISIL(イスラム国)をめぐるシリアの内戦は戦闘か、衝突か」と質問されれば、「法的評価をしていない」と繰り返すだけで、安倍首相が代わりに回答 「ちょっと、えー、私の頭脳というんでしょうか、えー、対応できなくて申し訳ありません」 とポロリとホンネを言ってしまってからは、「成案を得てから説明したい」と壊れたレコードのように繰り返した 金田勝年法務大臣 遅々として進まぬ復興を「マラソンなら30キロ地点」と言うセンス ブチキレ会見 今村雅弘復興大臣 逆上大臣、泣く大臣、守る首相と問題企業の同根 復興相問題に映る、資質なきリーダーの破壊的「見下し力」 河合 薫 嫌われる覚悟。そして、そのあなどれなさを見た時に、世間というのはまた手のひらを返したようにあなたを認めるだろう 嫌われる覚悟 泣いちゃだめだ。 失言もダメだ。あくまでクールに、鉄の女として、ひとつひとつの批判に向き合わねばならない うっかりさんでは困るのだ 最初は、笑顔の素敵なニュースのお姉さんという“愛され女子”からのスタートだったことを忘れてはいけない。いつのまにか、“憎まれ女子”で都民を魅了する権力者として出世した。彼女のノウハウは“変遷”そのものにある その対極に位置するのが小池百合子東京都知事だ。総理をはじめとする権力中枢の男性たちからの“愛され女子”の地位を自ら捨てた。“憎まれ女子”にあえて位置することで政治不信の都民の力を得た。やがて、それを無視できない権力構図にまで持ち込んだ。あっぱれだ。いわゆる“叩き上げ女子”の出世の方程式だ 稲田防衛相への風当たりは強い。“泣いた”とか、“虚偽です”の言いきりから“記憶にありませんでした”への変更とか、苦戦に映るニュースが次々と流される。 出世女子の力が試される光景 出世女子 稲田防衛相に見る「出世女子」の未来 愛され女子から憎まれ女子へ、脱皮のススメ 日経ビジネスオンライン 遙 洋子 稲田防衛相に限っては、米国に命じられるまでもなく、誰もがそう思っているから、この場合だけは対米従属ということにはならないだろう 稲田さんと会談したマティス国防長官が『あれで大丈夫なのか』と、カウンターパートとして不安に思ったようです・・・ 4月にも大幅な内閣改造を行って局面を打開することを画策 日刊ゲンダイ 稲田防衛相を代えろと米国に迫られていた安倍首相 同氏のブログ 天木直人 (稲田防衛相を代えろと米国に迫られていた安倍首相、稲田防衛相に見る「出世女子」の未来、逆上大臣 泣く大臣守る首相と問題企業の同根) 問題閣僚 安倍内閣
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0