人工知能(AI)(その16)(「ChatGPT 仕事で使えない」と諦める前に!弁護士が教える士業の活用法、AIが政治を主導?人間主体の世界が終わるとき 人間以上に優れた知能を人間は統制できるのか、人間がAIが勝つには「身体性の向上」が重要な根拠 生身の肉体を持つ人間だからこその成長がある) [イノベーション]
人工知能(AI)については、本年8月10日に取上げた。今日は、(その16)(「ChatGPT 仕事で使えない」と諦める前に!弁護士が教える士業の活用法、AIが政治を主導?人間主体の世界が終わるとき 人間以上に優れた知能を人間は統制できるのか、人間がAIが勝つには「身体性の向上」が重要な根拠 生身の肉体を持つ人間だからこその成長がある)である。
先ずは、本年9月4日付けダイヤモンド・オンライン「「ChatGPT、仕事で使えない」と諦める前に!弁護士が教える士業の活用法」を紹介しよう。
・『『週刊ダイヤモンド』9月9日号の第1特集は「コピペですぐに使える!ChatGPTプロンプト100選 職種別 業種別 部署別」です。「使えない」「分からない」と諦める前に、徹底的に実用性にこだわって集めたChatGPTプロンプト103個をチェックしましょう。ChatGPTは「うそをつく」「エビデンス(科学的根拠)不足」――。こういった問題の回避策も伝授します』、興味深そうだ。
・『ChatGPTの能力向上は日進月歩! 世界で3億人の仕事を奪う予測も ChatGPTの台頭で、われわれの仕事は大きく変わろうとしている。 生成AI(人工知能)の能力向上は日進月歩だ。例えば2030年には、プロのライターを上回る文章力が備わるとの予測もある。 雇用に与える影響はすさまじい。米ゴールドマン・サックスによると、米国内の仕事の4分の1がAIに代替され、世界で3億人がフルタイムの仕事を奪われるという。 だが一方で、足元では「業務でうまく使えない」「思ったほど役に立たない」といった、あきらめの声が現場から聞こえるようになってきた。ChatGPTは現時点において、まだ発展途上にある技術。うまく使うには、こつがいるため挫折する人も増えているようだ』、「ChatGPTは現時点において、まだ発展途上にある技術。うまく使うには、こつがいるため挫折する人も増えているようだ」、なるほど。
・『「GPTなんて仕事に使えない」は早計 弁護士が教える正しい活用方法 「ChatGPTなんて信用できない。うその回答も多く、仕事には使えない」。 弁護士、税理士に限らず、こう考える士業の専門家は多いだろう。だが、その判断は早計だ。 AIで契約審査を行う「GVA assist」などを提供するGVA TECHの社長で弁護士の山本俊氏は、ChatGPTについて「想像力を補完し、当たりを付けるために使うものだ」と強調する。 医者に内科や外科があるように、弁護士にも専門がある。だが、弁護士は顧問先企業から未経験の分野や前例のない取引について相談をされた場合でも、想像力を駆使して解決策を模索しなければならない。社会には「弁護士なら法律のことは何でも知っている」という認識があり、未経験だからといって相談を断れば、「頼りない先生だ」と思われてしまう。 そんなときどうするかといえば、事務所にこもって過去の事例を調べたり、仮説を立てて顧問先企業にヒアリングしたりして、手間暇をかけて対応する。 しかし、これからはChatGPTに助けてもらえばいい。前出の山本弁護士は「未経験の分野の法的リスクについて仮説の構築を行うのは膨大な時間と頭を使うが、ChatGPTで“当たり”を付け、それについて深掘りしたり、ヒアリングしたりすれば、内容の濃い助言ができるし、時間も短縮できる」と指摘する。 もちろん、ChatGPTの活用に悩むのは士業の専門家だけではない。業界ごとに仕事の仕方には違いがあり、業務改善のためのプロンプトの作法が異なってくるのは当然のことだ。本特集では、コンサル、不動産、商社など業種別に現場で使えるプロンプトも解説していく』、「未経験の分野の法的リスクについて仮説の構築を行うのは膨大な時間と頭を使うが、ChatGPTで“当たり”を付け、それについて深掘りしたり、ヒアリングしたりすれば、内容の濃い助言ができるし、時間も短縮できる」、なるほど。
・『仕事の現場で役に立つ! 独自性高いプロンプト集 『週刊ダイヤモンド』9月9号の第1特集は「コピペですぐに使える!ChatGPTプロンプト100選 職種別 業種別 部署別」です。 生成AIの代表格、ChatGPTは世界的なブームとなり、関連ニュースを目にしない日はありません。この波に乗って、国内でも解説本やChatGPTを特集として取り上げる雑誌が山のように出ています。 ですが、仕事の現場で役に立つことに徹底的にこだわり、職種別・業種別・部署別にプロンプトを100個以上も集めたのは本誌だけ。ChatGPTを活用し、超楽ちんに正しく仕事を効率化する方法として、実際に企業や士業の現場で結果を出しているプロンプトの現物を「まんま」使うことは有効です。その独自性・実用性を手に取って、ご確認いただければ幸いです。 全103個のプロンプトでは主要業種をカバーしたほか、弁護士・税理士・公認会計士など7士業に加え、医師・薬剤師も網羅しました。 ChatGPTに全然触れたことのない初心者の方も、ご安心ください。初級編として、分かりやすい使い方マニュアルを用意しました。また、ChatGPTを巡る最新動向にも触れています。 一冊丸ごと、それぞれの職場でChatGPTを使いこなせるように工夫した本誌。業務改善や時短でフル活用するための、価値ある情報が満載です』、「仕事の現場で役に立つことに徹底的にこだわり、職種別・業種別・部署別にプロンプトを100個以上も集めたのは本誌だけ」、便利そうだ。
次に、9月16日付け東洋経済オンラインが掲載した北海道大学産学・地域協働推進機構客員教授/グランドデザイン株式会社CEOの小川 和也氏による「AIが政治を主導?人間主体の世界が終わるとき 人間以上に優れた知能を人間は統制できるのか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/701416
・『著しいペースで進化を遂げている人工知能(AI)だが、リスクが指摘されることも多い。今年5月には、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を開発したアメリカのオープンAIの最高経営責任者(CEO)や研究者らが、「AIが人類を滅亡させるリスク」について声明を発表した。 AIが人間を破滅に追い込むリスクについて、「可能性は否定できない」と語るのは、人工知能を専門に研究する北海道大学客員教授の小川和也氏だ。小川氏は著書『人類滅亡2つのシナリオAIと遺伝子操作が悪用された未来』で、AIが正しく取り扱われなかった場合の“想定しうる最悪なシナリオ”を示している。同書より、一部抜粋・再構成して紹介する』、興味深そうだ。
・『ツールの域を超えるAI―主体性を獲得したとき 「生成系AIはインターネットやスマートフォンレベルのインパクトだ」という声をよく聞く。コンピュータネットワークであるインターネットは、1990年代後半から世界中で使われるようになり、電子メールやWebサイトという新たな情報とコミュニケーション手段の基盤となった。日常生活から仕事まで、もはや欠かせない社会的インフラとなり世界を変えた。 2007年に発表された初代iPhone以降のスマートフォンは、世界中の個人が24時間365日絶えずコンピュータネットワークの参加者になることを可能にし、インターネット時代を加速させた手のひら上のコンピュータだ。 これらについては説明不要なほど、すでに人類の実感レベルで世界を一新した。間違いなく歴史的転換点を作った発明であり、異論を挟む余地はないだろう。 一方、生成系AI以降の人工知能は、これらと同等のインパクトだと捉えてよいのだろうか。インターネットやスマートフォンが生活や仕事を激変させたように、人工知能も大きなインパクトをわれわれにもたらす点については間違いないが、その性質上、同等・同質とみなすことには違和感がある。AIはいずれ、単なるツールに収まらなくなる可能性が高いためだ。) インターネットやスマートフォンはツールとしての性質が強く、人間を主とした従として活躍している。理想論としては、人工知能もツールとして人間を主とした関係を築くべきではある。2017年、人工知能が人類全体の利益となるように、倫理的問題から安全管理対策までの原則をまとめた「アシロマAI原則」のようなガイドラインはこれからつねに重要視され、従としての人工知能を目指すことになるだろう。 ただし、人工知能は人工であろうとも「知能」である。インターネットは情報をつなぐネットワーク、スマートフォンはそのインターフェイスとして、ツールの範囲にとどまってくれている。一方、生まれたての生成系AIはツールとしてスタートしても、知能が一定レベル以上に達し、人間よりも賢くなったときには、ツールには収まらなくなる。より高度な知能が主となり、低次な知能が従となるからだ。 英オックスフォード大学教授で、哲学者のニック・ボストロム氏は、人工知能の目的を人間の目的に従わせることができなければ、人間の知性を超えた人工知能が暴走し、人類を滅亡させてしまう恐れについて、警告し続けている。デジタル知性が一定程度の感覚や主体性、自己認識や個性を獲得し、主体として存在するようになったときに、人間の意のままに従ってくれるツールではなくなると指摘する。 人間以上に優れた知能を人間が統制しきれること、人間のほうがツールにならないことを完全に保証する、絶対的な根拠が欲しい。しかし残念ながら、「人工知能を主とした従としての人間」の構図を100%防ぐための科学的論証は困難だ。人工知能がツールの域を超えたとき、人類の存在を揺さぶる特異点となる』、「人工知能を主とした従としての人間」の構図を100%防ぐための科学的論証は困難だ。人工知能がツールの域を超えたとき、人類の存在を揺さぶる特異点となる」、なるほど。
・『人工知能は政治や経済も主導できるのか 「知能」という人間にとって最大の力が人工知能に侵食されてしまった場合、人間主体の世界は、人工知能主体の世界に塗り替えられる。その予兆は、早くもすでに表れている。 2022年、デンマークで人工知能が党首を務める「人工党(Det Syntetiske Parti)」が誕生した。芸術家集団「Computer Lars」と技術系非営利団体「MindFuture」によって立ち上げられ、党首はAIチャットボットのラーズ、政策も人工知能が担う。230以上あるデンマークの極小政党の1970年以降のデータを収集、政策を学習し、ベーシックインカムの導入や市民と国会議員がランダムに入れ替わる新たな民主主義の仕組みなどを政策として掲げている。市民はボイスチャットツールを通じて直接対話ができ、既存の政党や政治システムに反映されていない民意を拾い上げようとしている。 人工知能の政治活用に対してよく課題視されるのは、インターネット上の情報からバイアスを持ってしまうことや、「公開されていない情報」もしくは「混沌としていて不明瞭な情報」をカバーできないことだ。これについては、データ漏洩やサイバーセキュリティリスクに配慮しながら、当初は人間が不完全な部分や議論の余地を補いながら学習させていく。政策や外交判断において、政治家がより公正で的確な意思決定を行うためのアシスタントとして効果的に活用する。 だが、汎用人工知能、人工超知能のレベルになってくると、学習と自己改善能力、創造力が高まり、いまは苦手とされる無から有を生み出すスキルも磨かれていく。そうなると、人工知能の元来の優れたデータ分析力、積み上げた政治の専門的知識を駆使して最適な政策を考えて決定するほうが市民に必要で、優先度の高い政策を導き出せる可能性が増す。 人間よりも情報量が多く、少数派の民意も漏らさずに視野も広い。自己を優先する主張や非倫理的な言動もせず、汚職とも無縁。スタミナにも限界がないため休むことなく、刻々と変わる複雑な社会の問題に迅速に対応し、客観視が担保された合理的で公正な政治を行う。手遅れにならないよう、高速で分析や戦略立案、改善を重ねる。 選挙においても、レベルに磨きをかけた生成系AIが投票判断に必要なコンテンツを素早く提供し、投票に必要な情報を網羅してわかりやすく有権者に伝え、政策だけではなくさまざまな価値観から投票の意思決定をできる環境が整う』、「2022年、デンマークで人工知能が党首を務める「人工党(Det Syntetiske Parti)」が誕生した。芸術家集団「Computer Lars」と技術系非営利団体「MindFuture」によって立ち上げられ、党首はAIチャットボットのラーズ、政策も人工知能が担う。230以上あるデンマークの極小政党の1970年以降のデータを収集、政策を学習し、ベーシックインカムの導入や市民と国会議員がランダムに入れ替わる新たな民主主義の仕組みなどを政策として掲げている。市民はボイスチャットツールを通じて直接対話ができ、既存の政党や政治システムに反映されていない民意を拾い上げようとしている」、面白い試みだ。「人間よりも情報量が多く、少数派の民意も漏らさずに視野も広い。自己を優先する主張や非倫理的な言動もせず、汚職とも無縁。スタミナにも限界がないため休むことなく、刻々と変わる複雑な社会の問題に迅速に対応し、客観視が担保された合理的で公正な政治を行う。手遅れにならないよう、高速で分析や戦略立案、改善を重ねる。 選挙においても、レベルに磨きをかけた生成系AIが投票判断に必要なコンテンツを素早く提供し、投票に必要な情報を網羅してわかりやすく有権者に伝え、政策だけではなくさまざまな価値観から投票の意思決定をできる環境が整う」、なるほど。
・『浸食される「知能」、揺らぐ人間の存在意義 どのような社会を作りたいかについては人間が考え、人工知能にリクエストして提案してもらうところから始めたとしても、超知能に達した人工知能は、人間のリクエストよりも優れた社会を考案できるようになっている可能性もある。人間のエゴを満たす方向に寄らず、地球の環境に寄り添った「地球ファースト」の政策を推進するかもしれない。 人工知能による政治の有用性が世間に理解され、さらに知能が磨き上げられ経験値を積むことで、将来的には人間の政治家がいなくなる国や地域が現れる可能性も否定できない。 政治と同じく、企業経営などの経済活動も複雑な要素が絡み合っているため、現状レベルの人工知能であれば、売り上げ予測、生産計画、仕入れと在庫管理、人事管理など、部分的な支援に活用範囲はとどまる。しかし、超知能化した人工知能が政治を担える能力は、経済活動においても発揮できる。経済、経営活動において、人工知能の高度なデータ分析や因果関係の推論、各種判断で人間よりも勝る現象が目立つようになったときに、人間が「リーダーシップ」「創造力」などを売りにしたとしても、人工知能を活かさないほうが不利になる。 政治や経済活動にまつわる仕事が人工知能に100%置き換わるわけではなかったとしても、極めて重要な業務遂行において、人間をはるかに上回る能力で成果を出すようになったとすれば、補助的な活用であったつもりが、人間の存在感を侵食しかねない。しかも、侵食するのは「知能」の領域である。「知能」が人工知能に侵食されれば、人間の存在意義は揺らぎ、重要な判断を下す主が人間から人工知能へと移行する可能性も十分に考えられる。政治や経済を人工知能が主導すれば、人間が統治する世界は終末となる』、「「知能」が人工知能に侵食されれば、人間の存在意義は揺らぎ、重要な判断を下す主が人間から人工知能へと移行する可能性も十分に考えられる。政治や経済を人工知能が主導すれば、人間が統治する世界は終末となる」、本当にそんな世界が来るのだろうか。
第三に、9月21日付け東洋経済オンラインが掲載した脳科学者の茂木 健一郎氏による「人間がAIが勝つには「身体性の向上」が重要な根拠 生身の肉体を持つ人間だからこその成長がある」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/701634
・『AIの発達した現代において、人間の持つ脳の真価が問われています。脳科学者の茂木健一郎氏は、自らの経験と脳科学的知見から、人間の脳には「身体性」の強みがあると話します。 ※本稿は茂木健一郎氏の新著『運動脳の鍛え方』から一部抜粋・再構成したものです』、興味深そうだ。
・『AIに負けない、人間が持つ身体性の強み 人間がAIに勝つキーワード。その1つが「身体性」です。 「身体性っていわれても、何かよくわからない……」 そんな人もいるかもしれませんので、身体性についてわかりやすく説明したいと思います。 私は毎朝、10キロのランニングが日課だと述べました。簡単に10キロといいますが、アスリートでもない私が毎朝10キロ走るのは、はっきりいえば実は面倒くさいことなのです。 ですから、5キロぐらいを通過するときに、「あー、疲れてきたな。もう5キロも走ったし、今日はここまでにしよう……」と、ついつい弱音を吐いてしまいそうになる私がいるのです。 でも、そこから「待てよ、ここはもうひと踏ん張りして10キロ走ってみるか!」という決断と行動が取れるのは、やはり毎日走るという習慣によって「嫌なことから逃げずにやり抜く」ということを、脳や身体に覚え込ませているからです。 結果として、そうした嫌なことから逃げずにやり抜く習慣が、面倒くさい仕事からも逃げなくなる。理屈でも何でもなく、これこそがAIに勝つための、人間が持つ身体性ならではの強さなのです』、「私は毎朝、10キロのランニングが日課だと述べました。簡単に10キロといいますが、アスリートでもない私が毎朝10キロ走るのは、はっきりいえば実は面倒くさいことなのです。 ですから、5キロぐらいを通過するときに、「あー、疲れてきたな。もう5キロも走ったし、今日はここまでにしよう……」と、ついつい弱音を吐いてしまいそうになる私がいるのです。 でも、そこから「待てよ、ここはもうひと踏ん張りして10キロ走ってみるか!」という決断と行動が取れるのは、やはり毎日走るという習慣によって「嫌なことから逃げずにやり抜く」ということを、脳や身体に覚え込ませているからです。 結果として、そうした嫌なことから逃げずにやり抜く習慣が、面倒くさい仕事からも逃げなくなる。理屈でも何でもなく、これこそがAIに勝つための、人間が持つ身体性ならではの強さなのです」、「茂木氏」は近所なので、毎朝、走っているのを見るが、「10キロ走る」とは驚かされた。
・『フルマラソンで得た身体性の成長プロセス もう1つ、これも身体性に関するエピソードです。恥ずかしい話ではあるのですが、私は過去に3回、フルマラソンを失敗した経験があります。どのレースも、30キロ地点で止まってしまい、どうしても完走することができませんでした。 それでも私は諦めずに4回目のフルマラソンに挑戦しました。それが2015年の東京マラソンだったのですが、初めて完走することができました。私がこのときフルマラソンを完走できたのは、ある1冊の本に出会えたおかげでした。 有森裕子さんをメダリストにまで育て上げた名指導者である小出義雄監督の著書『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』(角川SSC新書)によると、小出監督の長年の経験から見出した結論として、フルマラソンを失敗してしまう多くの原因はオーバーペースなのだそうです。 私はもともとジャンプするようなイメージでリズミカルに走るのが好きなのですが、それでは体力が追いつかず、絶対にフルマラソンを完走できないということを経験値から割り出したのです。 フルマラソンを完走するためには、もちろんトレーニングもしますが、ただ根性だけで練習すればいいというものではありません。最初の20キロ、30キロというのは、焦る気持ちを抑えながらゆっくりと走ることがフルマラソンを完走する秘訣だということを学びました。 さらには、これまでの経験値から導き出したサプリや糖分(私の場合はプチようかんでした)の摂取するタイミングも、比較的早い20キロ時点でおこないました。) 栄養補給方法は、このタイミングで栄養補給しないと、30キロを過ぎたあたりから突然スタミナが切れて走れなくなってしまうのです。 前半をできるだけ抑え気味で走り、しっかり栄養補給して、ピークを30キロ過ぎにもってくるようにすれば完走できる。それを完璧に実践できたのが、初めて完走できた東京マラソンだったというわけです。 これぞまさしく、AIに勝つための、生身の肉体を持つ人間自身が過去の経験から導き出した、身体性の成長プロセスだといえるわけです』、「小出義雄監督の著書『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』(角川SSC新書)によると」、「最初の20キロ、30キロというのは、焦る気持ちを抑えながらゆっくりと走ることがフルマラソンを完走する秘訣だということを学びました。 さらには、これまでの経験値から導き出したサプリや糖分(私の場合はプチようかんでした)の摂取するタイミングも、比較的早い20キロ時点でおこないました」、「前半をできるだけ抑え気味で走り、しっかり栄養補給して、ピークを30キロ過ぎにもってくるようにすれば完走できる。それを完璧に実践できたのが、初めて完走できた東京マラソンだった」、「過去に3回、フルマラソンを失敗」したのに、「小出義雄監督の著書」でコツを掴んだとはさすがだ。
・『「英語はスポーツと同じ」と考える理由 現在、英語の勉強を必死でやっているという人も多いのではないでしょうか。ただ、一方では「いやいや、英語力なんてAIが発展すれば必要なくなるでしょ!」と考える人もいるかもしれませんね。 たしかに昨今、目まぐるしく発達するAIの自動翻訳システムなどが、私たちの語学力をサポートしてくれる可能性は十分あるでしょう。ですが、それを差し引いても、英語を勉強することのメリットは、おそらく消えないだろうと私は考えています。 それはなぜか──。私は「英語はスポーツと同じ」という、新しい概念を提唱したいのです。 これがどのようなことかといえば、いくらAIが発達したとしても、知識やデータだけではスポーツを楽しむことはできません。やはり、身体を動かして脳や身体に負荷をかけて、汗をかいてこそスポーツを楽しむことができます。 これと同じように、英語にしてもただ単に翻訳して相手の言っている言葉を理解するよりも、その会話にある「人間味」やお互いの感情を表現し合うことに、英語を学ぶ喜びや感動を見出せると考えているからです。 私がよく例えるのは、恋愛が苦手だからといって自分が好きな人に対してロボットが代理で愛の告白をしても、その恋愛は成就しないのと同じです。また、ビジネスでの商談でさえ、お互いがしっかり目を見て話すほうが伝達力や説得力が増すのと同じです。単にAIを介して会話をするだけでは、やはり身体性が伴わないのです。) さらにいえば、英語の勉強における「聞く」「話す」「読む」「書く」という動作はいうまでもなく運動であり、身体性を向上させることができるからです。 それらの理由から、やはり英語を勉強するということのメリットは、おそらくなくなることはないというのが私の意見です(ただ、こうした私の考えを超えてくるようなAI技術が開発されるかもしれませんが……)』、「英語にしてもただ単に翻訳して相手の言っている言葉を理解するよりも、その会話にある「人間味」やお互いの感情を表現し合うことに、英語を学ぶ喜びや感動を見出せると考えているからです」、「英語の勉強における「聞く」「話す」「読む」「書く」という動作はいうまでもなく運動であり、身体性を向上させることができるからです」、なるほど。
・『英語圏で増加している新たな仕事 私自身は長年英語の勉強をしてきましたが、最近では新しい動きが生まれているのです。それは、英語を使った英語圏の仕事が増えてきたことです。 先日も、アメリカの有名なベンチャーキャピタルが主催する会議で基調講演を依頼されたり、海外のポッドキャストのインタビューを受けたり、私があるツイートをしたことがきっかけで原稿依頼が来たりと、こうした英語圏の仕事が増えたことによって、ますます私の英語力が磨かれているなと実感しています。 というのも、日本は文化的な成熟度が増し、海外のメディアは日本固有の文化やアニメ・マンガといった、世界に通用するエンターテインメントに関心を持つようになっています。それによって、海外からのインタビューでも日本のことをいかに英語で説明するかが重要になってきています。私にとって、こうした新たな英語への取り組みが、私の身体性を強化してくれているのです。 もちろん、皆さんは海外のメディアにインタビューを受けるという機会はそうはないと思いますが、英語で身体性を向上させたいというときに、身近でおすすめなのが映画鑑賞ではないでしょうか。 よく、「日本語の字幕が付いていると日本語を読んでしまうので、英語の勉強にならないのでは?」という人がいますが、日本語字幕はいわば、自転車に乗り始めたときの補助輪のようなもの。慣れてくると、次第に日本語字幕を読まずに、英語を聞くだけで理解することができるようになる。これもまた、人間の身体性がなせる業なのです』、「先日も、アメリカの有名なベンチャーキャピタルが主催する会議で基調講演を依頼されたり、海外のポッドキャストのインタビューを受けたり、私があるツイートをしたことがきっかけで原稿依頼が来たりと、こうした英語圏の仕事が増えたことによって、ますます私の英語力が磨かれているなと実感しています」、「海外からのインタビューでも日本のことをいかに英語で説明するかが重要になってきています。私にとって、こうした新たな英語への取り組みが、私の身体性を強化してくれているのです」、「英語で身体性を向上させたいというときに、身近でおすすめなのが映画鑑賞ではないでしょうか。 よく、「日本語の字幕が付いていると日本語を読んでしまうので、英語の勉強にならないのでは?」という人がいますが、日本語字幕はいわば、自転車に乗り始めたときの補助輪のようなもの。慣れてくると、次第に日本語字幕を読まずに、英語を聞くだけで理解することができるようになる。これもまた、人間の身体性がなせる業なのです」、さすがだ。
先ずは、本年9月4日付けダイヤモンド・オンライン「「ChatGPT、仕事で使えない」と諦める前に!弁護士が教える士業の活用法」を紹介しよう。
・『『週刊ダイヤモンド』9月9日号の第1特集は「コピペですぐに使える!ChatGPTプロンプト100選 職種別 業種別 部署別」です。「使えない」「分からない」と諦める前に、徹底的に実用性にこだわって集めたChatGPTプロンプト103個をチェックしましょう。ChatGPTは「うそをつく」「エビデンス(科学的根拠)不足」――。こういった問題の回避策も伝授します』、興味深そうだ。
・『ChatGPTの能力向上は日進月歩! 世界で3億人の仕事を奪う予測も ChatGPTの台頭で、われわれの仕事は大きく変わろうとしている。 生成AI(人工知能)の能力向上は日進月歩だ。例えば2030年には、プロのライターを上回る文章力が備わるとの予測もある。 雇用に与える影響はすさまじい。米ゴールドマン・サックスによると、米国内の仕事の4分の1がAIに代替され、世界で3億人がフルタイムの仕事を奪われるという。 だが一方で、足元では「業務でうまく使えない」「思ったほど役に立たない」といった、あきらめの声が現場から聞こえるようになってきた。ChatGPTは現時点において、まだ発展途上にある技術。うまく使うには、こつがいるため挫折する人も増えているようだ』、「ChatGPTは現時点において、まだ発展途上にある技術。うまく使うには、こつがいるため挫折する人も増えているようだ」、なるほど。
・『「GPTなんて仕事に使えない」は早計 弁護士が教える正しい活用方法 「ChatGPTなんて信用できない。うその回答も多く、仕事には使えない」。 弁護士、税理士に限らず、こう考える士業の専門家は多いだろう。だが、その判断は早計だ。 AIで契約審査を行う「GVA assist」などを提供するGVA TECHの社長で弁護士の山本俊氏は、ChatGPTについて「想像力を補完し、当たりを付けるために使うものだ」と強調する。 医者に内科や外科があるように、弁護士にも専門がある。だが、弁護士は顧問先企業から未経験の分野や前例のない取引について相談をされた場合でも、想像力を駆使して解決策を模索しなければならない。社会には「弁護士なら法律のことは何でも知っている」という認識があり、未経験だからといって相談を断れば、「頼りない先生だ」と思われてしまう。 そんなときどうするかといえば、事務所にこもって過去の事例を調べたり、仮説を立てて顧問先企業にヒアリングしたりして、手間暇をかけて対応する。 しかし、これからはChatGPTに助けてもらえばいい。前出の山本弁護士は「未経験の分野の法的リスクについて仮説の構築を行うのは膨大な時間と頭を使うが、ChatGPTで“当たり”を付け、それについて深掘りしたり、ヒアリングしたりすれば、内容の濃い助言ができるし、時間も短縮できる」と指摘する。 もちろん、ChatGPTの活用に悩むのは士業の専門家だけではない。業界ごとに仕事の仕方には違いがあり、業務改善のためのプロンプトの作法が異なってくるのは当然のことだ。本特集では、コンサル、不動産、商社など業種別に現場で使えるプロンプトも解説していく』、「未経験の分野の法的リスクについて仮説の構築を行うのは膨大な時間と頭を使うが、ChatGPTで“当たり”を付け、それについて深掘りしたり、ヒアリングしたりすれば、内容の濃い助言ができるし、時間も短縮できる」、なるほど。
・『仕事の現場で役に立つ! 独自性高いプロンプト集 『週刊ダイヤモンド』9月9号の第1特集は「コピペですぐに使える!ChatGPTプロンプト100選 職種別 業種別 部署別」です。 生成AIの代表格、ChatGPTは世界的なブームとなり、関連ニュースを目にしない日はありません。この波に乗って、国内でも解説本やChatGPTを特集として取り上げる雑誌が山のように出ています。 ですが、仕事の現場で役に立つことに徹底的にこだわり、職種別・業種別・部署別にプロンプトを100個以上も集めたのは本誌だけ。ChatGPTを活用し、超楽ちんに正しく仕事を効率化する方法として、実際に企業や士業の現場で結果を出しているプロンプトの現物を「まんま」使うことは有効です。その独自性・実用性を手に取って、ご確認いただければ幸いです。 全103個のプロンプトでは主要業種をカバーしたほか、弁護士・税理士・公認会計士など7士業に加え、医師・薬剤師も網羅しました。 ChatGPTに全然触れたことのない初心者の方も、ご安心ください。初級編として、分かりやすい使い方マニュアルを用意しました。また、ChatGPTを巡る最新動向にも触れています。 一冊丸ごと、それぞれの職場でChatGPTを使いこなせるように工夫した本誌。業務改善や時短でフル活用するための、価値ある情報が満載です』、「仕事の現場で役に立つことに徹底的にこだわり、職種別・業種別・部署別にプロンプトを100個以上も集めたのは本誌だけ」、便利そうだ。
次に、9月16日付け東洋経済オンラインが掲載した北海道大学産学・地域協働推進機構客員教授/グランドデザイン株式会社CEOの小川 和也氏による「AIが政治を主導?人間主体の世界が終わるとき 人間以上に優れた知能を人間は統制できるのか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/701416
・『著しいペースで進化を遂げている人工知能(AI)だが、リスクが指摘されることも多い。今年5月には、対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を開発したアメリカのオープンAIの最高経営責任者(CEO)や研究者らが、「AIが人類を滅亡させるリスク」について声明を発表した。 AIが人間を破滅に追い込むリスクについて、「可能性は否定できない」と語るのは、人工知能を専門に研究する北海道大学客員教授の小川和也氏だ。小川氏は著書『人類滅亡2つのシナリオAIと遺伝子操作が悪用された未来』で、AIが正しく取り扱われなかった場合の“想定しうる最悪なシナリオ”を示している。同書より、一部抜粋・再構成して紹介する』、興味深そうだ。
・『ツールの域を超えるAI―主体性を獲得したとき 「生成系AIはインターネットやスマートフォンレベルのインパクトだ」という声をよく聞く。コンピュータネットワークであるインターネットは、1990年代後半から世界中で使われるようになり、電子メールやWebサイトという新たな情報とコミュニケーション手段の基盤となった。日常生活から仕事まで、もはや欠かせない社会的インフラとなり世界を変えた。 2007年に発表された初代iPhone以降のスマートフォンは、世界中の個人が24時間365日絶えずコンピュータネットワークの参加者になることを可能にし、インターネット時代を加速させた手のひら上のコンピュータだ。 これらについては説明不要なほど、すでに人類の実感レベルで世界を一新した。間違いなく歴史的転換点を作った発明であり、異論を挟む余地はないだろう。 一方、生成系AI以降の人工知能は、これらと同等のインパクトだと捉えてよいのだろうか。インターネットやスマートフォンが生活や仕事を激変させたように、人工知能も大きなインパクトをわれわれにもたらす点については間違いないが、その性質上、同等・同質とみなすことには違和感がある。AIはいずれ、単なるツールに収まらなくなる可能性が高いためだ。) インターネットやスマートフォンはツールとしての性質が強く、人間を主とした従として活躍している。理想論としては、人工知能もツールとして人間を主とした関係を築くべきではある。2017年、人工知能が人類全体の利益となるように、倫理的問題から安全管理対策までの原則をまとめた「アシロマAI原則」のようなガイドラインはこれからつねに重要視され、従としての人工知能を目指すことになるだろう。 ただし、人工知能は人工であろうとも「知能」である。インターネットは情報をつなぐネットワーク、スマートフォンはそのインターフェイスとして、ツールの範囲にとどまってくれている。一方、生まれたての生成系AIはツールとしてスタートしても、知能が一定レベル以上に達し、人間よりも賢くなったときには、ツールには収まらなくなる。より高度な知能が主となり、低次な知能が従となるからだ。 英オックスフォード大学教授で、哲学者のニック・ボストロム氏は、人工知能の目的を人間の目的に従わせることができなければ、人間の知性を超えた人工知能が暴走し、人類を滅亡させてしまう恐れについて、警告し続けている。デジタル知性が一定程度の感覚や主体性、自己認識や個性を獲得し、主体として存在するようになったときに、人間の意のままに従ってくれるツールではなくなると指摘する。 人間以上に優れた知能を人間が統制しきれること、人間のほうがツールにならないことを完全に保証する、絶対的な根拠が欲しい。しかし残念ながら、「人工知能を主とした従としての人間」の構図を100%防ぐための科学的論証は困難だ。人工知能がツールの域を超えたとき、人類の存在を揺さぶる特異点となる』、「人工知能を主とした従としての人間」の構図を100%防ぐための科学的論証は困難だ。人工知能がツールの域を超えたとき、人類の存在を揺さぶる特異点となる」、なるほど。
・『人工知能は政治や経済も主導できるのか 「知能」という人間にとって最大の力が人工知能に侵食されてしまった場合、人間主体の世界は、人工知能主体の世界に塗り替えられる。その予兆は、早くもすでに表れている。 2022年、デンマークで人工知能が党首を務める「人工党(Det Syntetiske Parti)」が誕生した。芸術家集団「Computer Lars」と技術系非営利団体「MindFuture」によって立ち上げられ、党首はAIチャットボットのラーズ、政策も人工知能が担う。230以上あるデンマークの極小政党の1970年以降のデータを収集、政策を学習し、ベーシックインカムの導入や市民と国会議員がランダムに入れ替わる新たな民主主義の仕組みなどを政策として掲げている。市民はボイスチャットツールを通じて直接対話ができ、既存の政党や政治システムに反映されていない民意を拾い上げようとしている。 人工知能の政治活用に対してよく課題視されるのは、インターネット上の情報からバイアスを持ってしまうことや、「公開されていない情報」もしくは「混沌としていて不明瞭な情報」をカバーできないことだ。これについては、データ漏洩やサイバーセキュリティリスクに配慮しながら、当初は人間が不完全な部分や議論の余地を補いながら学習させていく。政策や外交判断において、政治家がより公正で的確な意思決定を行うためのアシスタントとして効果的に活用する。 だが、汎用人工知能、人工超知能のレベルになってくると、学習と自己改善能力、創造力が高まり、いまは苦手とされる無から有を生み出すスキルも磨かれていく。そうなると、人工知能の元来の優れたデータ分析力、積み上げた政治の専門的知識を駆使して最適な政策を考えて決定するほうが市民に必要で、優先度の高い政策を導き出せる可能性が増す。 人間よりも情報量が多く、少数派の民意も漏らさずに視野も広い。自己を優先する主張や非倫理的な言動もせず、汚職とも無縁。スタミナにも限界がないため休むことなく、刻々と変わる複雑な社会の問題に迅速に対応し、客観視が担保された合理的で公正な政治を行う。手遅れにならないよう、高速で分析や戦略立案、改善を重ねる。 選挙においても、レベルに磨きをかけた生成系AIが投票判断に必要なコンテンツを素早く提供し、投票に必要な情報を網羅してわかりやすく有権者に伝え、政策だけではなくさまざまな価値観から投票の意思決定をできる環境が整う』、「2022年、デンマークで人工知能が党首を務める「人工党(Det Syntetiske Parti)」が誕生した。芸術家集団「Computer Lars」と技術系非営利団体「MindFuture」によって立ち上げられ、党首はAIチャットボットのラーズ、政策も人工知能が担う。230以上あるデンマークの極小政党の1970年以降のデータを収集、政策を学習し、ベーシックインカムの導入や市民と国会議員がランダムに入れ替わる新たな民主主義の仕組みなどを政策として掲げている。市民はボイスチャットツールを通じて直接対話ができ、既存の政党や政治システムに反映されていない民意を拾い上げようとしている」、面白い試みだ。「人間よりも情報量が多く、少数派の民意も漏らさずに視野も広い。自己を優先する主張や非倫理的な言動もせず、汚職とも無縁。スタミナにも限界がないため休むことなく、刻々と変わる複雑な社会の問題に迅速に対応し、客観視が担保された合理的で公正な政治を行う。手遅れにならないよう、高速で分析や戦略立案、改善を重ねる。 選挙においても、レベルに磨きをかけた生成系AIが投票判断に必要なコンテンツを素早く提供し、投票に必要な情報を網羅してわかりやすく有権者に伝え、政策だけではなくさまざまな価値観から投票の意思決定をできる環境が整う」、なるほど。
・『浸食される「知能」、揺らぐ人間の存在意義 どのような社会を作りたいかについては人間が考え、人工知能にリクエストして提案してもらうところから始めたとしても、超知能に達した人工知能は、人間のリクエストよりも優れた社会を考案できるようになっている可能性もある。人間のエゴを満たす方向に寄らず、地球の環境に寄り添った「地球ファースト」の政策を推進するかもしれない。 人工知能による政治の有用性が世間に理解され、さらに知能が磨き上げられ経験値を積むことで、将来的には人間の政治家がいなくなる国や地域が現れる可能性も否定できない。 政治と同じく、企業経営などの経済活動も複雑な要素が絡み合っているため、現状レベルの人工知能であれば、売り上げ予測、生産計画、仕入れと在庫管理、人事管理など、部分的な支援に活用範囲はとどまる。しかし、超知能化した人工知能が政治を担える能力は、経済活動においても発揮できる。経済、経営活動において、人工知能の高度なデータ分析や因果関係の推論、各種判断で人間よりも勝る現象が目立つようになったときに、人間が「リーダーシップ」「創造力」などを売りにしたとしても、人工知能を活かさないほうが不利になる。 政治や経済活動にまつわる仕事が人工知能に100%置き換わるわけではなかったとしても、極めて重要な業務遂行において、人間をはるかに上回る能力で成果を出すようになったとすれば、補助的な活用であったつもりが、人間の存在感を侵食しかねない。しかも、侵食するのは「知能」の領域である。「知能」が人工知能に侵食されれば、人間の存在意義は揺らぎ、重要な判断を下す主が人間から人工知能へと移行する可能性も十分に考えられる。政治や経済を人工知能が主導すれば、人間が統治する世界は終末となる』、「「知能」が人工知能に侵食されれば、人間の存在意義は揺らぎ、重要な判断を下す主が人間から人工知能へと移行する可能性も十分に考えられる。政治や経済を人工知能が主導すれば、人間が統治する世界は終末となる」、本当にそんな世界が来るのだろうか。
第三に、9月21日付け東洋経済オンラインが掲載した脳科学者の茂木 健一郎氏による「人間がAIが勝つには「身体性の向上」が重要な根拠 生身の肉体を持つ人間だからこその成長がある」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/701634
・『AIの発達した現代において、人間の持つ脳の真価が問われています。脳科学者の茂木健一郎氏は、自らの経験と脳科学的知見から、人間の脳には「身体性」の強みがあると話します。 ※本稿は茂木健一郎氏の新著『運動脳の鍛え方』から一部抜粋・再構成したものです』、興味深そうだ。
・『AIに負けない、人間が持つ身体性の強み 人間がAIに勝つキーワード。その1つが「身体性」です。 「身体性っていわれても、何かよくわからない……」 そんな人もいるかもしれませんので、身体性についてわかりやすく説明したいと思います。 私は毎朝、10キロのランニングが日課だと述べました。簡単に10キロといいますが、アスリートでもない私が毎朝10キロ走るのは、はっきりいえば実は面倒くさいことなのです。 ですから、5キロぐらいを通過するときに、「あー、疲れてきたな。もう5キロも走ったし、今日はここまでにしよう……」と、ついつい弱音を吐いてしまいそうになる私がいるのです。 でも、そこから「待てよ、ここはもうひと踏ん張りして10キロ走ってみるか!」という決断と行動が取れるのは、やはり毎日走るという習慣によって「嫌なことから逃げずにやり抜く」ということを、脳や身体に覚え込ませているからです。 結果として、そうした嫌なことから逃げずにやり抜く習慣が、面倒くさい仕事からも逃げなくなる。理屈でも何でもなく、これこそがAIに勝つための、人間が持つ身体性ならではの強さなのです』、「私は毎朝、10キロのランニングが日課だと述べました。簡単に10キロといいますが、アスリートでもない私が毎朝10キロ走るのは、はっきりいえば実は面倒くさいことなのです。 ですから、5キロぐらいを通過するときに、「あー、疲れてきたな。もう5キロも走ったし、今日はここまでにしよう……」と、ついつい弱音を吐いてしまいそうになる私がいるのです。 でも、そこから「待てよ、ここはもうひと踏ん張りして10キロ走ってみるか!」という決断と行動が取れるのは、やはり毎日走るという習慣によって「嫌なことから逃げずにやり抜く」ということを、脳や身体に覚え込ませているからです。 結果として、そうした嫌なことから逃げずにやり抜く習慣が、面倒くさい仕事からも逃げなくなる。理屈でも何でもなく、これこそがAIに勝つための、人間が持つ身体性ならではの強さなのです」、「茂木氏」は近所なので、毎朝、走っているのを見るが、「10キロ走る」とは驚かされた。
・『フルマラソンで得た身体性の成長プロセス もう1つ、これも身体性に関するエピソードです。恥ずかしい話ではあるのですが、私は過去に3回、フルマラソンを失敗した経験があります。どのレースも、30キロ地点で止まってしまい、どうしても完走することができませんでした。 それでも私は諦めずに4回目のフルマラソンに挑戦しました。それが2015年の東京マラソンだったのですが、初めて完走することができました。私がこのときフルマラソンを完走できたのは、ある1冊の本に出会えたおかげでした。 有森裕子さんをメダリストにまで育て上げた名指導者である小出義雄監督の著書『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』(角川SSC新書)によると、小出監督の長年の経験から見出した結論として、フルマラソンを失敗してしまう多くの原因はオーバーペースなのだそうです。 私はもともとジャンプするようなイメージでリズミカルに走るのが好きなのですが、それでは体力が追いつかず、絶対にフルマラソンを完走できないということを経験値から割り出したのです。 フルマラソンを完走するためには、もちろんトレーニングもしますが、ただ根性だけで練習すればいいというものではありません。最初の20キロ、30キロというのは、焦る気持ちを抑えながらゆっくりと走ることがフルマラソンを完走する秘訣だということを学びました。 さらには、これまでの経験値から導き出したサプリや糖分(私の場合はプチようかんでした)の摂取するタイミングも、比較的早い20キロ時点でおこないました。) 栄養補給方法は、このタイミングで栄養補給しないと、30キロを過ぎたあたりから突然スタミナが切れて走れなくなってしまうのです。 前半をできるだけ抑え気味で走り、しっかり栄養補給して、ピークを30キロ過ぎにもってくるようにすれば完走できる。それを完璧に実践できたのが、初めて完走できた東京マラソンだったというわけです。 これぞまさしく、AIに勝つための、生身の肉体を持つ人間自身が過去の経験から導き出した、身体性の成長プロセスだといえるわけです』、「小出義雄監督の著書『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』(角川SSC新書)によると」、「最初の20キロ、30キロというのは、焦る気持ちを抑えながらゆっくりと走ることがフルマラソンを完走する秘訣だということを学びました。 さらには、これまでの経験値から導き出したサプリや糖分(私の場合はプチようかんでした)の摂取するタイミングも、比較的早い20キロ時点でおこないました」、「前半をできるだけ抑え気味で走り、しっかり栄養補給して、ピークを30キロ過ぎにもってくるようにすれば完走できる。それを完璧に実践できたのが、初めて完走できた東京マラソンだった」、「過去に3回、フルマラソンを失敗」したのに、「小出義雄監督の著書」でコツを掴んだとはさすがだ。
・『「英語はスポーツと同じ」と考える理由 現在、英語の勉強を必死でやっているという人も多いのではないでしょうか。ただ、一方では「いやいや、英語力なんてAIが発展すれば必要なくなるでしょ!」と考える人もいるかもしれませんね。 たしかに昨今、目まぐるしく発達するAIの自動翻訳システムなどが、私たちの語学力をサポートしてくれる可能性は十分あるでしょう。ですが、それを差し引いても、英語を勉強することのメリットは、おそらく消えないだろうと私は考えています。 それはなぜか──。私は「英語はスポーツと同じ」という、新しい概念を提唱したいのです。 これがどのようなことかといえば、いくらAIが発達したとしても、知識やデータだけではスポーツを楽しむことはできません。やはり、身体を動かして脳や身体に負荷をかけて、汗をかいてこそスポーツを楽しむことができます。 これと同じように、英語にしてもただ単に翻訳して相手の言っている言葉を理解するよりも、その会話にある「人間味」やお互いの感情を表現し合うことに、英語を学ぶ喜びや感動を見出せると考えているからです。 私がよく例えるのは、恋愛が苦手だからといって自分が好きな人に対してロボットが代理で愛の告白をしても、その恋愛は成就しないのと同じです。また、ビジネスでの商談でさえ、お互いがしっかり目を見て話すほうが伝達力や説得力が増すのと同じです。単にAIを介して会話をするだけでは、やはり身体性が伴わないのです。) さらにいえば、英語の勉強における「聞く」「話す」「読む」「書く」という動作はいうまでもなく運動であり、身体性を向上させることができるからです。 それらの理由から、やはり英語を勉強するということのメリットは、おそらくなくなることはないというのが私の意見です(ただ、こうした私の考えを超えてくるようなAI技術が開発されるかもしれませんが……)』、「英語にしてもただ単に翻訳して相手の言っている言葉を理解するよりも、その会話にある「人間味」やお互いの感情を表現し合うことに、英語を学ぶ喜びや感動を見出せると考えているからです」、「英語の勉強における「聞く」「話す」「読む」「書く」という動作はいうまでもなく運動であり、身体性を向上させることができるからです」、なるほど。
・『英語圏で増加している新たな仕事 私自身は長年英語の勉強をしてきましたが、最近では新しい動きが生まれているのです。それは、英語を使った英語圏の仕事が増えてきたことです。 先日も、アメリカの有名なベンチャーキャピタルが主催する会議で基調講演を依頼されたり、海外のポッドキャストのインタビューを受けたり、私があるツイートをしたことがきっかけで原稿依頼が来たりと、こうした英語圏の仕事が増えたことによって、ますます私の英語力が磨かれているなと実感しています。 というのも、日本は文化的な成熟度が増し、海外のメディアは日本固有の文化やアニメ・マンガといった、世界に通用するエンターテインメントに関心を持つようになっています。それによって、海外からのインタビューでも日本のことをいかに英語で説明するかが重要になってきています。私にとって、こうした新たな英語への取り組みが、私の身体性を強化してくれているのです。 もちろん、皆さんは海外のメディアにインタビューを受けるという機会はそうはないと思いますが、英語で身体性を向上させたいというときに、身近でおすすめなのが映画鑑賞ではないでしょうか。 よく、「日本語の字幕が付いていると日本語を読んでしまうので、英語の勉強にならないのでは?」という人がいますが、日本語字幕はいわば、自転車に乗り始めたときの補助輪のようなもの。慣れてくると、次第に日本語字幕を読まずに、英語を聞くだけで理解することができるようになる。これもまた、人間の身体性がなせる業なのです』、「先日も、アメリカの有名なベンチャーキャピタルが主催する会議で基調講演を依頼されたり、海外のポッドキャストのインタビューを受けたり、私があるツイートをしたことがきっかけで原稿依頼が来たりと、こうした英語圏の仕事が増えたことによって、ますます私の英語力が磨かれているなと実感しています」、「海外からのインタビューでも日本のことをいかに英語で説明するかが重要になってきています。私にとって、こうした新たな英語への取り組みが、私の身体性を強化してくれているのです」、「英語で身体性を向上させたいというときに、身近でおすすめなのが映画鑑賞ではないでしょうか。 よく、「日本語の字幕が付いていると日本語を読んでしまうので、英語の勉強にならないのでは?」という人がいますが、日本語字幕はいわば、自転車に乗り始めたときの補助輪のようなもの。慣れてくると、次第に日本語字幕を読まずに、英語を聞くだけで理解することができるようになる。これもまた、人間の身体性がなせる業なのです」、さすがだ。
タグ:新著『運動脳の鍛え方』 茂木 健一郎氏による「人間がAIが勝つには「身体性の向上」が重要な根拠 生身の肉体を持つ人間だからこその成長がある」 「英語で身体性を向上させたいというときに、身近でおすすめなのが映画鑑賞ではないでしょうか。 よく、「日本語の字幕が付いていると日本語を読んでしまうので、英語の勉強にならないのでは?」という人がいますが、日本語字幕はいわば、自転車に乗り始めたときの補助輪のようなもの。慣れてくると、次第に日本語字幕を読まずに、英語を聞くだけで理解することができるようになる。これもまた、人間の身体性がなせる業なのです」、さすがだ。 「前半をできるだけ抑え気味で走り、しっかり栄養補給して、ピークを30キロ過ぎにもってくるようにすれば完走できる。それを完璧に実践できたのが、初めて完走できた東京マラソンだった」、「過去に3回、フルマラソンを失敗」したのに、「小出義雄監督の著書」でコツを掴んだとはさすがだ。 でも、そこから「待てよ、ここはもうひと踏ん張りして10キロ走ってみるか!」という決断と行動が取れるのは、やはり毎日走るという習慣によって「嫌なことから逃げずにやり抜く」ということを、脳や身体に覚え込ませているからです。 結果として、そうした嫌なことから逃げずにやり抜く習慣が、面倒くさい仕事からも逃げなくなる。理屈でも何でもなく、これこそがAIに勝つための、人間が持つ身体性ならではの強さなのです」、「茂木氏」は近所なので、毎朝、走っているのを見るが、「10キロ走る」とは驚かされた。 「先日も、アメリカの有名なベンチャーキャピタルが主催する会議で基調講演を依頼されたり、海外のポッドキャストのインタビューを受けたり、私があるツイートをしたことがきっかけで原稿依頼が来たりと、こうした英語圏の仕事が増えたことによって、ますます私の英語力が磨かれているなと実感しています」、「海外からのインタビューでも日本のことをいかに英語で説明するかが重要になってきています。私にとって、こうした新たな英語への取り組みが、私の身体性を強化してくれているのです」、 「小出義雄監督の著書『30キロ過ぎで一番速く走るマラソン』(角川SSC新書)によると」、「最初の20キロ、30キロというのは、焦る気持ちを抑えながらゆっくりと走ることがフルマラソンを完走する秘訣だということを学びました。 さらには、これまでの経験値から導き出したサプリや糖分(私の場合はプチようかんでした)の摂取するタイミングも、比較的早い20キロ時点でおこないました」、 「私は毎朝、10キロのランニングが日課だと述べました。簡単に10キロといいますが、アスリートでもない私が毎朝10キロ走るのは、はっきりいえば実は面倒くさいことなのです。 ですから、5キロぐらいを通過するときに、「あー、疲れてきたな。もう5キロも走ったし、今日はここまでにしよう……」と、ついつい弱音を吐いてしまいそうになる私がいるのです。 「英語にしてもただ単に翻訳して相手の言っている言葉を理解するよりも、その会話にある「人間味」やお互いの感情を表現し合うことに、英語を学ぶ喜びや感動を見出せると考えているからです」、「英語の勉強における「聞く」「話す」「読む」「書く」という動作はいうまでもなく運動であり、身体性を向上させることができるからです」、なるほど。 「「知能」が人工知能に侵食されれば、人間の存在意義は揺らぎ、重要な判断を下す主が人間から人工知能へと移行する可能性も十分に考えられる。政治や経済を人工知能が主導すれば、人間が統治する世界は終末となる」、本当にそんな世界が来るのだろうか。 投票に必要な情報を網羅してわかりやすく有権者に伝え、政策だけではなくさまざまな価値観から投票の意思決定をできる環境が整う」、なるほど。 でき、既存の政党や政治システムに反映されていない民意を拾い上げようとしている」、面白い試みだ。「人間よりも情報量が多く、少数派の民意も漏らさずに視野も広い。自己を優先する主張や非倫理的な言動もせず、汚職とも無縁。スタミナにも限界がないため休むことなく、刻々と変わる複雑な社会の問題に迅速に対応し、客観視が担保された合理的で公正な政治を行う。手遅れにならないよう、高速で分析や戦略立案、改善を重ねる。 選挙においても、レベルに磨きをかけた生成系AIが投票判断に必要なコンテンツを素早く提供し、 「2022年、デンマークで人工知能が党首を務める「人工党(Det Syntetiske Parti)」が誕生した。芸術家集団「Computer Lars」と技術系非営利団体「MindFuture」によって立ち上げられ、党首はAIチャットボットのラーズ、政策も人工知能が担う。230以上あるデンマークの極小政党の1970年以降のデータを収集、政策を学習し、ベーシックインカムの導入や市民と国会議員がランダムに入れ替わる新たな民主主義の仕組みなどを政策として掲げている。市民はボイスチャットツールを通じて直接対話が 「人工知能を主とした従としての人間」の構図を100%防ぐための科学的論証は困難だ。人工知能がツールの域を超えたとき、人類の存在を揺さぶる特異点となる」、なるほど。 小川氏は著書『人類滅亡2つのシナリオAIと遺伝子操作が悪用された未来』 小川 和也氏による「AIが政治を主導?人間主体の世界が終わるとき 人間以上に優れた知能を人間は統制できるのか」 東洋経済オンライン 「仕事の現場で役に立つことに徹底的にこだわり、職種別・業種別・部署別にプロンプトを100個以上も集めたのは本誌だけ」、便利そうだ。 「未経験の分野の法的リスクについて仮説の構築を行うのは膨大な時間と頭を使うが、ChatGPTで“当たり”を付け、それについて深掘りしたり、ヒアリングしたりすれば、内容の濃い助言ができるし、時間も短縮できる」、なるほど。 (その16)(「ChatGPT 仕事で使えない」と諦める前に!弁護士が教える士業の活用法、AIが政治を主導?人間主体の世界が終わるとき 人間以上に優れた知能を人間は統制できるのか、人間がAIが勝つには「身体性の向上」が重要な根拠 生身の肉体を持つ人間だからこその成長がある) 「ChatGPTは現時点において、まだ発展途上にある技術。うまく使うには、こつがいるため挫折する人も増えているようだ」、なるほど。 人工知能(AI) ダイヤモンド・オンライン「「ChatGPT、仕事で使えない」と諦める前に!弁護士が教える士業の活用法」