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健康(その25)(「7年間のうつ」を脱した医師のシンプルな食事法 気合いだけで「自分」を変えるのは簡単ではない、屈強な自衛官でも 心は壊れる。うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル【前編】、五月病 六月病にも効く「心の予防注射」とは? うつで地獄を見た元自衛官2人が話す 本当に役に立つメンタルスキル【後編】、日本人が知っているようで知らない 健康診断の「本当の話」…実は「意味がない数値」がほとんど) [生活]

健康については、本年5月22日に取上げた。今日は、(その25)(「7年間のうつ」を脱した医師のシンプルな食事法 気合いだけで「自分」を変えるのは簡単ではない、屈強な自衛官でも 心は壊れる。うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル【前編】、五月病 六月病にも効く「心の予防注射」とは? うつで地獄を見た元自衛官2人が話す 本当に役に立つメンタルスキル【後編】、日本人が知っているようで知らない 健康診断の「本当の話」…実は「意味がない数値」がほとんど))である。

先ずは、本年6月4日付け東洋経済オンラインが掲載した精神科医・産業医の宮島 賢也氏による「「7年間のうつ」を脱した医師のシンプルな食事法 気合いだけで「自分」を変えるのは簡単ではない」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/675914
・『ストレスのせいで常に気が重かったり、よく眠れなかったり、やる気が出なかったり、食欲がなかったり――特にこの時期は、梅雨のジメジメした天気が弱った心に追い打ちをかけます。「そんなときは無理して自分を変えようとするより、普段の食事を変えることがメンタル向上のきっかけになります」。そう言うのは、自らも7年間のうつに苦しみ、それを食事で克服した精神科医の宮島賢也さん。なぜ、食事が心の不調改善のカギとなったのか。宮島さんの著書『メンタルは食事が9割』より、本文を一部引用・再編集してご紹介します』、「精神科医の宮島賢也」氏が「自らも7年間のうつに苦しみ、それを食事で克服した」とは興味深そうだ。
・『気合いでメンタルは強くならない 私は産業医という立場で、企業の皆さんの健康増進のお手伝いをさせてもらっています。そこで日々感じるのは、誰もが多かれ少なかれ心の不調を感じているということ。なんとなく落ち込みがちだったり、やる気が出なかったり、疲れがなかなか取れなかったり、よく眠れなかったり、外出して人と会う気になれなかったり、とにかく皆さん、心に元気がないのです。 心の不調の原因になるのがストレスです。ストレスになるものは、どこにでもあります。なかでも人間関係から生まれるストレスや、リストラや転勤、身近な人の死など環境の変化から生まれるストレスは、メンタルに大きく影響します。 ところが、世の中には、同じストレスがかかっても、メンタルに不調をきたす人と、そうでない人がいます。 たとえば、長年勤めていた会社でリストラにあい、職を失ったとします。それを契機に、うつに足を踏み入れてしまう人と、そうならない人がいます。 この違いは、いったい何なのでしょうか? この場合は、リストラにあったことで、次に希望が持てるか持てないか、次の目標が持てるか否かで道が分かれます。 つまり、物事をどうとらえるか、自分をどう見つめるか、そうした心のあり方によって、うつになるかどうかが決まるというわけです。リストラにあったことで、「もう自分はダメだ、未来がない」と思えば、心身の状態はうつへ向かいます。 逆に、リストラにあったことを「転職のチャンスが来た」「新たな自分にチャレンジしてみよう」と思えれば、うつに陥ることはありません。 私の場合は、前者。医師としての自分に自信が持てず、診察するときはいつもびくびく、将来に向けては不安だらけ。そんな心の状態が、7年間に及ぶうつへの引き金になりました。) それなら、物事をネガティブにとらえがちな心を変えればいいじゃないか、ということになりますが、それがとても難しいのです。心の不調に悩む人は、完璧主義だとか、断れない性格だとか、まじめなタイプだとか、人の目が気になるタイプだとかいわれますが、何年もかけてつくってきた「自分」を、気合いだけで変えるのは簡単ではありません。 といって、ストレスそのものを排除できるかというと、それも難しいものです。人間関係のストレスには相手がいるので自分だけでは解決できませんし、リストラや身近に起きる不幸などは、自分ではどうすることもできません。 私の場合、その場の気持ちを抑えてくれる薬に頼りましたが、原因を解決できていないので、うつは一向に治りません。 そんな私でしたが、うつからすっかり抜け出すことができました。 性格は変わりませんし、仕事も、生活環境も、人間関係も、まったく同じでしたが、変えたものが1つだけありました。 それは「食事」です』、「物事をどうとらえるか、自分をどう見つめるか、そうした心のあり方によって、うつになるかどうかが決まるというわけです。リストラにあったことで、「もう自分はダメだ、未来がない」と思えば、心身の状態はうつへ向かいます。 逆に、リストラにあったことを「転職のチャンスが来た」「新たな自分にチャレンジしてみよう」と思えれば、うつに陥ることはありません。 私の場合は、前者。医師としての自分に自信が持てず、診察するときはいつもびくびく、将来に向けては不安だらけ。そんな心の状態が、7年間に及ぶうつへの引き金になりました」、「7年間に及ぶうつ」とはずいぶん長く大変だったろう。
・『心と体は食べたものでできている  心の不調と食事。一見、関連があるように思えないかもしれません。でも、私たちの体は食べたものでつくられていて、食べることで生命活動を維持しています。心の動きや脳の活動も、もちろん食べることによって支えられています。考えてみると、メンタルと食事に関連がないわけがないのです。 そのきっかけを与えてくれたのが、アメリカの経営コンサルタントであるジェームス・スキナー氏の『成功の9ステップ』という成功哲学の本の中で紹介されていた「ナチュラルハイジーン」という食事法と、もう一つ、医師の甲田光雄先生が考案した「西式甲田療法」という健康法です。 これらの理論を参考に生まれたのが、私が提案する「宮島式食事法」です。ポイントはいくつかあるのですが、まず私が取り組んだのは「体に負担をかけない食事を心がける」ことでした。 食べることは、意外に体を疲れさせる行為です。こう言うと、逆では?と思われるかもしれません。疲れを取って元気になるために食べるのでは、ということです。確かに、私たちの体は食べ物からの栄養を活動のエネルギーに換えています。 しかし、栄養を体に行き渡らせるには消化吸収が必要です。その前段階として食べ物の分解も必要です。つまり、食べることは、胃腸や肝臓など消化器官に負担をかける行為でもあるのです。 体は、胃腸や肝臓に頑張って働いてもらうために、大量の血液を送らなければなりません。それと同時に、消化酵素など大量の体内酵素も動員されます。酵素は栄養の消化吸収、そして分解と、すべてにわたって必要な体内物質だからです。消化吸収の担い手は、この酵素といってもいいと思います。 食べることは、消化器官からすれば一大イベントで、かなりの活動エネルギーを必要とします。だから、食べているときより食べた後のほうが疲れます。一説によれば、三度の食事はフルマラソンに匹敵するカロリーを消費するともいわれます。毎日フルマラソンを走れば、それは疲れると思いませんか?) そこで、胃腸に負担をかけない食事として私が実践したのは、「果物と生野菜中心の食生活」です。 ご存じの人も多いかもしれませんが、生の食べ物には酵素が含まれています。そのため、生の食べ物を食べると酵素を補うことになり、胃腸は援軍を得て重労働から解放されます。ですから、体があまり疲れなくなります。 疲れなくなると身軽な感じになって、動くのが億劫でなくなります。イライラすることも少なくなり、食後もスムーズに仕事に移れます。イライラが少なくなれば、人との衝突も減るでしょうし、人間関係にもよい影響が出てきます。 それが、心の不調の原因となるストレスを減らすことにつながるのです』、「食べることは、消化器官からすれば一大イベントで、かなりの活動エネルギーを必要とします。だから、食べているときより食べた後のほうが疲れます。一説によれば、三度の食事はフルマラソンに匹敵するカロリーを消費するともいわれます」、「胃腸に負担をかけない食事として私が実践したのは、「果物と生野菜中心の食生活」です・・・生の食べ物には酵素が含まれています。そのため、生の食べ物を食べると酵素を補うことになり、胃腸は援軍を得て重労働から解放されます。ですから、体があまり疲れなくなります。 疲れなくなると身軽な感じになって、動くのが億劫でなくなります。イライラすることも少なくなり、食後もスムーズに仕事に移れます。イライラが少なくなれば、人との衝突も減るでしょうし、人間関係にもよい影響が出てきます。 それが、心の不調の原因となるストレスを減らすことにつながるのです」、「「果物と生野菜中心の食生活」は大きな効果があったようだ。
・『食事の見直しは心が回復するきっかけ  私は、とにかく野菜を生で食べました。というより、野菜は「生でかじる」感覚です。普通は加熱して調理するごぼうでも、生でガリガリ食べました。 リンゴ、バナナ、オレンジ、キウイなど、果物もお腹がすいたら食べるようにしていました。宮島式食事法では、生野菜と果物ならいくら食べてもOKなのです。 食生活を改めると、日ごとに体が軽くなってくるのを感じるはずです。私の場合は、2週間ほどで明らかな体調の変化がありました。 まず、やせてきました。当時20代だったというのに、無駄なぜい肉が全身を覆って、動くのが億劫でした。それがスッキリし始めて、なんと2カ月で20㎏も減量。ダイエットが目的だったわけではありませんが、自分でも驚きました。 そのほかにも、便通がよくなったり、朝スッキリ起きられるようになったり、肌がツヤツヤしてきたり。体の変化にともない、心までらくになってきて、心配や不安を感じることが減り、全身にエネルギーが満ちてくるのを実感しました。そして、最終的にはうつから抜け出すことができました。 実は、「変わったかも」という感覚が、メンタルが上向くためにはとても重要なのです。私自身の経験からも言えますが、変わったという気づきが得られることで心の不調は一気に快方に向かうケースが多いからです。 私は、うつに苦しんだ7年間、ずっと抗うつ薬を飲み続けましたが、自分のうつも患者さんのうつも治せませんでした。それが、食事を変えることでうつを克服できたのです。 食事の内容を変えると、体が変化していきます。同時に、それまでの食事が変わることで、食べ物に対する見方、食事に対する考え方も変わっていきます。 こうした「見方の変更」「考え方の変更」が、メンタルを上向かせる手助けをしてくれます。それまで自分を苦しめていた考え方から解放されると、心がらくになっていきます。たかが食事ですが、大きな自信になります。 生き方や働き方はすぐには変えられなくても、食事なら今日から変えられます。まずは、できる範囲で2週間から。いや、1週間でもかまいません。ほんの少し食事を変えるだけで、体が変わります。そして、少しずつ心も変わっていくことを実感できるはずですよ』、「私は、うつに苦しんだ7年間、ずっと抗うつ薬を飲み続けましたが、自分のうつも患者さんのうつも治せませんでした。それが、食事を変えることでうつを克服できたのです」、「なんと2カ月で20㎏も減量・・・便通がよくなったり、朝スッキリ起きられるようになったり、肌がツヤツヤしてきたり。体の変化にともない、心までらくになってきて、心配や不安を感じることが減り、全身にエネルギーが満ちてくるのを実感しました。そして、最終的にはうつから抜け出すことができました」、「うつ」を何故克服できたのかについて「精神科医」としての医学的見方も知りたいところだ。

次に、6月6日付けAERAdot.「屈強な自衛官でも、心は壊れる。うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル【前編】」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/dot/2023053100015.html?page=1
・『4月から新しい環境で生活をスタートさせた人も多いでしょう。新生活に慣れた頃にやってくるのが、五月病。最近では六月病という言葉も使われます。 元陸上自衛隊のメンタル教官で、定年退官後はNPO法人メンタルレスキュー協会理事長を務め、数多くのカウンセリング経験を持ち、新書『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』の著者の下園壮太さん。陸上自衛隊の幹部自衛官だったときに、上司のパワハラでうつとなり地獄を見て、その後、退官して現在は航空業界で働くわびさん。その際の経験を記した著書『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』は、各方面で反響を呼びました。 自衛官の先輩、後輩でもある二人が、自身の自衛官時代のうつ体験、そしてそこからの回復の道のりについて、語りあいました』、「うつで地獄を見た元自衛官2人」による対談とは興味深そうだ。
・『自衛隊でまず、叩きこまれること  わび:下園先生は防衛大学を何期に卒業されたのですか。 下園:26期です。 わび:私は一般の大学を卒業してから陸上自衛隊に入隊したのですが、下園先生の25年ほど後輩になります。 下園:わびさんも、入隊後に「陸上自衛隊幹部候補生学校」で学んだんですよね。鍛えられる場所だったでしょう。 わび:のんびりとした大学生活を送っていたので、幹部候補生学校の規律の厳しさには面食らいました。起床ラッパで目を覚ましたら3分以内に着替えて外で整列しないといけないわけですから。印象的だったのが半長靴(はんちょうか)という隊員用のブーツを毎日ピカピカに磨かなければならず、できなければ何度でもやり直しになることでした。 下園:大学時代から全寮制の生活を送ってきた防大卒でも厳しいと感じるので、一般大卒の方にはなおさらだったでしょう。そうしたしきたりを通じて、それまでの価値観をいったん壊し、自衛隊の流儀をたたき込みながら、メンタルの強さを育んでいくのが自衛隊の流儀ですね。戦場にいることを想定した組織ですから、普通の日常生活とは違う感覚、意識を植え付けます。) 戦場にいるときに、上官の命令にいちいち、「これをやる意味はあるのですか?」などと反論していたら、その間に敵にやられてしまうかもしれないので、まずは上官の命令に即座に動けるような訓練をするわけです。 わび:自衛隊で教わったことで今も役に立っていることはたくさんありますが、「簡明を基調とせよ」というのも心に刻まれています。上官に報告するときに、モタモタと話していると、「結論から言え。グダグダ話して、結論を言わないうちにお前が敵にやられたら、他に報告する人間はいないんだぞ」と叱られました。 極端に聞こえるかもしれませんが、言われてみれば、これが戦場の現実です。それ以来、口頭の報告でも文章でも、簡明を基調とし、結論から伝えることを習慣にしています。 下園:その考え方は、自衛隊以外の会社でも当てはまるものですね。自衛隊というのは、シビアな戦場を生き抜くことを基本とした行動や考え方が蓄積されていますので、その他の世界でも有用なことがたくさんあります』、「幹部候補生学校の規律の厳しさには面食らいました」、「防大卒でも厳しいと感じるので、一般大卒の方にはなおさらだったでしょう。そうしたしきたりを通じて、それまでの価値観をいったん壊し、自衛隊の流儀をたたき込みながら、メンタルの強さを育んでいくのが自衛隊の流儀ですね。戦場にいることを想定した組織ですから、普通の日常生活とは違う感覚、意識を植え付けます。 戦場にいるときに、上官の命令にいちいち、「これをやる意味はあるのですか?」などと反論していたら、その間に敵にやられてしまうかもしれないので、まずは上官の命令に即座に動けるような訓練をするわけです」、確かにその通りだ。
・『屈強な自衛官だからといって、メンタルが強いわけではない  わび:本当にそう思います。ただ、だからといって、自衛官がみんな絶対に壊れない強靱なメンタルを持っているのかというと、そういう訳ではありません。 下園:そうですね。自衛官は、自分の身体に自信を持っている人が多いです。だからこそ、ちょっとした病気をしたり、ケガで思うように動けなくなったりしたときに、ズンと落ち込んでしまうことがあります。 有名な人でいえば、東京オリンピックのマラソンで銅メダルを獲得した円谷幸吉さん。陸上自衛隊の幹部候補生学校の登山走大会では、彼が残した記録が今でも破られていないはずです。 そんな円谷さんも、持病の腰痛が悪化し、理想となる走りができなくなり、メキシコ五輪に向けての訓練中に自死してしまったわけです。 そこから読み取れるのは、1つのことに全集中してしまうよりも、複数のより所を持つべきであるということ。それも、「静」と「動」、身体を動かすことと、静かにできることの両方を持つことをオススメしています。) わび:私自身もメンタルを壊したことがあるので、よくわかります。「剛健」であれという幹部候補生学校の理念に染まった私は、学級委員的なポジションである「自律実践係」に立候補します。幹部のあるべき姿を追いかけ、「意識高い系」の幹部自衛官としてキャリアをスタートしました。 その後、師団司令部から幹部上級課程(AOC)を経て、方面総監部へと異動したのですが、そこでうつになったんです。 下園:師団司令部と方面総監部、それに陸上幕僚監部を加えた3つの部署は業務内容の高度さや多忙さ、緊張感などで過酷な部署なんですよ。私も師団司令部で任務に当たっていたときは辞めたくなりました(笑)。 わび:師団司令部の仕事は非常に高度で緊張感もありましたが、人間関係に恵まれ、明るく前向きに取り組むことができました。私生活も順調で、AOCを修了したころに双子に恵まれました。転落のきっかけとなったのは、方面総監部への転属です。そこで、パワハラにあったんです』、「転落のきっかけとなったのは、方面総監部への転属です。そこで、パワハラにあったんです」、どんなことがあったのだろう。
・『パワハラで身も心もぼろぼろに  下園:どんなパワハラでしたか。 わび:嫌がらせと理不尽な叱責です。報告や連絡を後回しにされるのは当り前。仕事のことばかりでなく、弁当の中身や子どもの名前などのプライベートについても言いがかりをつけられました。 常に「怒られる」ことが頭から離れず、缶コーヒーの種類も選べないほどになってしまいました。どの缶コーヒーなら怒鳴られずに済むのかなって考えてしまって……。 覚えていないのですが、ある日、職場で叫びながら自分のデスクの中に潜っていたようで、そのまま病院に運ばれました。「過労状態」「うつ病」「不安神経症」と診断を受け休職することになりました。 下園:アメリカの学者であるホームズとレイがまとめた、ライフイベントのストレス表があります。様々なライフイベントが心に与えるストレスを数値化して評価するものです(表参照 ※外部配信先では図版などの画像が全部閲覧できない場合があります。図版をご覧になりたい方は、AERA dot.でご覧ください)。) お子さんが生まれたとわびさんはおっしゃっていましたが、家族が増えるという幸せな出来事も、実は心に重圧を与えるものなんです。さらに異動による新しい仕事と労働環境の変化があった。そんな状態の時に、たまたま強烈なパワハラのストレスが加わって、心が悲鳴を上げてしまったのでしょうね。 わび:追い込まれすぎてしまっていて、別の上司に助けを求めたり、担当窓口に相談したりする気力もありませんでした』、「パワハラ・・・嫌がらせと理不尽な叱責です。報告や連絡を後回しにされるのは当り前。仕事のことばかりでなく、弁当の中身や子どもの名前などのプライベートについても言いがかりをつけられました。 常に「怒られる」ことが頭から離れず、缶コーヒーの種類も選べないほどになってしまいました。どの缶コーヒーなら怒鳴られずに済むのかなって考えてしまって……。 覚えていないのですが、ある日、職場で叫びながら自分のデスクの中に潜っていたようで、そのまま病院に運ばれました。「過労状態」「うつ病」「不安神経症」と診断を受け休職することになりました」、「職場で叫びながら自分のデスクの中に潜っていた」とは凄い症状だ。「家族が増えるという幸せな出来事も、実は心に重圧を与えるものなんです。さらに異動による新しい仕事と労働環境の変化があった。そんな状態の時に、たまたま強烈なパワハラのストレスが加わって、心が悲鳴を上げてしまったのでしょうね」、なるほど。
・『メンタルを指導する教官自身がうつになる  下園:私も在職中にうつになったことがあります。でも、言葉は変ですが、わびさんに比べると“恵まれた”うつでした。 1996年に自衛隊初の心理幹部に就任してから、色々な場所に派遣されてカウンセリングをしたり、講演をしたり、最初の著書を執筆したり、家を建てたり、新しい車買ったりと、私も、多数のライフイベントが重なっていたんです。 そんな折、アメリカで「9.11」テロが発生し、よりメンタルヘルスの重要性が認知されるようになりました。張り切った私はより精力的に仕事をしていたのですが、ある講演のときに急に吐き気がして話せなくなって講演を中止して、そのまま倒れてしまったんです。 わび:それは大変ですね。 下園:講演では「誰でもうつになる」と言いながら、自分は絶対にならないという変な自信がありました。でも、まんまとそうなったわけです。 翌日には師団等の幹部約500名を集めた重要な講演があったのですが、それもドタキャンさせてもらいました。私がラッキーだったのは、それを許容できる職場だったことですね。講師役を変わってくれる勇気ある同僚もいたし、メンタルヘルスを担当する部署だったので、休める雰囲気もあったのです。信頼できる精神科のドクターと一緒に活動していたので、すぐに受診し、うつの診断をもらいました。 休養のため1カ月は完全に休みを取り、休み後も業務量を絞って勤務をするうちに、1年ほどで元の状態に戻ることができました。「また壇上で喋れなくなったらどうしよう」という恐怖のあった講演の仕事も、復帰から1年経った頃には再びできるようになりました』、「張り切った私はより精力的に仕事をしていたのですが、ある講演のときに急に吐き気がして話せなくなって講演を中止して、そのまま倒れてしまったんです・・・講演では「誰でもうつになる」と言いながら、自分は絶対にならないという変な自信がありました。でも、まんまとそうなったわけです。 翌日には師団等の幹部約500名を集めた重要な講演があったのですが、それもドタキャンさせてもらいました」、「信頼できる精神科のドクターと一緒に活動していたので、すぐに受診し、うつの診断をもらいました。 休養のため1カ月は完全に休みを取り、休み後も業務量を絞って勤務をするうちに、1年ほどで元の状態に戻ることができました」、環境的にも恵まれていたようだ。
・『うつからの回復には「自信」がポイントになる  わび:復活するきっかけはあったのですか? 下園:やはり「自信」を回復したことでしょう。自信とは、成功を重ねて、「もう失敗しないだろう」という予測ができるようになることだと思うんです。 私の場合は、先ほども言ったように周りの理解のもとに少しずつ仕事をできたことにあると思います。カウンセラーとしてクライアントと面談をする際にも、回復を焦らないように抑えつつ、ある段階からは1歩ずつ挑戦して、「できた」という達成感を積み重ねて自信にするように伝えています。 わび:私の場合も、小さな達成感の積み重ねでメンタルダウンから回復しました。医師の指示に従いながらトレーニングをしたり、神社の御朱印巡りをしたりすることで、職場復帰への自信をはぐくむことができたんです。 下園:それはよかった。 わび:復帰後には、陸上自衛隊のある学校へと異動になるのですが、そこでの自衛官との出会いが私を大きく変えました。「自衛官はかくあるべき」と凝り固まっていた思考から、人生という物事を戦略的、大局的に見る術を獲得できたのです。 その方は高度な知識を持っていましたが、いわゆる出世コースからは外れた人でした。以前の自分でしたら、自分の目標とする自衛官ではないとたいして気にもしなかったかもしれませんが、その生き方は爽快で、組織にとって本当に必要だと思うことは、上司に忖度することなく意見していました。 この方の「人生戦略」とも言える生き方、考え方は、私のメンタルを回復する土台となりました。 下園:わびさんのキャリアを拝見していると、今の言葉は非常に納得できます。AOC(幹部上級課程)では戦術・戦略についても学びます。ただ、一般的な自衛隊幹部は、AOCで学んだことをきちんと理解できる人はそれほど多くないと思っています。なぜなら、現場での経験が少ないから。また、戦場では当たり前の「人の極限の心理状態」を知らないから。) でも、わびさんはAOC入校前から師団司令部に所属し、宮崎県の口蹄疫問題や東日本大震災などの災害派遣の実績もある。さらに幸か不幸かメンタルダウンを経験した。だからこそ、その戦術的・戦略的な考え方を自分のものにできたのだと思います。その知識を生かし、退官後も異なる職場で活躍できている。しっかりとレジリエンス(しなやかな回復力)を身に付けられたのとだと思います。 わび:ありがとうございます』、「うつからの回復には「自信」がポイントになる」、「AOC入校前から師団司令部に所属し、宮崎県の口蹄疫問題や東日本大震災などの災害派遣の実績もある。さらに幸か不幸かメンタルダウンを経験した。だからこそ、その戦術的・戦略的な考え方を自分のものにできたのだと思います。その知識を生かし、退官後も異なる職場で活躍できている。しっかりとレジリエンス(しなやかな回復力)を身に付けられたのとだと思います」、なるほど。
・『うつからの回復は慎重に、でもどこかで勇気も必要になる  下園:もうひとつ、わびさんのキャリアで良いチョイスだと思ったのが、メンタルヘルス回復期の熊本地震の災害派遣です。 わび:私も運命的な出来事だったと考えています。職場復帰から3年ほどの時間が経っていましたが、薬は手放せず、メンタルダウン以前の自信を取り戻せてはいませんでした。その頃に熊本地震が発生しました。 災害派遣に参加することに周囲の人は反対しましたが、熊本は幹部候補生学校を出た後に最初に配属されたところであり、東日本大震災での活動経験もある私にとっては、なかば使命感のような思いから志願したんです。 災害派遣先の南阿蘇司令部は、師団長自らが指揮をとる緊張感のある現場でした。まったく知り合いもおらず、手探りの任務でしたが最終的に「来てもらってよかった」との言葉をいただけたのです。それがすごく自信になりました。 下園:うつからのリカバリーは、とても難しいことです。沈んでしまった心をなんとか引き上げて現実に向き合えるまで持ってこなければならないのですが、どのステージで挑戦するのかのチョイスが大事です。私もカウンセリングで、「焦らないで復帰しよう」と伝えながら、どこかのタイミングで、「勇気を出してやってみよう」と背中を押すようにしています。周囲が反対したにもかかわらず、飛び込んでいったわびさんの勇気は素晴らしいと思います。 ※後編「五月病、六月病にも効く「心の予防注射」とは? うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル」へつづく』、「災害派遣先の南阿蘇司令部は、師団長自らが指揮をとる緊張感のある現場でした。まったく知り合いもおらず、手探りの任務でしたが最終的に「来てもらってよかった」との言葉をいただけたのです。それがすごく自信になりました」、「どこかのタイミングで、「勇気を出してやってみよう」と背中を押すようにしています」、ちょうど「背中を押す」タイミングだったようだ。

第三に、この続きを、6月6日付けAERAdot.「五月病、六月病にも効く「心の予防注射」とは? うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル【後編】」を紹介しよう。
https://dot.asahi.com/dot/2023053100017.html?page=1
・『4月から新しい環境で生活をスタートさせた人も多いでしょう。新生活に慣れた頃にやってくるのが、五月病。最近では六月病という言葉も使われます。 元陸上自衛隊のメンタル教官で、定年退官後はNPO法人メンタルレスキュー協会理事長を務め、数多くのカウンセリング経験を持ち、新書『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』の著者の下園壮太さん。陸上自衛隊の幹部自衛官だったときに、上司のパワハラでうつとなり地獄を見て、その後、退官して現在は航空業界で働くわびさん。その際の経験を記した著書『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』は、各方面で反響を呼びました。 自衛官の先輩、後輩でもある二人が、本当に役に立つメンタルスキル、バーンアウトしてしまう前に知っておいて欲しい「心の予防注射」について、語りあいました。 ※前編「屈強な自衛官でも、心は壊れる。うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル」よりつづく』、興味深そうだ。
・『「我の健在」──まずは自分が生き残ることが大事  下園:自衛隊の幹部候補生は、戦場で自分たちが生き残ることが大事であることを基礎の基礎として必ず学びます。わびさんの著書でも「我の健在」という表現を紹介してますよね。 わび:おっしゃるとおりです。 下園:戦争というと、敵を倒すことだけが目標であるとイメージする人も多いでしょう。しかし、実際は違います。敵を倒すことだけでなく、その戦いで自分たちが消耗しつくさないようにすることも重視するのです。仮に戦闘で負けても、自分たちが生き残っているかぎり、リベンジのチャンスがあるわけです。 わびさんもそれを習ったはずだと思うのですが、「意識高い系」の志がそれを忘れさせてしまったのでしょうね。 わび:仕事をとにかく全力でと思っていて、その後のこと考慮せずに行動をしていました。だからこそ、精神を激しく消耗してしまったのだと思います。 その後、カウンセリングやメンタルヘルス関連の書籍を読むことなどからも「我の健在」の大切さを再確認し、今でも考え方の礎においています。) 下園:人生は長期戦です。なおさら「我の健在」を重視する戦略が必要となるわけです。自分が犠牲になってもいいから、与えられた課題をとにかく完遂する(したくなる)のが日本人のメンタリティですが、それは短期決戦の考え方です。長期戦の場合、過重なミッションを果たした後は、しっかりとリカバリー期間を設けていかなければいけません。 わび:同感です。戦争でも、相手を倒す「決戦」と、一挙に決着をつけずに戦況を維持する「持久戦」を明確に分けています。現在の私はこの考え方を応用し、スケジュールの全体を把握して、「全力を出すべきポイント」と、「手を抜いて心身を休めるポイント」を見極めて仕事をしています』、「自分が犠牲になってもいいから、与えられた課題をとにかく完遂する(したくなる)のが日本人のメンタリティですが、それは短期決戦の考え方です。長期戦の場合、過重なミッションを果たした後は、しっかりとリカバリー期間を設けていかなければいけません」、その通りなのだろう。
・『「二正面作戦の否定」と「7~3バランス」  下園:自衛隊で学んだことが役に立っているわけですね。 わび:そうですね。だから、同じ自衛隊出身である下園先生と自分の考え方に共通点が多いように感じています。 例えば、私はベクトルの異なる目標を立てる「二正面作戦」を否定しています。かけ離れた目標は、両者が足を引っ張り合ってしまうからです。また、自分の人生の中で主となるものをしっかりと決めておけば、さらなる選択肢が現われた時にも迷子にならず、重要度が低いほうを切り捨てやすくもなります。 下園先生が提唱する「7~3バランス」がこれに近いなと思ったんです。 下園:そうですね。「7~3バランス」とは、無意識が望む「今の自分」を“0”、意識が望む「新しい自分」を“10”としたときに、“3~7”になるように目標を設定することです。多くの人は、「今の自分」と「なりたい自分」のギャップにイライラしてしまいがちです。分かりやすい例で言うと、ダイエットですね。「なりたい自分」に向けて完璧を目指して10頑張ってしまうと、どこかで無理が来て、リバウンドして「今の自分」に戻る0の状態になってしまいます。 0か10かの極端な方向を目指すのではなく、「3~7」の間に入るバランスの良い目標や、「3~7」の間の行動をしていたらOKと自分を評価する考え方で、わびさんの「二正面作戦の否定」と通じるものがあります』、「分かりやすい例で言うと、ダイエットですね。「なりたい自分」に向けて完璧を目指して10頑張ってしまうと、どこかで無理が来て、リバウンドして「今の自分」に戻る0の状態になってしまいます。 0か10かの極端な方向を目指すのではなく、「3~7」の間に入るバランスの良い目標や、「3~7」の間の行動をしていたらOKと自分を評価する考え方」、なるほど。
・『先を読み過ぎず「今」に集中  わび:私は“今”に集中することも大事にしています。私の悪い癖のひとつとして、先のことを心配したり、過去のことを振り返ってくよくよ後悔したりすることがあります。そうするとメンタルがどんどん疲れていくんですね。 対策として、思考を“今”に戻すようにしています。心配や後悔を断ち切って心に平穏を取り戻せるからです。私の場合は、筋トレや神社やお寺のお参り、ハーゲンダッツを食べることが思考を“今”に戻すスイッチです。 下園:自衛隊でも、そういう考え方はありますよね。戦場では、いつ何が起こるかわかりません。だから、不安に駆られて先の先まで読んでいくと、戦いの前に疲れ切ってしまいます。そこで“読まない”訓練をします。大きな計画ほど、当初だけを詰め、後はざっくりとした案にとどめておくのです。後半部分は、その時になって考えればいい、“今”に集中するというわびさんの考え方に近いですね。 わび:そのとおりですね。 下園:強大な敵が目の前にいるとき、正面から挑むことを自衛隊では「突破」と言います。一方で、正面の敵と戦わず、その後方に回り込み、戦わないで勝利する方法を「迂回」と言います。戦術セオリーとしては後者が圧倒的に有効とされているんです。 わびさんも、自衛隊生活では「突破」を繰り返して消耗してうつになってしまいましたが、その過程で得られた考え方も多いと思います。その結果、目の前の自衛隊という課題から離れることになったのですが、これは迂回しているものと考えることができます。戦術のセオリー通り、最も有効なルートを進み始めているのです。今、わびさんは重要な目標に向かって邁進しているなとお見受けしました。 わび:ありがとうございます。おかげさまで、現在携わっている仕事は大変なのですが、消耗せずに取り組むことができています。もし、これを読んでいる方のなかで心が弱っている方がいたら、「我の健在」を意識して、仕事への向き合い方を見直してみてはどうでしょうか。 そして疲れたときは、下園先生が仰る「おうち入院」も実践しています。病院に入院したつもりで、例えば週末の2日間、とにかくごろごろと寝るようにする。家族の理解が欠かせませんが、これでもかなり回復します。) (ライフイベントのストレスの図はリンク先参照)』、「疲れたときは、下園先生が仰る「おうち入院」も実践しています。病院に入院したつもりで、例えば週末の2日間、とにかくごろごろと寝るようにする。家族の理解が欠かせませんが、これでもかなり回復します」、「おうち入院」とは面白いネーミングだ。
・『「心の予防注射」──知っていることは力になる  下園:わびさんがやっているような、戦略的に仕事を見て、いつ「休める」かを先に考えておくのも大事ですし、疲れたときは「おうち入院」も有効です。ライフイベントのストレス表を見て、仕事だけでなく、家族関係で色々あったときは、自分がいつもより疲れていると知っておくことも大事です。 わび:人は仕事をしているだけでなく、家庭生活も含めて、トータルで生きているわけですから、全体を見て、自分の疲れ具合を確認しておくことも大事なんですね(ライフイベントのストレス表参照 ※外部配信先では図版などの画像が全部閲覧できない場合があります。図版をご覧になりたい方は、AERA dot.でご覧ください)。 下園:うつの一番わかりやすい兆候は、眠れなくなる、食べられなくなることです。この二つが出てきたら、迷うことなく精神科医やカウンセラーなどの専門家に速やかに相談してください。 わび:私もうつになったときは、まさしくその状況でした。 下園:自衛隊の災害派遣のときに、私が隊員に教えているのもそのことなんです。災害派遣では多くのご遺体に接したり、非常につらい現実を目の当たりにします。そうしますと、誰でもご飯が食べられなくなったり、眠れなくなったりします。それは当然の反応ですし、やがて時が経てば、それも収まってきます。 ところが、そのことを知らない隊員は、「こんなことで食べられくなったり、眠れなくなったりするなんて、自分はなんて弱い人間なんだ」「とても、こんなことは人には言えない」と思い、挙げ句には「こんな自分では自衛隊は務まらない」とまで思い詰めてしまう。 だから事前に、その反応は当たり前で、誰もがなることなんだよ、と伝えておきます。私はそれを「心の予防注射」と言っていますが、知っていることで救われることはたくさんあるんです。 わび:「心の予防注射」に私も深く共感いたします。私もうつというつらい経験をして、それを乗り超えた今だからこそ、もっと早く知っておいたほうが良かった、と思うことがたくさんあります。 つらいときは、逃げてもいいし、うつでつらい思いをする人がもっと減って欲しいと思い、『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語る この世を生き抜く最強の技術』(ダイヤモンド社)という本も出版しました。 下園先生の『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(朝日新書)も「心の予防注射」として多くの人に読んで欲しいと思います。 下園:知っていることは力になりますからね。人間は誰でも疲労するし、疲れ切るとまともな判断もできなくなる。そのことを多くの人が知って、適切に休みを取りながら、それぞれの人生を楽しんで欲しいと心から願います』、「うつの一番わかりやすい兆候は、眠れなくなる、食べられなくなることです。この二つが出てきたら、迷うことなく精神科医やカウンセラーなどの専門家に速やかに相談してください」、リタイアした私にはもう無縁だが、心しておきたい。

第四に、6月12日付け現代ビジネスが掲載した精神科医の和田 秀樹氏による「日本人が知っているようで知らない、健康診断の「本当の話」…実は「意味がない数値」がほとんど」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/111387?imp=0
・『「老いと闘う」のか「老いを受け入れる」のか——。 どれほど医学が進歩しても、人間は不老不死を得ることだけはおそらくできません。そうである以上、しかるべきタイミングがやってきたらそのときは自分自身の老いと向き合う必要が当然あります。 本記事では、精神科医の和田秀樹氏が特に40代以降で気を付けるべき点について、くわしく解説していきます。 ※本記事は和田秀樹『年代別 医学的に正しい生き方 人生の未来予測図』から抜粋・編集したものです』、興味深そうだ。
・『知っているようで知らない健康診断の話  40代で特に気をつけるべき身体の衰えとしては、前頭葉の萎縮やセロトニン、性ホルモンの分泌量減少がありますが、人によってはこれ以外の点でも医師から肉体的な衰えを指摘され、焦ることは当然あるでしょう。 特に日本の場合、使用者が労働者に健康診断を受けさせなければいけないという世界的には珍しい労働安全衛生法の規定があり、事実上健康診断を受けなければいけなくなっています。40代以降はこの健診に「ひっかかる」、つまり検査データに異常な数値が出ることが増えてきます。 ただこの健康診断に関しては取り扱いをまちがえないようにしたいものです。というのも日本の健康診断の検査データは多くの場合、健康と考えられる人の平均をはさんで95%の範囲におさまる人を「正常」、高いほうでも低いほうでもそれをはみ出した5%を「異常」と判定されるように作られており、GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ=肝機能障害の兆候を知る手がかりとされる数値。現在はASTと呼ぶことが多い)が高かろうが、コレステロール値が高かろうが、それはあくまで平均プラスマイナスの標準偏差で決めているだけのものであるからです。 数値が異常だからといって、それが明らかに病気につながるかといえば、そのようなしっかりしたエビデンスのある検査はじつはあまりありません。そもそも「健康と考えられる人」なのに、その95%をはみだした値の人が「異常値」だとされているのですから。 現在、日本の健康診断では50~60項目に関する検査をおこなうのが一般的かと思いますが、これらのうち、エビデンスがあるものは血圧や血糖値などせいぜい5項目ぐらいです。つまり、血圧や血糖値がものすごく高い場合などは、その時点や将来にその人の健康状態に明らかによくないことが起こる(これも確率論なのですが)と認められるものの、それ以外の項目に関しては数値がよかろうと悪かろうとほぼ当てになりません。 特に典型的なのがコレステロール値の検査でしょう。健康診断でコレステロールの値が高かったせいで食生活の改善を求められた人は多いでしょうが、じつはコレステロール値の上昇と健康の悪化を関係づけるはっきりしたエビデンスというものは、少なくとも日本では存在しないのです。 正直なことを言えば、私は健康診断については受ける価値などほとんどないと思っています。 健康診断を受けた人がコレステロールや血圧の数値になぜ一喜一憂するかといえば、それらが原因となって起こると言われている動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な病気になることを恐れ、それらを予防したいと思っているからでしょう。 しかしその割に、健康診断で悪い数値が出てその後もほったらかしにしていたのに心臓の血管が一向に狭くならない人もいれば、逆にまったくの正常値だったのに心筋梗塞で倒れる人もいるなど、健康診断の結果と実際の健康状態があまりリンクしていないのが日本の健康診断の実際なのです。 それ以上に問題なのは、そのリンクを長期の大規模調査で追跡した研究が日本ではほとんどないことです。疾病構造も(世界中の多くの国で死因のトップは心疾患なのですが、日本はガンで死ぬ人が急性心筋梗塞で死ぬ人の10倍以上いて、心筋梗塞で死ぬ人は世界で最低レベルです)食生活も違う海外のデータを無理に信じ込まされているという実情があります』、「健康診断の検査データは多くの場合、健康と考えられる人の平均をはさんで95%の範囲におさまる人を「正常」、高いほうでも低いほうでもそれをはみ出した5%を「異常」と判定されるように作られており、GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ=肝機能障害の兆候を知る手がかりとされる数値。現在はASTと呼ぶことが多い)が高かろうが、コレステロール値が高かろうが、それはあくまで平均プラスマイナスの標準偏差で決めているだけのものであるからです。 数値が異常だからといって、それが明らかに病気につながるかといえば、そのようなしっかりしたエビデンスのある検査はじつはあまりありません。そもそも「健康と考えられる人」なのに、その95%をはみだした値の人が「異常値」だとされているのですから。 現在、日本の健康診断では50~60項目に関する検査をおこなうのが一般的かと思いますが、これらのうち、エビデンスがあるものは血圧や血糖値などせいぜい5項目ぐらいです。つまり、血圧や血糖値がものすごく高い場合などは、その時点や将来にその人の健康状態に明らかによくないことが起こる(これも確率論なのですが)と認められるものの、それ以外の項目に関しては数値がよかろうと悪かろうとほぼ当てになりません」、「コレステロール値の上昇と健康の悪化を関係づけるはっきりしたエビデンスというものは、少なくとも日本では存在しないのです」、私は「コレステロール値」が高過ぎると警告されているが、一安心だ。
・『意味があるのは脳ドックと心臓ドックだけ  ただ私は、心臓ドックと脳ドックにかぎっては受ける価値があると思っています。その理由は心臓ドックに関して言えば、日本の心臓外科医は海外とくらべて圧倒的に医師一人当たりの手術件数が少ない(要するに手術に慣れていない)ため一般的にバイパス手術の技術が低いかわりに、内科的な血管内治療の技術がきわめて高いからです。 内科的な血管治療というのは、カテーテルを通してバルーンを膨らませて、血管が狭く詰まりそうになっているところを広げたり、あるいはステントという器具を血管内に入れることでそこを詰まらなくする治療です。要するに心臓ドックで、冠動脈と言われる心臓を取り巻く血管に狭窄が見られたら、そこを広げる技術が充実しているということです。あるいは、このドックで解離性大動脈瘤などがみつかれば、それに対する処置もある程度可能です。 また脳ドックに関しても、多くの人は認知症予防のために受けているという認識でしょうが、残念ながら脳ドックは認知症の予防にはなりません。しかしそのかわりMRIで脳の血管がかなりきれいに撮影できるので、脳ドックを受けることである程度以上の大きさの動脈瘤を見つけることができます。動脈瘤を早期発見できれば、カテーテルを用いてその部分を固めるなど動脈瘤を破裂させないようにする予防手技が受けられます。 2018年には西城秀樹さん、大杉漣さんなどまだ60代の著名人があいついで急性心不全で亡くなっていますが、私は新聞でこの2人の死亡記事を読んで、少しばかりやりきれない気持ちになりました。 解剖結果などがわかりませんが、大杉さんの場合は腹痛を訴えた約4時間後に亡くなっており、直接の死因は心筋梗塞か大動脈解離、いずれにしても心臓のどこかの血管に問題があったことが原因と考えられます。じつはこれらはいずれも、心臓ドックを受けてさえいれば発見される可能性の高い病気です。 また西城秀樹さんのケースでは、48歳と56歳のときに2度の脳梗塞を起こしています。2度も脳梗塞を起こすのは相当に血管が詰まりやすい体質ということでしょうから、2度目の脳梗塞を起こした時点では脳だけでなく心臓の動脈硬化が起こっている可能性も当然疑ってみるべきでした。 こうしたことの背景には、日本の医師特有の縦割り意識があったのではないかと私は疑っています。一般に、診療が「臓器別」でおこなわれる日本の医療現場では、脳梗塞を複数回起こしたからといって、「じゃあ、心臓も調べておきましょう」と言ってくれる親切な脳外科医はなかなかいないものなのです』、「診療が「臓器別」でおこなわれる日本の医療現場では、脳梗塞を複数回起こしたからといって、「じゃあ、心臓も調べておきましょう」と言ってくれる親切な脳外科医はなかなかいないものなのです」、なんとか改善してほしいものだ。
・『「20年理論」  私は、健康診断を受ける意味が仮にあるとすれば、それをもとに自分自身の「20年後」の健康状態を予測することだろうと考えています。つまり、検査でコレステロール値や血圧、血糖値が高いと診断されたのならそれは動脈硬化のリスクファクター(危険因子)ということになりますが、ほんとうにそれによって脳梗塞や心筋梗塞になるのはだいたいの場合20年などかなり先である、ということです。 したがって、仮に40代で血圧や血糖値などの異常値が出はじめたのならばその検査データを過剰に恐れるのではなく、脳梗塞や心筋梗塞が「20年以内に」起こりかねないという自覚をもち、そうなる前に脳ドックや心臓ドックを受けるという心構えが大事だということです。 こうした考え方は「20年理論」と呼ばれることがあります。要するに喫煙であれ飲酒であれ、40代のうちはそのリスクが20年後にやってくるという意味で気にしましょうということです(したがって病気予防のために運動などを始めるなら、40代のうちがベストでしょう)。 もっとも、20年といえば医学の研究が大幅な進歩を遂げるにはじゅうぶんな時間ですので、ひょっとしたら20年後にはiPS細胞(人工多能性幹細胞)をフル活用した再生医療が実用化されていて、多少の動脈硬化であればiPS細胞をぱらぱらと動脈にまくことで血管が若返って治ってしまうことだってあるかもしれません。 もちろん、ほんとうにそうなるかどうかは誰にもわかりません。しかし、未来における医学の進歩を信じられるのであれば、検査結果を闇雲に恐れるよりは、とりあえず先ほど述べたように心臓ドックなり脳ドックなりを受けて突然死のリスクだけは避けておき、それ以上のことに頭を悩ませるのはやめておくのが精神衛生上もベターであろうと思います。 本記事の抜粋元『年代別 医学的に正しい生き方 人生の未来予測図』ではさらに、会社で出世レースから脱落したら、子どもの就職がうまくいかなかったら、親や配偶者の介護に直面したら、ガンになったら——、という不安について、どの年代で何が起きるのか解説し、 後悔しない人生を過ごすための年代別傾向と対策が書かれています』、「検査結果を闇雲に恐れるよりは、とりあえず先ほど述べたように心臓ドックなり脳ドックなりを受けて突然死のリスクだけは避けておき、それ以上のことに頭を悩ませるのはやめておくのが精神衛生上もベターであろうと思います」、同感である。
タグ:「精神科医の宮島賢也」氏が「自らも7年間のうつに苦しみ、それを食事で克服した」とは興味深そうだ。 宮島 賢也氏による「「7年間のうつ」を脱した医師のシンプルな食事法 気合いだけで「自分」を変えるのは簡単ではない」 東洋経済オンライン (その25)(「7年間のうつ」を脱した医師のシンプルな食事法 気合いだけで「自分」を変えるのは簡単ではない、屈強な自衛官でも 心は壊れる。うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル【前編】、五月病 六月病にも効く「心の予防注射」とは? うつで地獄を見た元自衛官2人が話す 本当に役に立つメンタルスキル【後編】、日本人が知っているようで知らない 健康診断の「本当の話」…実は「意味がない数値」がほとんど) 健康 「物事をどうとらえるか、自分をどう見つめるか、そうした心のあり方によって、うつになるかどうかが決まるというわけです。リストラにあったことで、「もう自分はダメだ、未来がない」と思えば、心身の状態はうつへ向かいます。 逆に、リストラにあったことを「転職のチャンスが来た」「新たな自分にチャレンジしてみよう」と思えれば、うつに陥ることはありません。 私の場合は、前者。医師としての自分に自信が持てず、診察するときはいつもびくびく、将来に向けては不安だらけ。そんな心の状態が、7年間に及ぶうつへの引き金になりました」、「7年間に及ぶうつ」とはずいぶん長く大変だったろう。 「食べることは、消化器官からすれば一大イベントで、かなりの活動エネルギーを必要とします。だから、食べているときより食べた後のほうが疲れます。一説によれば、三度の食事はフルマラソンに匹敵するカロリーを消費するともいわれます」、「胃腸に負担をかけない食事として私が実践したのは、「果物と生野菜中心の食生活」です・・・生の食べ物には酵素が含まれています。そのため、生の食べ物を食べると酵素を補うことになり、胃腸は援軍を得て重労働から解放されます。ですから、体があまり疲れなくなります。 疲れなくなると身軽な感じになって、動くのが億劫でなくなります。イライラすることも少なくなり、食後もスムーズに仕事に移れます。イライラが少なくなれば、人との衝突も減るでしょうし、人間関係にもよい影響が出てきます。 それが、心の不調の原因となるストレスを減らすことにつながるのです」、「「果物と生野菜中心の食生活」は大きな効果があったようだ。 「私は、うつに苦しんだ7年間、ずっと抗うつ薬を飲み続けましたが、自分のうつも患者さんのうつも治せませんでした。それが、食事を変えることでうつを克服できたのです」、「なんと2カ月で20㎏も減量・・・便通がよくなったり、朝スッキリ起きられるようになったり、肌がツヤツヤしてきたり。体の変化にともない、心までらくになってきて、心配や不安を感じることが減り、全身にエネルギーが満ちてくるのを実感しました。 そして、最終的にはうつから抜け出すことができました」、「うつ」を何故克服できたのかについて「精神科医」としての医学的見方も知りたいところだ。 AERAdot.「屈強な自衛官でも、心は壊れる。うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル【前編】」 「うつで地獄を見た元自衛官2人」による対談とは興味深そうだ。 「幹部候補生学校の規律の厳しさには面食らいました」、「防大卒でも厳しいと感じるので、一般大卒の方にはなおさらだったでしょう。そうしたしきたりを通じて、それまでの価値観をいったん壊し、自衛隊の流儀をたたき込みながら、メンタルの強さを育んでいくのが自衛隊の流儀ですね。戦場にいることを想定した組織ですから、普通の日常生活とは違う感覚、意識を植え付けます。 戦場にいるときに、上官の命令にいちいち、「これをやる意味はあるのですか?」などと反論していたら、その間に敵にやられてしまうかもしれないので、まずは上官の命令に 即座に動けるような訓練をするわけです」、確かにその通りだ。 「転落のきっかけとなったのは、方面総監部への転属です。そこで、パワハラにあったんです」、どんなことがあったのだろう。 「パワハラ・・・嫌がらせと理不尽な叱責です。報告や連絡を後回しにされるのは当り前。仕事のことばかりでなく、弁当の中身や子どもの名前などのプライベートについても言いがかりをつけられました。 常に「怒られる」ことが頭から離れず、缶コーヒーの種類も選べないほどになってしまいました。どの缶コーヒーなら怒鳴られずに済むのかなって考えてしまって……。 覚えていないのですが、ある日、職場で叫びながら自分のデスクの中に潜っていたようで、そのまま病院に運ばれました。「過労状態」「うつ病」「不安神経症」と診断を受け休職するこ とになりました」、「職場で叫びながら自分のデスクの中に潜っていた」とは凄い症状だ。「家族が増えるという幸せな出来事も、実は心に重圧を与えるものなんです。さらに異動による新しい仕事と労働環境の変化があった。そんな状態の時に、たまたま強烈なパワハラのストレスが加わって、心が悲鳴を上げてしまったのでしょうね」、なるほど。 「張り切った私はより精力的に仕事をしていたのですが、ある講演のときに急に吐き気がして話せなくなって講演を中止して、そのまま倒れてしまったんです・・・講演では「誰でもうつになる」と言いながら、自分は絶対にならないという変な自信がありました。でも、まんまとそうなったわけです。 翌日には師団等の幹部約500名を集めた重要な講演があったのですが、それもドタキャンさせてもらいました」、 「信頼できる精神科のドクターと一緒に活動していたので、すぐに受診し、うつの診断をもらいました。 休養のため1カ月は完全に休みを取り、休み後も業務量を絞って勤務をするうちに、1年ほどで元の状態に戻ることができました」、環境的にも恵まれていたようだ。 「うつからの回復には「自信」がポイントになる」、「AOC入校前から師団司令部に所属し、宮崎県の口蹄疫問題や東日本大震災などの災害派遣の実績もある。さらに幸か不幸かメンタルダウンを経験した。だからこそ、その戦術的・戦略的な考え方を自分のものにできたのだと思います。その知識を生かし、退官後も異なる職場で活躍できている。しっかりとレジリエンス(しなやかな回復力)を身に付けられたのとだと思います」、なるほど。 「災害派遣先の南阿蘇司令部は、師団長自らが指揮をとる緊張感のある現場でした。まったく知り合いもおらず、手探りの任務でしたが最終的に「来てもらってよかった」との言葉をいただけたのです。それがすごく自信になりました」、「どこかのタイミングで、「勇気を出してやってみよう」と背中を押すようにしています」、ちょうど「背中を押す」タイミングだったようだ。 AERAdot.「五月病、六月病にも効く「心の予防注射」とは? うつで地獄を見た元自衛官2人が話す、本当に役に立つメンタルスキル【後編】」 「自分が犠牲になってもいいから、与えられた課題をとにかく完遂する(したくなる)のが日本人のメンタリティですが、それは短期決戦の考え方です。長期戦の場合、過重なミッションを果たした後は、しっかりとリカバリー期間を設けていかなければいけません」、その通りなのだろう。 「分かりやすい例で言うと、ダイエットですね。「なりたい自分」に向けて完璧を目指して10頑張ってしまうと、どこかで無理が来て、リバウンドして「今の自分」に戻る0の状態になってしまいます。 0か10かの極端な方向を目指すのではなく、「3~7」の間に入るバランスの良い目標や、「3~7」の間の行動をしていたらOKと自分を評価する考え方」、なるほど。 「疲れたときは、下園先生が仰る「おうち入院」も実践しています。病院に入院したつもりで、例えば週末の2日間、とにかくごろごろと寝るようにする。家族の理解が欠かせませんが、これでもかなり回復します」、「おうち入院」とは面白いネーミングだ。 「うつの一番わかりやすい兆候は、眠れなくなる、食べられなくなることです。この二つが出てきたら、迷うことなく精神科医やカウンセラーなどの専門家に速やかに相談してください」、リタイアした私にはもう無縁だが、心しておきたい。 現代ビジネス 和田 秀樹氏による「日本人が知っているようで知らない、健康診断の「本当の話」…実は「意味がない数値」がほとんど」 和田秀樹『年代別 医学的に正しい生き方 人生の未来予測図』 「コレステロール値の上昇と健康の悪化を関係づけるはっきりしたエビデンスというものは、少なくとも日本では存在しないのです」、私は「コレステロール値」が高過ぎると警告されているが、一安心だ。 「診療が「臓器別」でおこなわれる日本の医療現場では、脳梗塞を複数回起こしたからといって、「じゃあ、心臓も調べておきましょう」と言ってくれる親切な脳外科医はなかなかいないものなのです」、なんとか改善してほしいものだ。 「検査結果を闇雲に恐れるよりは、とりあえず先ほど述べたように心臓ドックなり脳ドックなりを受けて突然死のリスクだけは避けておき、それ以上のことに頭を悩ませるのはやめておくのが精神衛生上もベターであろうと思います」、同感である。
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