金融関連の詐欺的事件(その13)(【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】、【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる、Z世代を狙う投資詐欺への注意点 「FIRE」「億り人」は怪しい!) [金融]
金融関連の詐欺的事件については、昨年4月14日に取上げた。今日は、(その13)(【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】、【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる、Z世代を狙う投資詐欺への注意点 「FIRE」「億り人」は怪しい!)である。
先ずは、本年2月1日付け現代ビジネスが掲載した農業ジャーナリストの窪田 新之助氏による「【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/105378?imp=0
・『保険の不正販売や口座の借用、貯金の横領……。全国のJAで顧客の金融資産を狙った不祥事が絶えない中、岐阜県のJA職員たちは白寿を迎えた女性を食い物にしていた。その動機と手口とは—』、「JA」で「顧客の金融資産を狙った不祥事」とは興味深そうだ。
・『記憶にない保険契約が37件 '20年3月、都内に住む40代男性・新開希さん(仮名)にとって身に覚えのないJA共済の契約書が、岐阜県大垣市で一人暮らしをしている祖母・康子さん(99歳・仮名)の家から見つかった。 それは「養老生命共済」で、死亡時や介護状態になったときに金銭が保障される生命保険である。康子さんはJA(農業協同組合)の組合員。ただ、新開さんはJAとは無縁の生活を送ってきた。それなのに、なぜかJA共済の契約者となっていた。 新開さんは、保険事業も手がける金融機関に勤めている。保険営業の基本は知っているので、契約書を見た瞬間に「アウト」だと感じたという。 「契約者だという私とは一度も面会していないので。保険会社は契約者に商品を説明する義務があり、契約者と被保険者は加入時に、保険会社に健康状態を告知する義務があるわけですから」 さらに怪しんだのは、保険の販売元が岐阜県大垣市に本店がある「JAにしみの」だったことだ。契約書の住所欄には、新開さんが一度も住んだことがない康子さん宅がある本籍地が記されていた。 新開さんがJAにしみのに電話で問いただしたところ、契約は白紙にして、すべての掛け金はその出所である康子さんの口座に払い戻すという。それ以上の詳しい説明がないまま、やがて約43万7000円が祖母の口座に振り込まれてきた。 ところが、すぐにまたおかしな契約書が康子さん宅から見つかる。今度は新開さんの父を契約者と被保険者にした「JA安心倶楽部」。これはJAグループの「共栄火災海上保険」が扱う傷害保険だ。販売元のJAにしみのに再び苦情を入れると、過去の掛け金の総額約8万5000円が、その出所である康子さんの口座に払い戻された』、なるほど。
・『保険料の支払い総額「3146万」 不信感を強めた新開さん父子は、康子さんのJAバンク口座から掛け金が引き落とされてきた保険の契約件数について情報の開示を求めた。その結果、JAにしみのが回答した件数は12件に及んだ。だが、たちまちこれは杜撰な調べ方だったことがわかる。 新開さん父子が通帳の入出金情報を基に契約を確認していくと、最終的に計37件の保険契約があることが判明した。これらは転換や解約、新規加入を繰り返してきた累計の契約件数である。 続けてJAにしみのに契約内容を開示させ、中身を見ていくと、新開さん父子以外にも、康子さん本人や彼女に近い親族4人が契約者や被保険者になっていた。それぞれ本人に確認したところ、いずれもJAの保険に加入した記憶はないという。共通点は、康子さんの口座から掛け金が引き落とされていたことである。 「複数のJA職員が祖母を標的に不適正な保険契約をしたのではないか」 新開さん父子はこう強く疑っている。 康子さんの口座から引き落とされた保険料の支払い総額は、実に3146万円。JA職員が康子さんの大事な老後資産を食い物にしようとしたのであれば、鬼畜の所業と言わざるを得ない。 JA職員が本人の了承も得ずに保険の契約や解約を繰り返す背景には、JAを蝕む「ノルマ」の存在があると推測できる。後述するように、一定数の保険の新規契約を取ることがJA職員に課せられているのだ。 住居以外の資産はとくにないものの、夫婦共働きだった康子さん。70歳まで正職員として働いてきた。保険営業の目的でJA職員が康子さんに近づくようになったのは、遅くとも退職間際の'92年から。前年に夫を亡くし、一人暮らしとなった康子さんの家には、JA職員が「近所の家で仕事があるから、それまで待たせて」とお願いするなど、何かと用事をつくっては上がり込むようになった。以後、少なくとも5人のJA職員によって、保険契約が契約者や被保険者に無断で行われていった』、「康子さんのJAバンク口座から掛け金が引き落とされてきた保険の契約件数について情報の開示を求めた。その結果、JAにしみのが回答した件数は12件」、「最終的に計37件の保険契約があることが判明」、「康子さんの口座から引き落とされた保険料の支払い総額は、実に3146万円。JA職員が康子さんの大事な老後資産を食い物にしようとしたのであれば、鬼畜の所業と言わざるを得ない」、信じ難いような酷い話だ。
・『異常な口座の記録 JA職員が課せられたノルマは、保険の契約だけにとどまらない。JAバンクの口座新設や貯金の獲得にもノルマがあるようだ。実際、康子さんのJAバンク口座が、JA職員の手によって悪用されていたと思われる痕跡がいくつも見つかった。 一つは、康子さんの定期積立口座の解約と新規契約が'07〜'18年の間で計44件と異常な数にのぼったこと。最短では2ヵ月で解約している。 康子さんには、短期間で積立預金を解約する理由はおろか、そもそも高齢のため一人で店舗を訪れる体力もない。自宅から最寄りのJAの店舗までは1km以上。自動車や自転車には乗れない。おまけに外出ができないほど足腰は衰え、白内障と緑内障を併発してから長い。それなのに、康子さんは一連の手続きを店舗でしたことになっているのだ。 さらに不可解なのは、定期積立口座の解約日と開設日が同じであることだ。おまけに毎月の積立金の設定が奇妙である。7万円にしていた口座を解約すると、今度は2万円と5万円で2つの口座を作る。続いてこれらの口座を解約し、7万円の口座を1つ新設する。この繰り返しだ。 新開さんの父は、 「母のノートには通帳と印鑑をJA職員に預けていたと記されている」と語る。 さらにJAが開示した別口座の入出金の履歴をたどると、定期積金口座と普通貯金から毎回3万〜15万円の現金が合計27件も窓口で引き出されていた。現金が引き出された記録がある時間帯の一部については、康子さんは別の場所にいたことが、彼女の日記からわかっている。JA職員が直接横領した証拠はないものの、誰が何のために引き出したのか不明だ。 新開さん父子は「普通では考えられないことだらけ」と驚きを隠せない。 後編記事『【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる』につづく』、「定期積立口座の解約と新規契約が'07〜'18年の間で計44件と異常な数にのぼったこと。最短では2ヵ月で解約」、「康子さんには、短期間で積立預金を解約する理由はおろか、そもそも高齢のため一人で店舗を訪れる体力もない。自宅から最寄りのJAの店舗までは1km以上。自動車や自転車には乗れない。おまけに外出ができないほど足腰は衰え、白内障と緑内障を併発してから長い。それなのに、康子さんは一連の手続きを店舗でしたことになっているのだ」、「母のノートには通帳と印鑑をJA職員に預けていたと記されている」、「定期積金口座と普通貯金から毎回3万〜15万円の現金が合計27件も窓口で引き出されていた。現金が引き出された記録がある時間帯の一部については、康子さんは別の場所にいたことが、彼女の日記からわかっている」、「JA」の職員が実質的に管理していたのだろう。これはどうみても違法だ。
次に、この続きを、2月1日付け現代ビジネスが掲載した農業ジャーナリストの窪田 新之助氏による「【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/105385?imp=0
・『前編『【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】』から続く。 「カモ」が引き継がれて 康子さんは言葉巧みに物品も売りつけられていたようだ。判明している中で最も金額が大きいのは、'03年に購入した仏具のおりん。木箱に「十八金製」と書かれたその価格は160万円だった。 「祖母によると、JA職員が『隣の家だけでなく私も買ったから、あなたもぜひ』と言うんで、買わされたようなんです」(新開さん) いずれも長年にわたって、複数の職員が高齢者を食い物にしてきた形跡がある。その理由について、近畿圏に勤める筆者の知人のJA職員は次のように推測する。 「JA職員はだいたい3〜5年で別の地区担当に異動します。歴代の担当者の間で『あの家は簡単に保険や物を買ってくれる』と、カモになる組合員の家が引き継ぎされてきたんでしょう。JAではよくあることです」 不思議なのは、なぜ保険の契約や口座の開設を本人に代わってできるのか、ということだ。 JA職員が続ける。 「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした。保険の契約だと本人の了解を得なくても、百均で買ってきた印鑑や代筆署名でいけたんです。遠くに住んでいる息子や娘を保険に入れる親に対して、JA職員がよく使う手ですね。 口座開設もそう。本来であれば本人の了解と身分証明書が必要ですが、免許証や保険証の番号さえわかれば、あとは何とでもできた。ただ、さすがにここ5年ほどは、どのJAでもそれを許さないほどに厳しくなっているとは思うんですが……」』、「'03年に購入した仏具のおりん。木箱に「十八金製」と書かれたその価格は160万円だった」、金融商品だけでなく、物販もしていたようだ。「不思議なのは、なぜ保険の契約や口座の開設を本人に代わってできるのか、ということだ。 JA職員が続ける。 「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした。保険の契約だと本人の了解を得なくても、百均で買ってきた印鑑や代筆署名でいけたんです。遠くに住んでいる息子や娘を保険に入れる親に対して、JA職員がよく使う手ですね。 口座開設もそう。本来であれば本人の了解と身分証明書が必要ですが、免許証や保険証の番号さえわかれば、あとは何とでもできた。ただ、さすがにここ5年ほどは、どのJAでもそれを許さないほどに厳しくなっているとは思うんですが……」、「「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした」、一般の金融機関では、コンプライアンスはもっと以前から厳しく求められたが、「JA」は遅れたようだ。
・『高齢者や認知症を狙う 康子さんへの保険の不正販売疑惑について、JAにしみのに取材すると、計37件の契約のうち8件は不祥事として、'22年12月に行政庁の岐阜県に届けたという。 さらに10件は「事務不適のため、契約者の意向によっては取り消しに応じる予定」として、なぜか不祥事にしていない。 残る19件の保険契約や口座絡みの不正疑惑については、「調査中。謝罪とともに誠意をもって、迅速に対応してまいります」と回答した。 JAにしみのは新開さん父子に直接謝罪した。ただ、払込額が大きい「終身共済」については「引き続き、ご加入したままにしておいてください」と説得しようとしたというから、謝罪もどこまで本気なのかわからない。 それにしても、JA職員はなぜ不正販売を繰り返したのか。それを解く鍵はやはり「ノルマ」だ。 全国の多くのJAは保険の営業に関して、毎年、職員に過大な営業ノルマを課している。それをこなせる職員はごく一部だ。 そこで、自らが必要以上に加入する。あるいは知人や友人に加入させて、その掛け金を代わりに払う。JA職員はそれらの営業行為を「自爆」と呼んでいる。その負担額は、年間で数十万円は当たり前で、数百万円というのもざらだ。 自爆による負担を減らすには、とにかくノルマをこなすしかない。とはいえ、過大なノルマを達成するほどの数の新規顧客を獲得するのは容易ではない。 そこで、既存の顧客に「転換」や「解約新規」を勧めることになる。JAによって違いはあるものの、新規契約から一定期間が経つと、転換や解約新規でもノルマ消化のポイントとして計上されるからだ。 もちろん顧客が納得し、その利益となるなら問題ない。だが、そうではない事例が全国で多数報告されている。契約者に不利な保険に切り替えられたり、不要な保険に加入させられたり、ときには顧客が知らないうちに転換や新規契約がなされていることもある。とくに高齢者や認知症の人が被害に遭いやすい中、康子さんもその標的にされたのではないか』、「ノルマ」は「JA」だけでなく、ゆうちょ銀行、日本郵政、さらには一般の民間金融機関にもあるが、民間金融機関ではコンプライアンスが厳格化され、現在ではそれほどの問題にはなっていない。
・『組合員と職員を犠牲にするノルマ 多くのJAでは、口座の新設でもノルマが残っている。ノルマは定期貯金の満期総額の場合もあれば、獲得件数の場合もある。JAにしみのでは、職員が短期間で解約と新規開設を繰り返させたので、後者のノルマがあったと疑われる。 康子さんはJA職員から勧められるままに、年金の受取口座を地方銀行からJAバンクに移している。そしてJA職員はその口座内容を見ることができるという。 かつて取材したJA職員が「あとはパズルゲーム」だとし、次のように証言したことがある。 「つまり組合員の口座にある貯金を、ノルマ達成のためにどこにどうはめ込むか。過大なノルマを抱えたJA職員ならみんな考えていることです」 一方、JAが職員にノルマを課すのは、上部団体から営業実績に応じた手数料が入るからである。共済(保険)では保有残高に対しても発生する。JAにしみのが新開さん父子に謝罪しながらも、既存契約の一部を残してもらおうとした理由はおそらくここにある。 岐阜県内の保険事業を担うJA共済連岐阜にノルマについて尋ねると、 「各JAで組合員や利用者への万全な保障提供に向けて、地域における保障充足状況や推進体制もふまえて検討いただいております」 と回答した。 今年8月に100歳を迎える康子さんはいま、こう嘆き悲しんでいる。 「JA職員には誠実さと親切さがあるとずっと信じてきました。それなのに裏切られて、あまりにショックです」 最も大事なはずの組合員と職員を犠牲にするJAの闇はどこまでも深い』、「最も大事なはずの組合員と職員を犠牲にするJAの闇はどこまでも深い」、同感である。
第三に、5月3日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員の山崎 元氏による「Z世代を狙う投資詐欺への注意点、「FIRE」「億り人」は怪しい!」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/322326
・『Z世代を狙った投資詐欺の被害が目立っているという。「FIRE(早期リタイア)」が実現できるだとか、「億り人」になれるという誘い文句がはやっているようだ。そこで今回は、詐欺が疑われる「怪しい話」のチェックポイントを二つに絞って解説する』、興味深そうだ。
・『新年度から1カ月 詐欺の「だまし頃」? 5月に入り、典型的な日本企業の新年度の開始から1カ月が経過した。新入社員もオフィスに慣れる頃である一方、「5月病」など特有の問題が生じやすい季節だが、昨今、1990年代後半以降に生まれた「Z世代」をターゲットにした投資詐欺の被害が目立っているという(「Z世代狙う投資詐欺 『FIRE』『億り人』が売り文句」日本経済新聞電子版、5月1日)。 確かに、新入社員は給与振り込みの口座を作り、おそらく同時にクレジットカードの申し込みが済み、会社の社員としてのステータスが確立するとともに、「借金」をしやすくなっている。しかも、社会経験が乏しく、SNSなどに流通するものも含めて、他人からの情報に影響されやすい。詐欺の加害者側から見て、「だまし頃」のターゲットである。 ちなみに、新入社員を中心とした若いビジネスパーソンに問いたい。クレジットカードの決済は、「一括払い」にしたか、「リボルビング払い(リボ払い)」にしたか? リボ払いは、カード会社に対して借金の残高が残り、しかもその利率が非常に高いので避けた方がいい支払い方法だ。この点を明確に意識して、「リボ払い」を断固避け、「一括払い」を選択したのであれば、少し安心だ』、「新入社員は・・・社会経験が乏しく、SNSなどに流通するものも含めて、他人からの情報に影響されやすい。詐欺の加害者側から見て、「だまし頃」のターゲットである」、「「だまし頃」のターゲット」とは言い得て妙だ。
・『しかし、勧められるままに 金融機関はリボ払いを選んでくれる方がもうかるので、こちらを勧める)「リボ払い」を設定していたとすると、はっきり言ってあなたは「マネーリテラシーが低い」。投資詐欺のカモ予備軍であることを自覚した方がいい。 カードの支払い設定は、すぐに見直してみてほしい。 「あの時は手続きを急いでいた。だからよく考えずに、勧められるままにリボ払いをチェックした」などという言い訳は恥ずかしい。投資詐欺であったり、詐欺まで非合法ではなくても明らかに拙い投資案件に引っ掛かったりする経緯の本質は同じなのだ。十分に恥じてから、今後に気を付けることだ』、「リボ払い」は止めておこうというのは、同感だ。
・『うたい文句がFXでも暗号資産でも 投資詐欺には典型的パターンがある 投資詐欺自体は、古くからある。FX(外国為替証拠金取引)や暗号資産(俗に言う「仮想通貨」)など、新種の投資対象が現れても手口の本質は変わらない。(1)初期に期待させて、(2)まとまったお金を振り込んだら、それが返ってこなくなる、というパターンが繰り返される。 例えば、FXの優れた自動売買のシステムがあるとされる(本当は、そのようなものが「あるはずがない」と考えるのが大人の経済常識だ)。これに従って、例えば、10万円を先方が設定したアプリ上で投資してみると、数万円の含み益が出たと表示される。この時点で、もうけに興奮する一方で、ノウハウを信じているし、紹介者に対して恩義を感じ始めていたりする。 次に「まとまったお金を投資しましょう」と言われて、カードローンなどで資金を調達して、指定の口座(海外口座である場合が多い)にお金を振り込むと、その後、相手方との連絡がスムーズでなくなる状態が現れ、解約しようとすると音信不通になる、といったコースが一つのパターンだ。 昨今は、マネー関係の有名人の画像を勝手に使って、投資サークルを装って会員を募るケースもあるので、気を付けたい。 また、もう一つのタイプは、「もうかる出資話」でお金を集めるものだ。投資先は、国内であることもあれば、海外であることもあり、例えば未上場のベンチャー企業に資金を回すという設定になる。出資対象が、フィリピンのエビの養殖だったり、高級なワインだとされたり、実物に投資すると称する場合もある。) 当初は順調に、例えば一月に3%といった配当が得られて喜ぶけれども、出資額が大きくなると、配当が滞ったり、連絡が付かなくなったりする。あるいは、新規の出資者の紹介を求められる場合もある。友人をお金のトラブルに巻き込むと悲惨である。 付け加えておきたいのは、これらは違法な詐欺であって売り手側にも引っ掛かる投資家側にも問題があるが、非合法ではないとしても似たようなケースがあることだ。「サラリーマンでも大家さんになって、不労所得を得よう」などと若いサラリーマンに大きな借り入れを伴う不動産投資(ワンルームマンション投資など)を持ちかけるケースなどだ。 金融商品・不動産などをセールスする側から見て、会社に職を得たZ世代は、「今はお金を持っていないけれども、借金を引っ張ることができる金づる」なのである』、「会社に職を得たZ世代は、「今はお金を持っていないけれども、借金を引っ張ることができる金づる」なのである」、その通りだ。
・『怪しい話のチェックポイント 二つに絞って解説 大人の経済常識としては、「他人から紹介された、有利な投資話は全て怪しい」と思っておいて、ほぼ間違いはない。ただ、例えば若手社員の場合、詐欺話をまだ信じている先輩から話を聞く場合もあろうし、セミナーなどに誘われるケースもあろうから、「なぜ、断るのか?」について、チェックポイントを持っている方がいいだろう。 業者の登録免許とか、各種の評判とか、関係すると考えられるものが幾つかあるが、これらは実際には存在しないものを「装う」ことも可能だし、煩雑だ。 ポイントを以下の二つに絞ってお伝えする。 【ポイント1】不自然に有利な利回りの提供ではないか? 【ポイント2】資金の預け先は確かで、解約が可能か? どちらかに、問題があるものは「直ちに」関係を切るべきで、「絶対に」お金を払うべきではない。) 不自然に有利な利回りとは、例えば「毎月2%が確実に配当される」「年間の期待投資利回りが20%」といった、「法外に有利」な利回りのことだ。 毎月2%が法外なのだから、これが、3%、4%となると、ますます怪しいと思っていい。 現在、プロの運用者がマーケットから得ることができる利回りは、「リスクなし」を前提とすると「年率で」0%から(せいぜい)0.5%だ。「確実に配当される」という話の前提の「確実」が本当なら、これ以上の利回りを他人に提供すること自体が合理的な行動ではない。関わらないことだ。 ちなみに、かつて筆者の身内が、「3カ月後に10%の利息を付けて返す」という借金に、友人の紹介で応じたことがある(幸い、家計が傾くほどの多額ではなかった)。当然、後日トラブルになった。この場合に筆者が感じたのは「3カ月で10%」という利回りを「おかしい」「引っ掛かると恥ずかしい」と思わない感覚の者が、何と身内にいたのか、という身もだえしそうな恥ずかしさだった』、「筆者の身内が、「3カ月後に10%の利息を付けて返す」という借金に、友人の紹介で応じたことがある」、「筆者が感じたのは「3カ月で10%」という利回りを「おかしい」「引っ掛かると恥ずかしい」と思わない感覚の者が、何と身内にいたのか、という身もだえしそうな恥ずかしさだった」、「山崎」氏の「身内」にもそんな「感覚の者」がいたのを白状した勇気は大したものだ。
・『「元本保証で年間5~10%の利回り」がまともであるわけがない理由 期待される収益率は、リスクを取ることによって増やすことができるが、例えばプロが内外の株式に投資する場合、期待される利回りは年率でせいぜい金利+5〜6%くらいだ。しかも、年間に3割程度は値下がりすることが十分あり得る、というリスク付きが前提だ。 例えば、「元本保証で、年間5〜10%の利回りが期待できます」などいう話が「まとも」であるわけがない。 さて、実際にお金をどうやって支払わせるかは、詐欺であるにせよないにせよ、投資案件の売り手側にとって、大いに工夫が必要なポイントだ。 出資する側から見ると、「投資の運営会社の銀行口座」「アプリにひも付いた海外口座」、案件の紹介者から見て「あの人の銀行口座」、あるいは「俺の口座」、などなどがあり得る。ただ、いずれもお金を預ける側から見ると、会ったばかりの人に多額の現金を預けるくらい心もとない。 例えば、国内の信託銀行に口座を開いて資産を預かり、出資者ごとに資産が管理されている、というくらいのレベルであれば、一応信用してもいいだろう。それ以外の「指定の口座」は、そもそも存在が怪しい場合もあるし、一度支払ったお金の取り戻しようがない。 「断る理由」というのは、現実の人間関係では案外難しい場合があるが、「親しい人との間でお金のやりとりをしてはいけない。投資話には乗ってもいけないし、人を誘ってもいけない。お金で人間関係が壊れるからだ」と親からきつく申し渡されていて、これは家訓の一つなのです、とでも言って逃げ切りを図るべきだ。苦しい言い訳だろうと、恥をかこうと、お金を支払ってしまうよりはマシだ。つまらないお金の話に関わるのは、人生の損失だ』、私は親から本当に「親しい人との間でお金のやりとりをしてはいけない。投資話には乗ってもいけないし、人を誘ってもいけない。お金で人間関係が壊れるからだ」と、「きつく申し渡されてい」たので、頷ける。
・『「FIRE」「億り人」を投資で目指すな 仕事を得て大いに稼ぎ、使わないお金を投資に回し、気が付いたら、「FIREが可能になっていた」「資産が億を超えている」といったことは、人生が順調なら大いにあり得ることだ。 ただ、若いビジネスパーソンが、投資を手段として「億」を目指したり、「不労所得で食える状態」を目指したりするのは、はっきり言って効率が悪すぎる。 そもそも、本人の本業は何で、どのような経済条件で働いているのだろうか。 会社が与えてくれる仕事(他の労働者と取り替え可能な仕事)をこなして、毎月決まった給料を受け取る、といった工夫のない働き方をしているのであれば、そもそもその状態で大きな資産を作ろうとすること自体が「間違っている」と言わないまでも「ひどく非効率的」だ。 仮に、そこそこに有利な条件でストックオプションを持てるベンチャー企業に入社できたとしよう。仕事は忙しいだろうし、会社は不安定だろうし、たぶん(ほぼ確実に)社長のわがままに振り回される。しかし、会社が軌道に乗って株式公開まで至ると、「億」はそれほど非現実的ではない。 この場合「失敗したら、失業して再就職を目指さなければならない」という程度の賭け金で、成功した場合は「億の資産」という、非常に大きなレバレッジが掛かったコールオプションを手に入れることができる。 普通のビジネスパーソンが「大金持ち」を目指せるとすると、多分これが最も見込みがあって、かつ最短のルートだ。もちろん、事業は自分で始めてもいい。その代わり、何度かの失敗は覚悟する必要がある。しかし、「この程度のリスクで済むなら有利だ」と考えるたくましさが必要だ。あなたにできるか? 定時出勤、定型勤務、定額報酬の「工夫のないサラリーマン」をやりながら(本当にそのままでいいと思っているのだろうか?)、そこに手を付けずに、金融資産の投資にばかり関心を向け、爪に火を灯す(FIREする!)ような暮らしをしつつ、「ファイナンシャル・フリーダム」を求めるのは、むしろ、お金の奴隷になって人生を送ることに近いように思うのだが、いかがだろうか。「守銭奴型FIRE」は目指さない方がいいと、心から思う。人生そのものがもったいない。 資産運用でFIREを目指すと意気込む若者を見ると、「お金だけでつまらなくないか?」「脳みそが暇なのではないか」と余計な心配をしたくなる。 「投資でFIREを目指している」などと言うと、いかにもツマラナイ人間像が思い浮かぶ。仮に心で思っていても、秘密にしておく方がいい』、「定時出勤、定型勤務、定額報酬の「工夫のないサラリーマン」をやりながら(本当にそのままでいいと思っているのだろうか?)、そこに手を付けずに、金融資産の投資にばかり関心を向け、爪に火を灯す(FIREする!)ような暮らしをしつつ、「ファイナンシャル・フリーダム」を求めるのは、むしろ、お金の奴隷になって人生を送ることに近いように思うのだが、いかがだろうか。「守銭奴型FIRE」は目指さない方がいいと、心から思う。人生そのものがもったいない」、同感である。
先ずは、本年2月1日付け現代ビジネスが掲載した農業ジャーナリストの窪田 新之助氏による「【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/105378?imp=0
・『保険の不正販売や口座の借用、貯金の横領……。全国のJAで顧客の金融資産を狙った不祥事が絶えない中、岐阜県のJA職員たちは白寿を迎えた女性を食い物にしていた。その動機と手口とは—』、「JA」で「顧客の金融資産を狙った不祥事」とは興味深そうだ。
・『記憶にない保険契約が37件 '20年3月、都内に住む40代男性・新開希さん(仮名)にとって身に覚えのないJA共済の契約書が、岐阜県大垣市で一人暮らしをしている祖母・康子さん(99歳・仮名)の家から見つかった。 それは「養老生命共済」で、死亡時や介護状態になったときに金銭が保障される生命保険である。康子さんはJA(農業協同組合)の組合員。ただ、新開さんはJAとは無縁の生活を送ってきた。それなのに、なぜかJA共済の契約者となっていた。 新開さんは、保険事業も手がける金融機関に勤めている。保険営業の基本は知っているので、契約書を見た瞬間に「アウト」だと感じたという。 「契約者だという私とは一度も面会していないので。保険会社は契約者に商品を説明する義務があり、契約者と被保険者は加入時に、保険会社に健康状態を告知する義務があるわけですから」 さらに怪しんだのは、保険の販売元が岐阜県大垣市に本店がある「JAにしみの」だったことだ。契約書の住所欄には、新開さんが一度も住んだことがない康子さん宅がある本籍地が記されていた。 新開さんがJAにしみのに電話で問いただしたところ、契約は白紙にして、すべての掛け金はその出所である康子さんの口座に払い戻すという。それ以上の詳しい説明がないまま、やがて約43万7000円が祖母の口座に振り込まれてきた。 ところが、すぐにまたおかしな契約書が康子さん宅から見つかる。今度は新開さんの父を契約者と被保険者にした「JA安心倶楽部」。これはJAグループの「共栄火災海上保険」が扱う傷害保険だ。販売元のJAにしみのに再び苦情を入れると、過去の掛け金の総額約8万5000円が、その出所である康子さんの口座に払い戻された』、なるほど。
・『保険料の支払い総額「3146万」 不信感を強めた新開さん父子は、康子さんのJAバンク口座から掛け金が引き落とされてきた保険の契約件数について情報の開示を求めた。その結果、JAにしみのが回答した件数は12件に及んだ。だが、たちまちこれは杜撰な調べ方だったことがわかる。 新開さん父子が通帳の入出金情報を基に契約を確認していくと、最終的に計37件の保険契約があることが判明した。これらは転換や解約、新規加入を繰り返してきた累計の契約件数である。 続けてJAにしみのに契約内容を開示させ、中身を見ていくと、新開さん父子以外にも、康子さん本人や彼女に近い親族4人が契約者や被保険者になっていた。それぞれ本人に確認したところ、いずれもJAの保険に加入した記憶はないという。共通点は、康子さんの口座から掛け金が引き落とされていたことである。 「複数のJA職員が祖母を標的に不適正な保険契約をしたのではないか」 新開さん父子はこう強く疑っている。 康子さんの口座から引き落とされた保険料の支払い総額は、実に3146万円。JA職員が康子さんの大事な老後資産を食い物にしようとしたのであれば、鬼畜の所業と言わざるを得ない。 JA職員が本人の了承も得ずに保険の契約や解約を繰り返す背景には、JAを蝕む「ノルマ」の存在があると推測できる。後述するように、一定数の保険の新規契約を取ることがJA職員に課せられているのだ。 住居以外の資産はとくにないものの、夫婦共働きだった康子さん。70歳まで正職員として働いてきた。保険営業の目的でJA職員が康子さんに近づくようになったのは、遅くとも退職間際の'92年から。前年に夫を亡くし、一人暮らしとなった康子さんの家には、JA職員が「近所の家で仕事があるから、それまで待たせて」とお願いするなど、何かと用事をつくっては上がり込むようになった。以後、少なくとも5人のJA職員によって、保険契約が契約者や被保険者に無断で行われていった』、「康子さんのJAバンク口座から掛け金が引き落とされてきた保険の契約件数について情報の開示を求めた。その結果、JAにしみのが回答した件数は12件」、「最終的に計37件の保険契約があることが判明」、「康子さんの口座から引き落とされた保険料の支払い総額は、実に3146万円。JA職員が康子さんの大事な老後資産を食い物にしようとしたのであれば、鬼畜の所業と言わざるを得ない」、信じ難いような酷い話だ。
・『異常な口座の記録 JA職員が課せられたノルマは、保険の契約だけにとどまらない。JAバンクの口座新設や貯金の獲得にもノルマがあるようだ。実際、康子さんのJAバンク口座が、JA職員の手によって悪用されていたと思われる痕跡がいくつも見つかった。 一つは、康子さんの定期積立口座の解約と新規契約が'07〜'18年の間で計44件と異常な数にのぼったこと。最短では2ヵ月で解約している。 康子さんには、短期間で積立預金を解約する理由はおろか、そもそも高齢のため一人で店舗を訪れる体力もない。自宅から最寄りのJAの店舗までは1km以上。自動車や自転車には乗れない。おまけに外出ができないほど足腰は衰え、白内障と緑内障を併発してから長い。それなのに、康子さんは一連の手続きを店舗でしたことになっているのだ。 さらに不可解なのは、定期積立口座の解約日と開設日が同じであることだ。おまけに毎月の積立金の設定が奇妙である。7万円にしていた口座を解約すると、今度は2万円と5万円で2つの口座を作る。続いてこれらの口座を解約し、7万円の口座を1つ新設する。この繰り返しだ。 新開さんの父は、 「母のノートには通帳と印鑑をJA職員に預けていたと記されている」と語る。 さらにJAが開示した別口座の入出金の履歴をたどると、定期積金口座と普通貯金から毎回3万〜15万円の現金が合計27件も窓口で引き出されていた。現金が引き出された記録がある時間帯の一部については、康子さんは別の場所にいたことが、彼女の日記からわかっている。JA職員が直接横領した証拠はないものの、誰が何のために引き出したのか不明だ。 新開さん父子は「普通では考えられないことだらけ」と驚きを隠せない。 後編記事『【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる』につづく』、「定期積立口座の解約と新規契約が'07〜'18年の間で計44件と異常な数にのぼったこと。最短では2ヵ月で解約」、「康子さんには、短期間で積立預金を解約する理由はおろか、そもそも高齢のため一人で店舗を訪れる体力もない。自宅から最寄りのJAの店舗までは1km以上。自動車や自転車には乗れない。おまけに外出ができないほど足腰は衰え、白内障と緑内障を併発してから長い。それなのに、康子さんは一連の手続きを店舗でしたことになっているのだ」、「母のノートには通帳と印鑑をJA職員に預けていたと記されている」、「定期積金口座と普通貯金から毎回3万〜15万円の現金が合計27件も窓口で引き出されていた。現金が引き出された記録がある時間帯の一部については、康子さんは別の場所にいたことが、彼女の日記からわかっている」、「JA」の職員が実質的に管理していたのだろう。これはどうみても違法だ。
次に、この続きを、2月1日付け現代ビジネスが掲載した農業ジャーナリストの窪田 新之助氏による「【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/105385?imp=0
・『前編『【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】』から続く。 「カモ」が引き継がれて 康子さんは言葉巧みに物品も売りつけられていたようだ。判明している中で最も金額が大きいのは、'03年に購入した仏具のおりん。木箱に「十八金製」と書かれたその価格は160万円だった。 「祖母によると、JA職員が『隣の家だけでなく私も買ったから、あなたもぜひ』と言うんで、買わされたようなんです」(新開さん) いずれも長年にわたって、複数の職員が高齢者を食い物にしてきた形跡がある。その理由について、近畿圏に勤める筆者の知人のJA職員は次のように推測する。 「JA職員はだいたい3〜5年で別の地区担当に異動します。歴代の担当者の間で『あの家は簡単に保険や物を買ってくれる』と、カモになる組合員の家が引き継ぎされてきたんでしょう。JAではよくあることです」 不思議なのは、なぜ保険の契約や口座の開設を本人に代わってできるのか、ということだ。 JA職員が続ける。 「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした。保険の契約だと本人の了解を得なくても、百均で買ってきた印鑑や代筆署名でいけたんです。遠くに住んでいる息子や娘を保険に入れる親に対して、JA職員がよく使う手ですね。 口座開設もそう。本来であれば本人の了解と身分証明書が必要ですが、免許証や保険証の番号さえわかれば、あとは何とでもできた。ただ、さすがにここ5年ほどは、どのJAでもそれを許さないほどに厳しくなっているとは思うんですが……」』、「'03年に購入した仏具のおりん。木箱に「十八金製」と書かれたその価格は160万円だった」、金融商品だけでなく、物販もしていたようだ。「不思議なのは、なぜ保険の契約や口座の開設を本人に代わってできるのか、ということだ。 JA職員が続ける。 「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした。保険の契約だと本人の了解を得なくても、百均で買ってきた印鑑や代筆署名でいけたんです。遠くに住んでいる息子や娘を保険に入れる親に対して、JA職員がよく使う手ですね。 口座開設もそう。本来であれば本人の了解と身分証明書が必要ですが、免許証や保険証の番号さえわかれば、あとは何とでもできた。ただ、さすがにここ5年ほどは、どのJAでもそれを許さないほどに厳しくなっているとは思うんですが……」、「「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした」、一般の金融機関では、コンプライアンスはもっと以前から厳しく求められたが、「JA」は遅れたようだ。
・『高齢者や認知症を狙う 康子さんへの保険の不正販売疑惑について、JAにしみのに取材すると、計37件の契約のうち8件は不祥事として、'22年12月に行政庁の岐阜県に届けたという。 さらに10件は「事務不適のため、契約者の意向によっては取り消しに応じる予定」として、なぜか不祥事にしていない。 残る19件の保険契約や口座絡みの不正疑惑については、「調査中。謝罪とともに誠意をもって、迅速に対応してまいります」と回答した。 JAにしみのは新開さん父子に直接謝罪した。ただ、払込額が大きい「終身共済」については「引き続き、ご加入したままにしておいてください」と説得しようとしたというから、謝罪もどこまで本気なのかわからない。 それにしても、JA職員はなぜ不正販売を繰り返したのか。それを解く鍵はやはり「ノルマ」だ。 全国の多くのJAは保険の営業に関して、毎年、職員に過大な営業ノルマを課している。それをこなせる職員はごく一部だ。 そこで、自らが必要以上に加入する。あるいは知人や友人に加入させて、その掛け金を代わりに払う。JA職員はそれらの営業行為を「自爆」と呼んでいる。その負担額は、年間で数十万円は当たり前で、数百万円というのもざらだ。 自爆による負担を減らすには、とにかくノルマをこなすしかない。とはいえ、過大なノルマを達成するほどの数の新規顧客を獲得するのは容易ではない。 そこで、既存の顧客に「転換」や「解約新規」を勧めることになる。JAによって違いはあるものの、新規契約から一定期間が経つと、転換や解約新規でもノルマ消化のポイントとして計上されるからだ。 もちろん顧客が納得し、その利益となるなら問題ない。だが、そうではない事例が全国で多数報告されている。契約者に不利な保険に切り替えられたり、不要な保険に加入させられたり、ときには顧客が知らないうちに転換や新規契約がなされていることもある。とくに高齢者や認知症の人が被害に遭いやすい中、康子さんもその標的にされたのではないか』、「ノルマ」は「JA」だけでなく、ゆうちょ銀行、日本郵政、さらには一般の民間金融機関にもあるが、民間金融機関ではコンプライアンスが厳格化され、現在ではそれほどの問題にはなっていない。
・『組合員と職員を犠牲にするノルマ 多くのJAでは、口座の新設でもノルマが残っている。ノルマは定期貯金の満期総額の場合もあれば、獲得件数の場合もある。JAにしみのでは、職員が短期間で解約と新規開設を繰り返させたので、後者のノルマがあったと疑われる。 康子さんはJA職員から勧められるままに、年金の受取口座を地方銀行からJAバンクに移している。そしてJA職員はその口座内容を見ることができるという。 かつて取材したJA職員が「あとはパズルゲーム」だとし、次のように証言したことがある。 「つまり組合員の口座にある貯金を、ノルマ達成のためにどこにどうはめ込むか。過大なノルマを抱えたJA職員ならみんな考えていることです」 一方、JAが職員にノルマを課すのは、上部団体から営業実績に応じた手数料が入るからである。共済(保険)では保有残高に対しても発生する。JAにしみのが新開さん父子に謝罪しながらも、既存契約の一部を残してもらおうとした理由はおそらくここにある。 岐阜県内の保険事業を担うJA共済連岐阜にノルマについて尋ねると、 「各JAで組合員や利用者への万全な保障提供に向けて、地域における保障充足状況や推進体制もふまえて検討いただいております」 と回答した。 今年8月に100歳を迎える康子さんはいま、こう嘆き悲しんでいる。 「JA職員には誠実さと親切さがあるとずっと信じてきました。それなのに裏切られて、あまりにショックです」 最も大事なはずの組合員と職員を犠牲にするJAの闇はどこまでも深い』、「最も大事なはずの組合員と職員を犠牲にするJAの闇はどこまでも深い」、同感である。
第三に、5月3日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員の山崎 元氏による「Z世代を狙う投資詐欺への注意点、「FIRE」「億り人」は怪しい!」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/322326
・『Z世代を狙った投資詐欺の被害が目立っているという。「FIRE(早期リタイア)」が実現できるだとか、「億り人」になれるという誘い文句がはやっているようだ。そこで今回は、詐欺が疑われる「怪しい話」のチェックポイントを二つに絞って解説する』、興味深そうだ。
・『新年度から1カ月 詐欺の「だまし頃」? 5月に入り、典型的な日本企業の新年度の開始から1カ月が経過した。新入社員もオフィスに慣れる頃である一方、「5月病」など特有の問題が生じやすい季節だが、昨今、1990年代後半以降に生まれた「Z世代」をターゲットにした投資詐欺の被害が目立っているという(「Z世代狙う投資詐欺 『FIRE』『億り人』が売り文句」日本経済新聞電子版、5月1日)。 確かに、新入社員は給与振り込みの口座を作り、おそらく同時にクレジットカードの申し込みが済み、会社の社員としてのステータスが確立するとともに、「借金」をしやすくなっている。しかも、社会経験が乏しく、SNSなどに流通するものも含めて、他人からの情報に影響されやすい。詐欺の加害者側から見て、「だまし頃」のターゲットである。 ちなみに、新入社員を中心とした若いビジネスパーソンに問いたい。クレジットカードの決済は、「一括払い」にしたか、「リボルビング払い(リボ払い)」にしたか? リボ払いは、カード会社に対して借金の残高が残り、しかもその利率が非常に高いので避けた方がいい支払い方法だ。この点を明確に意識して、「リボ払い」を断固避け、「一括払い」を選択したのであれば、少し安心だ』、「新入社員は・・・社会経験が乏しく、SNSなどに流通するものも含めて、他人からの情報に影響されやすい。詐欺の加害者側から見て、「だまし頃」のターゲットである」、「「だまし頃」のターゲット」とは言い得て妙だ。
・『しかし、勧められるままに 金融機関はリボ払いを選んでくれる方がもうかるので、こちらを勧める)「リボ払い」を設定していたとすると、はっきり言ってあなたは「マネーリテラシーが低い」。投資詐欺のカモ予備軍であることを自覚した方がいい。 カードの支払い設定は、すぐに見直してみてほしい。 「あの時は手続きを急いでいた。だからよく考えずに、勧められるままにリボ払いをチェックした」などという言い訳は恥ずかしい。投資詐欺であったり、詐欺まで非合法ではなくても明らかに拙い投資案件に引っ掛かったりする経緯の本質は同じなのだ。十分に恥じてから、今後に気を付けることだ』、「リボ払い」は止めておこうというのは、同感だ。
・『うたい文句がFXでも暗号資産でも 投資詐欺には典型的パターンがある 投資詐欺自体は、古くからある。FX(外国為替証拠金取引)や暗号資産(俗に言う「仮想通貨」)など、新種の投資対象が現れても手口の本質は変わらない。(1)初期に期待させて、(2)まとまったお金を振り込んだら、それが返ってこなくなる、というパターンが繰り返される。 例えば、FXの優れた自動売買のシステムがあるとされる(本当は、そのようなものが「あるはずがない」と考えるのが大人の経済常識だ)。これに従って、例えば、10万円を先方が設定したアプリ上で投資してみると、数万円の含み益が出たと表示される。この時点で、もうけに興奮する一方で、ノウハウを信じているし、紹介者に対して恩義を感じ始めていたりする。 次に「まとまったお金を投資しましょう」と言われて、カードローンなどで資金を調達して、指定の口座(海外口座である場合が多い)にお金を振り込むと、その後、相手方との連絡がスムーズでなくなる状態が現れ、解約しようとすると音信不通になる、といったコースが一つのパターンだ。 昨今は、マネー関係の有名人の画像を勝手に使って、投資サークルを装って会員を募るケースもあるので、気を付けたい。 また、もう一つのタイプは、「もうかる出資話」でお金を集めるものだ。投資先は、国内であることもあれば、海外であることもあり、例えば未上場のベンチャー企業に資金を回すという設定になる。出資対象が、フィリピンのエビの養殖だったり、高級なワインだとされたり、実物に投資すると称する場合もある。) 当初は順調に、例えば一月に3%といった配当が得られて喜ぶけれども、出資額が大きくなると、配当が滞ったり、連絡が付かなくなったりする。あるいは、新規の出資者の紹介を求められる場合もある。友人をお金のトラブルに巻き込むと悲惨である。 付け加えておきたいのは、これらは違法な詐欺であって売り手側にも引っ掛かる投資家側にも問題があるが、非合法ではないとしても似たようなケースがあることだ。「サラリーマンでも大家さんになって、不労所得を得よう」などと若いサラリーマンに大きな借り入れを伴う不動産投資(ワンルームマンション投資など)を持ちかけるケースなどだ。 金融商品・不動産などをセールスする側から見て、会社に職を得たZ世代は、「今はお金を持っていないけれども、借金を引っ張ることができる金づる」なのである』、「会社に職を得たZ世代は、「今はお金を持っていないけれども、借金を引っ張ることができる金づる」なのである」、その通りだ。
・『怪しい話のチェックポイント 二つに絞って解説 大人の経済常識としては、「他人から紹介された、有利な投資話は全て怪しい」と思っておいて、ほぼ間違いはない。ただ、例えば若手社員の場合、詐欺話をまだ信じている先輩から話を聞く場合もあろうし、セミナーなどに誘われるケースもあろうから、「なぜ、断るのか?」について、チェックポイントを持っている方がいいだろう。 業者の登録免許とか、各種の評判とか、関係すると考えられるものが幾つかあるが、これらは実際には存在しないものを「装う」ことも可能だし、煩雑だ。 ポイントを以下の二つに絞ってお伝えする。 【ポイント1】不自然に有利な利回りの提供ではないか? 【ポイント2】資金の預け先は確かで、解約が可能か? どちらかに、問題があるものは「直ちに」関係を切るべきで、「絶対に」お金を払うべきではない。) 不自然に有利な利回りとは、例えば「毎月2%が確実に配当される」「年間の期待投資利回りが20%」といった、「法外に有利」な利回りのことだ。 毎月2%が法外なのだから、これが、3%、4%となると、ますます怪しいと思っていい。 現在、プロの運用者がマーケットから得ることができる利回りは、「リスクなし」を前提とすると「年率で」0%から(せいぜい)0.5%だ。「確実に配当される」という話の前提の「確実」が本当なら、これ以上の利回りを他人に提供すること自体が合理的な行動ではない。関わらないことだ。 ちなみに、かつて筆者の身内が、「3カ月後に10%の利息を付けて返す」という借金に、友人の紹介で応じたことがある(幸い、家計が傾くほどの多額ではなかった)。当然、後日トラブルになった。この場合に筆者が感じたのは「3カ月で10%」という利回りを「おかしい」「引っ掛かると恥ずかしい」と思わない感覚の者が、何と身内にいたのか、という身もだえしそうな恥ずかしさだった』、「筆者の身内が、「3カ月後に10%の利息を付けて返す」という借金に、友人の紹介で応じたことがある」、「筆者が感じたのは「3カ月で10%」という利回りを「おかしい」「引っ掛かると恥ずかしい」と思わない感覚の者が、何と身内にいたのか、という身もだえしそうな恥ずかしさだった」、「山崎」氏の「身内」にもそんな「感覚の者」がいたのを白状した勇気は大したものだ。
・『「元本保証で年間5~10%の利回り」がまともであるわけがない理由 期待される収益率は、リスクを取ることによって増やすことができるが、例えばプロが内外の株式に投資する場合、期待される利回りは年率でせいぜい金利+5〜6%くらいだ。しかも、年間に3割程度は値下がりすることが十分あり得る、というリスク付きが前提だ。 例えば、「元本保証で、年間5〜10%の利回りが期待できます」などいう話が「まとも」であるわけがない。 さて、実際にお金をどうやって支払わせるかは、詐欺であるにせよないにせよ、投資案件の売り手側にとって、大いに工夫が必要なポイントだ。 出資する側から見ると、「投資の運営会社の銀行口座」「アプリにひも付いた海外口座」、案件の紹介者から見て「あの人の銀行口座」、あるいは「俺の口座」、などなどがあり得る。ただ、いずれもお金を預ける側から見ると、会ったばかりの人に多額の現金を預けるくらい心もとない。 例えば、国内の信託銀行に口座を開いて資産を預かり、出資者ごとに資産が管理されている、というくらいのレベルであれば、一応信用してもいいだろう。それ以外の「指定の口座」は、そもそも存在が怪しい場合もあるし、一度支払ったお金の取り戻しようがない。 「断る理由」というのは、現実の人間関係では案外難しい場合があるが、「親しい人との間でお金のやりとりをしてはいけない。投資話には乗ってもいけないし、人を誘ってもいけない。お金で人間関係が壊れるからだ」と親からきつく申し渡されていて、これは家訓の一つなのです、とでも言って逃げ切りを図るべきだ。苦しい言い訳だろうと、恥をかこうと、お金を支払ってしまうよりはマシだ。つまらないお金の話に関わるのは、人生の損失だ』、私は親から本当に「親しい人との間でお金のやりとりをしてはいけない。投資話には乗ってもいけないし、人を誘ってもいけない。お金で人間関係が壊れるからだ」と、「きつく申し渡されてい」たので、頷ける。
・『「FIRE」「億り人」を投資で目指すな 仕事を得て大いに稼ぎ、使わないお金を投資に回し、気が付いたら、「FIREが可能になっていた」「資産が億を超えている」といったことは、人生が順調なら大いにあり得ることだ。 ただ、若いビジネスパーソンが、投資を手段として「億」を目指したり、「不労所得で食える状態」を目指したりするのは、はっきり言って効率が悪すぎる。 そもそも、本人の本業は何で、どのような経済条件で働いているのだろうか。 会社が与えてくれる仕事(他の労働者と取り替え可能な仕事)をこなして、毎月決まった給料を受け取る、といった工夫のない働き方をしているのであれば、そもそもその状態で大きな資産を作ろうとすること自体が「間違っている」と言わないまでも「ひどく非効率的」だ。 仮に、そこそこに有利な条件でストックオプションを持てるベンチャー企業に入社できたとしよう。仕事は忙しいだろうし、会社は不安定だろうし、たぶん(ほぼ確実に)社長のわがままに振り回される。しかし、会社が軌道に乗って株式公開まで至ると、「億」はそれほど非現実的ではない。 この場合「失敗したら、失業して再就職を目指さなければならない」という程度の賭け金で、成功した場合は「億の資産」という、非常に大きなレバレッジが掛かったコールオプションを手に入れることができる。 普通のビジネスパーソンが「大金持ち」を目指せるとすると、多分これが最も見込みがあって、かつ最短のルートだ。もちろん、事業は自分で始めてもいい。その代わり、何度かの失敗は覚悟する必要がある。しかし、「この程度のリスクで済むなら有利だ」と考えるたくましさが必要だ。あなたにできるか? 定時出勤、定型勤務、定額報酬の「工夫のないサラリーマン」をやりながら(本当にそのままでいいと思っているのだろうか?)、そこに手を付けずに、金融資産の投資にばかり関心を向け、爪に火を灯す(FIREする!)ような暮らしをしつつ、「ファイナンシャル・フリーダム」を求めるのは、むしろ、お金の奴隷になって人生を送ることに近いように思うのだが、いかがだろうか。「守銭奴型FIRE」は目指さない方がいいと、心から思う。人生そのものがもったいない。 資産運用でFIREを目指すと意気込む若者を見ると、「お金だけでつまらなくないか?」「脳みそが暇なのではないか」と余計な心配をしたくなる。 「投資でFIREを目指している」などと言うと、いかにもツマラナイ人間像が思い浮かぶ。仮に心で思っていても、秘密にしておく方がいい』、「定時出勤、定型勤務、定額報酬の「工夫のないサラリーマン」をやりながら(本当にそのままでいいと思っているのだろうか?)、そこに手を付けずに、金融資産の投資にばかり関心を向け、爪に火を灯す(FIREする!)ような暮らしをしつつ、「ファイナンシャル・フリーダム」を求めるのは、むしろ、お金の奴隷になって人生を送ることに近いように思うのだが、いかがだろうか。「守銭奴型FIRE」は目指さない方がいいと、心から思う。人生そのものがもったいない」、同感である。
タグ:私は親から本当に「親しい人との間でお金のやりとりをしてはいけない。投資話には乗ってもいけないし、人を誘ってもいけない。お金で人間関係が壊れるからだ」と、「きつく申し渡されてい」たので、頷ける。 「筆者の身内が、「3カ月後に10%の利息を付けて返す」という借金に、友人の紹介で応じたことがある」、「筆者が感じたのは「3カ月で10%」という利回りを「おかしい」「引っ掛かると恥ずかしい」と思わない感覚の者が、何と身内にいたのか、という身もだえしそうな恥ずかしさだった」、「山崎」氏の「身内」にもそんな「感覚の者」がいたのを白状した勇気は大したものだ。 【ポイント1】不自然に有利な利回りの提供ではないか? 【ポイント2】資金の預け先は確かで、解約が可能か? 怪しい話のチェックポイント 二つに絞って解説 「会社に職を得たZ世代は、「今はお金を持っていないけれども、借金を引っ張ることができる金づる」なのである」、その通りだ。 「リボ払い」は止めておこうというのは、同感だ。 「新入社員は・・・社会経験が乏しく、SNSなどに流通するものも含めて、他人からの情報に影響されやすい。詐欺の加害者側から見て、「だまし頃」のターゲットである」、「「だまし頃」のターゲット」とは言い得て妙だ。 山崎 元氏による「Z世代を狙う投資詐欺への注意点、「FIRE」「億り人」は怪しい!」 ダイヤモンド・オンライン 「最も大事なはずの組合員と職員を犠牲にするJAの闇はどこまでも深い」、同感である。 「ノルマ」は「JA」だけでなく、ゆうちょ銀行、日本郵政、さらには一般の民間金融機関にもあるが、民間金融機関ではコンプライアンスが厳格化され、現在ではそれほどの問題にはなっていない。 口座開設もそう。本来であれば本人の了解と身分証明書が必要ですが、免許証や保険証の番号さえわかれば、あとは何とでもできた。ただ、さすがにここ5年ほどは、どのJAでもそれを許さないほどに厳しくなっているとは思うんですが……」、「「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした」、一般の金融機関では、コンプライアンスはもっと以前から厳しく求められたが、「JA」は遅れたようだ。 「'03年に購入した仏具のおりん。木箱に「十八金製」と書かれたその価格は160万円だった」、金融商品だけでなく、物販もしていたようだ。「不思議なのは、なぜ保険の契約や口座の開設を本人に代わってできるのか、ということだ。 JA職員が続ける。 「少なくとも10年くらい前まで、JAの金融事業は『何でもあり』でした。保険の契約だと本人の了解を得なくても、百均で買ってきた印鑑や代筆署名でいけたんです。遠くに住んでいる息子や娘を保険に入れる親に対して、JA職員がよく使う手ですね。 窪田 新之助氏による「【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる」 「母のノートには通帳と印鑑をJA職員に預けていたと記されている」、「定期積金口座と普通貯金から毎回3万〜15万円の現金が合計27件も窓口で引き出されていた。現金が引き出された記録がある時間帯の一部については、康子さんは別の場所にいたことが、彼女の日記からわかっている」、「JA」の職員が実質的に管理していたのだろう。これはどうみても違法だ。 「定期積立口座の解約と新規契約が'07〜'18年の間で計44件と異常な数にのぼったこと。最短では2ヵ月で解約」、「康子さんには、短期間で積立預金を解約する理由はおろか、そもそも高齢のため一人で店舗を訪れる体力もない。自宅から最寄りのJAの店舗までは1km以上。自動車や自転車には乗れない。おまけに外出ができないほど足腰は衰え、白内障と緑内障を併発してから長い。それなのに、康子さんは一連の手続きを店舗でしたことになっているのだ」、 「康子さんのJAバンク口座から掛け金が引き落とされてきた保険の契約件数について情報の開示を求めた。その結果、JAにしみのが回答した件数は12件」、「最終的に計37件の保険契約があることが判明」、「康子さんの口座から引き落とされた保険料の支払い総額は、実に3146万円。JA職員が康子さんの大事な老後資産を食い物にしようとしたのであれば、鬼畜の所業と言わざるを得ない」、信じ難いような酷い話だ。 「JA」で「顧客の金融資産を狙った不祥事」とは興味深そうだ。 窪田 新之助氏による「【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】」 現代ビジネス (その13)(【岐阜発】99歳女性を追い込んだ「農協職員の鬼畜な全所業」【むしり取られた額、3146万】、【支払い総額3146万円】99歳の女性を狙った「JA農協の不正疑惑」の手口がヤバすぎる、Z世代を狙う投資詐欺への注意点 「FIRE」「億り人」は怪しい!) 金融関連の詐欺的事件