高齢化社会(その22)(精神科医が70歳からの「シニア恋愛」を勧めるワケ アウトプットできる人は「前頭葉」が元気な人、更年期に起こりやすい「ブレインフォグ」って一体なに?症状と対処法、増える70歳以上のシニア破産 身近な転落の経路 現役時は乗り切っても 人生の終盤に落とし穴) [社会]
高齢化社会については、本年4月21日に取上げた。今日は、(その22)(精神科医が70歳からの「シニア恋愛」を勧めるワケ アウトプットできる人は「前頭葉」が元気な人、更年期に起こりやすい「ブレインフォグ」って一体なに?症状と対処法、増える70歳以上のシニア破産 身近な転落の経路 現役時は乗り切っても 人生の終盤に落とし穴)である。
先ずは、本年5月4日付け東洋経済オンラインが掲載した精神科医の和田 秀樹 氏による「精神科医が70歳からの「シニア恋愛」を勧めるワケ アウトプットできる人は「前頭葉」が元気な人」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/665500
・『年をとったらあとはひっそりと枯れていく……。一昔前ならあたりまえのような生き方ですが、そんな生き方に大反論をしているのが精神科医の和田秀樹さんです。70歳を過ぎてからは、むしろ自由にやりたいことをやるべき、とくに恋愛がお勧めだと語ります。人生100年時代、「ときめく心」がなぜ必要なのかを、和田さんの最新刊『70歳からのボケない勉強法』から抜粋、再編集して紹介します』、「70歳を過ぎてからは、むしろ自由にやりたいことをやるべき、とくに恋愛がお勧めだと語ります」、「「ときめく心」がなぜ必要なのか」、なにやら嬉しくなる話だ。
・『脳の萎縮は「前頭葉」から始まる 認知症にはさまざまなタイプがありますが、もっとも多いアルツハイマー型認知症の場合、脳の前頭葉から萎縮が進んでいきます。 前頭葉は脳の前方にある領域です。意欲、思考、感情、創造性などを司るとされ、非常に大事な部位なのですが、実は、前頭葉は脳のほかの部位に比べて、老化が始まるのが早いといわれています。一般的には40代から、早い人では30代から前頭葉の萎縮が始まります。 老化で前頭葉が萎縮すると、脳を使うことがおっくうになります。あなた自身または身近な人に、こんな現象が起きていませんか。 ・実際にやってみることをせず、あれこれ考えただけであきらめてしまう ・異論を受け入れることができなくて、ガンコになる ・思考が凝り固まり、人の話を鵜呑みにしてしまう ・感情が平坦になり、何をしてもつまらなく感じる ・ささいなことでイライラし、しかも、なかなかおさまらない このようなことが年をとって起きてきたら、前頭葉の萎縮が始まっているかもしれません。) 前頭葉が活発に働いている人は、ひとつの物事を前にして、たくさんの答えを出していけます。つまり、思考のスイッチをどんどん切り替えることができますし、何か問題があるときでも安易に投げ出さず、よく考えることができるのです。 前頭葉が関わっているとされているのはアウトプットする機能です。インプット機能は側頭葉(言語理解)や頭頂葉(計算能力)が担っていると考えられています。つまり、これまで蓄積してきた記憶や知識をひっぱり出すのは前頭葉なのです。 だから、非常に高度な内容でも、いつも繰り返している単調な作業ならば、側頭葉や頭頂葉でこなすことができます。しかし、想定外のこと、先の読めないことに対処するのは前頭葉です。つまり、答えがいくつも考えられるような問題を考えるためには前頭葉が元気でなければなりません』、「前頭葉は脳のほかの部位に比べて、老化が始まるのが早いといわれています。一般的には40代から、早い人では30代から前頭葉の萎縮が始まります。 老化で前頭葉が萎縮すると、脳を使うことがおっくうになります」、「想定外のこと、先の読めないことに対処するのは前頭葉です。つまり、答えがいくつも考えられるような問題を考えるためには前頭葉が元気でなければなりません」、なるほど。
・『熟年離婚の陰にホルモンの男女差あり 前頭葉の最大の敵は「ルーティン」です。正解がひとつとは限らない問題や予想外の出来事に対処するのが前頭葉ですから、同じことを繰り返して慣れっこになった状況がずっと続くと、前頭葉を使うチャンスが訪れないまま、脳の老化が加速してしまいます。 このルーティンについて説明するときに、よく私が挙げる例が「恋愛」です。昨今、同居期間20年以上の、いわゆる「熟年離婚」が増えているそうです。厚生労働省の統計(2020年)によると、全体の離婚件数のうち2割以上が熟年離婚でした。 熟年離婚の割合が増加している背景として、女性の社会進出や年金の分割など社会経済的な理由はよく知られています。しかし、これとは別に、男女の身体的な差について、ひとつ知っておくべきことがあります。 男性は、加齢によって男性ホルモンの分泌が減ります。男性ホルモンが減ると、どんどん意欲を失っていきます。一方、女性は閉経後、男性ホルモンが増えるので、以前より元気で活動的になる人が多いのです。すると、必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう。 もし、夫婦のあいだでまともな会話がなくなって久しいというのであれば、熟年離婚の決断をするのも悪いことではありません。だらだらと惰性で結婚生活を続けているだけという状態は、前頭葉にも多大なストレスをかけて老化を早めます。マンネリに慣れるよりも、いっそ婚姻関係の解消を検討してみるというのは、けっして悪いことではないと思います。) 味気ないルーティンと化した結婚生活は前頭葉の敵ですが、シニアの恋愛は前頭葉を元気にします。恋愛は、展開の読めない出来事の連続です。相手を観察して好みや気分を推し量ったり、身だしなみに気を配ったり、食事に誘うための店を検索したり、ケンカのあとに謝るきっかけを探したり。正解がひとつではない問題ばかりです。 若いころなら恋愛マニュアルや雑誌の情報を頼りにするかもしれませんが、シニアの皆さんはそういった知識はすでに頭に入っていますし、経験値もそれなりにあります。そうした知識や経験=コンテンツを臆せずアウトプットしていけば、若いころとは違う、シニア恋愛ならではの喜びやときめきが待っているでしょう。先の読めない状況で、どう振る舞えばよいのか。前頭葉をフル回転させながら、恋愛を楽しんでください。 前頭葉の萎縮を進行させないために、どうすればよいのか。とにかく前頭葉の血流を増やすことです。そのためには、新しいこと、新しい情報、新しい人との交流に関心を持ち、積極的にアプローチして「へえ」「なるほど」「おもしろい」などと感情面での刺激を経験することがきわめて有効です。恋愛中は誰しもドキドキしたり、ワクワクしたり、感情を揺さぶられ続けます。前頭葉の活性化のためにも、老後の楽しい暮らしのためにも、シニア恋愛を大いにおすすめしたいと思います』、「男女の身体的な差について、ひとつ知っておくべきことがあります。 男性は、加齢によって男性ホルモンの分泌が減ります。男性ホルモンが減ると、どんどん意欲を失っていきます。一方、女性は閉経後、男性ホルモンが増えるので、以前より元気で活動的になる人が多いのです。すると、必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう」、「必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう。 もし、夫婦のあいだでまともな会話がなくなって久しいというのであれば、熟年離婚の決断をするのも悪いことではありません。だらだらと惰性で結婚生活を続けているだけという状態は、前頭葉にも多大なストレスをかけて老化を早めます。マンネリに慣れるよりも、いっそ婚姻関係の解消を検討してみるというのは、けっして悪いことではないと思います。 味気ないルーティンと化した結婚生活は前頭葉の敵ですが、シニアの恋愛は前頭葉を元気にします。恋愛は、展開の読めない出来事の連続です。相手を観察して好みや気分を推し量ったり、身だしなみに気を配ったり、食事に誘うための店を検索したり、ケンカのあとに謝るきっかけを探したり。正解がひとつではない問題ばかりです」、その通りだ。
・『70歳からは「頭のよさ」より「楽しさ」を大切に 私たちはこれまで、医学の進歩によって多くの病気を克服してきました。日本人の平均寿命はまだまだ延びていくでしょう。たとえば近い将来、がんの治療法が発見されるのではないかという話も聞こえてきます。いずれはiPS細胞に関する技術が、老化した臓器を若返らせることも可能にするでしょう。 しかし、医学の進歩がどれだけ目覚ましくても、脳の老化を止めたり、脳を再生したりすることはできません。ここで私が申し上げたいのは、私たちはただ健康でいられれば幸せなのだろうかということです。70歳を過ぎても健康である、それのみに甘んじているのはよいことなのでしょうか。) 私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です。それまでの勉強の目的が「頭がよくなること=知識を蓄えること」だったのが、70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだと私は思っています』、「私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です。それまでの勉強の目的が「頭がよくなること=知識を蓄えること」だったのが、70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだと私は思っています」、「私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です・・・70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだ」、「よりよい人生を楽しむための勉強になる」、というのは結構なことだ。
・『高齢者こそがリスキリングに取り組むべき 最近、リスキリングの重要性が叫ばれるようになりました。リスキリングとは「DX時代を迎えるなか、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶこと」です。国はリスキリングに取り組む企業を支援し、社内でのリスキリングに積極的に投資する企業も増えています。私は、高齢者こそがリスキリングに取り組むべきだと思っています。 世界最高齢のプログラマー、若宮正子さんは、「高齢者もリスキリングして社会参加する必要があると思います。人生100年時代です。学び続ければ、80~90代でも社会貢献できます」と語っています。 若宮さんは現在87歳ですが、なんと81歳のときにiPhoneアプリを開発しました。アップル社CEOのティム・クック氏は自社イベントに若宮さんを招待しました。社会貢献にはいろいろな形があります。「70歳からの勉強」は自分の好きなこと、得意なことを伸ばすのに最適な勉強法です。そうして得た知見やスキルをアウトプットし続ければ、やがて社会貢献につながるでしょう。 勉強は自分自身を強くして、人生の選択肢を増やすものです。それは何歳になっても変わりません。勉強は、あなたの人生を豊かにしてくれる「最高の道具」です。好きなことや得意なことを伸ばして、恋愛を楽しみ、社会貢献をする。「70歳の勉強」は、そんな喜びや楽しみに満ちた毎日を過ごすための勉強なのです』、「世界最高齢のプログラマー、若宮正子さんは、「高齢者もリスキリングして社会参加する必要があると思います。人生100年時代です。学び続ければ、80~90代でも社会貢献できます」と語っています。 若宮さんは現在87歳ですが、なんと81歳のときにiPhoneアプリを開発しました。アップル社CEOのティム・クック氏は自社イベントに若宮さんを招待しました。社会貢献にはいろいろな形があります」、確かに「若宮正子さん」は素晴らしいが、あくまで例外と考えるべきではなかろうか。
次に、5月13日付けWomen’sHealth「更年期に起こりやすい「ブレインフォグ」って一体なに?症状と対処法」を紹介しよう。
https://www.womenshealthmag.com/jp/wellness/a39921788/brain-fog-during-menopause-is-a-reality-we-need-to-talk-about-20220515/
・『女性の約3分の2は、閉経に伴って記憶力が低下する。 生理が12カ月連続で来なかった女性は閉経したことになる。この自然な現象が睡眠や体調に及ぼす影響は、広く認知されるようになってきた。でも、閉経に伴う「認知機能の低下」が女性に及ぼす影響を知る人は未だに少ない。 閉経に伴う認知機能(思考力、推論力、記憶力)の低下は、ほとんどの場合わずかなもので、場合によっては一時的。でも、それで仕事に悪い影響が出たり、認知症が心配になったりする人がいるのは否めない。今回は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから更年期の女性に起こる「ブレインフォグ」について見ていこう』、「女性の約3分の2は、閉経に伴って記憶力が低下する」、こんなに割合が高いとは初めて知った。「ブレインフォグ」とは何なのだろう。
・『閉経と更年期 閉経は、生殖可能期間の終わりを告げる現象で、平均49歳で卵胞が枯渇したときに自然と起こる。 また、卵巣がんのリスクを下げる目的などで、卵巣を2つとも取り除く手術を受けた場合にも閉経が訪れる。 生殖可能期間から閉経後までの4~10年は、俗にいう閉経周辺期または更年期。 更年期の症状には、ホットフラッシュや寝汗といった血管運動症状、膣の乾燥、不眠、うつ、不安、ブレインフォグなどがある。こういった症状とは10年近いつき合いになることも』、「生殖可能期間から閉経後までの4~10年は、俗にいう閉経周辺期または更年期。 更年期の症状には、ホットフラッシュや寝汗といった血管運動症状、膣の乾燥、不眠、うつ、不安、ブレインフォグなどがある。こういった症状とは10年近いつき合いになることも」、「10年近いつき合い」とはずいぶん長いようだ。
・『ブレインフォグとは 更年期の女性の6割強は、認知機能の低下を訴える。 人の名前を覚えたり、会話のなかで適切な言葉を見つけたりするのが難しくなったという人もいれば、集中力や決断力が衰えたという人もいる。最近の論文レビューによると、この本人だけが認知機能の低下を自覚している状態を指す“主観的認知機能障害”は、記憶力、回想力、情報処理力のテスト結果に表れるそう。 更年期の女性は、言語記憶(新しい言葉を覚えたり暗記したりする能力)、発話流ちょう性(記憶から素早く言葉を取り出す能力)、注意力のテストで苦労しがち』、「ブレインフォグとは 更年期の女性の6割強は、認知機能の低下を訴える。 人の名前を覚えたり、会話のなかで適切な言葉を見つけたりするのが難しくなったという人もいれば、集中力や決断力が衰えたという人もいる」、「本人だけが認知機能の低下を自覚している状態を指す“主観的認知機能障害”は、記憶力、回想力、情報処理力のテスト結果に表れるそう」、なるほど。
・『更年期と仕事 認知機能の低下といってもわずかなもので、職場におけるパフォーマンスも通常は正常な範囲に収まるけれど、子育てが落ち着いて、経験的にも年齢的にも「これから」というタイミングで更年期の症状が出てしまい、出鼻をくじかれる女性は多い。 更年期の症状が仕事に及ぼす影響に注目する研究者は増えており、いくつかのエビデンスは、更年期の症状で職場における生産性と満足度が低下する可能性を示している。 その要因の1つとして挙げられるのが集中力と記憶力の低下。更年期の女性を職場にとどめておくのは、彼女たち自身のためにも、現代の職場における多様性を広げるためにも重要なこと』、「更年期の症状で職場における生産性と満足度が低下する可能性を示している。 その要因の1つとして挙げられるのが集中力と記憶力の低下。更年期の女性を職場にとどめておくのは、彼女たち自身のためにも、現代の職場における多様性を広げるためにも重要なこと」、なるほど。
・『ブレインフォグが起こる仕組み “ブレインフォグ”は医学用語でも心理学用語でもないけれど、更年期の“思考にモヤがかかった状態”を適切に表現する一般用語。 更年期で認知機能が低下するのは、単に歳をとったからじゃない。閉経に伴って卵巣ホルモンの分泌量が減り、最終的に失われることが主な要因。 卵巣から分泌されるエストラジオール(エストロゲンの一種)とプロゲステロンは強力な脳内化学物質で、脳を守り、思考力と記憶力を高めるとされている。ゆえにエストラジオールの減少と喪失は、認知機能の低下につながるといわれている。 ほかの更年期の症状が一切なくても、認知機能の低下が見られることはある。よって、認知機能の低下は、ほかの更年期の症状が引き起こすものじゃない。とはいえ、更年期のうつ、不安、不眠、血管運動症状が認知機能の低下を促す可能性は否定できない』、「更年期で認知機能が低下するのは・・・閉経に伴って卵巣ホルモンの分泌量が減り、最終的に失われることが主な要因。 卵巣から分泌されるエストラジオール・・・とプロゲステロンは強力な脳内化学物質で、脳を守り、思考力と記憶力を高めるとされている。ゆえにエストラジオールの減少と喪失は、認知機能の低下につながるといわれている」、「更年期のうつ、不安、不眠、血管運動症状が認知機能の低下を促す可能性は否定できない」、なるほど。
・『ブレインフォグとアルツハイマー病 アルツハイマー病は認知症のもっとも一般的な形態で、残念ながら、女性であること自体がリスクファクター。これは女性の寿命が男性より長いからじゃない。 原因は、閉経に伴うエストラジオールの喪失。これまでの研究により、手術による45歳以前の早期閉経は、認知症のリスクを高め、認知機能の低下を加速させることが分かっているそう。 更年期とアルツハイマー病の初期ではもの忘れや発話流ちょう性の低下といった似たような症状が現れるため、更年期の女性の多くは認知症を懸念する。 でも、65歳以前で始まる若年性認知症は家族歴がある場合を除き、非常に稀。更年期でもの忘れをはじめとする認知機能の低下が見られるのは、よくあることだし、いたって普通』、「アルツハイマー病は認知症のもっとも一般的な形態で、残念ながら、女性であること自体がリスクファクター。これは女性の寿命が男性より長いからじゃない。 原因は、閉経に伴うエストラジオールの喪失。これまでの研究により、手術による45歳以前の早期閉経は、認知症のリスクを高め、認知機能の低下を加速させることが分かっているそう」、初めて知った。
・『ブレインフォグを防ぐには 認知機能の低下にはエストロゲンの減少が関わっているけれど、ホルモン補充療法で認知機能が向上するとは限らない(エビデンスが限られている)。 もっと研究が進まないと、生活習慣を変えることでブレインフォグが改善するともいい切れない。ただ、エクササイズが中年期の認知機能を向上させることは分かっているし、マインドフルネスと瞑想が役立つ可能性はある。 オーストラリアのモナシュ大学は、更年期の認知症状に対する理解を深める目的で、45~60歳の女性を対象としたオンラインアンケートを行っている(2022年1月時点)。 違法薬物の使用、処方薬の乱用、喫煙、過剰な飲酒をしないのも効果的な予防策。また、地中海式ダイエットなどの非加工の植物性食品が中心の食生活、社会との密接なつながりや関わり、高い水準の教育は、認知機能の保護に役立つとされている。 ※この記事は当初、『The Conversation』に掲載されました』、「もっと研究が進まないと、生活習慣を変えることでブレインフォグが改善するともいい切れない。ただ、エクササイズが中年期の認知機能を向上させることは分かっているし、マインドフルネスと瞑想が役立つ可能性はある」、もっと研究が進んでほしいものだ。
第三に、5月17日付け東洋経済オンラインが掲載したジャーナリストの山田 稔氏による「増える70歳以上のシニア破産、身近な転落の経路 現役時は乗り切っても、人生の終盤に落とし穴」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/671499
・『日本の総人口は50年後に8700万人と現在の7割に減少し、65歳以上の人口が4割になるーー。 4月に発表された国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の将来推計人口は、あらためて我々に衝撃を与えた。 社人研から2018年に発表された「日本の世帯数の将来推計」では、今から7年後の2030年に単独世帯が2025万と全体の約4割を占め、75歳以上の単独世帯は500万を突破するとも予測されていた。その推移は以下のグラフの通りだ。 (※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください) 人口の減少に伴い、総世帯数は減少していくが、65歳以上の単独シニア世帯は増え続けていく。2040年には65歳以上の単独シニア世帯が全体の約18%に、65歳以上世帯に占める割合は4割に達する。 老人ホームなどの施設に入っていない一人暮らしの「独居率」(対象世代人口に対する割合)は、65歳以上では2030年に男性18.2%、女性23.9%、2040年に男性20.8%、女性24.5%へ。こうして「高齢者ソロ社会」に突入していくことになる。) 高齢者単身世帯の増加で懸念されるのが、シニア破産の急増だ。総務省の家計調査(2022年)によると、65歳以上の高齢者単身世帯の実収入は月額13万4915円。税金、社会保険料が1万2356円なので、可処分所得は12万2559円となっている。一方、消費支出は14万3139円だから、不足額は2万580円。年間では約24万7000円の赤字となる。 収入では社会保障給付(年金など)が12万円余りで9割を占め、事業・内職収入が1707円、仕送り金769円という状況だ。支出でもっとも多いのは食費の3万7485円で全体の4分の1。次いで多いのが意外なことに交際費で1万7893円で12.5%、光熱・水道、交通・通信、教養娯楽がそれぞれ1万4000円程度となっている。 1日あたり約1200円の食費でまかない、普段は読書や音楽を楽しみ、月に何度かは友人らとの付き合いに興じる。そんなつつましい暮らしぶりが目に浮かぶようだ。 もっとも、このデータはあくまで平均値である。たとえば住居費が1万2746円となっているが、都会の賃貸住宅に暮らしている場合はその3~4倍はかかる。それだけ毎月の赤字額が増えている可能性がある。いずれにしても、家計データからは資産を取り崩していかなければ暮らしていけないことが数字からもうかがえる』、「不足額は2万580円。年間では約24万7000円の赤字となる」、「家計データからは資産を取り崩していかなければ暮らしていけないことが数字からもうかがえる」、なるほど。
・『60代以上のシニア破産が全体の4分の1を占める 当然ながら生活が破綻するケースも増えている。日本弁護士連合会(日弁連)の「2020年破産事件及び個人再生事件記録調査」では、60歳代以上の「シニア破産」は全体の4分の1を占めている。このうち60歳代の破産は16.37%。2002年の14.23%から約2%増えただけだが、深刻なのは70歳代以上だ。2.73%から9.35%へと大幅に増加している。 破産に至った負債の原因(全世代)は、「生活苦・低所得」が25.68%、「病気・医療費」9.70%、「負債の返済(保証以外)」8.53%、「失業・転職」7.32%、「事業資金」6.71%、「生活用品の購入」6.14%など。このほかに「浪費・遊興費」4.73%、「ギャンブル」2.99%と、破産者自身の行動に起因する例もみられる。これらのうち、事業資金以外は引退した高齢者にとっても切実な問題であることは間違いない。) サラリーマン生活を過ごしてきたシニアには、定年時に退職金という資産が手に入る。厚労省の調査では大卒のモデル退職金額は2563万9000円(令和2年度・調査対象=資本金5億円以上の大企業92社)となっている。従業員300人未満の中小企業は東京都調査で1091万8000円(令和3年・調査対象276社)だった。 注意すべきは、定年退職後にスタートする年金生活において、退職金が満額残せるとは限らないことだ。筆者の知人のファイナンシャルプランナーがこう指摘する。 「退職時までに住宅ローンを完済している人がどれだけいるでしょうか。ある大手建設企業の管理職だった方は、3000万円の退職金のうち1200万円は住宅ローンの繰り上げ返済に充て、実質1800万円で年金生活に入りました。この方は大企業で退職金額も恵まれていたからまだいいのですが、中小企業勤務の方が1000万円を住宅ローンの完済に充てれば、残りはほとんどなくなってしまうこともあります。40代以降になって億ションのような高額物件を35年ローンで購入した人たちは、定年時にもローンがかなり残っている点に留意するべきです」』、「「退職時までに住宅ローンを完済している人がどれだけいるでしょうか。ある大手建設企業の管理職だった方は、3000万円の退職金のうち1200万円は住宅ローンの繰り上げ返済に充て、実質1800万円で年金生活に入りました。この方は大企業で退職金額も恵まれていたからまだいいのですが、中小企業勤務の方が1000万円を住宅ローンの完済に充てれば、残りはほとんどなくなってしまうこともあります」、「40代以降になって億ションのような高額物件を35年ローンで購入した人たちは、定年時にもローンがかなり残っている点に留意するべきです」、その通りだ。
・『現役時の感覚で暮らし続けると… また、年金生活に突入したにもかかわらず、生活水準を落とせないパターンもよくあるという。週末のゴルフや友人との会食など、現役時代は会社の経費でまかなえたものもあっただろうが、組織を離れればそうはいかない。すべて自腹である。時間ができたからと毎週のようにゴルフや付き合いをしていれば、毎月の「不足額」はどんどん膨らんでいく。毎月の赤字が10万円とすれば年間120万円、10年間では1200万円にもなる。10年後に退職金はどれだけ残っているだろうか。 定年を迎える段階で住宅ローン以外の借金を抱え込んでいるケースも少なからずある。 「子どもの教育費やふだんの贅沢な生活のため銀行カードローンなどに手を出していた人、高齢の親の介護が長期化し、家計の資金繰りが苦しく多重債務に陥っていて退職金はその返済に充てざるを得なかった人などがいます。その結果、退職後に住宅ローンが残ってしまったケースがあります。 また、退職金対象者にはさまざまな誘惑が待ち構えています。マンション投資や株、投資信託、高級車、海外クルーズツアーなどです。これらに資金を回して、結局は大きく目減りさせてしまう人も少なくありません」(前出のファイナンシャルプランナー)) また、定年を機に熟年離婚した人、年金生活の中で伴侶を亡くした人などは、それまでの暮らしから生活環境や経済状況が激変してしまう。精神的にもダメージを受けやすい。先の家計調査データでは、単身シニアの生活は年間約25万円の赤字だから、20年でも500万円。1000万円以上の退職金があれば十分暮らしていけるだろうと思いがちだが、データはあくまで平均値。平均から外れるケースもある。 施設にいる老親の介護問題、自身の健康問題、住居の修繕費用、自動車の維持費、長引く物価高など経済的な悩みは尽きない。いつ本人が介護を受ける側になるか分からない。一人暮らしの人が介護を必要とする場合、「主たる介護者」の約半数が事業者というデータもある。医療費に自身の介護費用も加われば生活は一気に暗転するかもしれない。 孤独な単身シニアを狙ったロマンス詐欺やオレオレ詐欺などの被害者となるケース、あるいは孤独感からギャンブル依存に陥ったり、万引きに手を出したりするケースも報告されている。破産にまで至らなくても落とし穴にはまる危険性が常につきまとうということだ』、「年金生活に突入した」以上、「生活水準を落とすべきだ」、「退職金対象者にはさまざまな誘惑が待ち構えています。マンション投資や株、投資信託、高級車、海外クルーズツアーなどです」、「破産にまで至らなくても落とし穴にはまる危険性が常につきまとう」、ことを踏まえて冷静に判断すべきだ。
・『孤独な単身生活を避けるには ここまで悲観的なシナリオに言及してきたが、単身生活をエンジョイしているシニアがいることも事実だ。都内に住んでいた70代前半の男性は妻を亡くした後、住んでいたマンションを売却して千葉に移り住み、ゴルフや釣り、趣味で始めた菜園の作業に興じている。 75歳の女性は夫と死別後、地域のボランティア活動に週1回参加しているほか、着付け技能士の資格を活かして結婚式や成人式などで活躍。それなりの収入も得ている。このほかにも、65歳を過ぎてから人と触れ合う仕事をしたいからとコンビニで働き始めたというケースなど、単身ライフをポジティブに過ごしている人も少なくない。短時間のパートや得意分野を活かしたアルバイトで月に5万円、10万円の収入と他人との触れ合いがあれば、生活環境はずいぶんと変わってくる。 労働力調査(総務省=2022年平均)によると、65歳以上の就業者数は19年連続で増加し、912万人もいる。このうち70歳以上が527万人となっている。この20年間で65歳以上は1.9倍に、70歳以上は2.3倍と激増している。働かざるを得ないと言えばそれまでだが、人手不足の業種を中心にシニアが働くことができる環境があることは紛れもない事実。シニア生活のスタート地点に立つ段階で、大きな負債や健康不安を抱えていない限り、ポジティブな生き方に向けた選択肢は確実に広がっている。 人口減、高齢化が急速に進んでいくなか、ソロ高齢者は確実に増加していく。その時にどんな生き方をするのか。悲観的になるだけでなく、柔軟な発想でとらえ、備えていきたいテーマである』、私の場合は、まだ女房も元気なので、「ソロ」生活はまだだが、今後の様々な環境変化にそなえたシミュレーションはしておきたい。
先ずは、本年5月4日付け東洋経済オンラインが掲載した精神科医の和田 秀樹 氏による「精神科医が70歳からの「シニア恋愛」を勧めるワケ アウトプットできる人は「前頭葉」が元気な人」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/665500
・『年をとったらあとはひっそりと枯れていく……。一昔前ならあたりまえのような生き方ですが、そんな生き方に大反論をしているのが精神科医の和田秀樹さんです。70歳を過ぎてからは、むしろ自由にやりたいことをやるべき、とくに恋愛がお勧めだと語ります。人生100年時代、「ときめく心」がなぜ必要なのかを、和田さんの最新刊『70歳からのボケない勉強法』から抜粋、再編集して紹介します』、「70歳を過ぎてからは、むしろ自由にやりたいことをやるべき、とくに恋愛がお勧めだと語ります」、「「ときめく心」がなぜ必要なのか」、なにやら嬉しくなる話だ。
・『脳の萎縮は「前頭葉」から始まる 認知症にはさまざまなタイプがありますが、もっとも多いアルツハイマー型認知症の場合、脳の前頭葉から萎縮が進んでいきます。 前頭葉は脳の前方にある領域です。意欲、思考、感情、創造性などを司るとされ、非常に大事な部位なのですが、実は、前頭葉は脳のほかの部位に比べて、老化が始まるのが早いといわれています。一般的には40代から、早い人では30代から前頭葉の萎縮が始まります。 老化で前頭葉が萎縮すると、脳を使うことがおっくうになります。あなた自身または身近な人に、こんな現象が起きていませんか。 ・実際にやってみることをせず、あれこれ考えただけであきらめてしまう ・異論を受け入れることができなくて、ガンコになる ・思考が凝り固まり、人の話を鵜呑みにしてしまう ・感情が平坦になり、何をしてもつまらなく感じる ・ささいなことでイライラし、しかも、なかなかおさまらない このようなことが年をとって起きてきたら、前頭葉の萎縮が始まっているかもしれません。) 前頭葉が活発に働いている人は、ひとつの物事を前にして、たくさんの答えを出していけます。つまり、思考のスイッチをどんどん切り替えることができますし、何か問題があるときでも安易に投げ出さず、よく考えることができるのです。 前頭葉が関わっているとされているのはアウトプットする機能です。インプット機能は側頭葉(言語理解)や頭頂葉(計算能力)が担っていると考えられています。つまり、これまで蓄積してきた記憶や知識をひっぱり出すのは前頭葉なのです。 だから、非常に高度な内容でも、いつも繰り返している単調な作業ならば、側頭葉や頭頂葉でこなすことができます。しかし、想定外のこと、先の読めないことに対処するのは前頭葉です。つまり、答えがいくつも考えられるような問題を考えるためには前頭葉が元気でなければなりません』、「前頭葉は脳のほかの部位に比べて、老化が始まるのが早いといわれています。一般的には40代から、早い人では30代から前頭葉の萎縮が始まります。 老化で前頭葉が萎縮すると、脳を使うことがおっくうになります」、「想定外のこと、先の読めないことに対処するのは前頭葉です。つまり、答えがいくつも考えられるような問題を考えるためには前頭葉が元気でなければなりません」、なるほど。
・『熟年離婚の陰にホルモンの男女差あり 前頭葉の最大の敵は「ルーティン」です。正解がひとつとは限らない問題や予想外の出来事に対処するのが前頭葉ですから、同じことを繰り返して慣れっこになった状況がずっと続くと、前頭葉を使うチャンスが訪れないまま、脳の老化が加速してしまいます。 このルーティンについて説明するときに、よく私が挙げる例が「恋愛」です。昨今、同居期間20年以上の、いわゆる「熟年離婚」が増えているそうです。厚生労働省の統計(2020年)によると、全体の離婚件数のうち2割以上が熟年離婚でした。 熟年離婚の割合が増加している背景として、女性の社会進出や年金の分割など社会経済的な理由はよく知られています。しかし、これとは別に、男女の身体的な差について、ひとつ知っておくべきことがあります。 男性は、加齢によって男性ホルモンの分泌が減ります。男性ホルモンが減ると、どんどん意欲を失っていきます。一方、女性は閉経後、男性ホルモンが増えるので、以前より元気で活動的になる人が多いのです。すると、必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう。 もし、夫婦のあいだでまともな会話がなくなって久しいというのであれば、熟年離婚の決断をするのも悪いことではありません。だらだらと惰性で結婚生活を続けているだけという状態は、前頭葉にも多大なストレスをかけて老化を早めます。マンネリに慣れるよりも、いっそ婚姻関係の解消を検討してみるというのは、けっして悪いことではないと思います。) 味気ないルーティンと化した結婚生活は前頭葉の敵ですが、シニアの恋愛は前頭葉を元気にします。恋愛は、展開の読めない出来事の連続です。相手を観察して好みや気分を推し量ったり、身だしなみに気を配ったり、食事に誘うための店を検索したり、ケンカのあとに謝るきっかけを探したり。正解がひとつではない問題ばかりです。 若いころなら恋愛マニュアルや雑誌の情報を頼りにするかもしれませんが、シニアの皆さんはそういった知識はすでに頭に入っていますし、経験値もそれなりにあります。そうした知識や経験=コンテンツを臆せずアウトプットしていけば、若いころとは違う、シニア恋愛ならではの喜びやときめきが待っているでしょう。先の読めない状況で、どう振る舞えばよいのか。前頭葉をフル回転させながら、恋愛を楽しんでください。 前頭葉の萎縮を進行させないために、どうすればよいのか。とにかく前頭葉の血流を増やすことです。そのためには、新しいこと、新しい情報、新しい人との交流に関心を持ち、積極的にアプローチして「へえ」「なるほど」「おもしろい」などと感情面での刺激を経験することがきわめて有効です。恋愛中は誰しもドキドキしたり、ワクワクしたり、感情を揺さぶられ続けます。前頭葉の活性化のためにも、老後の楽しい暮らしのためにも、シニア恋愛を大いにおすすめしたいと思います』、「男女の身体的な差について、ひとつ知っておくべきことがあります。 男性は、加齢によって男性ホルモンの分泌が減ります。男性ホルモンが減ると、どんどん意欲を失っていきます。一方、女性は閉経後、男性ホルモンが増えるので、以前より元気で活動的になる人が多いのです。すると、必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう」、「必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう。 もし、夫婦のあいだでまともな会話がなくなって久しいというのであれば、熟年離婚の決断をするのも悪いことではありません。だらだらと惰性で結婚生活を続けているだけという状態は、前頭葉にも多大なストレスをかけて老化を早めます。マンネリに慣れるよりも、いっそ婚姻関係の解消を検討してみるというのは、けっして悪いことではないと思います。 味気ないルーティンと化した結婚生活は前頭葉の敵ですが、シニアの恋愛は前頭葉を元気にします。恋愛は、展開の読めない出来事の連続です。相手を観察して好みや気分を推し量ったり、身だしなみに気を配ったり、食事に誘うための店を検索したり、ケンカのあとに謝るきっかけを探したり。正解がひとつではない問題ばかりです」、その通りだ。
・『70歳からは「頭のよさ」より「楽しさ」を大切に 私たちはこれまで、医学の進歩によって多くの病気を克服してきました。日本人の平均寿命はまだまだ延びていくでしょう。たとえば近い将来、がんの治療法が発見されるのではないかという話も聞こえてきます。いずれはiPS細胞に関する技術が、老化した臓器を若返らせることも可能にするでしょう。 しかし、医学の進歩がどれだけ目覚ましくても、脳の老化を止めたり、脳を再生したりすることはできません。ここで私が申し上げたいのは、私たちはただ健康でいられれば幸せなのだろうかということです。70歳を過ぎても健康である、それのみに甘んじているのはよいことなのでしょうか。) 私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です。それまでの勉強の目的が「頭がよくなること=知識を蓄えること」だったのが、70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだと私は思っています』、「私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です。それまでの勉強の目的が「頭がよくなること=知識を蓄えること」だったのが、70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだと私は思っています」、「私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です・・・70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだ」、「よりよい人生を楽しむための勉強になる」、というのは結構なことだ。
・『高齢者こそがリスキリングに取り組むべき 最近、リスキリングの重要性が叫ばれるようになりました。リスキリングとは「DX時代を迎えるなか、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶこと」です。国はリスキリングに取り組む企業を支援し、社内でのリスキリングに積極的に投資する企業も増えています。私は、高齢者こそがリスキリングに取り組むべきだと思っています。 世界最高齢のプログラマー、若宮正子さんは、「高齢者もリスキリングして社会参加する必要があると思います。人生100年時代です。学び続ければ、80~90代でも社会貢献できます」と語っています。 若宮さんは現在87歳ですが、なんと81歳のときにiPhoneアプリを開発しました。アップル社CEOのティム・クック氏は自社イベントに若宮さんを招待しました。社会貢献にはいろいろな形があります。「70歳からの勉強」は自分の好きなこと、得意なことを伸ばすのに最適な勉強法です。そうして得た知見やスキルをアウトプットし続ければ、やがて社会貢献につながるでしょう。 勉強は自分自身を強くして、人生の選択肢を増やすものです。それは何歳になっても変わりません。勉強は、あなたの人生を豊かにしてくれる「最高の道具」です。好きなことや得意なことを伸ばして、恋愛を楽しみ、社会貢献をする。「70歳の勉強」は、そんな喜びや楽しみに満ちた毎日を過ごすための勉強なのです』、「世界最高齢のプログラマー、若宮正子さんは、「高齢者もリスキリングして社会参加する必要があると思います。人生100年時代です。学び続ければ、80~90代でも社会貢献できます」と語っています。 若宮さんは現在87歳ですが、なんと81歳のときにiPhoneアプリを開発しました。アップル社CEOのティム・クック氏は自社イベントに若宮さんを招待しました。社会貢献にはいろいろな形があります」、確かに「若宮正子さん」は素晴らしいが、あくまで例外と考えるべきではなかろうか。
次に、5月13日付けWomen’sHealth「更年期に起こりやすい「ブレインフォグ」って一体なに?症状と対処法」を紹介しよう。
https://www.womenshealthmag.com/jp/wellness/a39921788/brain-fog-during-menopause-is-a-reality-we-need-to-talk-about-20220515/
・『女性の約3分の2は、閉経に伴って記憶力が低下する。 生理が12カ月連続で来なかった女性は閉経したことになる。この自然な現象が睡眠や体調に及ぼす影響は、広く認知されるようになってきた。でも、閉経に伴う「認知機能の低下」が女性に及ぼす影響を知る人は未だに少ない。 閉経に伴う認知機能(思考力、推論力、記憶力)の低下は、ほとんどの場合わずかなもので、場合によっては一時的。でも、それで仕事に悪い影響が出たり、認知症が心配になったりする人がいるのは否めない。今回は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから更年期の女性に起こる「ブレインフォグ」について見ていこう』、「女性の約3分の2は、閉経に伴って記憶力が低下する」、こんなに割合が高いとは初めて知った。「ブレインフォグ」とは何なのだろう。
・『閉経と更年期 閉経は、生殖可能期間の終わりを告げる現象で、平均49歳で卵胞が枯渇したときに自然と起こる。 また、卵巣がんのリスクを下げる目的などで、卵巣を2つとも取り除く手術を受けた場合にも閉経が訪れる。 生殖可能期間から閉経後までの4~10年は、俗にいう閉経周辺期または更年期。 更年期の症状には、ホットフラッシュや寝汗といった血管運動症状、膣の乾燥、不眠、うつ、不安、ブレインフォグなどがある。こういった症状とは10年近いつき合いになることも』、「生殖可能期間から閉経後までの4~10年は、俗にいう閉経周辺期または更年期。 更年期の症状には、ホットフラッシュや寝汗といった血管運動症状、膣の乾燥、不眠、うつ、不安、ブレインフォグなどがある。こういった症状とは10年近いつき合いになることも」、「10年近いつき合い」とはずいぶん長いようだ。
・『ブレインフォグとは 更年期の女性の6割強は、認知機能の低下を訴える。 人の名前を覚えたり、会話のなかで適切な言葉を見つけたりするのが難しくなったという人もいれば、集中力や決断力が衰えたという人もいる。最近の論文レビューによると、この本人だけが認知機能の低下を自覚している状態を指す“主観的認知機能障害”は、記憶力、回想力、情報処理力のテスト結果に表れるそう。 更年期の女性は、言語記憶(新しい言葉を覚えたり暗記したりする能力)、発話流ちょう性(記憶から素早く言葉を取り出す能力)、注意力のテストで苦労しがち』、「ブレインフォグとは 更年期の女性の6割強は、認知機能の低下を訴える。 人の名前を覚えたり、会話のなかで適切な言葉を見つけたりするのが難しくなったという人もいれば、集中力や決断力が衰えたという人もいる」、「本人だけが認知機能の低下を自覚している状態を指す“主観的認知機能障害”は、記憶力、回想力、情報処理力のテスト結果に表れるそう」、なるほど。
・『更年期と仕事 認知機能の低下といってもわずかなもので、職場におけるパフォーマンスも通常は正常な範囲に収まるけれど、子育てが落ち着いて、経験的にも年齢的にも「これから」というタイミングで更年期の症状が出てしまい、出鼻をくじかれる女性は多い。 更年期の症状が仕事に及ぼす影響に注目する研究者は増えており、いくつかのエビデンスは、更年期の症状で職場における生産性と満足度が低下する可能性を示している。 その要因の1つとして挙げられるのが集中力と記憶力の低下。更年期の女性を職場にとどめておくのは、彼女たち自身のためにも、現代の職場における多様性を広げるためにも重要なこと』、「更年期の症状で職場における生産性と満足度が低下する可能性を示している。 その要因の1つとして挙げられるのが集中力と記憶力の低下。更年期の女性を職場にとどめておくのは、彼女たち自身のためにも、現代の職場における多様性を広げるためにも重要なこと」、なるほど。
・『ブレインフォグが起こる仕組み “ブレインフォグ”は医学用語でも心理学用語でもないけれど、更年期の“思考にモヤがかかった状態”を適切に表現する一般用語。 更年期で認知機能が低下するのは、単に歳をとったからじゃない。閉経に伴って卵巣ホルモンの分泌量が減り、最終的に失われることが主な要因。 卵巣から分泌されるエストラジオール(エストロゲンの一種)とプロゲステロンは強力な脳内化学物質で、脳を守り、思考力と記憶力を高めるとされている。ゆえにエストラジオールの減少と喪失は、認知機能の低下につながるといわれている。 ほかの更年期の症状が一切なくても、認知機能の低下が見られることはある。よって、認知機能の低下は、ほかの更年期の症状が引き起こすものじゃない。とはいえ、更年期のうつ、不安、不眠、血管運動症状が認知機能の低下を促す可能性は否定できない』、「更年期で認知機能が低下するのは・・・閉経に伴って卵巣ホルモンの分泌量が減り、最終的に失われることが主な要因。 卵巣から分泌されるエストラジオール・・・とプロゲステロンは強力な脳内化学物質で、脳を守り、思考力と記憶力を高めるとされている。ゆえにエストラジオールの減少と喪失は、認知機能の低下につながるといわれている」、「更年期のうつ、不安、不眠、血管運動症状が認知機能の低下を促す可能性は否定できない」、なるほど。
・『ブレインフォグとアルツハイマー病 アルツハイマー病は認知症のもっとも一般的な形態で、残念ながら、女性であること自体がリスクファクター。これは女性の寿命が男性より長いからじゃない。 原因は、閉経に伴うエストラジオールの喪失。これまでの研究により、手術による45歳以前の早期閉経は、認知症のリスクを高め、認知機能の低下を加速させることが分かっているそう。 更年期とアルツハイマー病の初期ではもの忘れや発話流ちょう性の低下といった似たような症状が現れるため、更年期の女性の多くは認知症を懸念する。 でも、65歳以前で始まる若年性認知症は家族歴がある場合を除き、非常に稀。更年期でもの忘れをはじめとする認知機能の低下が見られるのは、よくあることだし、いたって普通』、「アルツハイマー病は認知症のもっとも一般的な形態で、残念ながら、女性であること自体がリスクファクター。これは女性の寿命が男性より長いからじゃない。 原因は、閉経に伴うエストラジオールの喪失。これまでの研究により、手術による45歳以前の早期閉経は、認知症のリスクを高め、認知機能の低下を加速させることが分かっているそう」、初めて知った。
・『ブレインフォグを防ぐには 認知機能の低下にはエストロゲンの減少が関わっているけれど、ホルモン補充療法で認知機能が向上するとは限らない(エビデンスが限られている)。 もっと研究が進まないと、生活習慣を変えることでブレインフォグが改善するともいい切れない。ただ、エクササイズが中年期の認知機能を向上させることは分かっているし、マインドフルネスと瞑想が役立つ可能性はある。 オーストラリアのモナシュ大学は、更年期の認知症状に対する理解を深める目的で、45~60歳の女性を対象としたオンラインアンケートを行っている(2022年1月時点)。 違法薬物の使用、処方薬の乱用、喫煙、過剰な飲酒をしないのも効果的な予防策。また、地中海式ダイエットなどの非加工の植物性食品が中心の食生活、社会との密接なつながりや関わり、高い水準の教育は、認知機能の保護に役立つとされている。 ※この記事は当初、『The Conversation』に掲載されました』、「もっと研究が進まないと、生活習慣を変えることでブレインフォグが改善するともいい切れない。ただ、エクササイズが中年期の認知機能を向上させることは分かっているし、マインドフルネスと瞑想が役立つ可能性はある」、もっと研究が進んでほしいものだ。
第三に、5月17日付け東洋経済オンラインが掲載したジャーナリストの山田 稔氏による「増える70歳以上のシニア破産、身近な転落の経路 現役時は乗り切っても、人生の終盤に落とし穴」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/671499
・『日本の総人口は50年後に8700万人と現在の7割に減少し、65歳以上の人口が4割になるーー。 4月に発表された国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の将来推計人口は、あらためて我々に衝撃を与えた。 社人研から2018年に発表された「日本の世帯数の将来推計」では、今から7年後の2030年に単独世帯が2025万と全体の約4割を占め、75歳以上の単独世帯は500万を突破するとも予測されていた。その推移は以下のグラフの通りだ。 (※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください) 人口の減少に伴い、総世帯数は減少していくが、65歳以上の単独シニア世帯は増え続けていく。2040年には65歳以上の単独シニア世帯が全体の約18%に、65歳以上世帯に占める割合は4割に達する。 老人ホームなどの施設に入っていない一人暮らしの「独居率」(対象世代人口に対する割合)は、65歳以上では2030年に男性18.2%、女性23.9%、2040年に男性20.8%、女性24.5%へ。こうして「高齢者ソロ社会」に突入していくことになる。) 高齢者単身世帯の増加で懸念されるのが、シニア破産の急増だ。総務省の家計調査(2022年)によると、65歳以上の高齢者単身世帯の実収入は月額13万4915円。税金、社会保険料が1万2356円なので、可処分所得は12万2559円となっている。一方、消費支出は14万3139円だから、不足額は2万580円。年間では約24万7000円の赤字となる。 収入では社会保障給付(年金など)が12万円余りで9割を占め、事業・内職収入が1707円、仕送り金769円という状況だ。支出でもっとも多いのは食費の3万7485円で全体の4分の1。次いで多いのが意外なことに交際費で1万7893円で12.5%、光熱・水道、交通・通信、教養娯楽がそれぞれ1万4000円程度となっている。 1日あたり約1200円の食費でまかない、普段は読書や音楽を楽しみ、月に何度かは友人らとの付き合いに興じる。そんなつつましい暮らしぶりが目に浮かぶようだ。 もっとも、このデータはあくまで平均値である。たとえば住居費が1万2746円となっているが、都会の賃貸住宅に暮らしている場合はその3~4倍はかかる。それだけ毎月の赤字額が増えている可能性がある。いずれにしても、家計データからは資産を取り崩していかなければ暮らしていけないことが数字からもうかがえる』、「不足額は2万580円。年間では約24万7000円の赤字となる」、「家計データからは資産を取り崩していかなければ暮らしていけないことが数字からもうかがえる」、なるほど。
・『60代以上のシニア破産が全体の4分の1を占める 当然ながら生活が破綻するケースも増えている。日本弁護士連合会(日弁連)の「2020年破産事件及び個人再生事件記録調査」では、60歳代以上の「シニア破産」は全体の4分の1を占めている。このうち60歳代の破産は16.37%。2002年の14.23%から約2%増えただけだが、深刻なのは70歳代以上だ。2.73%から9.35%へと大幅に増加している。 破産に至った負債の原因(全世代)は、「生活苦・低所得」が25.68%、「病気・医療費」9.70%、「負債の返済(保証以外)」8.53%、「失業・転職」7.32%、「事業資金」6.71%、「生活用品の購入」6.14%など。このほかに「浪費・遊興費」4.73%、「ギャンブル」2.99%と、破産者自身の行動に起因する例もみられる。これらのうち、事業資金以外は引退した高齢者にとっても切実な問題であることは間違いない。) サラリーマン生活を過ごしてきたシニアには、定年時に退職金という資産が手に入る。厚労省の調査では大卒のモデル退職金額は2563万9000円(令和2年度・調査対象=資本金5億円以上の大企業92社)となっている。従業員300人未満の中小企業は東京都調査で1091万8000円(令和3年・調査対象276社)だった。 注意すべきは、定年退職後にスタートする年金生活において、退職金が満額残せるとは限らないことだ。筆者の知人のファイナンシャルプランナーがこう指摘する。 「退職時までに住宅ローンを完済している人がどれだけいるでしょうか。ある大手建設企業の管理職だった方は、3000万円の退職金のうち1200万円は住宅ローンの繰り上げ返済に充て、実質1800万円で年金生活に入りました。この方は大企業で退職金額も恵まれていたからまだいいのですが、中小企業勤務の方が1000万円を住宅ローンの完済に充てれば、残りはほとんどなくなってしまうこともあります。40代以降になって億ションのような高額物件を35年ローンで購入した人たちは、定年時にもローンがかなり残っている点に留意するべきです」』、「「退職時までに住宅ローンを完済している人がどれだけいるでしょうか。ある大手建設企業の管理職だった方は、3000万円の退職金のうち1200万円は住宅ローンの繰り上げ返済に充て、実質1800万円で年金生活に入りました。この方は大企業で退職金額も恵まれていたからまだいいのですが、中小企業勤務の方が1000万円を住宅ローンの完済に充てれば、残りはほとんどなくなってしまうこともあります」、「40代以降になって億ションのような高額物件を35年ローンで購入した人たちは、定年時にもローンがかなり残っている点に留意するべきです」、その通りだ。
・『現役時の感覚で暮らし続けると… また、年金生活に突入したにもかかわらず、生活水準を落とせないパターンもよくあるという。週末のゴルフや友人との会食など、現役時代は会社の経費でまかなえたものもあっただろうが、組織を離れればそうはいかない。すべて自腹である。時間ができたからと毎週のようにゴルフや付き合いをしていれば、毎月の「不足額」はどんどん膨らんでいく。毎月の赤字が10万円とすれば年間120万円、10年間では1200万円にもなる。10年後に退職金はどれだけ残っているだろうか。 定年を迎える段階で住宅ローン以外の借金を抱え込んでいるケースも少なからずある。 「子どもの教育費やふだんの贅沢な生活のため銀行カードローンなどに手を出していた人、高齢の親の介護が長期化し、家計の資金繰りが苦しく多重債務に陥っていて退職金はその返済に充てざるを得なかった人などがいます。その結果、退職後に住宅ローンが残ってしまったケースがあります。 また、退職金対象者にはさまざまな誘惑が待ち構えています。マンション投資や株、投資信託、高級車、海外クルーズツアーなどです。これらに資金を回して、結局は大きく目減りさせてしまう人も少なくありません」(前出のファイナンシャルプランナー)) また、定年を機に熟年離婚した人、年金生活の中で伴侶を亡くした人などは、それまでの暮らしから生活環境や経済状況が激変してしまう。精神的にもダメージを受けやすい。先の家計調査データでは、単身シニアの生活は年間約25万円の赤字だから、20年でも500万円。1000万円以上の退職金があれば十分暮らしていけるだろうと思いがちだが、データはあくまで平均値。平均から外れるケースもある。 施設にいる老親の介護問題、自身の健康問題、住居の修繕費用、自動車の維持費、長引く物価高など経済的な悩みは尽きない。いつ本人が介護を受ける側になるか分からない。一人暮らしの人が介護を必要とする場合、「主たる介護者」の約半数が事業者というデータもある。医療費に自身の介護費用も加われば生活は一気に暗転するかもしれない。 孤独な単身シニアを狙ったロマンス詐欺やオレオレ詐欺などの被害者となるケース、あるいは孤独感からギャンブル依存に陥ったり、万引きに手を出したりするケースも報告されている。破産にまで至らなくても落とし穴にはまる危険性が常につきまとうということだ』、「年金生活に突入した」以上、「生活水準を落とすべきだ」、「退職金対象者にはさまざまな誘惑が待ち構えています。マンション投資や株、投資信託、高級車、海外クルーズツアーなどです」、「破産にまで至らなくても落とし穴にはまる危険性が常につきまとう」、ことを踏まえて冷静に判断すべきだ。
・『孤独な単身生活を避けるには ここまで悲観的なシナリオに言及してきたが、単身生活をエンジョイしているシニアがいることも事実だ。都内に住んでいた70代前半の男性は妻を亡くした後、住んでいたマンションを売却して千葉に移り住み、ゴルフや釣り、趣味で始めた菜園の作業に興じている。 75歳の女性は夫と死別後、地域のボランティア活動に週1回参加しているほか、着付け技能士の資格を活かして結婚式や成人式などで活躍。それなりの収入も得ている。このほかにも、65歳を過ぎてから人と触れ合う仕事をしたいからとコンビニで働き始めたというケースなど、単身ライフをポジティブに過ごしている人も少なくない。短時間のパートや得意分野を活かしたアルバイトで月に5万円、10万円の収入と他人との触れ合いがあれば、生活環境はずいぶんと変わってくる。 労働力調査(総務省=2022年平均)によると、65歳以上の就業者数は19年連続で増加し、912万人もいる。このうち70歳以上が527万人となっている。この20年間で65歳以上は1.9倍に、70歳以上は2.3倍と激増している。働かざるを得ないと言えばそれまでだが、人手不足の業種を中心にシニアが働くことができる環境があることは紛れもない事実。シニア生活のスタート地点に立つ段階で、大きな負債や健康不安を抱えていない限り、ポジティブな生き方に向けた選択肢は確実に広がっている。 人口減、高齢化が急速に進んでいくなか、ソロ高齢者は確実に増加していく。その時にどんな生き方をするのか。悲観的になるだけでなく、柔軟な発想でとらえ、備えていきたいテーマである』、私の場合は、まだ女房も元気なので、「ソロ」生活はまだだが、今後の様々な環境変化にそなえたシミュレーションはしておきたい。
タグ:「想定外のこと、先の読めないことに対処するのは前頭葉です。つまり、答えがいくつも考えられるような問題を考えるためには前頭葉が元気でなければなりません」、なるほど。 「前頭葉は脳のほかの部位に比べて、老化が始まるのが早いといわれています。一般的には40代から、早い人では30代から前頭葉の萎縮が始まります。 老化で前頭葉が萎縮すると、脳を使うことがおっくうになります」、 「70歳を過ぎてからは、むしろ自由にやりたいことをやるべき、とくに恋愛がお勧めだと語ります」、「「ときめく心」がなぜ必要なのか」、なにやら嬉しくなる話だ。 和田 秀樹 氏による「精神科医が70歳からの「シニア恋愛」を勧めるワケ アウトプットできる人は「前頭葉」が元気な人」 東洋経済オンライン 高齢化社会(その22)(精神科医が70歳からの「シニア恋愛」を勧めるワケ アウトプットできる人は「前頭葉」が元気な人、更年期に起こりやすい「ブレインフォグ」って一体なに?症状と対処法、増える70歳以上のシニア破産 身近な転落の経路 現役時は乗り切っても 人生の終盤に落とし穴) 「必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう。 もし、夫婦のあいだでまともな会話がなくなって久しいというのであれば、熟年離婚の決断をするのも悪いことではありません。だらだらと惰性で結婚生活を続けているだけという状態は、前頭葉にも多大なストレスをかけて老化を早めます。マンネリに慣れるよりも、いっそ婚姻関係の解消を検討してみるというのは、けっして悪いことではないと思います。 「男女の身体的な差について、ひとつ知っておくべきことがあります。 男性は、加齢によって男性ホルモンの分泌が減ります。男性ホルモンが減ると、どんどん意欲を失っていきます。一方、女性は閉経後、男性ホルモンが増えるので、以前より元気で活動的になる人が多いのです。すると、必然的に夫婦ふたりで楽しむ機会も減り、一緒に暮らす意味も薄れてくるでしょう」、 味気ないルーティンと化した結婚生活は前頭葉の敵ですが、シニアの恋愛は前頭葉を元気にします。恋愛は、展開の読めない出来事の連続です。相手を観察して好みや気分を推し量ったり、身だしなみに気を配ったり、食事に誘うための店を検索したり、ケンカのあとに謝るきっかけを探したり。正解がひとつではない問題ばかりです」、その通りだ。 「私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です。それまでの勉強の目的が「頭がよくなること=知識を蓄えること」だったのが、70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだと私は思っています」、 「私が提唱している「70歳からの勉強」は、楽しい生き方を探すための大切なスキルです。人生後半を楽しめるような生き方を模索するための勉強です・・・70歳からは楽しさを探す、つまり、よりよい人生を楽しむための勉強になるのだ」、「よりよい人生を楽しむための勉強になる」、というのは結構なことだ。 確かに「若宮正子さん」は素晴らしいが、あくまで例外と考えるべきではなかろうか。 Women’sHealth「更年期に起こりやすい「ブレインフォグ」って一体なに?症状と対処法」 「生殖可能期間から閉経後までの4~10年は、俗にいう閉経周辺期または更年期。 更年期の症状には、ホットフラッシュや寝汗といった血管運動症状、膣の乾燥、不眠、うつ、不安、ブレインフォグなどがある。こういった症状とは10年近いつき合いになることも」、「10年近いつき合い」とはずいぶん長いようだ。 「ブレインフォグとは 更年期の女性の6割強は、認知機能の低下を訴える。 人の名前を覚えたり、会話のなかで適切な言葉を見つけたりするのが難しくなったという人もいれば、集中力や決断力が衰えたという人もいる」、「本人だけが認知機能の低下を自覚している状態を指す“主観的認知機能障害”は、記憶力、回想力、情報処理力のテスト結果に表れるそう」、なるほど。 「更年期の症状で職場における生産性と満足度が低下する可能性を示している。 その要因の1つとして挙げられるのが集中力と記憶力の低下。更年期の女性を職場にとどめておくのは、彼女たち自身のためにも、現代の職場における多様性を広げるためにも重要なこと」、なるほど。 「更年期で認知機能が低下するのは・・・閉経に伴って卵巣ホルモンの分泌量が減り、最終的に失われることが主な要因。 卵巣から分泌されるエストラジオール・・・とプロゲステロンは強力な脳内化学物質で、脳を守り、思考力と記憶力を高めるとされている。ゆえにエストラジオールの減少と喪失は、認知機能の低下につながるといわれている」、「更年期のうつ、不安、不眠、血管運動症状が認知機能の低下を促す可能性は否定できない」、なるほど。 「アルツハイマー病は認知症のもっとも一般的な形態で、残念ながら、女性であること自体がリスクファクター。これは女性の寿命が男性より長いからじゃない。 原因は、閉経に伴うエストラジオールの喪失。これまでの研究により、手術による45歳以前の早期閉経は、認知症のリスクを高め、認知機能の低下を加速させることが分かっているそう」、初めて知った。 「もっと研究が進まないと、生活習慣を変えることでブレインフォグが改善するともいい切れない。ただ、エクササイズが中年期の認知機能を向上させることは分かっているし、マインドフルネスと瞑想が役立つ可能性はある」、もっと研究が進んでほしいものだ。 山田 稔氏による「増える70歳以上のシニア破産、身近な転落の経路 現役時は乗り切っても、人生の終盤に落とし穴」 「不足額は2万580円。年間では約24万7000円の赤字となる」、「家計データからは資産を取り崩していかなければ暮らしていけないことが数字からもうかがえる」、なるほど。 「「退職時までに住宅ローンを完済している人がどれだけいるでしょうか。ある大手建設企業の管理職だった方は、3000万円の退職金のうち1200万円は住宅ローンの繰り上げ返済に充て、実質1800万円で年金生活に入りました。この方は大企業で退職金額も恵まれていたからまだいいのですが、中小企業勤務の方が1000万円を住宅ローンの完済に充てれば、残りはほとんどなくなってしまうこともあります」、 「40代以降になって億ションのような高額物件を35年ローンで購入した人たちは、定年時にもローンがかなり残っている点に留意するべきです」、その通りだ。 「年金生活に突入した」以上、「生活水準を落とすべきだ」、「退職金対象者にはさまざまな誘惑が待ち構えています。マンション投資や株、投資信託、高級車、海外クルーズツアーなどです」、「破産にまで至らなくても落とし穴にはまる危険性が常につきまとう」、ことを踏まえて冷静に判断すべきだ。 、私の場合は、まだ女房も元気なので、「ソロ」生活はまだだが、今後の様々な環境変化にそなえたシミュレーションはしておきたい。