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NHK問題(「NHKから国民を守る党」が 本気でNHKを激変させてしまう可能性 なんだか腹は立つけれど…、森友取材でNHKを追われた記者が「『NHKをぶっ壊す』に賛同しない」理由とは そもそも、NHKをぶっ壊している人物は他にいる、「お笑い化」するNHK受信料 N国のドタバタに笑っている場合ではない) [メディア]

今日は、NHK問題(「NHKから国民を守る党」が 本気でNHKを激変させてしまう可能性 なんだか腹は立つけれど…、森友取材でNHKを追われた記者が「『NHKをぶっ壊す』に賛同しない」理由とは そもそも、NHKをぶっ壊している人物は他にいる、「お笑い化」するNHK受信料 N国のドタバタに笑っている場合ではない)を取上げよう。

先ずは、コピーライター/メディアコンサルタントの境 治氏が8月1日付け現代ビジネスに寄稿した「「NHKから国民を守る党」が、本気でNHKを激変させてしまう可能性 なんだか腹は立つけれど…
」を紹介しよう。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/66196
・『「スクランブル化」の現実味  7月21日に投開票された参議院選挙は争点がよくわからないまま、盛り上がらずに終わった。吉本興業の騒動の方がよほど話題になり、人びとの興味を集めている。いかがなものかと思うが、それが現実だ。私自身も、選挙より吉本騒動の行方をずっと熱心に追っていた。 今回の選挙では「れいわ新選組」が「台風の目」と言われて2議席を獲得した。もうひとつ、私たちが直視しなければならないのは「NHKから国民を守る党(=N国)」が政党要件を満たしたということだ。 同党は「台風の目」とまでは言えないが、真夏にドカドカ降る雹のような、突然の異常気象的な存在だ。彼らが議席を獲得したことは、異常現象が常態化したようなものである。選挙そのものを馬鹿にしたような政党が、国政の場へ正式に参加すると思うと、なんと不気味なことかと感じる。 選挙後、様々なメディアが、彼らの戦略の巧妙さを伝えている。 各選挙区に送り込んだ37名もの候補者は、当選する期待をみじんも抱いていなかったという。多数の候補者を立てて、NHKの電波を堂々と使って「NHKをぶっ壊す!」と言わせ、その映像をYouTubeにアップし拡散させる――それが目的だったのだ。 その「成果」というべきか、断片的にでも、彼らの奇天烈な政見放送を目にした有権者は多かった。そして面白半分なのか本気なのかわからない票を選挙区で3.02%も獲得し、政党交付金を受け取る資格を手にした。 党首の立花孝志氏は、4月の統一地方選で多くの自治体で議席を獲得したのも、それにより得た議員報酬を集め、国政選挙に打って出る資金にするためだと悪びれもせず言っている。その図々しさには呆れるしかない。 その上、「戦争発言」で日本維新の会を除名された丸山穂高衆議院議員を入党させた。さらに渡辺喜美参議院議員にも共闘を呼びかけ新たな会派を設立する動きも報じられている。斜め上をいく戦術を次々に繰り出し、すっかり注目を浴びる存在になってしまった。 そんなN国党の派手な動きに対して、NHKもよせばいいのに応じてしまった。「受信料と公共放送についてご理解いただくために」という文書を公開したのだが、ようするにN国党の主張に対し凄んでいるのだ。売られた喧嘩を買うような文書で、みっともないったらない。自分たちのイメージを悪くするだけなのがわからないのか、と情けなく感じた。 さて、ここで私は政党としての彼らが今後国政に与える影響を書きたいのではない。彼らの議席が自民党の改憲案に寄与しかねないのはおぞましいが、ここではちょっと置いておきたい。 私が気になるのは、彼らの躍進から考える今後のNHKのことだ。彼らの動きが、NHKに対する世論に影響するかもしれない。その可能性を書いてみたい』、「彼ら(N国党)が議席を獲得したことは、異常現象が常態化したようなものである。選挙そのものを馬鹿にしたような政党が、国政の場へ正式に参加すると思うと、なんと不気味なことかと感じる」、NHKによる文書公開も、「売られた喧嘩を買うような文書で、みっともないったらない。自分たちのイメージを悪くするだけなのがわからないのか、と情けなく感じた」、などはその通りだ。
・『「NHKをぶっ潰す!」と過激に叫ぶわりには、彼らの主張の核は「NHKの放送にスクランブルをかけるべきだ」というものだ。現在の「テレビ放送を受信できる機器を持つ世帯は受信料を払う」というルールを、「見たい人だけお金を払ってスクランブルを外す」というものに変えたいというのだ。それがかなえばNHKの存続自体は認めるわけで、実際には「潰す」ことを目指しているわけではない。 だが現行の放送法におけるNHKのあり方からすると、スクランブルをかけるのはありえない。そのことはさっそく、石田真敏総務大臣はじめ政治家たちがアナウンスしている。同大臣は「スクランブル化は民放とNHKの二元体制を損ないかねない」と語ったそうだ。 いまの放送法においては、NHKは公共放送であり、受信可能な国民は公平に受信料を負担すべし、という考え方だ。スクランブル化すればWOWOWのような有料放送と同じになってしまい「公共性」が失われてしまうので、ありえないのだ』、N国党は「現行の放送法」の見直しも求めているのだろう。
・『ネットでも受信料は取れるのか  ところでNHKは、直近の放送法改正によって「常時同時配信」に取り組むことになった。ようするにネットでテレビ放送と同じ内容を視聴できるようにするのだ。2020年3月までにはスタートすると聞く。 どう見ても東京オリンピックを意識しての動きで、半世紀に一度の一大イベントをいつでもどこでも見られるようにしようというものだ。もちろん、オリンピック終了後も継続する。つまり、来年からNHKは放送でも通信でも視聴可能になるのだ。 そのことをNHKは経営計画の中で「公共放送から公共メディアへ」というスローガンで表現している。 ただ、一部の人びとが心配するような「ネットでも受信料を取る」ことは、今回の新しい放送法に則っても不可能だ。 NHKの「本来業務」はあくまで放送であり、同時配信を含めてネットでの番組配信は「補完業務」と位置づけられている。割ける予算も収入全体の2.5%に限定されている。これは総務省主催の「放送をめぐる諸課題に関する検討会」での合意事項だ。民放側から、同時配信を認める代わりにこの制約を約束させられた。今後も守り続けるかどうかは、どうもはっきりしないのだが。 NHKのネット事業は、まだそういう段階だ。一歩足を踏み入れることは決まったものの、「補完業務」の域は出ないし、ましてやそこから受信料を取ることはありえない。 だがどう見ても、NHKは「次の段階」としてネットでも受信料を取ることを考えているはずだ。というのも、NHKはここ数年強烈な危機感を隠していない。若い世代が見てくれないのだ』、なるほど。
・『NHKが直面する「パラドックス」  視聴率ランキングを見ると、NHKからも朝ドラや大河ドラマ、ニュース番組などがランクインしている。だがそれは世帯視聴率の話であり、数が多い高齢世帯が見ている番組が高く出やすい。 NHKでは数年前から59歳以下に絞った「個人視聴率」によるランキングを出し、局内で共有してきたと聞く。そのランキングでは、NHKの番組は100位までに3つしか入っておらず、朝ドラと「あさイチ」そして「おかあさんといっしょ」だけ。NHKの番組はよく見られている印象があるが、現役世代に絞るとほとんど見られていないのだ。 強みのはずの選挙番組も、いつもNHKが視聴率トップだが、これも実は高齢者を除くと1位ではなくなる。「大事な時はNHK」というのも、あくまで高齢者に限った話なのだ。 現在の放送法の「放送の受信機器を持っている人から取る」という考え方だと、NHKの未来は先細りする一方である。テレビを持たない若者が増えているからだ。だからこそNHKは近い将来、ネットでも受信料を取りたいと考えているはずだ。 さてここからこの議論は、大いなる「パラドックス」に入り込むことになる。 NHKは公共放送だから、受信できる機器を持つ人は受信料を払う、というのが現行ルールだ。そして来年から常時同時配信がスタートした際には、テレビ放送の受信料を払っている世帯に限ってネットでも見られるようにする。 具体的には、いまBSでやっているように、画面に「受信料を払ってください」という文字が覆いかぶさり番組を完全には視聴できない状態にするらしい。これも「公共放送であるNHKが、補完業務として同時配信を行う」という考え方に沿ったやり方だ。問題はないだろう。 では次のステップとして、テレビを持たない人からも、ネットで受信料を取ろうとする場合を考えてみよう。 放送と同じように「受信可能な機器を持つ人」から料金を取るのは現実的だろうか。簡単にいうとPCやスマホを持つ人から受信料を取ることになる。 ……冗談じゃない!と大反論が起きるだろう。本当に、暴動が起きかねないと思う。放送と同じように「受信可能な機器を持っているから料金を取る」という理屈は、ネットでは成立しない。 つまり、ネット配信のみの受信料を徴収しようとすると、NHKはスクランブル化するしかなくなるのだ。「ネット受信料」を払った人は、スクランブルを解除する。払わない人はスクランブルがかかって見ることができない。そうするしかないと思う。 ……ということは、少なくともネットでは「NHKから国民を守る党」の主張が通ってしまうのだ』、「「大事な時はNHK」というのも、あくまで高齢者に限った話なのだ」、若者のNHK離れは進んでいるようだ。
・『NHKの主張は「机上の空論」  テレビ受像機はテレビ放送を見るための機器であり、「テレビは見るが、NHKだけは絶対に見ない生活」というのはかなり無理がある。だから「公共放送」というしくみがかろうじて成立した(いや、自分は絶対にNHKを見ない!という人もいるとは思うが)。 だが、スマホやPCには様々な用途がある。NHKがネット経由でも見られるようになったからというだけで、そこから「受信料」を取ろうというのはかなり無理がある。NHKのためにスマホを持ってるんじゃない!と多くの人が言うはずだ。 つまり、「ネットの世界での公共メディア」なんてある意味、机上の空論だと私は思うのだ。 NHKはこのパラドックスに、いずれ直面せざるを得なかった。「N国」が存在感を示したことによって、少し早く浮き彫りになったのだ。彼らの主張が、NHKが抱える矛盾を露呈させてくれた。 この矛盾を解決するには、「機器を持っているかどうか」ではなく「日本国民なら受信料を払う」という仕組みにせざるを得ないだろう。だが、これを制度にするには文字通り国民的な議論が必要になる。「NHKは不要だ」と主張する人びとも巻き込んで話し合うしかない。NHKとは何なのか、はっきりさせるべき時が来るはずだ。 私は、国民として支払う、という制度もありだと思う。実際、海外の公共放送は機器の所持にかかわらず払う方向に進んでいるようだ。 だが同時に、いまのNHKの経営体制のまま国民全員が払うようにするのは反対だ。 現在のNHKの体制は、政治からの圧力を受けやすい。筆者はここ数年、放送と政治の関係を取材してきたが、NHKには明らかに政権与党、とくに官邸からの圧力がかかっている』、NHKへの「官邸からの圧力」については、このブログの「安倍政権のマスコミコントロール」の3月5日、6月6日で取上げた。
・『真の「公共メディア」にするために  私の高校時代の同級生である元NHK記者の相澤冬樹は、森友問題でスクープをものにしたとたん、記者から外され退職した。状況証拠しかないが、彼の人事には官邸からの圧力があったことが推測できる。そうじゃなくてもNHKの職員とディープな話をすると、多くの人が「官邸からの圧力の存在」を口にする。 ただ、何から何までチェックされ、すべて言われるがままというわけでもない。ふだんは内部の自主性が発揮されているが、政権に関わる「あるライン」を超えると強い圧力がやってくるようだ。 政治からの圧力に弱い放送局を「公共メディア」として認めることはできない。ということは、NHKの受信料を国民みんなが負担するためには、NHKのしくみを変える必要があるのだ。 今のように首相が事実上指名した経営委員(一般企業でいう取締役の立場)が物事を決済したり、国会で予算を承認するような、つまり事実上与党にお財布を握られている制度で、受信料を国民全員で負担するなどあり得ないだろう。「国営メディア」ではなく「公共メディア」と名乗るからには、国会や政権と完全に切り離された存在となるべきだ。 政権に対しても十分なチェックが働くようなシステムのもとで、NHK=公共メディアを再構築する必要がある。難しい議論だが、そこを乗り越えないとNHKの未来はないと私は思う。 「N国」が政党として正式に登場したおかげで、こういう議論が進むかもしれない。彼らのやり方は無茶苦茶だし、政治を舐めたような言動は時に腹立たしいが、折しもNHKの同時配信が始まるタイミングで彼らが出てきた意義は大きい。 NHKがこれからどんな存在になるかは、この国の言論のあり方にも深く関わる問題だ。「N国」がもたらした議論を生かし、現実の制度設計に落とし込む必要があるだろう』、その通りだが、安倍政権のもとでやれば、もっと「御用機関化」が進むリスクがあるので、もっとあとでやるべきだ。

次に、8月12日付け文春オンライン「森友取材でNHKを追われた記者が「『NHKをぶっ壊す』に賛同しない」理由とは そもそも、NHKをぶっ壊している人物は他にいる」を紹介しよう。
https://bunshun.jp/articles/-/13352
・『「NHKをぶっ壊す」……強力なメッセージだ。NHKには常に批判がつきまとう。権力寄りだという批判、あるいは左翼や反日に偏っているという批判、両側から批判にさらされる。受信料で成り立つ公共放送の宿命でもある』、元NHKの良識派記者の言い分とは興味深い。
・『立花氏の「N国党」は、なぜ支持を集めたのか?  だが、元NHK職員の立花孝志氏が「NHKから国民を守る党」(N国党)の党首として掲げた「NHKをぶっ壊す」というスローガンは、これまでの批判とはまったく異なる意味合いを持つ。具体的な公約としてはNHKの放送のスクランブル化を掲げているが、それは公共放送ではなくなることを意味するので、事実上、公共放送NHKの解体と同じである。 もっとも、立花氏がN国党を立ち上げた6年前は、さほど注目を集める存在ではなかった。東京都知事選で「NHKをぶっ壊す」と連呼したことが関心を呼んだが、政治勢力として注目を集める存在とは言えなかった。 潮目が変わったのは、この4月の統一地方選挙だ。47人が立候補し26人が当選した。これは立派な政治勢力だ。その勢いで7月の参院選にうって出た結果、立花氏が初当選して国会に議席を得ただけではなく、政党要件を満たす得票を集めた。 その後は、「戦争発言」で日本維新の会を除名された丸山穂高衆議院議員を入党させ、渡辺喜美参議院議員と新会派を組むなど、意表を突く手を次々に繰り出し、すっかり注目の的になっている。 一体何が潮目を変えたのだろう? 私は、NHK自体ではないかと思う。私がNHKで森友事件の取材をしていたおととしから去年にかけて、上層部から相次いだ、政権に不都合なニュースに対する圧力。私がNHKを辞めた後も「政権忖度」どころか「政権ヨイショ」とでも言うべきおかしな報道が続いている。 これは視聴者の目にも明らかだから批判は当然強まる。そのことが「NHKをぶっ壊す」と叫ぶ立花氏とN国党への支持を集める格好になったのではないか?』、「N国党を立ち上げた6年前」、「東京都知事選で「NHKをぶっ壊す」と連呼」、というのは記憶にない。泡沫候補が訳の分からぬことをほざいているといった程度の受け止めだったのだろう。ただ、「「政権ヨイショ」とでも言うべきおかしな報道が続いている」のが、「立花氏とN国党への支持を集める格好になったのではないか?」、というのは希望的観測に過ぎるような気がする。
・『NHKをぶっ壊す「な」!  N国党に投票したというある人に聞いたところ、「ぶっ壊す」に賛同するわけではないが、今のNHKのありようはおかしい、制度を変えた方がいい、そういう意味で投票したと話していた。まさか当選するとは思わなかったとも……。同じように「お灸を据える」意味合いでN国党に投票した人は少なくなかろう。 そんな、一躍「時の人」になった立花氏から、私にフェイスブックで友達申請が届いた。去年、私がNHKを辞めて間もない頃だ。森友事件取材のさなかに記者を外されてNHKを辞めた、という経緯から、お仲間だと思われたのだろう。だが、私のスローガンは「NHKをぶっ壊すな」だ。「な」の一字が加わるだけで意味合いは正反対になる。だから申請にはお答えしていない。 もっとも、私の「NHKをぶっ壊すな」は、立花氏やN国党に向けたものではない。私が「ぶっ壊すな」と言っている相手は、今のNHKの上層部である。彼らが今のNHKのおかしな報道を許し、そのことが視聴者の批判を集め、N国党の躍進を招いている。つまり彼らこそNHKをぶっ壊そうとしているのである。自分たちの在職期間さえよければ、後はどうなってもいいと考えているとしか思えない。彼らに比べれば私の方がよっぽどNHKを愛している』、NHK愛が確かに伝わってくる。
・『「ネットで課金」への賛同は得られるのか?  私は常々、既存メディアの中で生き残る可能性が最も高いのはNHKではないかと考えている。それは受信料という強固な経営基盤に支えられているからだ。既存メディアはおしなべてネットメディアに押されている。その点、NHKがネットでの同時配信を始めようとしているのは、将来的にネットで受信料を集めようとしているのだろう。NHKはラジオからテレビ、そしてBSと、時代に即して受信料の性質を変えてきた。その流れに乗ることができれば、今後もNHKの経営は安泰だ。 しかしこれは受信料を負担する視聴者の皆さまの支持があってのことだ。この内容なら受信料を払ってもよい、と思って頂けるかどうかにかかっている。ましてネットで課金となると、余計にハードルは高くなる。ところが今のNHKの報道で、広くあまねく受信料への理解を得ることができるだろうか? NHKは政治に弱い、とよく言われる。それはそうだ。今の放送法の規定では、NHKの最高意思決定機関である経営委員会の委員は、衆参両院の同意を得て内閣総理大臣が任命。予算は毎年、国会の承認が必要だ。人事とカネを握られたら組織は弱い。露骨に報道に介入する政権になったらなおさらだ』、安倍政権の介入は露骨だが、経営委員や予算への国会の関与は昔からのもので、何らかの形で必要なものだ。
・『政治に弱いNHKは、まるで『国営メディア』  私の高校新聞部仲間で、放送業界に詳しいメディアコンサルタントの境治は、N国党とNHKについての「現代ビジネス」の記事「『NHKから国民を守る党』が、本気でNHKを激変させてしまう可能性」で次のように書いている。〈政治からの圧力に弱い放送局を「公共メディア」として認めることはできない。ということは、NHKの受信料を国民みんなが負担するためには、NHKのしくみを変える必要があるのだ〉〈「国営メディア」ではなく「公共メディア」と名乗るからには、国会や政権と完全に切り離された存在となるべきだ〉〈そこを乗り越えないとNHKの未来はないと私は思う〉 まったく同感だ。私は、受信料に支えられた「公共メディア」NHKは日本にとって必要だと考えているし、今後も存続してほしいと願っている。だが今のままでは無理だろう。 放送法を改正し、人事とカネを政府与党から独立させるべきだ。そうすれば、NHKにいる、志と意欲と能力の高い記者やディレクターやその他大勢の職員たちが、いいニュース、いい番組を出し続けてくれるに違いない。それしか道はないと思う。そうしないと本当に「NHKをぶっ壊す」ことになりかねない』、「『NHKから国民を守る党』が、本気でNHKを激変させてしまう可能性」については、第一の記事で紹介した。「人事とカネを政府与党から独立させるべきだ」との主張には、違和感がある。与党からは「独立させるべき」ではあっても、国会による監視の仕組みは何らかの方法で導入すべきと思う。

第三に、元NHKで、経済学者、アゴラ研究所代表取締役所長の池田 信夫氏が8月23日付けJBPressに寄稿した「「お笑い化」するNHK受信料 N国のドタバタに笑っている場合ではない」を紹介しよう。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57407
・『参議院選挙で議席を得た「NHKから国民を守る党」(N国)が、いろいろ騒ぎを起こしている。N国の政治的主張は取るに足りないが、こんなお笑い政党が約100万票を取って国政選挙で議席を獲得した状況は深刻だ。その根本には、与野党がNHK受信料制度の矛盾を利用してきた歴史がある』、池田氏はどのような見方なのだろう。
・『N国は選挙制度の盲点をついた「選挙ゴロ」  受信料の不払い運動は昔からあった。左翼では、朝日新聞の記者だった本多勝一氏が1960年代から不払い運動を続けている。その主張は「NHKは自民党べったりの御用放送だ」というものだが、その後は逆に「NHKは左翼偏向だ」として訴訟を起こす人も出てきた。 N国にはそういう政治的主張はない。立花孝志党首は元NHKの経理担当職員で、政治的には何も中身がない。「NHKの受信料制度に反対する」と主張しているだけの「シングル・イシュー」政党だが、その選挙戦術は巧妙である。 今年(2019年)4月の統一地方選挙では、大都市を中心に26人を当選させ、立花氏も東京都葛飾区議会議員選挙で当選した。葛飾区議の定員は40人。有効投票数の2%ぐらい取れば当選できる。 こういう選挙で、候補者の名前を知っている人は少ないが、「NHK」という名前は誰でも知っている。N国は「NHKと書いた票はわが党の票だ」と主張した。 このため地方選挙では、候補者にまったく知名度がなくても、有権者が「NHK」と書くだけで当選できるので、大都市ではほぼ全員当選だった。もちろん地方選挙で受信料制度に反対しても意味はないが、N国にとっては選挙は宣伝の道具だった。 マスコミで名前を売り込むには莫大な宣伝費がかかるが、選挙では供託金だけで名前を売り込める。政見放送で「NHKをぶっ壊す」と連呼するだけで話題になる。こうして地方選挙を宣伝の道具にし、国政選挙で当選するのが立花氏の戦術だった。 自民党の長期政権が続く中で、どの野党に当選しても政権は交代しない。それならYouTubeで騒いでいる変な党に入れてやろうという「愉快犯」が2%いれば、この選挙戦術は成り立つ。立花氏が何をしたいのかわからないが、数字はよく調べており、選挙制度の盲点をつく「選挙ゴロ」としてはプロである』、「地方選挙を宣伝の道具にし、国政選挙で当選するのが立花氏の戦術」、「YouTubeで騒いでいる変な党に入れてやろうという「愉快犯」が2%いれば、この選挙戦術は成り立つ」、「「選挙ゴロ」としてはプロである」、などはその通りだ。
・『政治が受信料制度をおもちゃにしてきた  こういうシングル・イシュー政党が参議院比例区で議席を取ったのは初めてではない。かつてサラリーマン新党やスポーツ平和党が議席を得たこともあるが、候補者にはそれなりの知名度があった。 N国はそれに比べても候補者が無名で、公約がNHK受信料しかないという点で特異だ。こんな党が議席を取れた原因は、誰の目にも明らかな受信料制度の矛盾にある。放送法ではテレビを設置した世帯はNHKを見ていなくても受信契約を結ぶ義務があるが、受信料の支払い義務は明記されていない。 N国はこれを利用して「受信料は払わなくてもいい」と主張しているが、これは誤りだ。政府が答弁したように、受信料を支払う義務はある。これは最高裁判所でも確定した判決であり、立花氏が受信料を払わないのは違法行為である。これは彼も認めている。 この奇妙な規定は戦後の占領下でできた放送法の欠陥だが、これを与野党が利用した。NHKの予算は毎年2月に国会で審議されるが、これは全会一致で可決することが慣例になっているため、自民党だけでなく野党にも根回ししなければならない。自民党は政府の介入しやすい義務化に賛成だが、野党は「国営化だ」と反対し、結果的に宙ぶらりんの経営形態が続いてきた。 この状況を変える方向は、2つある。1つは受信料の支払いを義務化して「国営化」に近づける方向だが、これは有料配信技術の普及したインターネット時代には時代錯誤である。経営形態を見直すなら、WOWOWやスカパーと同じように、見た人だけが払う「視聴料」を取る有料放送にするのが自然だ。 N国の主張する「スクランブル化」はその手段であり、本質的な問題ではない。重要なのは、民営化してNHKの経営が成り立つのかということだ。今のNHKのテレビ6チャンネル、ラジオ3チャンネルを丸ごと民営化したのでは経営合理化にならないので、チャンネルごとに分割することが考えられる。 この場合、総合テレビは有料放送として十分成り立つだろう。むしろ超優良企業になるので、今の民放の脅威になる。これが民放連(日本民間放送連盟)がNHKの民営化に反対する理由である。 衛星放送も独立採算で成り立っているので問題ないが、教育テレビとラジオはわからない。これまでNHKでも「チャンネルの整理」は何度も議論されたが、ラジオ第二放送さえ整理できなかった』、「チャンネルごとに分割」は確かに難しい問題だろう。
・『お笑いポピュリズムで劣化する政治  民営化のもう1つの懸念は、政府の答弁では「スクランブル化すると公共放送としての社会的使命を果たしていくことが困難になる」としている。たとえば災害のとき、放送がスクランブル化されて見えなかったらどうするのか。これは災害放送ではスクランブルを外せばいい。衛星放送では、現にそうしている。 有料放送になったら、NHKの番組が商業主義になって民放のように低俗になるのではないか。これは1987年に衛星放送が独自放送を開始したときも心配されたが、結果的にはよくも悪くも衛星放送は「NHK的」である。 受信料制度がなくなってNHKが政治から自由になったら、左翼偏向するのではないかという懸念もあるが、受信料の支払いが義務化されているBBC(英国放送協会)はNHKより反政府的だ。 どこのマスコミでも報道の現場(社会部)は左翼的で、政権と癒着する政治部がそれとバランスを取っているが、NHKでは受信料制度のために「国会対策」が経営に強い影響を及ぼす。N国のような変則的な形で政治がNHKの経営に介入すると、このバランスは政治部に大きく傾き、NHKの報道は「政治化」するだろう。 根本的な問題は、こういう国会情勢に弱いNHKの経営体質である。インターネットでNHKが受信できる時代に、スマホを含む「受信機」を設置したすべての人から受信料を徴収する制度は見直す必要がある。それにともなう経営形態の議論も避けるべきではない。 政治が「お笑い化」するのは、ポピュリズムの特徴だ。イタリアやウクライナではコメディアンが政権を取った。日本ではまだN国が政権を取る可能性はないが、丸山穂高氏や渡辺喜美氏が合流して、笑ってもいられなくなった。彼らが軌道修正し、NHK問題の議論を建設的な方向に向けてほしい』、「根本的な問題は、こういう国会情勢に弱いNHKの経営体質である」、「政治が「お笑い化」するのは、ポピュリズムの特徴だ」、などというのは困ったことだ。N国が「彼らが軌道修正し、問題の議論を建設的な方向に向けてほしい」というのは無理過ぎる願望だ。いましばらくは、N国の出方を見守りたい。
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