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ゲーム(一般)(その1)(日本の「eスポーツ」が世界に遅れる根本理由 プロライセンス制度は本当に必要なのか、香川県の「ゲーム規制」は正しいと言えるのか 「アイテム課金」とゲームを履き違えている、DeNA「508億円の減損処理」 大赤字でこれからどうなる?) [社会]

今日は、ゲーム(一般)(その1)(日本の「eスポーツ」が世界に遅れる根本理由 プロライセンス制度は本当に必要なのか、香川県の「ゲーム規制」は正しいと言えるのか 「アイテム課金」とゲームを履き違えている、DeNA「508億円の減損処理」 大赤字でこれからどうなる?)を取上げよう。

先ずは、1月26日付け東洋経済オンライン「日本の「eスポーツ」が世界に遅れる根本理由 プロライセンス制度は本当に必要なのか」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/325721
・『1位ユーチューバー、2位プロゲーマー、3位ゲーム実況者――。 小学館の小学生向け漫画誌『月刊コロコロコミック』が2019年11月に発表した「読者の興味がある職業」に関するアンケート調査では、2年連続でeスポーツ大会に選手として出場する「プロゲ―マー」が2位に輝いた。ただ、子どもも憧れるこのプロゲーマーをめぐって、国内では混乱が生じている。 世界でテニスよりも多い約1.3億人の競技人口を誇るeスポーツ。子どもたちがプロゲーマーに関心を持つ1つの理由は、eスポーツの大会で選手に与えられる高額な賞金だろう。eスポーツを牽引するアメリカでは、大会の賞金総額が数十億円に上るものもある。 2019年7月には、ニューヨークで開催された「フォートナイト・ワールドカップ」で16歳の選手が優勝し、賞金300万ドル(約3億2900万円)を獲得したことが日本メディアでも大きく報じられた』、アメリカでは「16歳の選手が優勝し、賞金300万ドル(約3億2900万円)を獲得」、これでは日本の「子ども」もあこがれるのは無理もない。
・『プロライセンスを巡る議論  海外では、職業としてeスポーツを行い、大会で優秀な成績を残した選手は「プロゲーマー」を名乗るのが一般的だ。一方、日本ではやや異なる意味合いを有する。2018年2月に設立された業界団体、日本eスポーツ連合(JeSU)が一定の条件を満たした場合に有料で発行する「公認プロライセンス」を獲得した選手を、プロゲーマーと呼んでいる。 業界団体がライセンスによってプロ認定を行うのは、現在知られている限り、日本だけだ。1月24日現在では、209人がプロライセンス、1人が13~15歳向けのジュニアライセンス、そして9つのeスポーツ団体がチームライセンスを所持している。 このプロライセンスを巡っては、制度が設立されて以来、業界の内外で侃々諤々の議論が繰り広げられてきた。というのも、日本人の選手にとって、プロライセンスを所持していることが、公認大会で高額な賞金を受け取る条件となるケースがあるからだ。JeSUは、eスポーツを盛り上げる上でキーとなる高額賞金の獲得者をあえて制限する制度を、なぜ設ける必要があったのか。) JeSUがプロライセンス制度を設立した背景にあるのが、「不当景品類及び不当表示防止法」(以下、景表法)の存在だ。 eスポーツは、ゴルフやテニスなどのスポーツ競技と異なり、あくまでゲームメーカーが制作・販売(課金ゲームも含む)する商品をプレイすることで成り立つ。ゆえに景表法のもと、eスポーツ大会の賞金がゲームソフトの販売を促進するための「おまけ(景品)」と見なされる懸念がゲーム業界内にあり、そのリスクを回避するために、有料ソフトの金額の20倍、あるいは最大10万円までしか授与することができなかった。 仮に、主催者が大会に参加する選手の宿泊費や交通費を補助したり、賞金のほかに賞品が授与されたりした場合は、その相当額が全体から引かれることになる。 プロライセンス制度ができる以前は、景表法の存在によって、国内で高額賞金が出る大会が実施できない、日本の法律の管轄外であるはずの海外大会でも、「日本のチームが優勝した場合は賞金が受け取れない」という規約が設けられるケースが出るなど、日本人の選手が活躍するうえで大きなハードルになっていた』、「景表法」の「リスクを回避するために、有料ソフトの金額の20倍、あるいは最大10万円までしか授与することができなかった」、とは初めて知ったが、馬鹿馬鹿しい規制だ。
・『2年に1度、5000円の発行手数料を支払う  こうした状況を打開するためにJeSUが考案したのが、このプロライセンス制度だ。ライセンス制度取得資格を満たした選手は、2年に1度、5000円の発行手数料を支払うことで「プロ」として区別され、仕事の対価として高額な賞金を受け取ることができるようになる。大会によっては、賞金がもらえる順位に入ることが確定した段階で、大会の主催者が選手へのプロライセンス授与を推薦する場合も多い。 JeSUが同制度の必要性を主張するうえで「錦の御旗」として掲げてきたのが、景表法を管轄する消費者庁からの推奨だ。JeSU会長でセガホールディングス社長の岡村秀樹社長は、「安心安全、公明正大な賞金付き大会を開く仕組みはないものか、と消費者庁ときちんと会話をする中で、(JeSUのような)中立的な団体が(選手をプロとして)認める制度があれば安心でわかりやすいですね、という話があった」と語る。 ここまでならば、JeSUは日本で合法的にeスポーツを普及させるうえで、画期的な制度を作り出したように見える。 ところが、JeSUにライセンス制度を推奨したとされる消費者庁の担当部署に問い合わせると、異なる見解が返ってくる。いわく、「JeSUからライセンス制度の提案を受けた際、会話のやりとりの中で『それならわかりやすいかもしれませんね』と返答したことはあるかもしれないが、積極的に作るべし、と言ったことはない」(消費者庁の担当者)というのだ。 消費者庁によれば、参加者を絞った大会であれば、賞金を選手の「仕事の報酬」とみなすことで景表法を回避することが可能だという。大会の開催にあたって消費者庁や、業界団体に確認すれば、ライセンスがなくても、合法的に高額賞金を授与する大会を開催することは問題ないと説明する。 実は、賞金を「仕事の報酬」として合法的に受け取るという解釈は、ライセンス制度が設立されてから有識者などから度々指摘されてきたものだ。エンターテインメントビジネスに詳しい国際カジノ研究所の木曽崇氏は、「JeSU自身、表向きはプロライセンスの所持を賞金受け取りの条件としながら、実際の運用上はこの解釈を適用させてきた可能性は高い」と指摘する』、「消費者庁」の主張は合理的だ。
・『JeSUに対する批判の声が相次ぐ  JeSU自身も東京ゲームショウの会期中の2019年9月12日、法令の適用について照会をするノーアクションレター制度によって、消費者庁から「仕事の報酬等と認められる金品の提供は景品の提供に当たらない」旨を確認したと発表、岡村会長は、「eスポーツ界にとって大きな前進だ」と力強く語った。 だが、その発表の余韻覚めやらぬ9月15日に開催されたカプコンの格闘ゲーム「ストリートファイターV」の国際大会では、プロライセンス制度に疑問を呈し、受け取りを拒否してきたももち選手が優勝。これまで通りに優勝賞金500万円は、副賞のゲーミングモニター3万9800円相当と現金6万0200円に減額された。SNSなどでは、「発表と話が違う」としてJeSUを批判する声が相次いだ。 東洋経済も賞金減額の理由をJeSUに問い合わせたが、「近々に声明を発表する」としたまま、明確な回答は先延ばしにされていた。) ようやく回答が得られたのは、2019年12月3日の岡村会長への取材でのこと。岡村会長は、カプコンの大会で優勝賞金が減額された理由について「消費者庁からの回答を得る前に大会の申し込みを締め切っており、急に賞金を出す条件を変えたら不利益を被る人も出てくる。本当にタイミングが悪かった」と弁明した。 その上で、「JeSUが最も大事にしているのは、必ずしも日本の社会でポジティブに評価されていないゲームの印象を改善し、合法的にeスポーツを普及させること。自分たちのライセンス制度を何が何でも既得権益化したいという意思は、まったくない」(同)と力を込めた。 さらに、「プロライセンス制度によらない賞金付き大会を開催する可能性が拡大した今、ライセンスの新たな付加価値を考えていきたい」(同)と語った。実際、2019年11月末に開催されたコーエーテクモ主催の「DEAD OR ALIVE 6」の大会では、JeSUの承認のもとでライセンス制度によらずに賞金の授与が行われている』、「消費者庁」が「JeSU」の「プロライセンス制度」だけを認めるなどということは常識的にもあり得ない話なのに、都合よくPRした「JeSU」の罪は深そうだ。
・『ライセンス制度の縛りは残る  かといって、これで国内のeスポーツ大会からライセンス制度による縛りが一掃されるかというと、そうとも限らない。そもそも、大会の参加者を限定しないオープン参加型の大会では、賞金の受け取りにプロライセンスが必要だ。 さらに、カプコンに今後開催する大会での賞金授与の方針を質問したところ、「JeSUによる関係先との協議も踏まえながら、法的に問題のない形での大会開催を図る。必要に応じて、JeSUライセンス制度の活用を検討する」との回答があった。別の1社は、「今後の方針はまだ決まっていないが、業界で足並みをそろえていくつもりだ」と答える。 2019年12月2日にJeSUが発表した「ライセンスについて」という文章の中には、「JeSUプロライセンス制度を活用することが今後のeスポーツの普及・発展のために欠かせない」とも明記されている。同日には、ライセンス制度に疑問を呈してきたももち氏が、ライセンスを取得したことも発表された。 もちろん、ライセンス制度を有効に活用する手段はある。まだ職業として確立されていないプロゲーマーが、ライセンスを自らの「箔付け」に使いたいというニーズはあるだろう。 岡村氏は、「スポンサーやメディアに選手を紹介するとき、ライセンスを持っている選手を指名されることが増えてきた。最近は、取得を目標にeスポーツを頑張る人も多い」という』、「まだ職業として確立されていないプロゲーマーが、ライセンスを自らの「箔付け」に使いたいというニーズはあるだろう」、確かにその通りだろう。
・『解決すべき課題は山積み  JeSUがライセンス制度の普及に心血を注いできたここ2年弱、世界のeスポーツ市場はショービジネスとして大きく進展し、2019年には日本円で1000億円を超す市場規模にふくらんだと推測される(調査会社のNewzoo調べ)。 日本でも2018年で前年比13倍の48億円と急成長しているが(Gzブレイン調べ)、大会の賞金総額は海外に大きく見劣りする、プロゲーマーや大会運営者の育成環境が整っていない、など解決すべき課題は山積している。業界団体による選手の「囲い込み」とも取れる制度が、eスポーツの普及、発展に本当に欠かせないものなのか。大会を主催するゲームメーカーを含め、さらなる検討の必要がありそうだ』、「JeSUライセンス制度」のような「業界団体による選手の「囲い込み」とも取れる制度」は、むしろ「eスポーツの普及、発展」を阻害する可能性もある。抜本的見直しが必要なようだ。

次に、デジタルライターの岡安 学氏が2月2日付け東洋経済オンラインに掲載した「香川県の「ゲーム規制」は正しいと言えるのか 「アイテム課金」とゲームを履き違えている」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/327661
・『1月10日に香川県議会が提出した「ネット・ゲーム依存症対策条例」の素案について、各所で話題になっています。強制力のない条例なので、施行したところで意味がないと見る人もいれば、強制力がなくとも規制が世間的に常態化する可能性に懸念を示す声もあります。 素案によると18歳未満はゲームをプレーする時間を平日は60分、休日は90分とすることが明記されており、目的はネット・ゲーム依存症から子どもを守ることとされています。 香川県の子どもたちには申し訳ないですが、個人的にはこの条例を施行してみてもよいのではないかと思っています。ただし、現在のような曖昧な事象に対する曖昧な対策ではなく、施行前と施行後にしっかりとした調査データが必要で、施行した結果どのような効果があったのかをしっかり検証することが大前提です』、「香川県議会」が「18歳未満はゲームをプレーする時間を平日は60分、休日は90分」に制限する条例を検討しているとは、驚かされた。
・『香川県のゲーム依存症の子どもはどれだけいるのか  まず、現時点で香川県のネット・ゲーム依存症の18歳未満がどれだけいるのか、全国の平均と比べてみる必要があると思います。そして、何年施行することで結果が表れるかを検証し、ゲームのプレー時間を短くしたことで、全国平均と比べて、ネット・ゲーム依存症の人が減っているのかを確認しなくてはなりません。 以前NHKで報道されたゲーム障害の番組では、厚生労働省・研究班の調査で推定93万人の中高生がネット依存が疑われるとのことでした。さらに国立病院機構久里浜医療センターの調査で、ネット依存と判断された90%がゲーム障害だと定義していました。つまり80万人以上がゲーム障害だと定義していますが、これによると約670万人の中高生の12%がゲーム障害になっている計算となります。 ちなみに今回の条例の発端となったとみられるWHOのゲーム依存症の定義としては、「ゲームをする時間や頻度を自ら制御できず、あらゆる事象からゲームを最優先する。何かしらの問題が起きてもゲームをし続けるなどの状態が12カ月以上続き、社会生活に重大な支障が出ている」とされています。 つまりゲームばかりやって宿題をやらないとか、休みの日に1日中ゲームをしているとか、その程度では依存症であるとは言えないわけです。ゲームによって不登校になってしまい、まともな生活を送れていない学生が80万人もいるのかが本当に疑問です。 ちなみに文部科学省「平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」では、中学校で3.65%の生徒が不登校だそうです。不登校の原因がゲームによるものだけでないことも考えると、12%の生徒がゲーム障害になっているというのはちょっと当てになりそうにもありません。厚生労働省の研究班の調査結果を基準とするのか、それともWHOの定義を基準とするのかも明確にすべきでしょう』、「ゲーム障害」になっている生徒の割合をどうみるかは、確かに確固とした数字は、まだないようだが、改めて調査して確定するのを待って、規制するというのでは、遅すぎる気もする。
・『ちなみにネット依存に関する8項目の質問は、 +ネットに夢中になっていると感じる +予定よりも長時間使用する +制限しようとしてもうまくいかなかったことがある +トラブルや嫌な気持ちから逃げるために使用する +使用しないと落ち着かない、いらいらする +熱中を隠すため、家族らにうそをついたことがある +使用時間がだんだん長くなる +ネットのせいで人間関係などを台なしにした、しそうになった とあり、5項目以上該当するとネット依存が疑われるそうです。WHOの定義から比べるとかなり基準のハードルが低く感じます。例えば、これをアルコール、お酒に言い換えたとき、当てはまる項目が5項目以上該当した場合、アルコール依存と定義されて納得する人はいるのでしょうか。 香川県の条例の素案では、依存症の定義も示されていませんし、改善されなかった場合の対処も示されていません。そこを曖昧にして、ゲームさえやめさせればいいというように見えてしまいます。 香川県社民党県議会議員の高田よしのり氏は個人ブログで、「ゲームをすればするほどのめり込むようにゲームは作られていて、ゲーム会社の術中にハマったモノは、空いた時間はゲームばかりするようになります」と説明をしています。しかし、これはあくまでも彼の持論であり、根拠も示しておりません。 さらにそのブログでは、ゲームそのものではなく、スマートフォンのソーシャルゲームの多くが採用しているアイテム課金から子どもを守るためにゲームを規制すると言及しており、アイテム課金こそが諸悪の根源であると述べています。つまり、アイテム課金を規制すべきところをゲームそのものに置き換えているわけです』、「香川県の条例の素案では、依存症の定義も示されていませんし、改善されなかった場合の対処も示されていません」、確かにかなりずさんなようだ。
・『ゲームプレー時間を短くすることは効果的なのか  では、アイテム課金を抑制するためにゲームプレー時間を短くするというのは、効果的なのでしょうか。 アイテム課金は、その方法でしか取得できないレアアイテムも存在することがありますが、ほとんどが時間をかければアイテム課金をせずに、簡単に手に入れられます。 例えば、基本無料のPCゲームの『リーグ・オブ・レジェンド』は、使用できるキャラクター、チャンピオンが140体ほどいますが、これらを獲得するにはゲーム内通貨IPが必要になります。IPはゲームをプレーすることで稼ぐことができますが、相当数の時間をかけないとチャンピオンを獲得できるほどのIPを貯めることはできません。そこで、IPをリアルマネーで購入することで、その手間を省き、手っ取り早くチャンピオンを獲得できるわけです。つまり、アイテム課金を防ぐにはゲームプレー時間を長くするしかないわけです。 1日60分しかできなくなってしまえば、他県のプレーヤーよりも後れをとってしまうことは確実です。それに追いつくためには課金するしかないわけです。ネット・ゲーム依存症の条例を推進する人たちは、課金を抑制するための施策が課金を促す結果になってしまうことを理解していないと言えるわけです。 そもそも依存症は結果であって、予防することは難しいと考えます。WHOのゲーム障害(依存症)についても、先の定義を読んでもらえればわかると思いますが、生活に支障がでるほどゲームに傾倒してしまう人がいて、そういう人は適切な対処が必要であると言っているだけです。 WHOが発表した国際疾病分類にあるゲーム障害の次の項目には、そのほかの障害というものがあり、すべてが対象であることがわかります。なので、ゲームがほかの娯楽に比べて、依存症になりやすいとは言っているわけではありません。 依存症自体は、ゲームに限らず多くの事柄でみられます。知名度の高いものでいえば、アルコール依存症、ギャンブル依存症などがあります。タイガー・ウッズが発症したことで、セックス依存症も耳にしたことがある人は多いのではないでしょうか。 ほかにも本ばかり読んで人とコミュニケーションをとれない人や特定のスポーツチームやアイドルを応援するあまり、社会生活がまともに送れなくなっている人もいます。恋愛に関しては友人関係や家族関係を壊しても恋愛対象との関係を優先したり、社会的に制裁されたとしても不倫をする人が後を絶たないことをみても依存が存在することが十分わかります』、「アイテム課金を防ぐにはゲームプレー時間を長くするしかない」、「依存症の条例を推進する人たちは、課金を抑制するための施策が課金を促す結果になってしまうことを理解していない」、手厳しい矛盾点の指摘だ。
・『しっかりとした議論と検証方法が必要  これらの事象で依存症と判断された人も基本的には依存症を改善するための対処をするものであって、依存症自体をなくすために依存したものそのものを禁止することは行っていません。薬物依存症のように効果が大きく、社会復帰が難しいもの自体は法律で規制されていますが、ほとんどのものは規制されているわけではありません。 ゲーム依存症がないとは思っていませんし、ゲームをプレーすることを優先して社会生活がまともに送れない人もいると思います。だからといって、ゲームそのものを規制すると、後々ほかの影響が出てくると思うのです。 ゲーム依存症が話題になる前は、ギャンブル依存症が取り沙汰されていました。その結果、パチンコ業界がかなりシュリンクされました。ゲームも同様に市場が縮小していった後は、次の嗜好品がターゲットになることは目に見えています。 それはアニメかもしれませんし、ネット動画かもしれません。自分に興味がないものだからと言って、野放しにしていると、いつかは自分の好きなものが対象になってしまうでしょう。そうなる前にゲーム=悪、無駄なモノと一蹴せず、しっかりとした議論と検証方法が必要だと思います。 現時点では、香川県のネット・ゲーム依存症に関する条例の素案は、子どもたちを依存症から守ることを名分に、自分たちが興味のないゲームの規制をしたいようにしかみえません。ゲームを規制するために子どもをだしに使うのは、本末転倒どころではないことをよく考えてみたほうがよいのではないでしょうか』、少なくとの条例などで規制するためには、学識経験者などを集めて検討しておくべきで、「香川県」のやり方は余りに拙速だ。

第三に、公認会計士の川口宏之氏が2月18日付けダイヤモンド・オンラインに掲載した「DeNA「508億円の減損処理」、大赤字でこれからどうなる?」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/229070
・『DeNAの巨額赤字! これからどうなる?  2020年3月期第3四半期の決算で、DeNAは約442億円もの営業損失を計上しました。通期決算の赤字はほぼ確実で、2005年の東証マザーズ上場以来、初の赤字決算は避けられそうにありません。 ここ数年、DeNAは営業利益100億円~200億円台の黒字をキープしていましたので、今回の突然の赤字転落は衝撃的で、株価も大幅下落となりました。 いったいDeNAに何が起きたのでしょうか?決算資料をもとに分析します。 2019年4月~12月の連結損益計算書をみると、「その他の費用」が516億円も計上されており、これがDeNAの利益をすべて吹き飛ばしました。「その他の費用」の内訳を見ると、そのほとんどが「減損損失」で、額は508億円です。下図を見てください。 「減損損失」とは、端的に言えば「事業価値低下による固定資産の価値下落」です。つまり、DeNAの貸借対照表に計上されている固定資産の価値が下がったため、その価値下落分が費用として計上されたのです。 日本の会計基準では、「減損損失」は特別損失に区分されるため、営業利益に直接影響しません。しかし、DeNAが適用している会計基準は国際財務報告基準(IFRS)です。IFRSには特別損益という区分はありません。そのため、減損損失は営業利益より上に区分され、営業利益を押し下げる結果となったのです』、活発にM&Aをした「IFRS」採用企業では、突然大きな「減損損失」計上がある場合があるのが、要注意だ。
・『「これ」が営業利益を押し下げた!  では今回、「減損損失」の原因は何なのでしょうか?注記情報に「減損損失」の内訳が載っており、これを見ると大部分が「のれん」の減損なのです。 「のれん」とは、ブランド、技術、販売網、従業員の能力などの企業が保有する目に見えない価値の総称のことです。このような無形の価値は、M&Aによって初めて顕在化する資産です。具体的には、M&A時の買収価格が買収先企業の純資産を上回る場合、その差額がのれんとして貸借対照表に計上されます。 DeNAの場合、2010年に買収した米国のゲーム会社ngmocoにかかる「のれん」が大半を占めます。当時DeNAは、米国進出の足掛かりにするため、設立からわずか2年程度だったこの小さな会社を、巨額の資金を使って買収しました。しかし、期待通りの成果は出せず、事業は赤字続き。2016年にはngmoco社を清算し、米国事業からは事実上の撤退となりました。 このような事態に陥っても、当時のDeNAは「のれん」の減損を行いませんでした。ゲーム事業全体としてはまだ価値下落はない、という判断だったのでしょう。 また、日本の会計基準と違ってIFRSは「のれん」の定期償却がありません。つまり、DeNAのようにIFRSを適用している会社は、減損の判定がされるまで、「のれん」は1円も償却されず、永遠に貸借対照表に残り続けるのです。 しかしその後、DeNAのゲーム事業は衰退の一途をたどります。過去5年の売上と利益の推移を見ると、坂を転がり落ちるような右肩下がりとなっています。下図を見てください。 第3四半期累計(9ヵ月ベース)の推移で見ても回復の兆しが見えず、会計基準に従い、減損の判定が下されました。 つまり、ゲーム事業全体としての価値下落が明白となったため、ゲーム事業の「のれん」も、やむなく減損せざるを得ない事態となったのです。 この結果、これまで溜めつづけてきた「のれん」が、貸借対照表から損益計算書へと一気に放出され、今回の巨額の赤字となったわけです』、買収した「ngmoco社を清算」した時点で、「減損」することも出来たが、「ゲーム事業全体としてはまだ価値下落はない、という判断」、は結果的に失敗だったことになる。
・『IFRSのメリット、デメリット  日本の会計基準は、「のれん」は最長20年内の期間で規則的に償却され、その償却額がコストとして計上するというルールです。これに対してIFRSでは、「のれん」の規則的な償却は行われません。したがって、IFRSは毎年の「のれん」の償却負担がないため、平常時には実に都合がいい会計ルールです。 ところが、業績低迷という非常時になると、「減損」というトリガーが引かれ、一気に巨額の損失を引き起こします。IFRSを適用していて、かつ、巨額の「のれん」がある会社は、いつ爆発するか分からない不発弾を抱えているようなものなのです。 ちなみにDeNAは、ngmocoを買収した2011年3月期では日本の会計基準を適用していました。当時の有価証券報告書を見ると、「のれんの償却は、2012年3月期より12年で行う方針であります。」と書かれています。 ところが、その直後にIFRSに移行したため、結局は「のれん」の償却は行われてないのです。仮に、DeNAが日本の会計基準のままであれば、約8年にわたり「のれん」の償却費が毎年コツコツ費用に落ちるので、今回の「のれん」の減損による被害は約3分の1の金額で済んだはずなのです。 DeNAはかつて、キュレーションサイトの不適切な記事掲載問題が起きた時も、のれんの減損を強いられました。しかし、減損損失は40億円程度で、しかも、数ある新規事業の一つに過ぎなかったので、業績に与える影響はそれほど大きいものではありませんでした。 しかし、今回の減損はゲーム事業全体での減損です。ゲーム事業はDeNAの売上全体の3分の2を占める主力事業なので、経営の屋台骨が大きく揺らいだと言えるでしょう。 ゲーム事業は、ヒット作を出せば爆発的に利益を稼ぐことができるため、儲けやすいビジネスと思われがちですが、決してそうではありません。ユーザーというのは常に移り気です。 一時的に人気が出ても、継続的に面白いゲームを開発し続ければなければ、ユーザーに飽きられて、業績がとたんに悪化してしまいます。つまり、ゲーム事業というのはハイリスク・ハイリターンのビジネスなのです』、「ゲーム事業というのはハイリスク・ハイリターンのビジネス」、その通りだ。
・『DeNAはこれからどうなる?中長期的に見る  不安定なゲーム事業に代わる収益の柱を育てようと、DeNAはM&Aを駆使して事業の多角化を模索してきました。しかし、キュレーションサイトは前述の通り閉鎖に追い込まれ、旅行事業の「DeNAトラベル」もエボラブルアジアへ譲渡してしまいました。 配車アプリ「MOV」も、ジャパンタクシーとの経営統合することになり、オートモーティブ事業からは片足抜けた格好です。現在はヘルスケア事業などを育成中ですが、いまだ赤字が続いており、収益の柱になるにはまだまだ時間がかかりそうです。 そんな中、唯一、好調を維持しているのはスポーツ事業です。すなわち横浜DeNAベイスターズだけが孤軍奮闘しています。他の事業が苦戦する中、スポーツ事業は前年同期比で増収増益を達成しました。 現在、DeNAの貸借対照表に残っている「のれん」は、ベイスターズ買収時に発生した58億円のみなので、今後の減損リスクは極めて限定的でしょう。また、DeNAはキャッシュを800億円以上も抱えるキャッシュリッチ企業で、自己資本比率も70%を超えています。 かつての栄光時代の蓄えによって財務基盤はまだまだ盤石で、かつ、今回の減損損失で溜った膿は吐き出されました。 決して焦る必要はなく、中長期的な視点でじっくり事業の立て直しに注力していってもらいたいものです』、DeNAの創業者は元マッキンゼーのパートナーだった南場智子氏で、経営のプロである。それでも、「不安定なゲーム事業に代わる収益の柱を育てようと、DeNAはM&Aを駆使して事業の多角化を模索」してきたが、苦戦しているようだ。「横浜DeNAベイスターズだけが孤軍奮闘しています」、というのでは、寂しい限りだ。今後の巻き直しを期待したい。
タグ:ゲーム 東洋経済オンライン IFRS ダイヤモンド・オンライン (一般) ゲーム障害 (その1)(日本の「eスポーツ」が世界に遅れる根本理由 プロライセンス制度は本当に必要なのか、香川県の「ゲーム規制」は正しいと言えるのか 「アイテム課金」とゲームを履き違えている、DeNA「508億円の減損処理」 大赤字でこれからどうなる?) 「日本の「eスポーツ」が世界に遅れる根本理由 プロライセンス制度は本当に必要なのか」 小学生向け漫画誌『月刊コロコロコミック』が2019年11月に発表した「読者の興味がある職業」に関するアンケート調査では、2年連続でeスポーツ大会に選手として出場する「プロゲ―マー」が2位に輝いた 6歳の選手が優勝し、賞金300万ドル(約3億2900万円)を獲得 プロライセンスを巡る議論 日本eスポーツ連合(JeSU)が一定の条件を満たした場合に有料で発行する「公認プロライセンス」を獲得した選手を、プロゲーマーと呼んでいる。 業界団体がライセンスによってプロ認定を行うのは、現在知られている限り、日本だけだ 209人がプロライセンス、1人が13~15歳向けのジュニアライセンス、そして9つのeスポーツ団体がチームライセンスを所持 「不当景品類及び不当表示防止法」(以下、景表法) 賞金がゲームソフトの販売を促進するための「おまけ(景品)」と見なされる懸念 景表法のもと、eスポーツ大会の賞金がゲームソフトの販売を促進するための「おまけ(景品)」と見なされる懸念がゲーム業界内にあり、そのリスクを回避するために、有料ソフトの金額の20倍、あるいは最大10万円までしか授与することができなかった 2年に1度、5000円の発行手数料を支払う 消費者庁ときちんと会話をする中で、(JeSUのような)中立的な団体が(選手をプロとして)認める制度があれば安心でわかりやすいですね、という話があった 消費者庁によれば、参加者を絞った大会であれば、賞金を選手の「仕事の報酬」とみなすことで景表法を回避することが可能 大会の開催にあたって消費者庁や、業界団体に確認すれば、ライセンスがなくても、合法的に高額賞金を授与する大会を開催することは問題ないと説明 JeSUに対する批判の声が相次ぐ 「DEAD OR ALIVE 6」の大会では、JeSUの承認のもとでライセンス制度によらずに賞金の授与が行われている ライセンス制度の縛りは残る まだ職業として確立されていないプロゲーマーが、ライセンスを自らの「箔付け」に使いたいというニーズはあるだろう 解決すべき課題は山積み 業界団体による選手の「囲い込み」とも取れる制度が、eスポーツの普及、発展に本当に欠かせないものなのか 岡安 学 「香川県の「ゲーム規制」は正しいと言えるのか 「アイテム課金」とゲームを履き違えている」 香川県議会 「ネット・ゲーム依存症対策条例」 18歳未満はゲームをプレーする時間を平日は60分、休日は90分とすることが明記 香川県のゲーム依存症の子どもはどれだけいるのか 香川県の条例の素案では、依存症の定義も示されていませんし、改善されなかった場合の対処も示されていません ゲームプレー時間を短くすることは効果的なのか アイテム課金を防ぐにはゲームプレー時間を長くするしかない 依存症の条例を推進する人たちは、課金を抑制するための施策が課金を促す結果になってしまうことを理解していない しっかりとした議論と検証方法が必要 川口宏之 「DeNA「508億円の減損処理」、大赤字でこれからどうなる?」 DeNAの巨額赤字! これからどうなる? 第3四半期の決算で、DeNAは約442億円もの営業損失を計上 「減損損失」で、額は508億円 「これ」が営業利益を押し下げた! 大部分が「のれん」の減損 米国のゲーム会社ngmocoにかかる「のれん」が大半 ngmoco社を清算し、米国事業からは事実上の撤退 当時のDeNAは「のれん」の減損を行いませんでした。ゲーム事業全体としてはまだ価値下落はない、という判断 これまで溜めつづけてきた「のれん」が、貸借対照表から損益計算書へと一気に放出され、今回の巨額の赤字となった IFRSのメリット、デメリット キュレーションサイトの不適切な記事掲載問題が起きた時も、のれんの減損 ゲーム事業というのはハイリスク・ハイリターンのビジネス DeNAはこれからどうなる?中長期的に見る 横浜DeNAベイスターズだけが孤軍奮闘しています
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