SSブログ

発達障害(その2)(精神科医が語る「発達障害に医学的に効果があること やってはいけないこと【5月病に効く記事】、対人トラブルを招く「大人の算数障害」 見分けるための4つの特徴とは) [生活]

発達障害については、昨年8月12日に取上げた。今日は、(その2)(精神科医が語る「発達障害に医学的に効果があること やってはいけないこと【5月病に効く記事】、対人トラブルを招く「大人の算数障害」 見分けるための4つの特徴とは)である。

先ずは、本年5月10日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した発達障害当事者・借金玉氏と精神科医の樺沢紫苑氏の対談「精神科医が語る「発達障害に医学的に効果があること、やってはいけないこと【5月病に効く記事】」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/270177
・『『ストレスフリー超大全』の著者で精神科医の樺沢紫苑さんは、借金玉さんの著書『発達障害サバイバルガイド』について、「このリアリティ、具体性は当事者の経験あってのもの。精神科医や研究者には、絶対に書けません」と絶賛しています。 今回この二人の対談が実現。医師、当事者、それぞれの立場から、発達障害に悩む人たちに伝えたいことを語ってもらいました。(こちらは2020年12月13日の記事の再掲載です)』、興味深そうだ。
・『発達障害の「診断」にはほとんど意味がない  樺沢紫苑(以下、樺沢) 僕は精神科医なので、「発達障害かもしれないのですが、どうしたらいいですか?」という相談をたくさん受けます。以前は個別に対応していたんですが、借金玉さんのこの本を読んで、これからは「『発達障害サバイバルガイド』を読んで実行してください」と答えることにしました。 借金玉 ありがとうございます。最近は大人の発達障害の本もたくさん刊行されていて、当事者ながら「発達障害ブームか?」と思うくらいです。 樺沢 確かに発達障害は今ブームになっていて、僕ら医師の間では「メンタル・バブル」とも言われています。精神疾患にも流行があり、かつては、多重人格、アダルトチルドレン、新型うつなどにも注目が集まったことがありました。 発達障害は今、様々な本、メディアでも診断基準が紹介されたり、チェックシートのようなもので簡単に調べられたりするので、「自分も発達障害かもしれない。どうしよう?!」と不安になっている人が多いようです。ただし、情報が多くなっただけに混乱が生じていて、専門的な立場から見ると、実際にはそうした情報に踊らされた「自称発達障害」の人が増えているだけという印象です。 借金玉 本の序盤に書いているのですが、僕は当事者として発達障害の「診断」がどう出るかってほとんど意味がないと思うんです。それがわかったところで、「あたり前のことができない」という問題は相変わらず存在し続ける。今のところ、発達障害は「治る」ものではないですから。 樺沢 僕もまさしくそう思います。発達障害は根本的に治るものではありません。だから、医者が一生懸命診察して厳密に診断を下したところで、結局はこの借金玉さんの本に書かれているような“TO DO”(すべきこと)を実践し、症状を改善するのが一番幸せな道です。この本が何より素晴らしいのは、診断について一切書いていないことです。 医者が書く本は、「発達障害とは何か」から入り、症状について詳しく説明した後、肝心のTO DOの部分は非常に薄いものが多い。当事者にとっては、「どうすればいいのか」「自分には何ができるのか」が一番知りたくて買ったのに、期待外れに終わってしまう本がこれまでは多かったのではないでしょうか。 借金玉 診断について一切触れていないのは、素人だからこそできる「反則ワザ」かもしれませんね。この本には、一人の発達障害者としての僕が、少しでもまともな「生活」を送れるように試行錯誤して見つけたささやかな工夫を紹介しています。すべて自分ごと、実体験なので、医学的な裏付けがあることを調べて書いたわけではありません。とにかく「自分ができる具体的な改善を積み重ねていくしかない」というのが僕の当事者としての考えです。 借金玉(しゃっきんだま) 1985年、北海道生まれ。ADHD(注意欠如・多動症)と診断されコンサータを服用して暮らす発達障害者。二次障害に双極性障害。幼少期から社会適応がまるでできず、小学校、中学校と不登校をくりかえし、高校は落第寸前で卒業。極貧シェアハウス生活を経て、早稲田大学に入学。卒業後、大手金融機関に就職するが、何ひとつ仕事ができず2年で退職。その後、かき集めた出資金を元手に一発逆転を狙って飲食業界で起業、貿易事業等に進出し経営を多角化。一時は従業員が10人ほどまで拡大し波に乗るも、いろいろなつらいことがあって事業破綻。2000万円の借金を抱える。飛び降りるためのビルを探すなどの日々を送ったが、1年かけて「うつの底」からはい出し、非正規雇用の不動産営業マンとして働き始める。現在は、不動産営業とライター・作家業をかけ持ちする。最新刊は『発達障害サバイバルガイド──「あたりまえ」がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47』』、「発達障害は今ブームになっていて、僕ら医師の間では「メンタル・バブル」とも言われています」、「ブーム」にまでなっているとは初めて知った。「発達障害は根本的に治るものではありません。だから、医者が一生懸命診察して厳密に診断を下したところで、結局はこの借金玉さんの本に書かれているような“TO DO”(すべきこと)を実践し、症状を改善するのが一番幸せな道です」、なるほど。「借金玉」氏は、「早稲田大学に入学。卒業後、大手金融機関に就職するが、何ひとつ仕事ができず2年で退職。その後、かき集めた出資金を元手に一発逆転を狙って飲食業界で起業・・・一時は従業員が10人ほどまで拡大し波に乗るも、いろいろなつらいことがあって事業破綻」、こんなケースもあるとは驚かされた。
・『「もうダメだ死ぬしかない」は間違い  樺沢 あくまでも精神科の診断は「仮説」でしかありません。発達障害に限らず、精神疾患全部に言えることなんですが、症状から目ぼしいものをピックアップして診断基準にしているので、目の前の患者さんの「状態」を見て判断する以外に方法がない。 だから、例えば以前はASD(自閉スペクトラム症)と診断された人が、衝動性が強くなってくれば、ADHD(注意欠如・多動症)と診断が変わる可能性だってあるし、両方の症状が併存している人も少なくありません。また、二次障害として、うつ病などを併発する人もいます。 つまり、医者が下す診断にこだわる必要はなく「困っていることは何か」、それに「どう対応していくか」ということに注目する方が、症状は改善されやすくなるんです。でも、多くの人は診断の段階で止まってしまって、その後のTO DOまで行こうとしないんですよね。 借金玉 はい、僕も先生と全く同じ考えです。それに加えて、その症状が「どのレベルか」という視点も重要だと思います。 僕のところにも「自分が発達障害ではないか」という悩みが寄せられますが、ある時、会社で管理職を務めているという方から「自分は仕事のミスが多すぎて発達障害ではないかと落ち込んでいる」と相談されたことがあります。ご苦労されているのはわかるのですが、僕に言わせれば、同じ会社で10年以上働けて、管理職になれているという時点で本当に素晴らしい。社会生活をきちんと送れているわけで、まず問題はないんじゃないかと。 樺沢 そうそう。「発達障害」というラベルは、不安をあおるためではなく、悩んでいる状況を改善するために作られたわけですから。 でも、大抵の人は、自分が何に悩んでいるかわからないんですよね。僕の個人的な感覚ですけど、自分が困っている問題に必要な情報を調べて解決できる能力がある人って、世の中で1割以下じゃないかな。そもそも大半の人は、「自分が悩んでいること」を言語化できていない気がします。 借金玉 それ、よくわかります。発達障害というラベルを貼られると、全てを発達障害のせいにして思考が止まり、かえって自分の困り事に対する解像度が落ちてしまうんですよ。この気持ちは僕自身よくわかります。 「どうせ自分は障害者だから無理」「全部ダメだ。僕は動けない」、最悪の場合は「死ねばいいや」となる。でも、そういう人の相談にのって具体的な悩みを整理すると、真っ先にやるべきことは「コンビニに行って、遅れている光熱費の支払いをする」とかなんです。意外とひとつひとつの問題は小さいんですね。対処する範囲や事柄を明確にすると、死ぬほどのことではないとわかる。 別に発達障害じゃなくても、大事なものをすぐになくしてしまうとか、部屋が汚いとか、そういう生きづらさを抱えている人は世の中にたくさんいます。だからこの本は、読者が発達障害の人に限らず、多くの人が生活をよりラクに、快適に送るためのヒントとして読んでもらえたらと思っています。 精神科医が語る「発達障害に医学的に効果があること、やってはいけないこと【5月病に効く記事】 樺沢紫苑(かばさわ・しおん) 精神科医、作家。1965年、札幌生まれ。1991年、札幌医科大学医学部卒。2004年からシカゴのイリノイ大学に3年間留学。帰国後、樺沢心理学研究所を設立。「情報発信を通してメンタル疾患、自殺を予防する」をビジョンとし、YouTubeチャンネル「樺沢紫苑の樺チャンネル」やメルマガで累計50万人以上に精神医学や心理学、脳科学の知識・情報をわかりやすく伝える、「日本一アウトプットする精神科医」として活動している。最新刊は『精神科医が教える ストレスフリー超大全』(ダイヤモンド社)。シリーズ70万部の大ベストセラーとなった著書『学びを結果に変えるアウトプット大全』『学び効率が最大化するインプット大全』(サンクチュアリ出版)をはじめ、16万部『読んだら忘れない読書術』(サンマーク出版)、10万部『神・時間術』(大和書房)など、30冊以上の著書がある。 YouTube「精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル」)  』、「医者が下す診断にこだわる必要はなく「困っていることは何か」、それに「どう対応していくか」ということに注目する方が、症状は改善されやすくなるんです」、「発達障害というラベルを貼られると、全てを発達障害のせいにして思考が止まり、かえって自分の困り事に対する解像度が落ちてしまうんですよ。この気持ちは僕自身よくわかります。 「どうせ自分は障害者だから無理」「全部ダメだ。僕は動けない」、最悪の場合は「死ねばいいや」となる。でも、そういう人の相談にのって具体的な悩みを整理すると、真っ先にやるべきことは「コンビニに行って、遅れている光熱費の支払いをする」とかなんです。意外とひとつひとつの問題は小さいんですね。対処する範囲や事柄を明確にすると、死ぬほどのことではないとわかる」、確かにその通りなのだろう。 
・『「あたりまえ」がやれないあなたへ(みんながあたりまえにやれていることがうまくやれない。人生がまるでうまくいかない。僕は若い頃、漠然とそう感じていました。「まともな人」があたりまえとしてこなす日常的な物事は、どれもこれも僕にとってあまりに過酷なもののように思われました。 いつも部屋の中はめちゃくちゃでした。出かけようと思っても、アイロンのかかったシャツも清潔な靴下の一足もなく、かばんの中からは大事な書類がいつも消失しました。電気やガスはしばしば止まり、住民税の滞納金を何度も払いました。朝は起きられず、夜は眠れず、いつも何かに追い立てられているような焦燥感を感じていた気がします。 実際のところ、いつも何かに追い立てられていました。それは払い忘れたままずっとテーブルに放置された請求書や、クリーニングに出し忘れたスーツ、目を覚まして仕事に向かわなければいけない朝、税金や年金といった行政手続き、冷蔵庫の中で腐っていく食材、たまりにたまった洗濯物、そういったものでした。 かつて発達障害と診断されたとき、僕の生活におけるさまざまな問題が発生する理由について、深く納得できました。「なるほど、そういうことだったのか!」という感動を今でも覚えています。しかし、それがわかったところで「問題」は相変わらず存在し続けていました。今のところ、発達障害を「治す」のはあまり現実的ではありません。となれば、障害を抱えたまま人生をうまくやっていくためのノウハウをつくりだしていく以外に、結局のところ選べる道はないのです』、「障害を抱えたまま人生をうまくやっていくためのノウハウをつくりだしていく以外に、結局のところ選べる道はない」、なるほど。
・『サバイバルとは「よりラクな、より快適な、より優雅な」生活  本書は「サバイバルガイド」、生き延びるための本です。 しかし、木の皮をかじり泥水をすすり、塗炭の苦しみの中でかろうじて命をつなぐ状況を「サバイバル」と僕は呼びたくありません。サバイバルとはよりラクに、より快適に、より優雅に生きられる環境を自らつくり上げていくことであると、本書では定めています。 「食うや食わずで苦しんで書くより肉と肉汁のかかった芋を腹いっぱい食ったほうが、いいものが書けるに決まっているだろう」 チャールズ・ブコウスキーという作家がこんなことをいっていました(細かいところはうろ覚えですが、ニュアンスは合っているはずです)。本書のモットーは、この言葉に集約されます。 「きちんと生活をしよう」は「快適な生活をしよう」と同義でなければいけないと僕は思います。しかし、なぜか人は「不便で快適ではない生活」を志向してしまうところがあります。「自分はまともな生活ができていない」と感じている人ほど、まるで自分に快適な生活をする権利はないとでもいうようなある種の自罰性─贅沢は敵だ!─を持っているように僕は思えてならないのです。この本は、そういった方向を一切目指しません。ストイックさは、むしろ悪徳とさえ考えます。 人類が井戸を掘るのはなぜか。つまるところ、川まで水を汲みにいくのがめんどくさいからです。人類がカマドをつくるのはなぜか、ラクに炊事をしたいからですね。この「ラクに」というのは非常に重要な概念だといえます。具体的な工夫やノウハウで労力と時間を削減し、生活を快適にした分だけ、人類は発展してきたのです。僕らの人生も、同じです。 みんなでうまいこと生き延びて、幸せになりましょう。やっていきましょう』、「「ラクに」というのは非常に重要な概念」、その通りなのだろう。
・『「できない」のその先を書きました  障害を抱えて苦しんでる人に、何の具体性もなく「頑張れ」というのは、サバンナに放り出されたコアラに全力ダッシュでインパラを狩れって話ですよね。本書はそういう内容にならないよう心掛けました。意識の高い自己啓発書みたいに「インパラは首が弱点」とかは書いてないので安心してください。どの項目も必ず「あたりまえのことはできないのが前提」で、その先に何をすればいいかを書いています。さらに、本当に使ってもらえる本にするため、次の3つの工夫をしています。 【工夫①】「やる理由」が書いてある(僕も含め、発達障害傾向のある方は「とりあえずやって」といわれるのがとても苦手だと思います。僕自身、丸暗記がダメで、何事もメタ的に理解しないと、行動できません。それに、「とりあえずやって」のハックだけを読んで一度はわかった気になっても、自分で応用できません。やる理由、背景となる思想を知って、ぜひ自分なりに実践してみてください。) 【工夫②】「イラスト」でひと目でわかる(ハックの内容を感覚的につかめるよう、すべての項目にイラストをつけました。長い文章を読むのが苦手な方、お子さんと一緒に読む方にも少し助けになったらうれしいです。) 【工夫③】「具体的なグッズ」も紹介!(本の中に出てくる商品のうち、具体的に「これを買った方がいい」というものは、写真をつけて解説しています。さらに、巻末に「借金玉愛用品」として僕が使っているグッズ一覧と、商品名を全て掲載しました。「どれを買ったらいいかな」と悩んだときの参考にしてみてください。) 本書の主な内容(以下省略)』、なかなかよく出来た本のようだ。

次に、5月21日付けダイヤモンド・オンライン「対人トラブルを招く「大人の算数障害」、見分けるための4つの特徴とは」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/270685
・『他の勉強は普通にできるのに、計算や数学的な推論を行うのがめっきり苦手。そんな人はもしかしたら、現在国内で40~50人に1人程度の割合で存在するとされる「算数障害」なのかもしれない。発達障害心理学を専門とする筑波大学教授の熊谷恵子氏にその特徴と向き合い方について聞いた』、「算数障害」まであるとは初めて知った。これも「発達障害」の1つなのだろうか。
・『算数障害の人数は全国で推定約300万人か  学習障害を抱えている人は、全体的な知的水準は低くないにもかかわらず、特定のスキルを学んだり、遂行したりすることに著しい困難が生じることで知られている。算数障害もその一種だ。 脳機能の先天的な問題により、「計算する・推論する」能力が突出して低く、基本的な四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)を理解するのも困難だとされている。 2012年に行われた文部科学省の調査では、小中学生では2.3%ほど存在するとされる。基本的には生まれながらにしてその状態にあるので国民全体に拡大して推定すると、その数約300万人。義務教育課程で発見されるケースがほとんどだが、同じ学習障害であっても、文字の読み書きの正確性や流ちょう性に問題が生じる「読み書き障害」に比べ、自覚を持たないまま大人になる人は多いのではないか。 「算数が苦手な人」と「算数障害を抱えている人」の違いはどこにあるのだろうか。熊谷氏に、算数障害の特徴を挙げながら解説をしてもらった。 「算数障害には、数処理、数概念、計算、文章題いう4つの下位分類があり、障害を抱えているか否かを見極めるためには、それぞれの特徴を見ていく必要があります」 4つの下位分類の内、聞きなれないのが数処理と数概念だろう。 まず、数処理に障害を抱えている人の特徴とはどういうものか。 「数処理に問題がある場合、文字記号である数字と音声記号である数詞をうまく結びつけられず、例えば、『数字の“さんびゃくごじゅうよん”を書いて』と指示をしても『30054』と書いてしまったり、『1001』を『ひゃくいち』と読んだりといった例が見受けられます」 では数概念に障害を抱えている人の特徴とはどういうものか。 「数概念は順番を表す『序数性』が理解できないケースと、量に関わる『基数性』の理解に困難を示すケースに分けることができます。例えば、100ページの本を渡されて『53ページ目を開いて』と指示された場合、通常の人はまず全体の半分くらいに目星をつけて開くことが自然にできますが、『基数性』がわからない人は初めや終わりからページをめくっていき、番号を目でゆっくり追いながらでないと探り当てることができません。数の大まかな量が理解できないために、順番をたどっていくことに頼っているからです。また、序数性が理解できない場合には、18はだいたい20、289はだいたい300などと量的に大まかにはわかるのですが、279と297、11025と11250などはどっちらが先にでてくる数かの順番を間違ってしまうこともあります」』、確かに「『基数性』がわからない人」は大変で、周囲は何と要領が悪い馬鹿としか見ないだろう。
・『算数障害が原因で対人トラブルを抱える可能性も  熊谷氏によると、大人になるまで算数障害であることに気付かない人の多くは、数概念における「基数性」や、計算と文章題の理解に問題を抱えているケースがほとんどだという。 「『基数性』の理解が困難な人の場合、計算の操作自体は問題なくできるのですが、『3は1の3倍である』といった数の量的な性質が掴めません。例えば“30分”がどのくらいの時間なのかをイメージすることが難しいんです。このタイプは量に関わる把握が他の人と著しくズレたりするため、それが原因で対人トラブルを抱えるケースも見られます」 「また計算は、暗算と筆算に分けて考えます。通常の人は「1+4=5」といったレベルの簡単な数式であれば、かなり早い段階で数的事実として記憶してしまい、単純な加減算なら1秒程度で暗算することができます。しかし計算に障害を抱えている人は、数的事実が何歳になっても記憶に定着せず、どんな簡単な計算でも解くのに時間がかかってしまう。筆算の方では、機械的な計算の手続きがうまくこなせないために正答がでないことがあります。しかし、これらは電卓があれば日常生活に支障をきたすことがほとんどないため、算数障害として意識されにくいでしょう」 熊谷氏によると、文章題において、立式ができなくても、だいたいの答えが出せるタイプと、立式はできるが、答えがとんでもない数になっても気づかないというような2つのタイプがあるという。推論を苦手とする人において、間違え方にこのような傾向が見られる場合、算数障害を疑ってもいいかもしれない』、なるほど。
・『努力不足のレッテルで苦しむ人も多い  脳機能、特に認知能力のアンバランスに問題があるとされる算数障害。残念ながら算数には、様々な脳の部位が関係するため詳しい部位はわかっていない。社会における認知度も低いため、算数障害を抱えている人の中には、周囲から「できないのは勉強する努力が足りなかったからだ」と決めつけられて苦しむ者も多い。 「算数障害の問題は小学生の児童期には顕著になりますが、算数というのは、テストで『できるか、できないか』、『○か×か』という2択しかないために、それに×ばかりついてしまうこと、計算などができないことは自尊感情に強い影響を与えることが指摘されています。先天的な理由によって計算ができないのにもかかわらず、周囲か」をら努力不足のレッテルを貼られることで自信を失い、思春期や青年期には引きこもりや不登校などの『二次障害』に陥ってしまう危険性がある。それを防ぐためには、算数障害への世間的な理解が深まることに加え、当事者が算数障害であることを認識した上で、自分を決してダメな人間だと思わず、自分の得意な能力を生かしていくような発想に切り替えるしかありません。苦手なことを突き詰めすぎない。これが算数障害と向き合う上で大切なポイントなんです。また、最近では、障害のための合理的配慮がされる時代になってきました。それらもうまく活用するとよいと思います」 ここで説明した算数障害の特徴にピタリと当てはまる人は、苦手な計算の習得に躍起になるのではなく、得意なことでカバーしていく方向に思考をシフトしてみるといいかもしれない』、「算数障害」を抱えた故に不登校になった生徒もかなりいる筈だ。親や先生たちの理解が進み、つまはじきされないようになってほしいものだ。
タグ:発達障害 (その2)(精神科医が語る「発達障害に医学的に効果があること やってはいけないこと【5月病に効く記事】、対人トラブルを招く「大人の算数障害」 見分けるための4つの特徴とは) ダイヤモンド・オンライン 借金玉 樺沢紫苑 「精神科医が語る「発達障害に医学的に効果があること、やってはいけないこと【5月病に効く記事】」 『ストレスフリー超大全』の著者で精神科医の樺沢紫苑 借金玉さんの著書『発達障害サバイバルガイド』 「発達障害は今ブームになっていて、僕ら医師の間では「メンタル・バブル」とも言われています」、「ブーム」にまでなっているとは初めて知った。 「発達障害は根本的に治るものではありません。だから、医者が一生懸命診察して厳密に診断を下したところで、結局はこの借金玉さんの本に書かれているような“TO DO”(すべきこと)を実践し、症状を改善するのが一番幸せな道です」、なるほど。 「借金玉」氏は、「早稲田大学に入学。卒業後、大手金融機関に就職するが、何ひとつ仕事ができず2年で退職。その後、かき集めた出資金を元手に一発逆転を狙って飲食業界で起業・・・一時は従業員が10人ほどまで拡大し波に乗るも、いろいろなつらいことがあって事業破綻」、こんなケースもあるとは驚かされた 「医者が下す診断にこだわる必要はなく「困っていることは何か」、それに「どう対応していくか」ということに注目する方が、症状は改善されやすくなるんです」、 「発達障害というラベルを貼られると、全てを発達障害のせいにして思考が止まり、かえって自分の困り事に対する解像度が落ちてしまうんですよ。この気持ちは僕自身よくわかります。 「どうせ自分は障害者だから無理」「全部ダメだ。僕は動けない」、最悪の場合は「死ねばいいや」となる。でも、そういう人の相談にのって具体的な悩みを整理すると、真っ先にやるべきことは「コンビニに行って、遅れている光熱費の支払いをする」とかなんです。意外とひとつひとつの問題は小さいんですね。対処する範囲や事柄を明確にすると、死ぬほどのことではない 「障害を抱えたまま人生をうまくやっていくためのノウハウをつくりだしていく以外に、結局のところ選べる道はない」、なるほど 「「ラクに」というのは非常に重要な概念」、その通りなのだろう。 【工夫①】「やる理由」が書いてある 【工夫②】「イラスト」でひと目でわかる 【工夫③】「具体的なグッズ」も紹介! なかなかよく出来た本のようだ 「対人トラブルを招く「大人の算数障害」、見分けるための4つの特徴とは」 「算数障害」まであるとは初めて知った。これも「発達障害」の1つなのだろうか。 算数障害の人数は全国で推定約300万人か 脳機能の先天的な問題により、「計算する・推論する」能力が突出して低く、基本的な四則演算(足し算・引き算・掛け算・割り算)を理解するのも困難 小中学生では2.3%ほど存在 確かに「『基数性』がわからない人」は大変で、周囲は何と要領が悪い馬鹿としか見ないだろう。 、文章題において、立式ができなくても、だいたいの答えが出せるタイプと、立式はできるが、答えがとんでもない数になっても気づかないというような2つのタイプがあるという。推論を苦手とする人において、間違え方にこのような傾向が見られる場合、算数障害を疑ってもいいかもしれない 「算数障害」を抱えた故に不登校になった生徒もかなりいる筈だ。親や先生たちの理解が進み、つまはじきされないようになってほしいものだ
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感