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子育て(その5)(「親の愛情不足」感じる子に見えがちな3つの特徴 親は子にかける言葉を選び、頼み聞くのがベスト、「日本の子どもが幸せそうじゃない」問題を直視せよ 自殺・不登校・いじめ過去最多、子どもが否定されたと感じる「一発アウト」の言葉 「聞いてあげている」つもりでも口を挟んでいる) [生活]

子育てについては、2021年10月3日に取上げた。久しぶりの今日は、(その5)(「親の愛情不足」感じる子に見えがちな3つの特徴 親は子にかける言葉を選び、頼み聞くのがベスト、「日本の子どもが幸せそうじゃない」問題を直視せよ 自殺・不登校・いじめ過去最多、子どもが否定されたと感じる「一発アウト」の言葉 「聞いてあげている」つもりでも口を挟んでいる)である。

先ずは、昨年5月5日付け東洋経済オンラインが掲載した思春期の子育てアドバイザーの道山 ケイ氏による「「親の愛情不足」感じる子に見えがちな3つの特徴 親は子にかける言葉を選び、頼み聞くのがベスト」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/584832
・『「最近親に反抗するようになって、言うことを聞かない」「友達とのケンカをきっかけに、長い間学校に行けなくなってしまった」「まったく勉強せず、部屋に引きこもって1日中ゲームをしている」 こんな悩みをお待ちの親御さんはいらっしゃいませんか? 原因は、子どもによって異なります。たまたま購入したゲームにハマってしまい、ゲーム依存になることもあるからです。ただ、「愛情不足」が原因で上記のトラブルが起きているという場合も多いようです。『ウチの子、最近、思春期みたいなんですが親子でイライラせずに乗り切る方法、教えてください!』の著者、道山ケイ氏が解説します』、興味深そうだ。
・『子どもは「自分が親から愛されているか」に敏感  未成年の子どもは、1人で生きていけません。親の支援があってこそ、生活したり、自分のやりたいことをしたりすることができます。そのため、子どもは「自分が親から愛されているか」について、非常に敏感です。 「自分は親から愛されていない」と感じると、「愛情不足」と呼ばれる状態になります。すると、様々なトラブルに発展することが多いです。私がこれまでに1万組以上の親子の子育てをサポートしてわかった「愛情不足の子どもの特徴」を紹介します。それは、 ① 甘えの増加 ② わがままへの発展 ③気力の低下 の3つです。 ① 甘えの増加:親に甘える頻度が増える 「お母さん、冷蔵庫に入っている飲み物とって」 「週末に服買いにつれてって」 「お腹すいたからご飯作って」 子どもなら、誰でも親にするお願いです。1日1~2回くらいなら、まったく問題ないでしょう。ただ、親への要求が極端に増えてきたら、愛情不足になりかけているかもしれません。 ・今までは「飲み物とって」だけだったのが、「リモコンとって」「お菓子もとって」と言う。 ・先週買い物に連れてったばかりなのに「まだ足りない、もっと買いたい」「今週も来週も連れてって」と言う。 ・断ると、かんしゃくを起こしたり暴れたりする。 こういった場合、注意しましょう。なぜなら、子どもは親にお願いを聞いてもらうことで、無意識に愛情を確かめているからです。 前述したように、愛情不足とは「自分は親から愛されていないかも?」と不安になっている状態です。そのため、自分の要求を聞いてもらえるかを確かめるために、甘える頻度が増えています』、「今までは「飲み物とって」だけだったのが、「リモコンとって」「お菓子もとって」と言う」、僕だったら、「甘ったれるな」と叱り飛ばして、子供との溝を深めていたところだ。
・『わざと手のかかる行動を取る点にも注意  ② わがままへの発展:愛情を確かめるために、わざと手のかかる行動をする 甘える頻度が増えたとき、親ができる限り要求を聞いてあげれば、子どもはまた元の状態(愛情不足ではない状態)に戻ります。しかし、仕事や家事の忙しさから、なかなか聞いてあげられないと、さらに状況が悪化します。すると子どもは、理不尽な要求(わがまま)をするようになります。 親が仕事で忙しいのに「今日仕事休んで、買い物に連れてって」と言ったり、無理だとわかっているのに「50万円のゲーミングパソコンを買って」「ブランドのバッグ買って」と言ったりします。子どもの気質によっては、「買い物連れていけ」「バッグ買ってこい」などと言葉遣いが乱暴になることもあるでしょう。 この場合、さすがに子どもも「この要求を聞くのは難しい」とわかっています。ただ「こんなわがままを言う私でも、親は愛してくれるかな?」と試す感覚や、要求を聞いてもらえないイライラから言っているのです。家だけではなく、学校でもわざと先生に迷惑をかけているかもしれません。 ③ 気力の低下:朝起きられなくなったり、自分の未来に希望を持てなくなったりする 子どもの気質によっては、わがままではなく、気力が低下することもあります。「どれだけお願いしても、うちの親はどうせ聞いてくれない」「私は誰からも愛されていない」と感じるため、自分の未来に希望を持てなくなるからです。すると生きることに無気力になって、朝起きられなくなったり、学校に行けなくなったりします。 中学生の場合「高校はどこに行く?」と聞くと「知らん」「どうせ受からないから受験しない」と言うこともあるでしょう。自分の人生に投げやりになっていたら、注意が必要です。) 愛情不足が続くと、人間関係に悩みやすくなります。なぜなら、次の2つの二次障害が起こるからです。 (1)人を信じられなくなる(親からの愛情を感じられないと、親のことを信頼できなくなります。いちばん身近な自分の親でさえ信頼できないのに、学校の先生や友達などの他人を信じることは難しいでしょう。すると、深い人間関係を築くことも難しくなります。 (2)自分を信じられなくなる(親から愛されてないと感じると、自分は価値のない人間だと思ってしまいます。つまり、自分に自信を持てなくなるのです。すると、クラスメイトに話しかける勇気がなくなります。「どうせ無視される」「友達になってくれるわけがない」と無意識に思ってしまうからです。友達がなかなかできず、悩むこともあるでしょう。 ほとんどの子は、友達に会うために学校に行っています。友達関係がうまくいかなくなれば、学校も楽しくないと感じます。それがきっかけで、不登校になることもあるのです』、「ほとんどの子は、友達に会うために学校に行っています。友達関係がうまくいかなくなれば、学校も楽しくないと感じます。それがきっかけで、不登校になることもあるのです」、「愛情不足が続くと」「次の2つの二次障害が起こる」「1)人を信じられなくなる」、「(2)自分を信じられなくなる」、「愛情不足」にそんな副作用があるとは初めて知った。
・『親が悪いのでなく、たまたま上手く伝わらなかっただけ  子どもが愛情不足と聞くと、なんだか子育てに失敗したように感じるかもしれません。しかし、親だけが悪いわけではありません。そもそも学校で「愛情の伝え方」とか「子育ての仕方」なんて学ばないからです。つまり、最初から上手くいく方がまれで、多くの方が手探り状態で始めています。もし今、お子さんが愛情不足かもしれないと思っても、自分を責める必要はありません。 では、どうしたら、愛情不足は解消するのでしょうか? ここからは私の経験を交えてお伝えします。ポイントは「子どもが求める愛情を的確に伝えていく」ことです。たとえば、お子さんはゲームが大好きだとしましょう。おそらく食事中も、常にゲームのことで頭がいっぱいです。ここで親が「宿題は、終わったの?」「夕食が終わったら、勉強しなさい」と言ったら子どもはどう思うでしょうか? ほとんどの子は「そんな話聞きたくない」と感じます。親としては「勉強を頑張って、将来幸せになってほしい」という想いから声をかけていても、子どもにとっては「愛情」ではなく「おせっかい」なのです。 では、どんな言葉をかけたら、子どもは喜ぶのか。たとえば、「最近、どんなゲームやってるの?」と言ったらどうでしょう。自分の好きなことに興味を示してくれているので、嫌な気持ちにはなりません。 「今日、学校はどうだった?」「先週行けなかった買い物、今週だったら行けそうだけどどう?」。こんな言葉も、言われて嫌な気持ちにはならないでしょう。 年齢や現在の親子関係によって、子どもがよろこぶ言葉は変わります。上記の言葉をかければ、100%うまくいくとは言えません。ただ、勉強や宿題の話をするよりも、上手くいく可能性は高いです』、「最近、どんなゲームやってるの?」、「今日、学校はどうだった?」「先週行けなかった買い物、今週だったら行けそうだけどどう?」、会話の口火を切る言葉としてはよさそうだ。
・『子どもが自ら勉強するように変化した親の体験談  また、子どもの頼みをできる限り聞いてあげることも大切です。山本よしみさん(仮名)は、もともとお子さんが愛情不足でした。朝起きられず学校に行けなくなったり、親を階段から突き落とそうとしたりする状況です。「気力の低下」と「わがままへの発展」が一緒に起こっていて、「高校には行かない」と言っていました。 そこで、子どもの要求をできる限り聞くようにしたのです。たとえば、「マック買ってきて」と頼まれたら、できる限り買いに行きました。子どもが言われて嫌がる「勉強しなさい」という言葉もやめたそうです。かわりに、子どもと共通の話題を作るために、YouTubeで子どもが好きな音楽を聞くようにしました。すると、愛情不足がどんどん解消されていったのです。 3カ月前は「高校にはいかない」と言っていたのが「偏差値70の高校に行きたい」と言い、自ら勉強するようになりました。学校にも通えるようになって、親子関係も劇的に良くなったのです。このように、 <1>子どもが嫌がる言葉をやめるor減らす <2>子どもが言われてうれしい言葉をかける <3>子どもの頼みをできる限り聞く をすれば、愛情不足は解消され、子育ては楽になります。ただし、法律やルールに違反すること、他人に迷惑をかけること、人を傷つけることなどの要求は聞いてはいけません。善悪の区別がつけられない人間になってしまうからです。また、こういった要求の多くは本心ではなく、親を試すために言っています。そこで、「ゲーミングパソコンが欲しいんだね。ただ、50万円は買えないよ」という感じで伝えましょう。 このように、子どもに的確に愛情を伝えることが、子育ての悩みを軽減させることの一助となります。子育ては愛情の伝え方が大きな要素を占めると言ってもいいでしょう。これは、幼少期の子どもでも思春期の子どもでも同じです。ただし、的確に愛情を伝える方法はたくさんあり、効果的な方法は1人ひとり異なります。 男女でも違いがあります。男の子は、好きな食事を作ると、愛情を感じやすいです。女の子は、一緒に時間を過ごすと愛情を感じやすいことがわかっています』、「親を階段から突き落とそうとしたりする状況」、とは極めて深刻な状況だ。「「気力の低下」と「わがままへの発展」が一緒に起こっていて、「高校には行かない」と言っていました。 そこで、子どもの要求をできる限り聞くようにしたのです」、「子どもが嫌がる言葉をやめるor減らす」、「子どもが言われてうれしい言葉をかける」、「子どもの頼みをできる限り聞く」をすれば、愛情不足は解消され、子育ては楽になります。ただし、法律やルールに違反すること、他人に迷惑をかけること、人を傷つけることなどの要求は聞いてはいけません」、「こういった要求の多くは本心ではなく、親を試すために言っています。そこで、「ゲーミングパソコンが欲しいんだね。ただ、50万円は買えないよ」という感じで伝えましょう。 このように、子どもに的確に愛情を伝えることが、子育ての悩みを軽減させることの一助となります」、現実には上手く行くことばかりでなく、失敗例もある筈だ。

次に、3月2日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したノンフィクションライターの窪田順生氏による「「日本の子どもが幸せそうじゃない」問題を直視せよ、自殺・不登校・いじめ過去最多」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/318667
・『「子どもが幸せじゃない日本」で育つとどんな思考になる  岸田政権が掲げる「異次元の少子化対策」の目玉のひとつ、「子ども予算倍増」が炎上している。何の予算を、いつまでに、何に対して「倍」に増やすのかがよくわからないとして野党から批判を浴びているのだ。 ただ、カネをいくらバラまこうとも少子化には歯止めがかからないだろう。日本人が子どもをつくりたくないと考える根本的な問題にまったく手がつけられていないからだ。 それは端的に言うと、「日本の子ども、まったく幸せそうじゃない」問題である。 3月1日、ツイッターで「過去最悪の512人」というワードがトレンド入りした。昨年、自殺した小中高校の児童・生徒が512人で過去最多になったというのだ。こういう話を聞くと脊髄反射で、「それはコロナが」と理屈を並べたくなる人たちもいるが、コロナ禍以前から日本は「子どもが生きる希望を失って自殺をする国」として知られていた。 ユニセフが20年に発表した「レポートカード16」では、日本の子どもの精神的幸福度は38カ国中ワースト2位だった。また、日本では15~39歳の各年代の死因の第1位が「自殺」である。人身売買や戦争のない先進国では、子どもが亡くなるのは事故や病気が多いが、日本では自ら死を選ぶ子どもが多い。しかし、G7でこういう異常な国は日本だけだ。 自殺までいかなくとも「心」が殺されている子どもも多い。文部科学省によれば、令和3年度で全国の小中高校などを対象にした「いじめ認知件数」は61万5351件。前年度に比べて9万件以上増えていて、これまた過去最多となっている。また、病気などを除いて30日以上登校しなかった小中学生も21年度に24万人を超えて、こちらも過去最多だ。 さて、そこでちょっと想像していただきたい。このように子どもがいじめられたり、不登校になったり、自殺をしてしまったり…というようなことが日常的に起きている国で、成長した若い男女が結婚をした時、「子どもが欲しい」という発想になるだろうか。 なるわけがない。どんなに苦労をして育てても不幸になることが見えている。そんなわかりきった「無理ゲー」に挑みたくないという若者はかなりいるはずだ。 実際、それがうかがえるような調査もある』、「昨年、自殺した小中高校の児童・生徒が512人で過去最多になった」、「ユニセフが20年に発表した「レポートカード16」では、日本の子どもの精神的幸福度は38カ国中ワースト2位だった。また、日本では15~39歳の各年代の死因の第1位が「自殺」である。人身売買や戦争のない先進国では、子どもが亡くなるのは事故や病気が多いが、日本では自ら死を選ぶ子どもが多い。しかし、G7でこういう異常な国は日本だけだ」、「令和3年度で全国の小中高校などを対象にした「いじめ認知件数」は61万5351件。前年度に比べて9万件以上増えていて、これまた過去最多」、「病気などを除いて30日以上登校しなかった小中学生も21年度に24万人を超えて、こちらも過去最多だ」、「このように子どもがいじめられたり、不登校になったり、自殺をしてしまったり…というようなことが日常的に起きている国で、成長した若い男女が結婚をした時、「子どもが欲しい」という発想になるだろうか。 なるわけがない。どんなに苦労をして育てても不幸になることが見えている。そんなわかりきった「無理ゲー」に挑みたくないという若者はかなりいるはずだ」、その通りだ。
・『お金の問題ではない?若い人が子どもはいらないと思う理由  BIGLOBE・・・が18~25歳の未婚男女500人に実施した「子育てに関するZ世代の意識調査」である。 それによれば、「子どもがほしくない」と回答したのは45.7%と半数近かった。ただ、それよりも注目すべきは、その理由として「お金の問題」と答えた人が17.7%にとどまったことだ。 つまり、政府が「産めよ増やせよ」と税金をバラまいたところで、少子化対策の効果としては限定的ということだ。 では、「お金の問題ではない」とする若い人たちは、なぜ子どもが欲しくないのか。 もっとも多いのは、「育てる自信がないから」(52.3%)である。これは言い換えれば、「子どもをつくっても幸せにする自信がない」ということでもある。先ほども触れたように、日本の子どもはちっとも幸せではないので当然、子どもを産んで育てることは「失敗」が見えている愚かな行為だととらえる人も出てくるのだ。 次いで多いのは、「子ども好きではない、苦手だから」(45.9%)、「自由がなくなる(自分の時間を制約されたくない)から」(36%)だった。これは完全に子どもを「お荷物」「厄介」扱いしている。このように考える人というのは、自身も親や周囲の大人から「お荷物」「厄介」だと思われていたケースが多いのではないか。「不幸な子ども」が大人になって、自分のような不幸な子どもをこれ以上、世に増やしたくないという思いで、「子ども嫌い」になっている可能性もある。 日本の少子化の背景に「日本の子どもが幸せではない」ということもかなり大きなウェイトを占めているかもしれないということを、この調査は示してくれている。 少子高齢化という問題は、かれこれ半世紀以上前からわかっていて警鐘が鳴らされてきた。政府も以前から少子化対策の予算を組んで、「子ども手当」のようなバラまきも行ってきた。しかし、まったく成果が出ていないのは、この問題の元凶が「カネ」だけではないからだ』、「少子高齢化という問題は、かれこれ半世紀以上前からわかっていて警鐘が鳴らされてきた。政府も以前から少子化対策の予算を組んで、「子ども手当」のようなバラまきも行ってきた。しかし、まったく成果が出ていないのは、この問題の元凶が「カネ」だけではないからだ」、その通りだ。
・『日本特有の“ハラスメント教育”が元凶?  では、なぜ日本の子どもは幸せそうじゃないのか。いろいろなご意見があるだろうが、個人的には、日本特有の“ハラスメント教育”が元凶だと考えている。 日本では「子どもを自由にのびのび、個性を尊重して育てる」ということを建前としてはよく言うが、本音ベースでは「そんな風に育てたらロクな大人にならないぞ」と言わんばかりに、自由も個性も否定しがちだ。 事実、物心ついた頃から家庭や学校で「ルールを守れ」ということを教え込み、「みんなのことを考えろ」と同調圧力を叩き込んでいる。そして、もし自分勝手な行動をしたり、集団の秩序を乱したりすると「痛み」でわからせるという大人もまだ存在している。殴ったり、蹴ったり、グラウンドを走らせたりという「折檻(せっかん)」が「愛のある体罰なのでセーフ」と奨励されてきた過去があるからだ。 そんな日本のハラスメント教育の象徴が、「制服」だ。 貧しい家庭でもありがたいとか、もっともらしい理由をつけているが、本質的なところでは、私服よりも没個性の制服の方が、親や教師という大人側が「管理がラク」というだけだ。制服は青春の象徴だ、みたいな話も大人のノスタルジーに過ぎず、「子どものため」を考えたルールではない。 また、授業以外でも徹底的に「個性」を殺して、集団への貢献を誓わせる。わかりやすいのが、運動会の集団体操や人間ピラミッドだ。あれに感動している保護者は、マスゲームで熱狂している北朝鮮の人民と自分たちが何も変わらないことに気づいていない。 世界的にも珍しい「ブラック部活」も同じだ。海外では、スポーツなどの課外活動は自分の意志でやりたい子どもだけが参加して、1年の中で活動する期間が決められている。日本のように、朝から晩まで週6日部活で、子どもが疲労でフラフラ…なんてバカな話は少ない。よく言われる「部活で苦しい経験をしたから今がある」という話も、大人たちが自分の受けたハラスメントを正当化しているだけだ。 しかも、ただスポーツをやるだけではなく、髪型がどうしたとか、声が小さいとか、礼儀作法やら精神論も叩き込まれる。これはあまり言われないが、軍隊的な集団教育だ』、「物心ついた頃から家庭や学校で「ルールを守れ」ということを教え込み、「みんなのことを考えろ」と同調圧力を叩き込んでいる。そして、もし自分勝手な行動をしたり、集団の秩序を乱したりすると「痛み」でわからせるという大人もまだ存在している」、「そんな日本のハラスメント教育の象徴が、「制服」だ。 貧しい家庭でもありがたいとか、もっともらしい理由をつけているが、本質的なところでは、私服よりも没個性の制服の方が、親や教師という大人側が「管理がラク」というだけだ」、「授業以外でも徹底的に「個性」を殺して、集団への貢献を誓わせる。わかりやすいのが、運動会の集団体操や人間ピラミッドだ。あれに感動している保護者は、マスゲームで熱狂している北朝鮮の人民と自分たちが何も変わらないことに気づいていない。 世界的にも珍しい「ブラック部活」も同じだ。海外では、スポーツなどの課外活動は自分の意志でやりたい子どもだけが参加して、1年の中で活動する期間が決められている。日本のように、朝から晩まで週6日部活で、子どもが疲労でフラフラ…なんてバカな話は少ない」、「しかも、ただスポーツをやるだけではなく、髪型がどうしたとか、声が小さいとか、礼儀作法やら精神論も叩き込まれる。これはあまり言われないが、軍隊的な集団教育だ」、その通りだ。
・『集団主義教育によって子どもたちが「日本人」になる  日本の部活が今のように、親や教師という大人が前のめりになって、体罰やシゴギで子どもが死んでいくようになったのは1960年代だ。 この時期に何があったのかというと、「集団主義教育」の復活だ。 戦前の子どものように規律正しい行動ができるようにしよう、ということで東大教授の宮坂哲文氏を中心として結成されたのが、「集団主義教育」の普及を目的とした「全国生活指導研究協議会」だ。これがあれよあれよと勢力を伸ばし、1963年には会員が2000人を突破した。 そしてこの年、GHQが軍隊っぽいとして禁止していた「気をつけ」と「休め」について、文部省によって設けられた集団行動指導の手引き指導委員会が「復活」を検討。その翌年には、「集団行動の統一スタイル」(読売新聞 1964年5月25日)として全国の小学校に普及する。 この時期から「部活」は「涙と根性」がつきものになって、ひねくれた子どもの性根を叩き直す教育的機能が期待されるようになる。つまり、血反吐を吐かせて、ボコボコに殴っても、勝利の喜びを経験させてやれば、自堕落な子どもたちにも、集団主義が身について立派な日本人になれるというわけだ。 こういう集団主義教育の極め付けが、「偏差値」だ。世界の大学は、高校の成績や論文などで総合評価式の審査を行っているが、日本はいまだに一斉学力テストなど、偏差値教育に固執している。そのため、子どもは幼い頃から、遊びの時間を削って、偏差値アップのための詰め込み教育を強いられる。成長するにつれ自由と個性をつぶされていくというのは、子どもにとってこれ以上の「ハラスメント」はない』、「東大教授の宮坂哲文氏を中心として結成されたのが、「集団主義教育」の普及を目的とした「全国生活指導研究協議会」だ。これがあれよあれよと勢力を伸ばし、1963年には会員が2000人を突破」、「GHQが軍隊っぽいとして禁止していた「気をつけ」と「休め」について、文部省によって設けられた集団行動指導の手引き指導委員会が「復活」を検討。その翌年には、「集団行動の統一スタイル」・・・として全国の小学校に普及する」、「集団主義教育」の出発点が理解できた。「世界の大学は、高校の成績や論文などで総合評価式の審査を行っているが、日本はいまだに一斉学力テストなど、偏差値教育に固執している。そのため、子どもは幼い頃から、遊びの時間を削って、偏差値アップのための詰め込み教育を強いられる。成長するにつれ自由と個性をつぶされていくというのは、子どもにとってこれ以上の「ハラスメント」はない」、「偏差値教育」も確かにハラスメント」だ。
・『日本では「自由に生きてはいけない」  さて、いろいろ並べたが、気になるのは、こういう日本独特のハラスメント教育を続けると、一体どういう人間に成長をするのかではないか。 その一端がわかるのが、平成30(2018)年度に実施された「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」だ。これは日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンという7カ国の満13歳から満29歳までの男女を対象に実施したインターネット調査である。 その中で、「他人に迷惑をかけなければ、何をしようと個人の自由だ」という質問に対して、「そう思う」と回答をしたのは、日本以外の国では7~8割いた。しかし、日本だけは42.2%しかいなかった。つまり、日本の若者は「他人に迷惑がかからなくても自由に生きてはいけない」と考えているのだ。 なぜ日本の若者だけがこんなにも「自分を殺す」という傾向があるのかというのは、国民性などというふわっとした言葉では片付けられない。やはり幼い頃からのハラスメント教育によって、大人たちから「いいか、子どもだからって調子に乗るなよ。みんなと同じが一番だから、自由勝手に生きようなんて大それたことをするな」と繰り返し叩き込まれているからではないのか。 いずれにせよ、日本の子どもたちが学校や家庭で、かなり生きづらい環境にいるということは、自殺、いじめ、不登校の多さからも明らかだ。 父親にボコボコに殴られた子どもを保護した後、「やっぱりパパと一緒が幸せだよね」なんて感じで地獄に送り返して死に至らしめるような児童虐待の事件が多いことからもわかるように、日本では欧米と違って、「子どもの人権」は尊重されていない。日本は「親権」が強いので、まだ未成年者は「親の付属物」のような扱いなのだ。 まずは諸外国のように、子どもを一人の人間として扱って、子どもの幸せを実現する。そういう当たり前のことができずに、「子どもを増やせ」もへったくれもないではないか』、「なぜ日本の若者だけがこんなにも「自分を殺す」という傾向があるのかというのは」、「幼い頃からのハラスメント教育によって、大人たちから「いいか、子どもだからって調子に乗るなよ。みんなと同じが一番だから、自由勝手に生きようなんて大それたことをするな」と繰り返し叩き込まれているからではないのか」、同感である。さらに、日本でベンチャーの起業が少ないのも「ハラスメント教育」の副作用なのかも知れない。

第三に、3月10日付け東洋経済オンラインが掲載した解剖学者の養老 孟司氏、医学博士・立命館大学産業社会学部・大学院人間科学研究科教授の 宮口 幸治氏による対談「子どもが否定されたと感じる「一発アウト」の言葉 「聞いてあげている」つもりでも口を挟んでいる」を紹介しよう。
・『医療少年院で少年の認知機能を向上させる取り組みを続けてきた宮口幸治氏が、解剖学者の養老孟司氏と、子どもの話の聞き方や、子どもを自分と向き合わせるための方法について語り合った。親がつい言ってしまう、NGの言葉についても取り上げる(本稿は、養老孟司『子どもが心配』の一部を再編集したものです)(Qは聞き手の質問)』、興味深そうだ。
・『つねに「子どもの目線」で接する  Q:子どもをよく観察して、問題行動の兆しがあったらそのことにきちんと気づくことはとても大切なのだと思いますが、子どもをどのように観察すればいいか、アドバイスをいただけますか? 宮口:子どもを観察するときはつねに子どもの目線に落として、何に困っているのかを見る、ということに尽きますね。〝子ども目線〟で何に困っているかを考えると、必要な支援が見えてきます。 Q:子どもの話を聞くときも〝子ども目線〟が必要ですか? 宮口:それもありますが、もっと大事なのは「子どもの話をちゃんと聞く」ことです。子どもに限らず誰が相手でも、みなさん、人の話ってあまり聞かないですよね。自分では聞いてあげているつもりでも、しょっちゅう口を挟むものです。特に子ども相手だと、話がなかなか進まなかったりするので、つい焦って、ろくすっぽ聞かずに遮ってしまいがちです。 そのうえ「ああ、そうだったの。でもあなたにも問題があるんじゃないの?」みたいなことを言ったら、一発アウトです。子どもは自分の話を否定されたことで、大人が思っている以上に傷つきます。最悪、非行の原因になることすら、ありうるのです。子どもにしてみれば、親や先生からコメントが欲しいわけではない。ただ話をちゃんと聞いて、自分のことを受け入れてもらいたい、それだけです。 ですから口を挟まないだけではなく、「ちゃんと聞いているよ」というサインは出さなくてはいけません。相槌を打ってあげたり、オウム返しにしてあげたり、「大変だったね。しんどかったね」と声をかけてあげたりするといいかと思います。 養老:心理学者の河合隼雄先生は「臨床心理士が患者さんの話を上手に引き出す秘訣は何ですか?」と問われると、「相槌の打ち方です」と答えていました。 宮口:深い、深いですね。相槌にもいろいろありますから、おざなりに相槌を打てば、「ああ、聞いてないな」とバレますよね。 養老:逆に相槌1つで、「あなたの話を聞いていますよ」「同意していますよ」「あなたを受け入れていますよ」というサインを送ることもできる。 宮口:そうなんです。子どもの目を見て、しっかり相槌を打ちながら、とにかく真摯に話を聞いてあげることが第一です。それで子どもが「お父さん、どう思う?」とか「先生、どうすればいいと思う?」などと相談を投げかけてきたら、そのとき初めて答えてあげればいいと思います。 子どもの話はまどろっこしく感じられるものなので、大人としてはどうしても口を挟みたくなるものです。難易度は高いとは思いますが、そこは子どもが自分の頭で一生懸命考えて話しているのだからと信頼して、つき合ってあげてほしいですね。子どもに「いま、どんな気持ち?」とダイレクトにたずねるのはお勧めしません』、「自分では聞いてあげているつもりでも、しょっちゅう口を挟むものです。特に子ども相手だと、話がなかなか進まなかったりするので、つい焦って、ろくすっぽ聞かずに遮ってしまいがちです。 そのうえ「ああ、そうだったの。でもあなたにも問題があるんじゃないの?」みたいなことを言ったら、一発アウトです。子どもは自分の話を否定されたことで、大人が思っている以上に傷つきます。最悪、非行の原因になることすら、ありうるのです」、「子どもの話はまどろっこしく感じられるものなので、大人としてはどうしても口を挟みたくなるものです。難易度は高いとは思いますが、そこは子どもが自分の頭で一生懸命考えて話しているのだからと信頼して、つき合ってあげてほしいですね」、なるほど。
・『感情のコントロールが下手な子を支援するには  Q:認知機能が弱い子どもは、感情をコントロールするのが難しくなりますね。親や教師はどのように支援すればよいでしょうか。 宮口:感情統制に問題のある子には、タイプが2つあります。1つは、自分の感情がコントロールできない。もう1つは、人の気持ちが理解できない。大人はまず、その子どもがどちらのタイプなのかを判断するところから始めるといいでしょう。 感情をコントロールすることを教えようと思った大人がやりがちなのは、「いま、どんな気持ち?」などと質問し、子ども自身に自分の気持ちを言わせることです。これは、やめたほうがいいですね。 逆の立場で考えると、よくわかります。事あるごとに「あなた、いま、どんな気持ちですか?」と聞かれたら、誰しも答えたくないですよね?失敗したり、間違ったことをしたりしたときなどはなおさら、自分の気持ちを言葉にするのはしんどいものです。そんなしんどいことを子どもにやらせても、ろくなことにはならない。 けれども、ほかの人を見て、「あの人はいま、どんな気持ちだと思う?」と尋ねると、意外と答えられるものです。ですから、まず「人の気持ちを言う」練習から始めるのがいいと思います。そこから「感情」というものに向き合うようになればいい。) この練習は、認知能力のレベルにかかわらず、感情のコントロールの苦手な人全般に応用できます。そもそも、感情のコントロールは大人にとっても容易なことではなく、賢い人のなかにも怒りっぽかったり、すぐに泣き出したり、機嫌が悪くなったりするなど、苦手な人はいくらでもいます』、「事あるごとに「あなた、いま、どんな気持ちですか?」と聞かれたら、誰しも答えたくないですよね?」、「けれども、ほかの人を見て、「あの人はいま、どんな気持ちだと思う?」と尋ねると、意外と答えられるものです。ですから、まず「人の気持ちを言う」練習から始めるのがいいと思います。そこから「感情」というものに向き合うようになればいい」、なるほど。
・『安楽死を幇助していた医者の「苦悩」  養老:私も若いころは感情のコントロールが苦手でした。人の感情がわからないこともありました。それではいけないと、大人になってから勉強したと言いますか、努めて相手の気持ちを考えるようにしたんです。 でもやりすぎたのか、逆に相手のことを過度に考えるようになってしまいました。それはそれで良くない。人間関係で一番重要と言ってもいい、相手とうまく距離を取ることができなかったのです。 私が臨床医になりそびれたのも、そこら辺に問題があったからかもしれません。本当は精神科に進みたかったんですが、患者さんと親しくなりすぎちゃう、なつかれちゃうところがあって、向いていないとあきらめました。 それに患者さんに感情移入しすぎると、死なれたときに大変につらい。苦しい。極端な話、自分が殺したような痛みすら覚えます。結局、解剖医になったので、私の診る人はすでに亡くなった方ばかり。そこからおつき合いが始まるわけで、相手が何も反応しない分、安心して向き合うことができたような気がします。 ところが、私は患者さんが自然死を迎えるだけでもつらいのに、世の中には安楽死の幇助をする医師もいます。私は長年、そうした医師はどんな気持ちで安楽死に向き合っているのか、疑問に思っていました。それでオランダで安楽死に取り組む医師の書いた本を読み、何度か対談もさせていただいたんです。でも10年後、オランダまで訪ねていったら、「もう安楽死の幇助はやっていない」と言っていました。 彼は自分が見送った患者さんのことを丁寧に記録するうちに、だんだんと記憶が重いものになり、耐えきれなくなったのでしょう。あくまでも「幇助」とはいえ、殺したことに対する罪悪感は拭えないですよ。 宮口:私は少年院で、殺人を犯した少年とも接していました。なかには「あいつが悪いんや。だから僕も刺したんや」と事の重大さをわかっていない少年もいましたが、でも軽度の知的障害とか境界域の子どもたちだったら、さすがにかなり反省しますね。) 宮口:さらに、子どもの精神面に関して言えば、少年院には妙にプライドが高い子とか、根拠なく自分に自信を持っている子、逆に極端に自分に自信のない子がよく見られます。これは適切な自己評価がなされていないことの裏返しとも言えます。そこを改善するにはやはり、「自分を知る」ことがポイントなのですが、それはとても難しいことです。 認知機能の弱い人だけではなく、大多数の人は本音を言えば、「素の自分なんか知りたくない。できれば目を背けていたい」のではないでしょうか。それはそうです、誰だって品行方正な人ばかりではないし、長所もあれば短所もある、人に知られたくないことだってあるでしょう。無意識的に自分から目を背け、そのために「自分のことを棚に上げて、人を悪く言う」ようなことも起こります。 でもそこに、「自分を知る」ヒントがあります。人のことをあれこれ評価するうちに、「あれ、自分はどうだろう。こんな人間かな」と気づいてくるのです。人のことを評価する力がつくにつれて、自然と自分自身のことを客観的に評価できるようになるのでしょう』、養老先生が「努めて相手の気持ちを考えるようにしたんです。 でもやりすぎたのか、逆に相手のことを過度に考えるようになってしまいました。それはそれで良くない。人間関係で一番重要と言ってもいい、相手とうまく距離を取ることができなかったのです。 私が臨床医になりそびれたのも、そこら辺に問題があったからかもしれません。本当は精神科に進みたかったんですが、患者さんと親しくなりすぎちゃう、なつかれちゃうところがあって、向いていないとあきらめました」、初めは「精神科に進みたかった」が、「患者さんと親しくなりすぎちゃう、なつかれちゃうところがあって、向いていないとあきらめました」、とは初めて知った。
・『相手の反応から「自分を知る」  また、自分が言ったこと、行ったことについて、相手がどんな反応を示すのかをフィードバックして、自分自身を知る、という方法もあります。たとえば相手から笑顔が返ってきたら「あ、好かれてるのかな」、逆にムッとして不機嫌なままだったら「嫌われたかな」と思う。そこから「自分には相手に好かれるこういうところがある。こういうところは嫌われる」と気づくようになります。 そうした〝フィードバック経験〟を重ねながら、相手との関係のなかで自分はどんな人間なのかがわかるようになります。無人島で一人暮らしをしていたら、自分がどういう人間なのかなんて、わかるわけありません。 ただ、「相手が笑っているのに、怒っていると思い込む」ようなことがあるなら、それはフィードバックが正しくできていないということ。認知機能の弱さが関連しています。自分を正しく知るためには、やはり認知機能が必要なのです。 少年院に来る子どものなかには、仲間のなかで下に見られて〝パシリ(使い走り)〟扱いされたり、いじめられたり、命じられて悪いことをやらされたりしていたために、たとえば「悪いことをすると、よくやったと悪友から褒められる」など、自己評価が歪められているケースが少なからず見られます。そうなってしまうと、自分を正しく知ることが非常に難しくなると言わざるをえません。) 宮口:では、どうすれば自分を正しく知る力を養うことができるのか。効果的なのはグループワークですね。数人のグループで互いを観察していると、だんだん自分がどんな人間であるかがわかってくる。そのプロセスを経験させることがポイントです。繰り返すうちに、自分のなかに「人を見て自分を知る」仕組みが構築されていくはずです』、「どうすれば自分を正しく知る力を養うことができるのか。効果的なのはグループワークですね。数人のグループで互いを観察していると、だんだん自分がどんな人間であるかがわかってくる。そのプロセスを経験させることがポイントです。繰り返すうちに、自分のなかに「人を見て自分を知る」仕組みが構築されていくはず」、なるほど。
・『明治以降「自分」という存在を考えるように  養老:たしかに自己評価というのは、非常に難しい。ロビンソン・クルーソーなら、自分はあってもなくてもいいけれど、社会では他人があるから自分もある。だから自己評価が必要になってくるのでしょう。 もっともこの間会った禅宗のお坊さんは、「仏教には、自分なんかありません」と言っていました。とはいえ「無我」というのは、「自分という実体はないけれど、関係のなかで認識できる」ことを意味しますから、「人を見て自分を知る」のは理にかなっていますね。 それにしても日本では、明治維新以後に急に自分という存在が表面に出てきた感があります。どうしてかな、と考えていて、これは一神教の世界の影響かもしれないと思い至りました。この世の終わりに神さまがすべての人を裁く「最後の審判」というのがあって、それゆえに生まれてから死ぬまでのすべての行動を背負っている「自分」が存在していなければならない。そうでないと、審判が受けられないからです。 生きている間はずっと、「自分とは何者であるか、何を考え、何をなすべきか」を考えざるをえないんですね。本当は、自分のことなんかあんまり考えないほうが、ハッピーでいられるような気もします。でも、宮口先生がおっしゃるように、罪を犯した場合は、つらくても自分と向き合わなければならない。 宮口:そうですね。罪を犯した、悪いことをした「自分」は、こういう悪いところのある人間なんだと向き合ってもらわなくてはいけないと思っています。そうしなければ、更生しようという動機付けが生まれません。 養老:旧来の日本の共同体では、共同体のメンバーがある程度自分をなくして世間のルールに従っていました。非行少年が反省をしづらいのも、日本人は「自分」という存在が中途半端にしか確立されていないからかもしれません』、「日本では、明治維新以後に急に自分という存在が表面に出てきた感があります。どうしてかな、と考えていて、これは一神教の世界の影響かもしれないと思い至りました。この世の終わりに神さまがすべての人を裁く「最後の審判」というのがあって、それゆえに生まれてから死ぬまでのすべての行動を背負っている「自分」が存在していなければならない。そうでないと、審判が受けられないからです」、「罪を犯した、悪いことをした「自分」は、こういう悪いところのある人間なんだと向き合ってもらわなくてはいけないと思っています。そうしなければ、更生しようという動機付けが生まれません」、「旧来の日本の共同体では、共同体のメンバーがある程度自分をなくして世間のルールに従っていました。非行少年が反省をしづらいのも、日本人は「自分」という存在が中途半端にしか確立されていないからかもしれません」、確かにその通りだ。
タグ:子育て (その5)(「親の愛情不足」感じる子に見えがちな3つの特徴 親は子にかける言葉を選び、頼み聞くのがベスト、「日本の子どもが幸せそうじゃない」問題を直視せよ 自殺・不登校・いじめ過去最多、子どもが否定されたと感じる「一発アウト」の言葉 「聞いてあげている」つもりでも口を挟んでいる) 東洋経済オンライン 道山 ケイ氏による「「親の愛情不足」感じる子に見えがちな3つの特徴 親は子にかける言葉を選び、頼み聞くのがベスト」 『ウチの子、最近、思春期みたいなんですが親子でイライラせずに乗り切る方法、教えてください!』の著者、道山ケイ氏が解説 「今までは「飲み物とって」だけだったのが、「リモコンとって」「お菓子もとって」と言う」、僕だったら、「甘ったれるな」と叱り飛ばして、子供との溝を深めていたところだ。 「ほとんどの子は、友達に会うために学校に行っています。友達関係がうまくいかなくなれば、学校も楽しくないと感じます。それがきっかけで、不登校になることもあるのです」、「愛情不足が続くと」「次の2つの二次障害が起こる」「1)人を信じられなくなる」、「(2)自分を信じられなくなる」、「愛情不足」にそんな副作用があるとは初めて知った。 「最近、どんなゲームやってるの?」、「今日、学校はどうだった?」「先週行けなかった買い物、今週だったら行けそうだけどどう?」、会話の口火を切る言葉としてはよさそうだ。 「親を階段から突き落とそうとしたりする状況」、とは極めて深刻な状況だ。「「気力の低下」と「わがままへの発展」が一緒に起こっていて、「高校には行かない」と言っていました。 そこで、子どもの要求をできる限り聞くようにしたのです」、「子どもが嫌がる言葉をやめるor減らす」、「子どもが言われてうれしい言葉をかける」、「子どもの頼みをできる限り聞く」をすれば、愛情不足は解消され、子育ては楽になります。 ただし、法律やルールに違反すること、他人に迷惑をかけること、人を傷つけることなどの要求は聞いてはいけません」、「こういった要求の多くは本心ではなく、親を試すために言っています。そこで、「ゲーミングパソコンが欲しいんだね。ただ、50万円は買えないよ」という感じで伝えましょう。 このように、子どもに的確に愛情を伝えることが、子育ての悩みを軽減させることの一助となります」、現実には上手く行くことばかりでなく、失敗例もある筈だ。 ダイヤモンド・オンライン 窪田順生氏による「「日本の子どもが幸せそうじゃない」問題を直視せよ、自殺・不登校・いじめ過去最多」 「昨年、自殺した小中高校の児童・生徒が512人で過去最多になった」、「ユニセフが20年に発表した「レポートカード16」では、日本の子どもの精神的幸福度は38カ国中ワースト2位だった。また、日本では15~39歳の各年代の死因の第1位が「自殺」である。人身売買や戦争のない先進国では、子どもが亡くなるのは事故や病気が多いが、日本では自ら死を選ぶ子どもが多い。しかし、G7でこういう異常な国は日本だけだ」、 「令和3年度で全国の小中高校などを対象にした「いじめ認知件数」は61万5351件。前年度に比べて9万件以上増えていて、これまた過去最多」、「病気などを除いて30日以上登校しなかった小中学生も21年度に24万人を超えて、こちらも過去最多だ」、「このように子どもがいじめられたり、不登校になったり、自殺をしてしまったり…というようなことが日常的に起きている国で、成長した若い男女が結婚をした時、「子どもが欲しい」という発想になるだろうか。 なるわけがない。 どんなに苦労をして育てても不幸になることが見えている。そんなわかりきった「無理ゲー」に挑みたくないという若者はかなりいるはずだ」、その通りだ。 「少子高齢化という問題は、かれこれ半世紀以上前からわかっていて警鐘が鳴らされてきた。政府も以前から少子化対策の予算を組んで、「子ども手当」のようなバラまきも行ってきた。しかし、まったく成果が出ていないのは、この問題の元凶が「カネ」だけではないからだ」、その通りだ。 「物心ついた頃から家庭や学校で「ルールを守れ」ということを教え込み、「みんなのことを考えろ」と同調圧力を叩き込んでいる。そして、もし自分勝手な行動をしたり、集団の秩序を乱したりすると「痛み」でわからせるという大人もまだ存在している」、「そんな日本のハラスメント教育の象徴が、「制服」だ。 貧しい家庭でもありがたいとか、もっともらしい理由をつけているが、本質的なところでは、私服よりも没個性の制服の方が、親や教師という大人側が「管理がラク」というだけだ」、「授業以外でも徹底的に「個性」を殺して、集団への貢献を誓わせる。わかりやすいのが、運動会の集団体操や人間ピラミッドだ。あれに感動している保護者は、マスゲームで熱狂している北朝鮮の人民と自分たちが何も変わらないことに気づいていない。 世界的にも珍しい「ブラック部活」も同じだ。海外では、スポーツなどの課外活動は自分の意志でやりたい子どもだけが参加して、1年の中で活動する期間が決められている。日本のように、朝から晩まで週6日部活で、子どもが疲労でフラフラ…なんてバカな話は少ない」、「しかも、ただスポーツをやるだけではなく、髪型がどうしたとか、声が小さいとか、礼儀作法やら精神論も叩き込まれる。これはあまり言われないが、軍隊的な集団教育だ」、その通りだ。 「東大教授の宮坂哲文氏を中心として結成されたのが、「集団主義教育」の普及を目的とした「全国生活指導研究協議会」だ。これがあれよあれよと勢力を伸ばし、1963年には会員が2000人を突破」、「GHQが軍隊っぽいとして禁止していた「気をつけ」と「休め」について、文部省によって設けられた集団行動指導の手引き指導委員会が「復活」を検討。その翌年には、「集団行動の統一スタイル」・・・として全国の小学校に普及する」、「集団主義教育」の出発点が理解できた。 「世界の大学は、高校の成績や論文などで総合評価式の審査を行っているが、日本はいまだに一斉学力テストなど、偏差値教育に固執している。そのため、子どもは幼い頃から、遊びの時間を削って、偏差値アップのための詰め込み教育を強いられる。成長するにつれ自由と個性をつぶされていくというのは、子どもにとってこれ以上の「ハラスメント」はない」、「偏差値教育」も確かにハラスメント」だ。 「なぜ日本の若者だけがこんなにも「自分を殺す」という傾向があるのかというのは」、「幼い頃からのハラスメント教育によって、大人たちから「いいか、子どもだからって調子に乗るなよ。みんなと同じが一番だから、自由勝手に生きようなんて大それたことをするな」と繰り返し叩き込まれているからではないのか」、同感である。さらに、日本でベンチャーの起業が少ないのも「ハラスメント教育」の副作用なのかも知れない。 養老 孟司氏 宮口 幸治氏による対談「子どもが否定されたと感じる「一発アウト」の言葉 「聞いてあげている」つもりでも口を挟んでいる」 養老孟司『子どもが心配』 「自分では聞いてあげているつもりでも、しょっちゅう口を挟むものです。特に子ども相手だと、話がなかなか進まなかったりするので、つい焦って、ろくすっぽ聞かずに遮ってしまいがちです。 そのうえ「ああ、そうだったの。でもあなたにも問題があるんじゃないの?」みたいなことを言ったら、一発アウトです。 子どもは自分の話を否定されたことで、大人が思っている以上に傷つきます。最悪、非行の原因になることすら、ありうるのです」、「子どもの話はまどろっこしく感じられるものなので、大人としてはどうしても口を挟みたくなるものです。難易度は高いとは思いますが、そこは子どもが自分の頭で一生懸命考えて話しているのだからと信頼して、つき合ってあげてほしいですね」、なるほど。 「事あるごとに「あなた、いま、どんな気持ちですか?」と聞かれたら、誰しも答えたくないですよね?」、「けれども、ほかの人を見て、「あの人はいま、どんな気持ちだと思う?」と尋ねると、意外と答えられるものです。ですから、まず「人の気持ちを言う」練習から始めるのがいいと思います。そこから「感情」というものに向き合うようになればいい」、なるほど。 養老先生が「努めて相手の気持ちを考えるようにしたんです。 でもやりすぎたのか、逆に相手のことを過度に考えるようになってしまいました。それはそれで良くない。人間関係で一番重要と言ってもいい、相手とうまく距離を取ることができなかったのです。 私が臨床医になりそびれたのも、そこら辺に問題があったからかもしれません。本当は精神科に進みたかったんですが、患者さんと親しくなりすぎちゃう、なつかれちゃうところがあって、向いていないとあきらめました」、 初めは「精神科に進みたかった」が、「患者さんと親しくなりすぎちゃう、なつかれちゃうところがあって、向いていないとあきらめました」、とは初めて知った。 「どうすれば自分を正しく知る力を養うことができるのか。効果的なのはグループワークですね。数人のグループで互いを観察していると、だんだん自分がどんな人間であるかがわかってくる。そのプロセスを経験させることがポイントです。繰り返すうちに、自分のなかに「人を見て自分を知る」仕組みが構築されていくはず」、なるほど。 「日本では、明治維新以後に急に自分という存在が表面に出てきた感があります。どうしてかな、と考えていて、これは一神教の世界の影響かもしれないと思い至りました。この世の終わりに神さまがすべての人を裁く「最後の審判」というのがあって、それゆえに生まれてから死ぬまでのすべての行動を背負っている「自分」が存在していなければならない。そうでないと、審判が受けられないからです」、 「罪を犯した、悪いことをした「自分」は、こういう悪いところのある人間なんだと向き合ってもらわなくてはいけないと思っています。そうしなければ、更生しようという動機付けが生まれません」、「旧来の日本の共同体では、共同体のメンバーがある程度自分をなくして世間のルールに従っていました。非行少年が反省をしづらいのも、日本人は「自分」という存在が中途半端にしか確立されていないからかもしれません」、確かにその通りだ。
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