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日本郵政(その16)(「後ろ盾は菅首相」不祥事続きだった日本郵政の反転攻勢に銀行業界が怯える理由 規制緩和を狙う「自社株買い」の奇策、日本郵政の労働組合が抱く強烈な危機感の裏側 JP労組が会社に異例申し入れ、幹部2名を直撃、デタラメ契約から3年 訪れた2人の釈明とは 日本郵便、お粗末な「お詫び行脚」の一部始終) [国内政治]

日本郵政については、昨年11月30日に取上げた。今日は、(その16)(「後ろ盾は菅首相」不祥事続きだった日本郵政の反転攻勢に銀行業界が怯える理由 規制緩和を狙う「自社株買い」の奇策、日本郵政の労働組合が抱く強烈な危機感の裏側 JP労組が会社に異例申し入れ、幹部2名を直撃、デタラメ契約から3年 訪れた2人の釈明とは 日本郵便、お粗末な「お詫び行脚」の一部始終)である。

先ずは、本年1月29日付けPRESIDENT Onlineが掲載した経済ジャーナリストの森岡 英樹氏による「「後ろ盾は菅首相」不祥事続きだった日本郵政の反転攻勢に銀行業界が怯える理由 規制緩和を狙う「自社株買い」の奇策」を紹介しよう。
・『「そもそも日本郵政社長に増田氏を充てたのも菅人事だ」  かんぽ生命の保険商品不適切販売による業務停止命令、ゆうちょ銀行による電子決済サービスの不正被害と相次ぐ不祥事で揺れた日本郵政グループが、じわり「攻めの経営」に転じ始めた。 背中を押したのは増田寛也社長と親密な関係にある菅義偉氏の首相就任だ。 「小池百合子氏に敗れたものの2016年夏の東京都知事選に増田氏を担ぎ出したのは菅氏だし、ともに第一次安倍政権時に総務相を務めた。菅氏が官房長官時代に打ち出した地方創生の生みの親の一人が増田氏と、その関係は深い。そもそも日本郵政社長に増田氏を充てたのも菅人事だ」(永田町関係者) その菅氏の首相就任を待っていたように、かんぽ生命保険は10月5日に営業自粛を解除し、直後の記者会見で増田社長は「うみは今年中に出し切り、次の経営計画に臨みたい」と抱負を語った。数字的な裏付けを伴う詳細な次期中期経営計画は5月に発表される予定だが、期間は従来の3年から5年に延長し、より中長期的な視野に立った成長戦略を打ち出す方針だ』、「菅義偉首相」と「増田氏」の「関係は深い」ようなので、要警戒だ。
・『2万4336局を誇るリアルネットワークとデジタル技術の融合  次期中計の基本的な考え方では、デジタル技術を使った郵便局の新サービスの創出や不動産事業の強化、地方銀行や自治体からの事務受託などが軸になる見通しである。 デジタル技術の活用では、2万4336局(2020年12月31日現在。閉鎖中の505局を含む)を誇るリアルネットワークとデジタル技術の融合を図るほか、郵便や物流のデータをベースにした「プラットフォーム構築を目指す」(増田社長)という。 この脈絡にあるのが日本郵便と楽天の物流分野での提携であろう。電子商取引(EC)サイト「楽天市場」の受注データなどを日本郵便と共有。受注からすぐにトラックや人員を手配できる新しい物流プラットフォームの構築を目指す。 この提携に関連して増田社長は「(楽天の)携帯電話の契約拡大(の支援)を今後検討したい」と踏み込んだ発言も行っている。 また不動産事業の強化では、「保有している郵便局、社宅等の不動産の価値を最大化していく」(増田社長)という考えだが、さらに物流不動産など所有不動産以外への投資も視野に入る。戦略会社として2018年4月に設立した日本郵政不動産は、2019年度も赤字だが、そのテコ入れの意味合いもある』、「日本郵政不動産は、2019年度も赤字」、とは問題だ。
・『「日本共創プラットフォーム(JPiX)」の設立に見えるもの  そして地銀や自治体との関係では、「行政の仕事を包括受託することや、地銀のATMの管理を郵便局で請け負うこともあると思う」(増田社長)とする。そのため、金融界では地方創生を旗印に、日本郵政グループが地銀再編に絡んでくるのではないかと注目されている。 その一端が垣間見られたのが、コンサルティング会社の経営共創基盤とゆうちょ銀行、KDDIなど8社が共同出資する「日本共創プラットフォーム(JPiX)」の設立だ。新会社は物流や飲食、製造業などで地域密着型の企業に投資、株式を長期保有して企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を後押しする。2021年上期にも投資を開始する計画だ。 この新会社は経営共創基盤の冨山和彦代表取締役CEOの発案であるが、最大の出資者はゆうちょ銀行で、全体の50%を拠出する。「冨山氏と増田氏は地方創生で共著を執筆したほど親密で、この二人が菅氏に地方創生を提案し、政府の看板施策となった」(永田町関係者)とされる』、「冨山氏と増田氏は地方創生で共著を執筆したほど親密で、この二人が菅氏に地方創生を提案し、政府の看板施策となった」、今後の展開が注目点だ。
・『地銀との距離を詰めて、SBI連合の対抗軸になるか  さらに注目されるのは、この新会社には、商工組合中央金庫、三井住友信託銀行、埼玉りそな銀行、山口フィナンシャルグループ、伊予銀行、群馬銀行などが優先株を引き受ける形で出資することだ。優先株の引き受けは他の地方銀行や鉄道大手にも広がる見通しだ。それだけに、コロナ禍で苦しむ地方企業を支援する広範なプラットフォームになると期待されている。 また、新会社JPiXはSBIホールディングスの北尾吉孝社長が進めている地銀連合(SBI地銀ホールディングス)の対抗軸となるとの見方もある。 「当初、冨山氏は新会社をファンド形式で設立する計画だったが、ファンド形式では企業に対する短期の収益狙いと間違われかねないので株式会社形式に変更したようだ。ファンド色の強いSBI地銀ホールディングスを意識した戦略と言える」(メガバンク幹部) いずれにしても日本郵政グループは地銀との距離を詰めていくことになろう』、「新会社JPiXは・・・SBI地銀ホールディングスの対抗軸となるとの見方もある」、興味深い展開だ。
・『資本政策の注目はかんぽ生命保険による3000億円の自社株買い  これらはいわば新中計のフロント部分であり、新中計の最大の焦点は「資本政策」にある。この資本政策で注目されるのが、かんぽ生命保険による3000億円規模の自社株買いであり、持株会社である日本郵政の出資比率を現在の64%から50%以下に引き下げる奇策だ。 日本郵政が持つかんぽ生命保険の株式を自社で買取り・償却する。これに伴いかんぽ生命保険の資本に相当する基金が減少することから、同時に資本性のある劣後債約1000億円を公募し、ソルベンシーマージン比率(不測のリスクに備えた支払い余力)の確保を目指す。 日本郵政傘下の金融2社(ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険)には、民業圧迫を回避するため郵政民営化法により民間銀行や保険会社よりも厳しく業務を制限する「上乗せ規制」が課されている。持株会社である日本郵政を通じて国が株式の過半を保有する半官半民の金融機関であるためで、「預入限度額や新規業務について郵政民営委員会の認可が必要で、自由な業務展開が制限されている」(日本郵政関係者)。 一方、金融2社に対する日本郵政の持株比率が50%以下に引き下げられれば、上乗せ規制が緩和され、新規業務も「認可」から「届出」に移行できる。このため日本郵政は金融2社の株式を順次市場で売却する計画をしていた。 ▽民間金融機関が警戒するゆうちょ銀行への規制緩和(だが、「かんぽ生命保険は保険商品の不正販売で一時業務停止命令を受けるなど株価が低迷していることもあり、日本郵政は早期の追加売却は難しいと判断し、自社株買いで日本郵政の持株比率を一気に50%以下に引き下げ、経営の立て直しを急ぐことを選択したのだろう」(メガバンク幹部)と見られている。 このかんぽ生命保険の自社株買いに伴い今後、注目されるのがゆうちょ銀行の動きだ。しかし、「かんぽ生命保険に比べゆうちょ銀行の自社株買いは格段にハードルが高い」(同)という。競合する地方銀行などが猛反発することが避けられないためだ。「地方銀行は人口減による地元経済の縮小やマイナス金利政策に象徴される金融緩和の継続で収益減に喘いでいる。そこにゆうちょ銀行が規制緩和により住宅ローンや企業向け融資に乗り出すことに対する警戒心が強い」(同)とされる。 実際、日本郵政グループは昨年末、新規業務として長期固定金利の住宅ローン「フラット35」の取扱い及び、公共料金の引き落とし時などに貯金口座の残高が不足する際に自動的に貸し付けする「口座貸し越しサービス」を金融庁と総務省に認可申請したが、全国銀行協会など民間金融機関はこれに強く反発している』、「日本郵政は早期の追加売却は難しいと判断し、自社株買いで日本郵政の持株比率を一気に50%以下に引き下げ」、これは典型的な裏口的な手法だ。これでは形式的に「50%以下」になったとはいえ、極めて不健全なやり方で、こんな粉飾的手法は認めるべきではない。
・『国債の運用比率を引き下げ、リスク資産の運用比率を引き上げ  かつて、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険は国の財政投融資と一体のものであった。もっぱら資金吸収が使命で、集められた巨額な資金は財政投融資制度を通じて、国の第二の予算に充てられてきた。 郵政民営化で、この関係は絶たれたが、現在も資金は内外の有価証券等で運用されている。2020年9月末の内訳では運用資産総額218兆9000億円のうち、国債24.1%、地方債・社債等16.2%、外国証券等32.0%などで占められている。 運用資産中、国債が最もウエートが高いが、日銀の異次元緩和に伴い、国債の利回りは低水準に張り付いており、国債での運用妙味は失われている。このためゆうちょ銀行は、株式上場前後から徐々に国債の運用比率を引き下げる一方、海外債券や株式などのリスク資産の運用比率を引き上げている。国債の減少分は主に外国証券や日銀預け金に振り替わっている構図だ』、「リスク資産の運用比率を引き上げ」、どういう形でオーソライズしているのだろう。
・『ローン担保証券など証券化商品への運用成果に市場が注目  リスク資産運用の拡大に伴い、外部の専門家の採用も積極化した。その専門家が導いたのがCLO(ローン担保証券)をはじめとする証券化商品への運用だ。その運用成果がいま市場で注目されている。 CLOは、投資適格未満の信用力の低い企業に対する貸し出し、いわゆるレバレッジド・ローンを中心に束ねて証券化した金融商品で、2009年のリーマンショックで問題となったCDO(債務担保証券)の一種類だ。信用力の低い企業向け貸し出しを束ねているため、利回りが高く日本の大手銀行も購入している。 米国のレバレッジ・ローンの残高はここ10年でおよそ2倍に増加し、CLOの年間発行額も2018年に過去最高を更新したが、最近では、レバレッジド・ローンの貸付先企業で、自己資本に対する借入金の割合を示す「レバレッジ比率」が上昇するなど、質の劣化が懸念され始めている。 そうした懸念にゆうちょ銀行が直面したのが2020年3月期の決算だった。いうまでもなく新型コロナウイルス感染拡大による市場の混乱だ。この時、ゆうちょ銀行が保有するCLOは1219億円もの評価損を抱えたのだ。 同時に投資する住宅ローン証券化商品(RMBS)も93億円の含み損となった。「ゆうちょ銀行の海外証券化商品は全滅状態で、決算の足を引っ張った」(大手機関投資家)とされる。 ゆうちょ銀行は3月末時点でCLOを1兆7673億円(取得原価ベース)保有していたが、この7%弱がマイナスに沈んでいた格好だ』、「ゆうちょ銀行が保有するCLOは1219億円もの評価損」、「投資する住宅ローン証券化商品(RMBS)も93億円の含み損」、財務の健全性上、問題ありそうだ。
・『菅政権という後ろ盾を得て、日本郵政グループが反撃へ  そこで救世主となったのが、FRB(米連邦準備制度理事会)をはじめとする主要中央銀行による追加金融緩和である。FRB等により供給された過剰なまでのマネーは、株式市場のみならず証券化商品市場をもV字回復させた。ゆうちょ銀行のCLOも半年後の2020年9月末には評価損が792億円まで減少、RMBSの評価損も31億円まで持ち直した。 だが、依然として評価損の状態にあることに変わりはない。しかも、ゆうちょ銀行はこの半年間でCLOを1兆8425億円(取得原価ベース)積み増している。 国債への運用で利益が望めない中、ゆうちょ銀行にとって海外を含むリスク資産への運用は一層拡大していかざるを得ない。それだけゆうちょ銀行のポートフォリオのボラティリティ(価格の上昇・下降の振幅)は高まる。 有価証券運用からリスク分散を図るためにも、ゆうちょ銀行にとって日本郵政の保有株割合を早期に50%以下に引き下げ、新規業務認可の自由度を確保することは喫緊の課題と言っていい。 増田氏が日本郵政の社長に就任して1年、菅政権という後ろ盾を得て、日本郵政グループの反撃が始まろうとしている』、前述の通り「裏口的に」「50%以下」になっても、それを以て制約を外すというのは筋違いだ。

次に、2月9日付け東洋経済オンライン「日本郵政の労働組合が抱く強烈な危機感の裏側 JP労組が会社に異例申し入れ、幹部2名を直撃」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/410449
・『不適正営業で数十万人の顧客に不利益な契約変更、いわゆる乗り換え潜脱をしたとされるかんぽ生命保険の不正問題は、いまなお日本郵政グループに深刻なダメージを与え続けている。 その不正拡大の原因は2015年の賃金改定だと指摘する声は少なくない。同改定ではかんぽの募集を代行する日本郵便の渉外担当社員について、基本給などの固定給を引き下げて営業手当などの変動給を増やした。当時、会社が提案し、日本郵政グループ労働組合(JP労組)が受け入れた。 日本郵便は2020年に渉外社員の賃金体系を元に戻した。このことは、2015年の賃金改定が誤りであったことを会社が事実上、認めたといっていいだろう。改定当時、会社提案に同意したJP労組に対して、渉外社員から「基本給引き下げをのんだ労組の罪は重い」という声が上がる。 労使協調路線を歩み、「御用組合」とも揶揄されるJP労組。だが、昨年12月には会社に注文をつけるなど、これまでとは違う動きも出てきている。JP労組の中央執行委員で企画局次長の栗田進氏と、労働政策局次長の坂根元彦氏が東洋経済の取材に応じ、日本郵政グループに対する強い危機感について語った(Qは聞き手の質問)』、労組側の見方とは興味深そうだ。
・『組合員の処分が重すぎるという声がある  Q:かんぽ不正問題では、不適正募集を行ったとされる渉外社員に対して厳しい処分が下されています。昨年11月末時点で25人が懲戒解職になり、計1173人が何らかの処分を受けています。一方で、処分対象の選び方や処分の公平性に不満の声が出ています。特に上層部や管理職の処分が軽すぎると怒りの声が上がっています。 栗田 進(以下、栗田):われわれもそこに対しては、非常に問題意識を持っている。まず組合員からは組合員の処分が重すぎるとか、会社の処分の基準がわからないとか、そういう部分について不満の声が聞こえてきている。 現場からすると今まで会社の方針に従って、上司やインストラクターに言われたとおりの営業をしただけなのに、なぜ自分だけが処分されなければいけないんだという強い不信感がある。このままの状態では今後、営業を再開してもきちんとやっていけないのではないかという声も組合員からは聞いている。 たとえ上司から指示があったとしても、悪いことだと知りながら不適正募集をやってしまった社員は、やはり処分は真摯に受け止めないといけない。ただ、そうするように指導をしてきた上司がそのまま同じようなポストに居残り、今までは「とにかく数字を上げろ」と言ってきたのが、これからは「お客様に信頼されるようにやれ」とまったく違ったことを言っても、それで社員からもお客様からも信頼を得られるのかといえば、それは難しいのではないか。 Q:JP労組は2020年12月11日、会社に対して処分の適正化や透明化を求める申し入れを行っています。 栗田:処分自体は会社の専権事項なので、JP労組との交渉によって方向性を整理する対象にはならない。だが、JP労組としては会社が一定の基準を社員に示し、そのもとで処分を進めるべきだと考えている。そういう部分で、きちんとやってほしいと申し入れをした。 上司の処分については、配置転換で厳しく対応をするべきだ。今のままでは会社に対する社員の信頼回復はない。働く社員、組合員が会社への信頼をなくしているままでは、これからの再生はできないと危機感を強く持っている。 Q:現場の渉外社員の調査や処分の適切さ、公平性について不満が出ている部分ですが、これまでJP労組としては、会社とどのような話をしてきたのでしょうか。 栗田:会社のほうでも、かんぽ生命の調査に基づき弁護士とも相談しながら渉外社員の処分を決めるという手順は踏んでいる。その部分については会社と交渉することはできないし、われわれにはそもそも、お客様のところに行って、不適切な営業の話が事実なのかどうかを確かめる権限もない。なので、対応は難しいところがある。 ただし、処分の量刑、裁定に関しては苦情処理という制度を取っていて、そこで声が寄せられたものは、行為などと処分の整合性があるのかどうかについて、JP労組の持っているスキームを使って、やれるところまでチェックしていくしかない』、「JP労組としては会社が一定の基準を社員に示し、そのもとで処分を進めるべきだと考えている。そういう部分で、きちんとやってほしいと申し入れをした。 上司の処分については、配置転換で厳しく対応をするべきだ。今のままでは会社に対する社員の信頼回復はない。働く社員、組合員が会社への信頼をなくしているままでは、これからの再生はできないと危機感を強く持っている」、組合の必死さが伝わってくる。
・『どこまで行っても証拠にグレーな部分は多い  Q:幹部などへの厳しい処分を求めています。会社も調査結果として問題があれば幹部の処分を適切に進めると言っていますが、どう感じていますか。 栗田:重要な問題だが、非常に難しい。渉外社員の調査については、契約の内容や状況などある程度事実に基づいて進めることができる。だが、上司、管理者が問題のある指導を本当にしたのかどうか、という部分については正直なところ、どこまで行っても証拠にグレーな部分は多い。 文書に残っている指示や指導も、「犯罪をしてまで契約を取れ」という内容だと断定的に読めるものなのかといえば、そうとは言い切れない。また、口頭で「言った」「言わない」という食い違いの部分については、なかなか証明できない。こうした理由から、誰を処分すべきだという点について、会社とのやり取りは難しい。 それでも現実として、組合員からそうした指摘や声が上がっているのであれば、会社も組合員の話を基にしてパワハラ的な指導があったのかどうか、できる限りの調査をするべきだ。JP労組としては今後も成り行きを注視し、しかるべき申し入れをし続けるしかないと思っている。 Q:渉外社員を不適正募集に追い込んだ上司が残ってしまうと、現場としてはしこりや、もっといえば恨みが残る。会社との信頼関係は当然なくなる。 栗田:上司の処分というところまで持っていくには、報酬を含む処遇に影響する大きな判断になるので、判断は厳密にならざるをえない。そうなると、やはり証拠がないと難しいとなりがちだ。 だが、処分まではいかなくとも、せめて配置転換で対応することはできるはずだ。例えばそういう話がある上司や管理職は営業の現場に携わらないようなところに異動させ、万が一にでも今までのような間違った営業指導を繰り返させないようにするのも1つの有効な手段だと思う。ただし、それも会社の人事権の範疇であって、なかなかわれわれの思うとおりにはいかない』、「上司、管理者が問題のある指導を本当にしたのかどうか、という部分については正直なところ、どこまで行っても証拠にグレーな部分は多い」、確かにそうした壁をどう乗り越えるかは難しい問題だ。
・『重い腰を上げた理由  Q:かんぽ不正問題が発覚してから1年半近く経ってからようやく会社へ申し入れたというのは、どうしてなのでしょうか。 栗田:正直なところ、とくに時期的な意図があったということはない。これまで問題が発生してから優先順位をつけて対処を進めてきた。例えば、会社は問題を受けて新たな契約をストップしてきたので、渉外社員は新たな営業手当を得られなくなっている。 もともと渉外社員は、基本給が窓口業務の人よりも低く設定されていた。営業手当があっての十分な給与水準ということになっていたので、そうなると(営業自粛で)生活が厳しくなる。JP労組としては、まずはその問題についてしっかり会社と交渉しなければならなかった。 あとは再発防止として、お客様第一の視点から商品的な問題の部分や研修のあり方などについて会社と議論、交渉を進めてきた。そして、いざ昨年10月から営業再開を目指すにあたって、処分をめぐる今の不信感が残ったままではとても厳しいだろうということで、会社に申し入れるに至った。その時期、その時期に合わせたタイミングで動いてきた。 Q:社員の生活が厳しいという点ですが、営業自粛が続いて渉外社員の身入りが厳しい中で、さらにかんぽの判断で無効契約にした分についても、これまで支払った営業手当の返納を渉外社員に求めてきました。昨年8月以降はいったん返還請求を止めていますが、会社が請求再開に向けて書面による調査を始めました。これについてはどう考えますか。 栗田:不適切な営業によって、お客様にご迷惑をおかけして獲得した契約に付随した手当については、社員は返納請求を受け止めなければならない。ただ、その返納請求が、募集人(渉外社員)に対して正しい調査をしたうえでのものなのかどうかがいちばんの問題点だ。調査の結果、契約の無効化に整合性があるものであれば、返納請求の再開は受け止めざるをえないと思っている。 その中で、募集人が適切な営業をしていたのにもかかわらず一律に営業手当の返納を求められているということであれば、JP労組としては「そこは返納対象ではないはずだ」と指摘していかないといけない。 Q:JP組合としてできることは、調査の整合性、適切性に目を光らせていくということですか。とくに今の調査で問題視したり、懸念したりしている部分はどこですか。 坂根 元彦(以下、坂根):そもそも本来の特定事案調査というのは、お客様の声を聞き、かつ、募集人に受理の状況を聞いていた。そのうえで、法律に沿った説明をしていなければ、募集人に対して月額給与を超える額の返還請求が、ある月にあってもやむをえない。 だが、今の調査で言われているのは、(渉外社員にとって)お客様がどう言っているのかもわからない(状況での契約の無効化・募集手当の返納請求)というようなものだ。一連の問題の中で、お客様の話のみに基づく契約の合意解除は、会社がお客様の不利益解消を優先したのでこういう形になっている。だが、募集人への状況調査が十分にできていなかった。 そこはやはり問題だ。やるべきことを飛ばして「不正認定だ、合意解除だ」とやってきているので、現場は返納請求に納得がいっていない。(返納請求が)いったいどの契約に対してなのかも(渉外社員に)わからないような状態になってもいる。 組合員としては、返納請求について理解できる部分については「お金はお返しします」という部分があっても、調査があまりにも乱暴すぎるのではないかという不満の声は当然ある。われわれも会社にきちんとした説明を求めていかないといけない。 日本郵便はかんぽの販売代理店なので、契約解除については調査ができない。直接はかんぽ生命が調査している。だから日本郵便の現場の管理者も、不適正募集とされて返納請求された人に処分の理由や調査の中身の説明ができない。そこを丁寧にやらないと、会社への現場社員の信頼回復はできない』、「一連の問題の中で、お客様の話のみに基づく契約の合意解除は、会社がお客様の不利益解消を優先したのでこういう形になっている。だが、募集人への状況調査が十分にできていなかった。 そこはやはり問題だ。やるべきことを飛ばして「不正認定だ、合意解除だ」とやってきているので、現場は返納請求に納得がいっていない」、やむを得ない部分はあるにせよ、確かに問題だ。
・『退職勧奨は会社にとって都合がよくないか?  Q:日本郵便では50歳以上の渉外社員を対象に退職勧奨をしています。その中身が特殊です。辞めるときにいったん自己都合退職扱いとし、その後の調査結果で問題がなければ割り増部分を払うことになっています。 調査で重大な問題が発覚すれば、割り増部分がもらえないばかりか、退職金全額を返還することになっています。これらに合意することが応募条件です。他社では聞いたことがないような、会社にとって都合のよい内容だと思うのですが。 栗田:この制度で退職した場合、調査結果次第では後から返せと言われる可能性があるというのは、現実問題として仕方がない部分はある。ただし、調査のスピードがそもそも遅すぎるのではないか。この制度を使って退職してもいいものかどうか、社員の判断も遅れてしまう。そこは問題だ。 Q:2015年の賃金改定では、渉外社員の固定給部分が2割減り、出来高制の営業手当の割合が増えるという改定がありました。われわれの取材では、複数の渉外社員が、この改定が不正を拡大させた最大の要因だと言っています。当時の組合はなぜ、このような改定に合意したのでしょうか。 栗田:当時の役員ではないので詳しくは把握していないが、JP労組の中でも「(会社の言うように)頑張った者が報われる」ようにすべきという考えはあった。全部を一律固定給にして、やってもやらなくても同じというのは、これから民間企業として一定の営業をしていかなければいけないという流れの中でどうなのかと。頑張った人にはそれなりに評価をするような仕組みにするべきだ、という意見があった。 会社は出来高による収入差をもっとつけたかったのかもしれない。社員の安定した生活も大切だが、成果連動部分により差をつけるという形になったようだ』、「退職勧奨」では「辞めるときにいったん自己都合退職扱いとし、その後の調査結果で問題がなければ割り増部分を払うことになっています。 調査で重大な問題が発覚すれば、割り増部分がもらえないばかりか、退職金全額を返還することになっています」、というのは仕事の特殊性からやむを得ないようだ。
・『当時は引き抜きがすごかった  坂根:2015年の賃金改定には背景がある。当時、相当数の渉外社員が民間生保からの引き抜きにあっていた。ほかの民間保険会社では出来高部分の営業手当額はかなり高い。そのため数字を上げられる渉外社員に対して、勧誘電話がガンガンかかってきていた。郵便局員はお客様を多く抱えているし、持っている顧客データも多いので、向こう(=民間生保)からしても欲しい(人材だった)のだろう。 渉外社員からすれば、民間他社に移れば、もらえる営業手当が増える。だから引き抜きによって、それまでいろいろと勉強して、話法を研究してきた成績優秀な渉外社員が奪われてしまう。当時はそれで辞める人がかなり多かった。そこに一定の歯止めをかけないといけない、それには営業手当の見直しをしないといけなかった。 ただ、あまり数字を取れない人もいるし、そもそもローカル地域など人口が少なくて(新規契約を)取りにくいところもある。あまりにも成果部分の割合を高めてしまうのも問題なので、いちばん皆が合意できるようにという判断の中でああいう割合の改定になった。 Q:会社は2020年の賃金改定で2015年以前の形に戻しました。2015年の改定がまずかったというのを今では認めているからではないですか。JP労組としても当時、合意してしまったことが不正拡大につながってしまったという責任感や罪の意識はありますか。 栗田:まずこれからも、お客様本位の営業は当然としても、企業の持続性を考えれば一定の(かんぽの新規契約の)数字、成果を上げていかなければいけない。やってもやらなくても一緒というよりは、頑張った人が報われるというようにする制度は、この先も検討するべきだと思っている。差をつけるということについて、完全に反対ということはない。 問題なのは新規契約を取ればいいという目標を先に設定して、それだけを追いかけさせていたことだ。その結果、新規に(カウント)させるためにいったん解約させるようなことが起きた。そういう、数字だけを追いかけさせる営業の管理体制こそ見直すべきだと思っている。) Q:当時の会社との基本給引き下げの合意が招いた結果に対するJP労組の責任についてはどう考えますか。 栗田:われわれはそのときそのときで、最適な判断をしていかなければならないし、この先もそうだろう。1つひとつ、過去の責任というよりは、その当時として最適な判断だったと受け止めている。評価や反省はしつつ、問題があれば改善するのは当然だが、それが責任という言葉になるとちょっと違うのではないかと思っている』、「過去の責任というよりは、その当時として最適な判断だったと受け止めている」、組合らしい言い訳だが、「その当時として最適な判断」かどうかは疑問も多い。
・『組合費の引き下げはしない  Q:渉外社員の生活が苦しい中で、1人当たり年間4万~6万円の組合費について一時的にでも下げろ、という声が組合員の中にありますが。 栗田:今のところは、そういう検討はしていない。JP労組の運営には一定の固定費がかかっているからだ。例えば非正規社員が組合に加入すればするほど収支的には厳しい。だが、働く仲間を守るという社会正義的な観点から非正規社員の加入を進めている部分がある。 組合費収入が年々下がっていることもあり、正直言ってギリギリのところで運営している。JP労組として十分に役割を発揮していくためには、一定の予算を確保していかないといけない。今の段階では組合費の徴収額を見直すということは考えていない。 坂根:かんぽ不正の問題発覚前に、これまでにも営業手当をたくさん得ていた人たちに対して、じゃあ営業手当が多いから組合費も多く払ってくれ、とはやっていない。組合費はあくまでも基本給ベースで決めて取っているからだ。もしも手当が多いときに多く取っていたのであれば、じゃあ手当が下がったら組合費を下げましょうとしなければならないが、そういうやり方ではやってきていない。 グループ全体で基本給全体から計算してやってきている。今は(賃金が元に戻ったので)渉外社員も窓口社員も同水準の固定給をもらっている。渉外社員の手当が減っていて厳しいからといって、渉外社員の組合費だけを下げるというのは違うのではないか。) Q:かんぽ問題の処分をめぐる社員の不信感の高まりに対して、今後の会社への先行きに与える影響として相当な危機感を持っているようですね。 栗田:当然ながら喫緊の課題だが、JP労組はかんぽ問題だけではなくグループ全体を見ている。かんぽ問題、(非正規社員にも正規社員同様の各種手当を認めた)労働法20条裁判、(土曜日配達をやめる)郵便法改正などいろいろなものがある。すべてに対して緊張感を持ってやっている。 かんぽは不正で調査を受けている渉外社員にとって大変な問題だが、窓口社員や、処分対象になっていない渉外社員の組合員の中からは違った意見も聞こえてきている。そもそも事業全体を見ても、今回の問題による信頼失墜やコロナ禍の打撃もあるが、金融市場の低金利や、郵便部数の減少傾向などコアビジネスすべてが厳しい状況にある。 われわれの第一の使命は雇用確保と労働条件の維持向上だが、このまま会社任せにしていたら、かんぽ問題だけでなく非常に難しい事業環境になる。郵政グループをいかに持続させていくか、その中での課題がたくさんある』、経営側とは違った立場で、「日本郵政」を如何に成長させるかを考える意味はありそうだ。
・『グループ全体の信頼を回復し組合員の雇用を守る  Q:JP労組としては、これまでの労使協調路線は保ちつつも、これからは会社に対して言うべきことを言っていく、ということですか。 栗田:これからも会社が重要なパートナーという位置づけは変わらない。われわれとしては、渉外社員を守ることも当然大事だが、グループ全体の社内外の信頼を回復し、その中で事業の持続性を守っていくことを目指している。そうすることで組合員の雇用を守っていこうとしているのだ。 **(記者より)** 発言における論理の一貫性や整合性の高さはさすが日本最大の労働組合の幹部といったところだろうか。ただ、平場の組合員に労組の考え方がどうも浸透していない点は、現場の社員に経営理念や経営哲学がさっぱり伝わらない日本郵政グループの経営陣と五十歩百歩という印象が拭えない。どちらも、「巨大組織だから」で済まされることではないように思われる』、厳しい評価だが、同感だ。

第三に、2月11日付け東洋経済プラス「デタラメ契約から3年、訪れた2人の釈明とは 日本郵便、お粗末な「お詫び行脚」の一部始終」を紹介しよう。
https://premium.toyokeizai.net/articles/-/26128
・『かんぽ生命保険の不適正募集で最も有名な事件は、東京・八王子郵便局の郵便局員が坂部篤志さんの母親をだました事件だ。 2017年8月、坂部さんの母親の家に訪れた3人の郵便局員は「手続きをすれば篤志さんと弟さんに均等に保険金が行きます」と、まるで変更手続きであるかのように装い、契約の際には母親(当時76)に「(家族)同席拒否」と書くように促した。また、健康状態の告知書を半分に折って質問事項をわからないようにして「すべて『いいえ』にマルをするように」と指示して坂部さんの母親に契約をさせた事件だ。 後からわかったことだが、あと2年で満期を迎える養老保険の解約金を2つの新契約の保険料に充て、不足分は86歳から90歳になるまで4年間、月4万円弱ずつを払う設計になっていた。保険料総額は656万円で、死亡時に受け取る保険金額500万円を大きく上回る不利益変更だった。事件発覚から1年4カ月後、『週刊東洋経済』2018年11月24日号で詳報した』、「不利益変更」の意味など説明せずに、強引に契約させたのだろう。
・『坂部さんの発信がなければ発覚が遅れていた  坂部さんは自身のかんぽ被害を「プロキオンの気付きのブログ」で発信し続けるなどして、かんぽや郵便局の不正を指摘してきた。坂部さんのブログが2018年4月24日にNHK「クローズアップ現代+(プラス)」が放送した「郵便局が保険を“押し売り”!?」の番組制作につながり、後に不適正募集の大量発覚をもたらした。当時の坂部さん親子は仮名でクローズアップ現代に出演していた。 それから1年余り。「顧客に不利益を生じさせる募集が多数判明し、ご迷惑とご心配をおかけしている」。かんぽ生命保険の販売業務を受託している日本郵便の横山邦男社長が、会見でそう謝罪したのは2019年7月10日のことだった。「坂部さんのSNSによる拡散がなければ、あと数年、不適正募集の発覚は遅れたかもしれない」(東海地方の郵便局員)と言われる。 早くから郵便局員の営業問題に対し声を上げていた坂部さん親子は、早期の不正発覚を促した重要な存在だったといえる。そうして、かんぽ生命のお客様相談室課長とコンプライアンス調査室の上席専門役が訪れたのは2020年10月15日午前10時のことだった』、「坂部篤志」さんが「かんぽ被害を「プロキオンの気付きのブログ」で発信し続けるなどして、かんぽや郵便局の不正を指摘してきた。坂部さんのブログが2018年4月24日にNHK「クローズアップ現代+(プラス)」が放送」、これがなければ、もっと発覚が遅れたようだ。
・『以下は、訪れた2人と坂部さん親子のやりとりの一部始終だ。相談室課長は冒頭「不適正な募集であったことが判明いたしましたので、お詫びにお伺いさせていただきました。(契約から)3年という長い月日で、本当に申し訳ございませんでした」と詫びたが、その釈明は納得いくものではなかった。 2017年に契約を無効にする際、坂部さん親子は当時郵送されてきた「合意書」について問い直した。そこには、「(契約に関する)一切の事項を甲及び乙以外の第三者に開示しない」という一文があった。つまり、この契約を無効にするやり取りは第三者に口外してはならないということだった。坂部さんと母親は当然、これを拒否。その後、新契約の振込用紙が何度も送られてきたが、振り込まずにいたら新契約は自動失効。単に養老保険を満期前に解約した形になり、新たな保険には入らずに済んだ。 訪れた2人に対して、坂部さんの母親はそのときのことを振り返り、こう話しかけた。 坂部さんの母親 私はかんぽさんともすごく古い付き合いだったんですが、子供たちが生まれたときからすぐ学資保険に入ったり、働き出してからも全部貯金のつもりで郵便局にしていました。(2017年の不正な契約について)あれだけ信頼していたのに、という思いがいっぱいになりましたね。 上席専門役 本当に、本当に申し訳ございませんでした。 坂部さん 合意書の内容(第三者に口外してはならないという取り決め)ですごく不満に思って、再調査を依頼したんですけれど、それも簡単に拒否されたんです。「もうそれ以上(対応は)しません」ということで、局員の話の内容とか全部レコーディングしていたのも出しているのに。証拠があるのに「もう再調査しない」ってきっぱり言われたので。どうして真摯な対応できないんだろうと憤慨したんですけども、そのあたりに関して、どう思われているのかと。 相談室課長 確かに当時、そういったことで再調査もしないというお答えを差し上げているのは本当に事実でございます。 先ほどもちょっと申しましたけれども、やはり今回報道等でありましたように、ご意向に沿っていない、お客様に不利益を与えている契約が多数発覚したことで、もう1度見直す必要があるということで、過去にさかのぼって再調査を行わせていただくということで。 坂部様の契約につきましても、再調査をいたしました結果が先ほど専門役のほうが申した内容になります。ですから、当時本当に失礼な、そういった形で再調査を行わないというご返答を差し上げたことには、本当に深くお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。 坂部さん (当時)八王子郵便局長宛にも質問書を出したんですけど、それも結局お客様相談室から同じような形で(対応できないと)来て、これ以上は無理だなというのはすごく思ったんですけれども。 相談室課長 大変申し訳ございません。本当に不快な思いをさせて申し訳ございません。 そして、当時、坂部さんの母親のところに契約に訪れた3人の郵便局員の処分について聞くと、以下のようなものだった。 坂部さん 実際その契約(母親の契約)に関わった募集人と、同席していた課長代理だったと思いますが、最後にまたもう1人の課長代理が来られてサインだけをしていったと思うのですが、その3人に関する処分は、どのような感じになっているんですか? 相談室課長 これにつきましても、こちらのほうで厳正に対処する所存です。 坂部さん まだ決まっていないっていうことですか? 相談室課長 はい。 坂部さん 八王子郵便局には、その3人の上司や局長もいると思いますが、そちらの処分もまだこれからですか? 上席専門役 上司のほうにつきましては、いわゆる管理監督責任ということになろうかと思いますが、これにつきましても調査を進めて対処していきたいと考えております。 つまり、お詫びに来たものの、契約に関わった人たちの処分は何も決まっていないということだった。 本誌の調べでは、1月中旬時点で、坂部さんの母親を訪ねてきた3人の郵便局員はまだ調査中で処分されていない。八王子郵便局の3人の上司は処分どころか異例の出世を果たしている。金融渉外部長だった人物は立川局へリーダー部長として異動した。新任の部長が赴任後2年でリーダー部長に昇進したのは創業以来初だという。そして、八王子局長は東京支社の金融部門トップに栄転した。 「なぜ八王子局の当時の担当者3人は謝罪に来ないのか」――。それが今の坂部さんが抱く不満だ。お詫び行脚というのならば、母親に契約させた当事者が謝罪するのがスジだからだ。記者が調査中の局員は顧客との接触禁止であることを伝えると、坂部さんは「手紙くらい書けるだろう」と深いため息を漏らした。不利益を被るような契約をさせられ、坂部さん親子と同じような思いを抱く契約者は全国にたくさんいるのかもしれない』、郵便局側の対応は、信じられないほど誠意を欠いている。まして、「この契約を無効にするやり取りは第三者に口外してはならない」と約束させようとした」、に至っては空いた口が塞がらない。日本郵政がまともな組織に生まれ変わってほしいが、どうも現経営陣には残念ながら期待できそうもない。
タグ:東洋経済オンライン 日本郵政 PRESIDENT ONLINE 森岡 英樹 (その16)(「後ろ盾は菅首相」不祥事続きだった日本郵政の反転攻勢に銀行業界が怯える理由 規制緩和を狙う「自社株買い」の奇策、日本郵政の労働組合が抱く強烈な危機感の裏側 JP労組が会社に異例申し入れ、幹部2名を直撃、デタラメ契約から3年 訪れた2人の釈明とは 日本郵便、お粗末な「お詫び行脚」の一部始終) 「「後ろ盾は菅首相」不祥事続きだった日本郵政の反転攻勢に銀行業界が怯える理由 規制緩和を狙う「自社株買い」の奇策」 「そもそも日本郵政社長に増田氏を充てたのも菅人事だ」 「菅義偉首相」と「増田氏」の「関係は深い」ようなので、要警戒だ 2万4336局を誇るリアルネットワークとデジタル技術の融合 「日本郵政不動産は、2019年度も赤字」、とは問題だ 「日本共創プラットフォーム(JPiX)」の設立に見えるもの 「冨山氏と増田氏は地方創生で共著を執筆したほど親密で、この二人が菅氏に地方創生を提案し、政府の看板施策となった」、今後の展開が注目点だ 地銀との距離を詰めて、SBI連合の対抗軸になるか 「新会社JPiXは SBI地銀ホールディングスの対抗軸となるとの見方もある」、興味深い展開だ。 資本政策の注目はかんぽ生命保険による3000億円の自社株買い ローン担保証券など証券化商品への運用成果に市場が注目 「ゆうちょ銀行が保有するCLOは1219億円もの評価損」、「投資する住宅ローン証券化商品(RMBS)も93億円の含み損」、財務の健全性上、問題ありそうだ 菅政権という後ろ盾を得て、日本郵政グループが反撃へ 前述の通り「裏口的に」「50%以下」になっても、それを以て制約を外すというのは筋違いだ 「日本郵政の労働組合が抱く強烈な危機感の裏側 JP労組が会社に異例申し入れ、幹部2名を直撃」 組合員の処分が重すぎるという声がある 「JP労組としては会社が一定の基準を社員に示し、そのもとで処分を進めるべきだと考えている。そういう部分で、きちんとやってほしいと申し入れをした。 上司の処分については、配置転換で厳しく対応をするべきだ。今のままでは会社に対する社員の信頼回復はない。働く社員、組合員が会社への信頼をなくしているままでは、これからの再生はできないと危機感を強く持っている」、組合の必死さが伝わってくる。 どこまで行っても証拠にグレーな部分は多い 「一連の問題の中で、お客様の話のみに基づく契約の合意解除は、会社がお客様の不利益解消を優先したのでこういう形になっている。だが、募集人への状況調査が十分にできていなかった。 そこはやはり問題だ。やるべきことを飛ばして「不正認定だ、合意解除だ」とやってきているので、現場は返納請求に納得がいっていない」、やむを得ない部分はあるにせよ、確かに問題だ 退職勧奨は会社にとって都合がよくないか? 「退職勧奨」では「辞めるときにいったん自己都合退職扱いとし、その後の調査結果で問題がなければ割り増部分を払うことになっています。 調査で重大な問題が発覚すれば、割り増部分がもらえないばかりか、退職金全額を返還することになっています」、というのは仕事の特殊性からやむを得ないようだ 当時は引き抜きがすごかった 「過去の責任というよりは、その当時として最適な判断だったと受け止めている」、組合らしい言い訳だが、「その当時として最適な判断」かどうかは疑問も多い。 組合費の引き下げはしない 経営側とは違った立場で、「日本郵政」を如何に成長させるかを考える意味はありそうだ グループ全体の信頼を回復し組合員の雇用を守る 厳しい評価だが、同感だ 東洋経済プラス 「デタラメ契約から3年、訪れた2人の釈明とは 日本郵便、お粗末な「お詫び行脚」の一部始終」 かんぽ生命保険の不適正募集 八王子郵便局の郵便局員が 坂部篤志さんの母親をだました事件 「不利益変更」の意味など説明せずに、強引に契約させたのだろう。 坂部さんの発信がなければ発覚が遅れていた 郵便局側の対応は、信じられないほど誠意を欠いている。まして、「この契約を無効にするやり取りは第三者に口外してはならない」と約束させようとした」、に至っては空いた口が塞がらない。日本郵政がまともな組織に生まれ変わってほしいが、どうも現経営陣には残念ながら期待できそうもない
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