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人生論(その8)(高校に行かなかった東大教授が語る「独学が続かない人」が抱える間違った思い込み 『独学大全』私はこう読んだ/東京大学・柳川範之教授(2)、「入居者の4割は年下」毎朝5時出勤を続ける86歳の老人ホーム施設長の生き方 「人並外れて勝ち気」だからこそ、脳がみるみるやる気を出し情熱的モチベーションが生まれる「3大習慣」) [人生]

人生論については、昨年12月22日に取上げた。今日は、(その8)(高校に行かなかった東大教授が語る「独学が続かない人」が抱える間違った思い込み 『独学大全』私はこう読んだ/東京大学・柳川範之教授(2)、「入居者の4割は年下」毎朝5時出勤を続ける86歳の老人ホーム施設長の生き方 「人並外れて勝ち気」だからこそ、脳がみるみるやる気を出し情熱的モチベーションが生まれる「3大習慣」)である。

先ずは、本年2月3日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した東大教授の柳川範之氏による「高校に行かなかった東大教授が語る「独学が続かない人」が抱える間違った思い込み 『独学大全』私はこう読んだ/東京大学・柳川範之教授(2)」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/261463
・『『独学大全──絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』が、14万部を突破。分厚い788ページ、価格は税込3000円超、著者は正体を明かしていない「読書猿」……発売直後は多くの書店で完売が続出するという、異例づくしのヒットとなった。なぜ、本書はこれほど多くの人をひきつけているのか。この本を推してくれたキーパーソンへのインタビューで、その裏側に迫る。 今回インタビューしたのは、東京大学経済学部の柳川範之教授。東大教授への道を独学で切り拓いたことで知られる柳川教授は、「学生から大人まで使える」と、本書を高く評価している。今回は、特に現役の学生と大人に向けて、本書の活用法を語ってもらった(Qは聞き手の質問、Aは柳川範之教授の回答)。 第1回:高校に行かなかった東大教授が語る「偏差値が高い人ほど、独学でつまずく」本質的な理由』、「東大教授への道を独学で切り拓いた」、とはまさに『独学大全』にふさわしい経歴だ。
・『独学を続けるコツは「高望みをしない」こと  Q:『独学大全』には、独学で一番大事なことは「続けること」だというメッセージがあります。柳川先生は、独学を続けるモチベーションをどのように保っていたのですか? A:僕の場合、独学を続けるコツは「半分諦める」ことでした。つまり、自分の意思に対して、あまり高望みをしない。 最初はきちっと計画を立てるのですが、大抵は計画通りにいきません。でも、そこで投げ出してしまうのではなく、「しょうがないな」と思いながら、もう1回計画を立て直す。それの繰り返しです。そのたびに、目標設定を少しずつ下げていくわけです。 言ってしまえば、挫折するのは大前提。それを受け入れる一方で、諦めないことが大事だと思います。 Q:「挫折が前提」という考え方は、読書猿さんとも一致しますね。一方で、柳川先生の「目標設定を下げる」というアプローチはユニークです。具体的にはどのように下げるのですか。 A:例えば、テキストを1週間に30ページ進めようと思っていたとしますよね。でも、実際に進んだのは5ページだけ、みたいな(笑)。 ここで、次の週の目標設定をどうするかとなったときに、翌週も30ページを目標にしては、同じ結果になってしまう。とはいえ、怠けた結果である5ページをそのまま目標にしてはまずいという思いもある。実現値をそのまま目標にしてはいけないという程度には、理性があるんです。 そこで、次の週は15ページにしようとか、それでも長すぎたということになれば、翌週は10ページにしよう……みたいな感じです。常に「自分ができることよりちょっと上」の目標を探りながら進めていく。 よく、独学でやってきたと話すと「意志力が強いんですね」と言われるのですが、自分ではまったくそうは思っていません。むしろ、自分の意志力がそれほど強くないという認識があるので、その前提でできることを考えるのです。 結局のところ、鋼のような意志力を持っている人などそういません。なのに、誰もが「強い意志力を持っていない自分はダメな人間なのではないか」と考えている。その思い込みを一度外してみることが、独学継続の第一歩なのではないでしょうか』、「自分の意志力がそれほど強くないという認識があるので、その前提でできることを考えるのです」、というのは興味深い考え方だ。
・『独学に「向いてない人」はいない  Q:独学に、向き不向きはあると思いますか? A:独学って、本当は誰にでもできるものだと思うんですよ。 でも、勉強にしても仕事にしても、「与えられた課題だけこなす」という型にはまってしまった人は、その型からなかなか抜け出せない。ずっと同じ手の動かし方や、首の動かし方しかしていないと、本当はもっと自由な動きができたはずなのに、体が凝り固まって一方向にしか動かせなくなってしまう……そんなイメージです。 しかし本来、与えられた勉強「しか」できない人などいないはず。子どもは誰でも、「なんで?」といろいろなことを聞くし、新しいことを知れば喜びます。「僕は与えられたものしか吸収したくない」なんて言う幼稚園児が存在するとは思えません。 なのに、長じてそうなってしまうのは、大人が子どもの好奇心を押し殺し、「これを覚えなさい」と無理やり型にはめてきた結果です。東大生も例外ではありませんが、受験勉強を勝ち抜いてきた人ほど、とにかく与えられたことをやる、正解だけを探すという習慣が身についてしまっている傾向があります。 しかし今、その壁を乗り越えるべき時代がいよいよ到来していると感じます。 近年、働き方改革の影響で、ビジネスパーソンには自由になる時間が増えました。コロナ禍の中で加速したリモート化の動きも、この流れを後押ししています。学生たちもまた、コロナによってサークル活動やアルバイトなどの活動を制限され、多くの時間を手にすることになりました。 そんな中で、手にした時間を持て余している人は少なくありません。 この時間を利用して、与えられた課題をこなすので精一杯だった状態から脱し、自ら新しいことにチャレンジできるかどうか。そこが「未来」の分かれ目なのではないでしょうか。独学の発想は、そんな局面でも大きな武器になるはずです。 柳川範之(やながわ・のりゆき) 東京大学大学院 経済学研究科 教授 1963年生まれ。高校には行かずブラジルで過ごし、独学で大検合格後、シンガポールにて慶應義塾大学経済学部通信教育課程入学。88年同課程卒業。93年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士(東京大学)。東京大学大学院経済学研究科助教授などを経て、2011年より現職』、「受験勉強を勝ち抜いてきた人ほど、とにかく与えられたことをやる、正解だけを探すという習慣が身についてしまっている傾向があります。 しかし今、その壁を乗り越えるべき時代がいよいよ到来していると感じます」、同感である。
・『一生使えて今日から役立つ! 3つの工夫  【工夫①】「無知くんと親父さんの対話」でざっくり概要をつかめる 本書は独学者の手元に置かれ、悩んだときに必要な箇所(技法)を読めるつくりになっています。さらに「ざっと読んで概要を把握したい」「独学の結果を早く出したい」という方向けに、章の冒頭には「無知くんと親父さんの対話」がついています。これを15章分読むだけで、一番大事なポイントは読了できます。 【工夫②】「なぜ学ぶのか」「何を学ぶのか」「どう学ぶのか」を3部構成で完全網羅 既に勉強の目的が決まっている人は「Howどう学ぶのか」を扱った第3部から。自分が知りたいこと、分野を調べたいなら「What 何を学ぶのか」を扱った第2部から。そして、そもそも「Whyなぜ学ばなければならないのか」に立ち返るときは第1部から。あなたのゴールに合わせて深堀りできるつくりになっています。 【工夫③】あらゆる独学の土台になる「国語」「英語」「数学」の学び方も掲載 独学をする上で3つの言語「国語」「英語」「数学」(本書では、数学も言語のひとつと捉えています)がわかると、自分が扱える本や論文、ネットの情報などの幅がいっきに広がります。第4部では、この3つを学ぶときに大切な「骨法」と、「ある独学者」のケーススタディを掲載。1~55の技法をどう使えばよいかがわかります』、「3つの工夫」はよく練られている印象だ。特に、「あらゆる独学の土台になる「国語」「英語」「数学」の学び方も掲載」、とはかゆいところに手が届くようにした「工夫」だ。

次に、4月29日付けPRESIDENT Onlineが掲載したノンフィクションライターの山田 清機氏による「「入居者の4割は年下」毎朝5時出勤を続ける86歳の老人ホーム施設長の生き方 「人並外れて勝ち気」だからこそ」を紹介しよう。
https://president.jp/articles/-/45184
・『86歳でフルタイムの老人ホーム施設長を務めている人がいる。東京都江戸川区にある特別養護老人ホーム「アゼリー江戸川」の磯野正さんだ。施設の入居者の約4割は、磯野さんより年下だ。磯野さんの気力、体力はどこから沸いてくるのか。連載ルポ「最年長社員」、第14回は「特別養護老人ホーム施設長」――』、全く超人的な人物のようだが、もう少し詳しく知ってみたいものだ。
・『毎朝5時から「ピアノ・書道・英語学習」  物言えぬ父母を見舞いしアゼリーに 誰が弾くのかショパンの調べ 東京都江戸川区にある特別養護老人ホーム、アゼリー江戸川。ある利用者の家族から届いた葉書に、こんな短歌が記されていた。 「ショパンの調べ」は、館内放送で流していたものではない。施設長の磯野正が、実際にピアノを弾いていたのだ。それだけなら特別驚くべきことではないが、なんと磯野は御年86歳なのである。 アゼリー江戸川の全入居者85人の平均年齢は87.5歳、うち33人が85歳以下だから、入居者の約4割は磯野よりも“若い”ことになる。 「私は毎朝5時にはホームに来まして、約2時間、ピアノと書道と英語の勉強をしています。経営学の本などもよく読みますね。コロナ禍の前は、入所者全員に朝の挨拶をして、握手をして回っていたんですよ」 小柄でいかにも好々爺こうこうや然とした雰囲気の磯野だが、淡々と語る内容のすべてが、一般的な高齢者のイメージから逸脱している。この“スーパー高齢者”はいかにして誕生し、いかにして気力、体力を維持しているのか? その秘密は、意外なところにあった』、「私は毎朝5時にはホームに来まして、約2時間、ピアノと書道と英語の勉強をしています。経営学の本などもよく読みますね」、「5時」出勤はともかく、いまだに「約2時間」も「勉強」をしているとは、大したものだ。
・『「負けるなんて考えたこともなかったから、悔しくて悔しくて」  磯野は昭和10年、千葉県夷隅いすみ郡の農家に生まれている。7人兄弟の下から二番目。小さい頃から田植や麦踏などの農作業を手伝った。 小学校1年生の12月に太平洋戦争が始まり、5年生の夏に終戦を迎えた。 「1年生の時に先生が『戦争が始まったよ』と言いまして、田舎でしたが空襲があると授業が終わりになって家に帰ったりしました。飛行機の機関銃で撃たれるから、並んで帰っちゃダメだよなんて言われましてね」 敗戦時の感想が、興味深い。 「日本が負けるなんて考えたこともなかったから、悔しくて悔しくて、もう一回戦争が始まらないかと思ったほどでした」 昭和32年に千葉大学を卒業して、小学校の教諭になった。初任校は浦安市立浦安小学校。団塊の世代が小学生だった時代である。 「私は優しい先生だったと思いますよ。昼夜問わず子供にのめり込んでいましたからね」 浦安小には10年勤めたが父母からの信頼が厚く、近年まで父母の同窓会が行われていたというからよほど人気があったのだろう』、「近年まで父母の同窓会が行われていたというからよほど人気があった」、すごい人間力だ。
・『トラブル解決の秘訣は「徹底して言い分を聞く」こと  いくつかの小学校で教諭を務め、教育委員会で社会教育課長(PTA、家庭教育、青年活動を指導する)などを経験した後、教頭、校長と順調に管理職の階段を上っていった。 教頭時代は苦労が多かったというが、苦労の代表は保護者への対応だった。 「たとえば、学校で何かトラブルがあって保護者の方に来ていただくと、『私はわが子の言葉を信じます。だから、この子は悪くない』なんておっしゃる方がいるんですね」 子供の言葉の真偽を吟味することなく、一方的に「わが子が正しい」と主張をする。あるいは偶然に起きた事故の責任を、一方的に学校に押し付けてくる保護者もいた。こうした不条理に、磯野はどのように対応したのだろうか。 「徹底的に言い分を聞きました。あなたが間違っているなんて言うと喧嘩になってしまうから、おかしなことを言ってると思っても、ひたすら耳を傾ける。そうやって、自分から気づいてくれるのを待つしかないんです」 子供同士のトラブルからは、自分も真偽の判断を過ちかねないことを学んだ。 「○○さんに意地悪されましたなんて、よく子供が言いつけに来るでしょう。人間って不思議なもので、最初に言ってきた方の味方をしてしまうんです。ところが双方の話をよくよく聞いてみると、言いつけに来た子の方が先に手を出していたというケースが多いんですね。ですから問題解決には、徹底して話を聞くという姿勢がとても大切なんです」』、「おかしなことを言ってると思っても、ひたすら耳を傾ける。そうやって、自分から気づいてくれるのを待つしかないんです」、「問題解決には、徹底して話を聞くという姿勢がとても大切なんです」、いずれも我慢強くないと出来ないことだ。
・『相手が子供でも高齢者でも、仕事の喜びは変わらない  60歳で定年を迎えた磯野は浦安市立美浜南幼稚園(現:美浜南認定こども園)の園長に着任し、64歳のとき、一年の任期を残してアゼリーグループのなぎさ幼稚園に、やはり園長として転籍している。 「私は子供の頃から農作業をしていましたから、根性があると言いますか、疲れないんですね。教員の頃は徹夜仕事でも何でもやりましたよ。とにかく子供と一緒にいるのが楽しいんで、アゼリーの話を引き受けたんです」 ところが磯野は、1999年、アゼリー江戸川に施設長として異動するのである。子供に囲まれた世界から、程度の差こそあれ介護を必要とする高齢者に囲まれた世界への異動。理事長から請われてとは言うものの、意欲を殺がれそうな気がするが……。 「私は教育委員会時代に社会教育をやっていましたから、この施設に来ても違和感はまったくありませんでした。人間は何歳になっても自分というものを持っていて、高齢者だって、なんとか元気でいようという意欲を持っているんです。それを引き出してあげられた時には、子供の力を伸ばしてあげた時と同じ喜びがあるんですよ」』、「子供に囲まれた世界から・・・介護を必要とする高齢者に囲まれた世界への異動」、「この施設に来ても違和感はまったくありませんでした。人間は何歳になっても自分というものを持っていて、高齢者だって、なんとか元気でいようという意欲を持っているんです。それを引き出してあげられた時には、子供の力を伸ばしてあげた時と同じ喜びがあるんですよ」、極めて柔軟性に富んだ珍しい人物だ。
・『「夜間にひとりでトイレに行く」入所者の望み  たとえば、足が悪くて歩行が不自由な入所者がいる。ひとりで歩くのは危険だから、トイレに行くときは呼び出しブザーを押す約束だ。ところが夜間に、ひとりでトイレに向かってしまう。認知症の症状のようにも思える行為だが、磯野の視点は別にある。 「歩けないけど、自分で行きたい、人に頼りたくないんですよ。その気持ちを見抜いて、怪我のないように手助けしながら自力でトイレに行かせてあげる。そうすると喜んでくれるわけです。そうやって利用者の元気づけをできた職員にも、喜びがあるわけです」 相手の言葉にひたすら耳を傾けると、真実が見えてくる。それは相手が子供だろうと高齢者だろうと変わらない。そして、相手が心から望むことを支援し、その望みの成就を共有できた時、支援される側にもする側にも喜びがもたらされる。 磯野はアゼリー江戸川の利用者ばかりでなく、100人をこえる職員にとっても、いまだに「先生」なのである』、「歩けないけど、自分で行きたい、人に頼りたくないんですよ。その気持ちを見抜いて、怪我のないように手助けしながら自力でトイレに行かせてあげる。そうすると喜んでくれるわけです。そうやって利用者の元気づけをできた職員にも、喜びがあるわけです」、「磯野はアゼリー江戸川の利用者ばかりでなく、100人をこえる職員にとっても、いまだに「先生」なのである」、確かにその通りだ。
・『「人に負けると泣くほどの勝気なんです」  それにしても86歳という年齢で、毎朝5時に出勤してフルタイムで働き続けるバイタリティーは、いったいどこから来るのだろうか? 磯野は昨年もピアノの発表会に参加してショパンを披露しているばかりでなく、書道の腕前もプロ級で、昨年は浦安市の市美展に応募して最優秀の「市長賞」を獲得している。英語はさすがに単語を忘れることが多くなったが、NHKの基礎英語のCDを毎朝繰り返して聞いているという。 「実は私、おとなしそうに見えると思いますけど、とても勝ち気なんです。もうね、人に負けると泣くほどの勝気なんですよ」 磯野がちょっぴり不敵な表情を浮かべた。 勝ち気を象徴する子供時代のエピソードがあるという。小学校から4人の児童がリレーの選手に選ばれ夷隅郡の大会に参加することになったが、磯野は当初5番手だった。 「どうしても選手になりたくて、放課後に私だけ学校に残って、ハチマキをして走る練習をしたんです。そしたら最終的に選手になれたんです。夷隅郡の大会では20校の中で優勝しました。私は背が低かったけれど、ずっと大きな選手を抜いたんですよ」』、「ピアノの発表会に参加してショパンを披露」、「ショパン」が弾けるのであればかなり上手い方だ。「人に負けると泣くほどの勝気なんですよ」、「勝気」さが、「ピアノ」の腕前にも影響しているのだろう。
・『「オンチはあんただ」今でも忘れられない一言  負けん気の強さは、趣味のジャンルにも影響していた。磯野は大学からピアノを弾き始めたが、それには深い理由があったのだ。 「小学校4年生のとき音楽の時間に歌を歌っていると、先生が『やっぱりそうだ。オンチはあんただ』と言うんですよ。もう顔を上げられないほど沈んでしまって、こんなことに負けてたまるかって思ってね」 それが、長じてピアノを弾くことに繋がったというのだが……。 「だって、ピアノなら声を出して歌わなくていいじゃない」 小4の時の屈辱を、大学生になってからリベンジするという執念がすごい。 絵画に関する思い出は、さらに切ない。 「やはり小4の時ですが、私、花の絵を描いたんです。綺麗な花が倒れちゃいけないと思ったから、茎を木みたいに太く描いた。そうしたら先生が、『何よこれ、木じゃないの』って言うわけ。このひと言で、絵を描くのがすっかり嫌いになってしまったんです」』、「「だって、ピアノなら声を出して歌わなくていいじゃない」 小4の時の屈辱を、大学生になってからリベンジするという執念がすごい」、その通りだ。
・『決めたことをやらないと、自分が許せない  アゼリーでは利用者や近隣住民を対象に「ここからプラザ」という活動を行っている。磯野はプラザで書道を教えているが、参加者の書をけなすことは絶対にしない。 「特に、書道、絵画、音楽や芸能的なものでは、絶対にけなしてはいけない。褒めて褒めて育てなければいけないんです」 この強い信念の背後に「花の木」の悔しい思い出があることは、言うまでもない。 「私はね、一度やると決めたことをやらないと、自分が許せないんです。だから朝の巡回もピアノの練習も、一度やると決めたら絶対にやる。継続の秘訣は一日何時間なんて決めないで、5分でもいいからとにかくやり始めること。一度やり始めてしまえば、一時間でも二時間でも平気でやれるんですよ」 人並外れて勝ち気であるがゆえに、人一倍傷ついた経験を持ち、その記憶をバネに86歳の現在も自分を磨き続ける磯野。いったいいつまで働き続けるつもりだろうか? 「目が悪くなってきたので、自動車免許は来年で終わりにしようと思っていますが、体の方は何をやっても疲れないのでね(笑)」 進退の判断は、経営者に委ねるそうだ』、「人一倍傷ついた経験を持ち、その記憶をバネに86歳の現在も自分を磨き続ける磯野」、充実した張りのある毎日、「進退の判断は、経営者に委ねるそうだ」、これならまだ続けられそうだ。

第三に、5月16日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した:スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長の星 友啓氏による「脳がみるみるやる気を出し情熱的モチベーションが生まれる「3大習慣」」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/267867
・『スタンフォード大学・オンラインハイスクールはオンラインにもかかわらず、全米トップ10の常連で、2020年は全米の大学進学校1位となった。世界最高峰の中1から高3の天才児、計900人(30ヵ国)がリアルタイムのオンラインセミナーで学んでいる。 そのトップがオンライン教育の世界的リーダーでもある星友啓校長だ。 全米トップ校の白熱授業を再現。予測不可能な時代に、シリコンバレーの中心でエリートたちが密かに学ぶ最高の生存戦略を初公開した、星校長の処女作『スタンフォード式生き抜く力』が話題となり、ロングセラーとなっている。 ベストセラー作家で“日本一のマーケッター(マーケティングの世界的権威・ECHO賞国際審査員)”と評された神田昌典氏が「現代版『武士道』というべき本。新しい時代に必要な教育が日本人によって示されたと記憶される本になる」と言った本とは一体なにか。今回のテーマは「モチベーション」。スタンフォードにいる著者を直撃した。(これまでの人気連載はこちら)』、「「現代版『武士道』というべき本」、言い得て妙だ。
・『ローチェスター大学から生まれた「自己決定理論」  やる気、情熱、モチベーション。 これらは、一体、どこから湧いてくるのか? アメリカニューヨーク州には、コダックやゼロックスなどの有名企業が生まれた5大湖の一つ、オンタリオ湖に面する学際都市「ローチェスター」があります。 そこにあるのがローチェスター大学。 日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、コロンビアやコーネルに並んでアメリカ屈指のリサーチ大学として知られています。 このローチェスター大学から生まれた「自己決定理論」は、21世期の心理学のメジャートレンドの一つをつくり上げました。 それによると、モチベーションは私たち人間の心の3大欲求から生まれます』、「ローチェスター大学から生まれた「自己決定理論」は、21世期の心理学のメジャートレンドの一つをつくり上げました」、なるほど。
・『「つながり」がモチベーションを生む  まず一つ目が「つながり」(relatedness)。 誰かのために何かをしたり、他の人とのコミュニケーションをしたり、コラボをしたりする機会が、私たちのモチベーションにつながります。 実際、他の人とコミュニケーションをしたり、コラボをしたりすると、脳の報酬系が活性化することがわかっています*1。 人とのつながりは脳に気持ちいいのです。 逆に言えば、脳は根本的につながりを欲するようにできています。 私たちのモチベーションの源の一つは「つながり」なのです』、「脳は根本的につながりを欲するようにできています」、よく出来た仕組みだ。
・『「有能感」とドーパミン  もう一つの心の3大欲求が「有能感」(competence)。 難しい問題が「解けた!」、パズルが「できた!」、知らないことが「わかった!」。 「つながり」同様、私たちの脳が新しい知識やスキルを学ぶとき、ドーパミンが分泌されて、報酬系が活性化します*2。 「できた!という感覚」は脳にとって非常に気持ちがいいのです』、「「できた!という感覚」は脳にとって非常に気持ちがいいのです」、「ドーパミンが分泌」されれば、「非常に気持ちが」よくなるのも当然だ。
・『「自発性」  さあ、「つながり」「できる感」ときて、3つ目は何でしょう? 無理やりやらされてはモチベーションが上がらない。 自分自身が望んでやっている。自分の意思を感じることができる。 自分の心の底から湧いてくる思いに、自分として主体的にやっている。 自分の自発性を感じることができる。 これが心の3大欲求の最後、「自発性」(autonomy)です。 「自分からやっている」「自分の意思でやっている」という感覚を欲するのは、人間の根本欲求なのです。 これも「つながり感」や「できる感」同様、脳科学的な基礎づけがされつつあります*3。 自分から進んでやっていると感じられるのが、私たちのモチベーションの根底にあるのです。 自己決定理論によると、「つながり」「有能感」「自発性」が高まるような環境を整えたり、それらを意識をすることで、モチベーションが高まったり、維持されたりします。 まわりの人と協力できたり、人のためになるプロジェクト。 自分が達成したとか、できるようになったと思える瞬間。 そして、やらされているのではなく、自分で自分のやるべきことをコントロールできている。 この3つの視点から、現在の自分の目標やモチベーションと向き合い直してみることは、脳の仕組みにかなった心の習慣なのです』、「「つながり」「有能感」「自発性」が高まるような環境を整えたり、それらを意識をすることで、モチベーションが高まったり、維持されたりします」、「脳の仕組み」がここまでよく出来ているとは、改めて驚かされた。
タグ:人生論 (その8)(高校に行かなかった東大教授が語る「独学が続かない人」が抱える間違った思い込み 『独学大全』私はこう読んだ/東京大学・柳川範之教授(2)、「入居者の4割は年下」毎朝5時出勤を続ける86歳の老人ホーム施設長の生き方 「人並外れて勝ち気」だからこそ、脳がみるみるやる気を出し情熱的モチベーションが生まれる「3大習慣」) ダイヤモンド・オンライン 柳川範之 「高校に行かなかった東大教授が語る「独学が続かない人」が抱える間違った思い込み 『独学大全』私はこう読んだ/東京大学・柳川範之教授(2)」 「東大教授への道を独学で切り拓いた」、とはまさに『独学大全』にふさわしい経歴だ。 「自分の意志力がそれほど強くないという認識があるので、その前提でできることを考えるのです」、というのは興味深い考え方だ。 「受験勉強を勝ち抜いてきた人ほど、とにかく与えられたことをやる、正解だけを探すという習慣が身についてしまっている傾向があります。 しかし今、その壁を乗り越えるべき時代がいよいよ到来していると感じます」、同感である。 一生使えて今日から役立つ! 3つの工夫 【工夫①】「無知くんと親父さんの対話」でざっくり概要をつかめる 【工夫②】「なぜ学ぶのか」「何を学ぶのか」「どう学ぶのか」を3部構成で完全網羅 工夫③】あらゆる独学の土台になる「国語」「英語」「数学」の学び方も掲載 「3つの工夫」はよく練られている印象だ。特に、「あらゆる独学の土台になる「国語」「英語」「数学」の学び方も掲載」、とはかゆいところに手が届くようにした「工夫」だ。 PRESIDENT ONLINE 山田 清機 「「入居者の4割は年下」毎朝5時出勤を続ける86歳の老人ホーム施設長の生き方 「人並外れて勝ち気」だからこそ」 特別養護老人ホーム「アゼリー江戸川」の磯野正さん 全く超人的な人物のようだが、もう少し詳しく知ってみたいものだ。 「私は毎朝5時にはホームに来まして、約2時間、ピアノと書道と英語の勉強をしています。経営学の本などもよく読みますね」、「5時」出勤はともかく、いまだに「約2時間」も「勉強」をしているとは、大したものだ。 「近年まで父母の同窓会が行われていたというからよほど人気があった」、すごい人間力だ。 「おかしなことを言ってると思っても、ひたすら耳を傾ける。そうやって、自分から気づいてくれるのを待つしかないんです」、「問題解決には、徹底して話を聞くという姿勢がとても大切なんです」、いずれも我慢強くないと出来ないことだ。 「子供に囲まれた世界から・・・介護を必要とする高齢者に囲まれた世界への異動」 「この施設に来ても違和感はまったくありませんでした。人間は何歳になっても自分というものを持っていて、高齢者だって、なんとか元気でいようという意欲を持っているんです。それを引き出してあげられた時には、子供の力を伸ばしてあげた時と同じ喜びがあるんですよ」、極めて柔軟性に富んだ珍しい人物だ。 「歩けないけど、自分で行きたい、人に頼りたくないんですよ。その気持ちを見抜いて、怪我のないように手助けしながら自力でトイレに行かせてあげる。そうすると喜んでくれるわけです。そうやって利用者の元気づけをできた職員にも、喜びがあるわけです」、「磯野はアゼリー江戸川の利用者ばかりでなく、100人をこえる職員にとっても、いまだに「先生」なのである」、確かにその通りだ。 「ピアノの発表会に参加してショパンを披露」、「ショパン」が弾けるのであればかなり上手い方だ。 「人に負けると泣くほどの勝気なんですよ」、「勝気」さが、「ピアノ」の腕前にも影響しているのだろう。 「「だって、ピアノなら声を出して歌わなくていいじゃない」 小4の時の屈辱を、大学生になってからリベンジするという執念がすごい」、その通りだ。 「人一倍傷ついた経験を持ち、その記憶をバネに86歳の現在も自分を磨き続ける磯野」、充実した張りのある毎日、「進退の判断は、経営者に委ねるそうだ」、これならまだ続けられそうだ。 星 友啓 「脳がみるみるやる気を出し情熱的モチベーションが生まれる「3大習慣」」 スタンフォード大学・オンラインハイスクール 「「現代版『武士道』というべき本」、言い得て妙だ。 「ローチェスター大学から生まれた「自己決定理論」は、21世期の心理学のメジャートレンドの一つをつくり上げました」、なるほど。 「脳は根本的につながりを欲するようにできています」、よく出来た仕組みだ。 「「できた!という感覚」は脳にとって非常に気持ちがいいのです」、「ドーパミンが分泌」されれば、「非常に気持ちが」よくなるのも当然だ。 「「つながり」「有能感」「自発性」が高まるような環境を整えたり、それらを意識をすることで、モチベーションが高まったり、維持されたりします」、「脳の仕組み」がここまでよく出来ているとは、改めて驚かされた。
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