韓国(尹錫悦大統領)(その2)(韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!、“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!、韓国サムスンに引き抜かれた日本人研究者の証言、給料1.7倍で「天国のような環境」 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(前編)、韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした1 [世界情勢]
韓国(尹錫悦大統領)については、7月2日に取上げた。今日は、(その2)(韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!、“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!、韓国サムスンに引き抜かれた日本人研究者の証言、給料1.7倍で「天国のような環境」 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(前編)、韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(後編)(一部)、韓国経済に黄信号 中国が「お得意さま」からライバルに急変した理由)である。
先ずは、9月3日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したライターの田中 美蘭氏による「韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで、いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/98856?imp=0
・『「先進国」になった韓国でひっそり進む「危機」 韓国では、少子高齢化がとどまるところを知らない。 そんな韓国の高齢者たちは一見するとアクティブで、スマホといった最新機器も積極的に使いこなしたり、パワフルで、感心させられることが多い。 しかし、その反面で、社会が急速に変化し、世代間などで生じる対立や分断も深まる中、高齢者たちを取り巻く環境は実に厳しいものとなっている。 韓国といえば、「家族との付き合いが深い」というイメージがある。 このため、家族の集まりや旧盆、旧正月といった伝統行事は妻の立場である女性たちにとってこの上にない精神的な負担と苦痛であることが少なくない。 さらに、義両親があれこれと息子、娘夫婦の孫の育児や教育事情など家庭全般に口出しをして介入してくることで、摩擦が生じることはよくある話である。 だからこそ、ママ友同士で集まれば自然と義実家の愚痴話に花が咲くのである。 一方、中高年の女性たちが集まりながら自分の子どもや嫁、孫の自慢話をしてマウンティングを繰り広げるというのは、これもまた“韓国あるある”な話であり、ドラマなどでもよく描かれる。 これだけを聞けば、韓国の女性たちの老後は子どもや孫の存在が「生きる糧」になっているような印象を受けるが、必ずしもそうではないようである』、「子どもや孫の存在が「生きる糧」に「必ずしもそうではないようである」、どういうことなのだろう。
・『広がる「絶望」 先日、朝鮮日報で韓国のジェンダー問題について特集した記事の中で、60代以上の女性で「メンタルの不調」と訴えるケースが急増していて、その原因の一つに「孫育て」が含まれているというのだ。 日本と同様に共働き家庭が多い韓国では、夫または妻の両親の助けを借りながら育児をする。その理由が「若い頃は義実家に縛られ、老後では孫に縛られ、いつまでも自分のためではなく家族のために生きなくてはならない」ということに虚しさを感じ、自分の人生を悲観するというものである。 5年ほど前に大手建設会社KCC建設のCMが大きな反響を呼んだ。高齢の女性が孫とおぼしき子どもを背負いながら、台所で食事の準備をするシーンが描かれたCMでは、その女性の顔に疲れの色と憂いの表情が浮かんで見えるが、これが「孫育て」をする韓国の高齢女性のありのままの姿といえる。 一人当たりGDPで日本を間もなく抜き去り、「先進国になった」「日本を超えた」という韓国だが、そのウラではこのような社会の歪が起きているわけだ。 日本でも孫の面倒を見ることに疲れやストレスを感じている高齢者は多いという話を聞くが、韓国も日本も「世のすべての祖父母が孫が可愛い、ずっと一緒にいたい」と思っているというのは幻想であり、現実は心に葛藤を抱えている。ここへきて韓国ではウォン高、物価高、金利高の「三重苦」に悩まされている韓国経済だが、新たに高齢者問題が「四重苦」として注目されてきた。 後編記事『“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!』では、そんな韓国経済でいま起きている“危ない現実”についてレポートしよう』、「韓国も日本も「世のすべての祖父母が孫が可愛い、ずっと一緒にいたい」と思っているというのは幻想であり、現実は心に葛藤を抱えている」、その通りなのだろう。
次に、この続きを、9月3日付けダイヤモンド・オンライン「“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/98856?imp=0
・『ウォン高、物価高、金利高の「三重苦」に苦しむ韓国で、いま新たに高齢者問題が浮上してきている。 最新の調査では、60代以上の女性で「メンタルの不調」と訴えるケースが急増していて、その原因の一つが「孫育て」だということがわかり、いま話題になっている。よもや家族を支える高齢者が“離脱”すれば、韓国で新たな家族問題に発達しかねない。 そこへ追い打ちをかけるように、韓国では高齢者をめぐって新たな問題も浮上してきた。「先進国」になったと騒ぐ韓国にあって、いま危ない危機が進行し始めているわけだ。その最前線をレポートしよう』、「韓国では高齢者をめぐって新たな問題も浮上」、どんなことなのだろう。
・『高齢女性たちの「深刻すぎる貧困問題」 韓国では、高齢世代の女性たちの「貧困問題」も深刻化している。 映画『ミナリ』でアカデミー賞助演女優賞を獲得したユン・ヨジョンが主演を務めた『バッカスレディ』は、生活のために売春を行う高齢女性の姿を赤裸々に描いた作品である。 「バッカス」は韓国を代表する栄養ドリンク剤の名前であり、ソウルなど都市部の高齢者が集まる場所に現れ、「バッカス」を中高年相手に売りながら、売春を行うというというものである。 一見すると都市伝説のような話であるが、現実であるからこそ、映画にもなり、社会問題としても注目されるのである』、「高齢世代の女性たちの「貧困問題」も深刻化」、「売春」を行うこともあるとは驚かされた。
・『年金、金利、不動産、高齢労働… 最近では高齢女性に限らず、高齢男性がタクシー運転手や配達員、警備員などをして働く姿も目にする。 かつての韓国では50代で仕事をリタイヤするケースがほとんどであった。 それでも、今とは比較にならないほど、物価は安く、銀行の金利は高かった時代でもあり、小さくとも不動産を所有し、それを貸し出すことで得た収入の利息でも受けて蓄えを増やす人も多かった。 そして、老後の生活や介護は子ども、特に長男が無条件に見ることが当然のこととされていた。 つまり、「年金や蓄えがなくとも子どもがいれば何も心配はない」ということだったのだ。 しかし、現在ではどうであろうか――。子どもたちも自分の生活を支えていくだけで精一杯であるうえに、とても高齢の親の家計や介護までを担うことは困難である』、「子どもたちも自分の生活を支えていくだけで精一杯であるうえに、とても高齢の親の家計や介護までを担うことは困難である」、韓国だけでなく、日本でも同様だ。
・『500万世帯に迫る「独居高齢者」 年金制度も開始されて30年ほどで、公務員や教員、軍人といった一部の職業を除けばあとは国民年金であり、その支給額にはやはり大きな差がある。 このため、現在、60代以上の高齢者は少しでの生活の足しを得るために、働かざるを得ない状況なのである。 また、独居高齢者の数は2020年に161万8000世帯で、年々増加傾向にあり、30年後の2050年頃には467万1000世帯にまで増えると見られている。 この背景には、核家族化が進んだことや、日本でいうところの「熟年離婚」の増加が挙げられる。 女性が結婚生活に不満や理不尽さを感じても、昔であれば「離婚はマイナスイメージ」というのが強い上に、女性が一人で生きていくことはほぼ不可能であり、じっと耐えるしかできなかった。 それが、今では迷わず離婚を選ぶことも普通になった』、日本でも「独居高齢者」は2015年で5.7百万人、「熟年離婚」も増えているのも同様だ。
・『完全に崩壊した「人生のモデルケース」 とはいえ、公的年金や高齢者向けの職業斡旋も充実しているとは言い難い。 まして、家族や親族に頼ることが当たり前であった韓国で、いまや子どもに頼ることもできず、高齢者たちにとっては非常に厳しい時代であるといえる。 韓国のみならず、中国でも長きにわたる「一人っ子政策」の弊害が少子化を加速させ、貧困の高齢者問題も深刻化している。 日本も韓国や中国と比較すれば、まだマシと言えるかもしれない。 が、それでも、筆者と同世代の40代は「就職氷河期世代」と言われ、この世代が高齢者の仲間入りをする20~30年後の生活や日本の状況は厳しいと予測されている。 韓国も日本も親世代が歩んで来た「結婚し、子どもを生み育て定年まで勤め上げれば老後は安泰」というモデルケースが完全に崩壊したのだ』、「人生のモデルケース」が「完全に崩壊した」のは「韓国も日本」も同様だ。
・『「日本を超えた」などと言っている場合ではない いま、高齢者の生活苦や孤独死といった問題はさらに増えていくことであろう。 特に中年世代はこれからの年の重ね方や老後の過ごし方、さらには「終活」についてもシュミレーションをしておく必要があるかもしれない。 この問題を放置しておけば、韓国経済が足元から崩れていくリスクすら秘めている。このままでは「日本を越えた」などと言っていられないほどの危機に直面する危険性すら出てきたというわけだ。 さらに連載記事『韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで、いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!』では、そんな韓国で広がる高齢者たちの新たな問題についてレポートしよう』、「韓国」も「日本を超えた」のであれば、「日本」を比較材料にするのではなく、絶対的な指標を重視するべきだろう。
第三に、9月6日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したビジネスライターの佐久間 俊氏による「韓国サムスンに引き抜かれた日本人研究者の証言、給料1.7倍で「天国のような環境」 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(前編)」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/308940
・『技術者の「日本離れ」が進んでいる。国内大手企業に勤めるエンジニアや研究者が海外メーカーに引き抜かれ、技術が海外に流出するのだ。長く勤めて安定した大企業正社員の立場を捨てて、海外に出る技術者は、何を魅力に感じて転職するのか?2010年にサムスンに引き抜かれ、10年間勤めたある日本人研究者が、どのように&どんな条件でサムスンに誘われたのか、勤めてみて分かったサムスンと日本の一般企業の違い、韓国社会のどこが良かったかなどについて語る。 閉鎖的な島国、日本の技術の海外流出に歯止めが効かない。 2021年のノーベル物理学賞を受賞した、日本出身で米国籍の気象学者、眞鍋淑郎氏の言葉は記憶に新しい。真鍋氏は「日本人は調和を重んじる。イエスがイエスを意味せず、常に相手を傷つけないよう、周りがどう考えるかを気にする。アメリカでは、他人にどう思われるかを気にせず好きなことができる。私は私のしたいことをしたい」また「私は日本に戻りたくない(略)なぜなら調和の中で生きる能力がないから」と話している。 眞鍋氏でなくても、現在の日本で研究者が自由に研究に打ち込むことは難しくなって来ているのは事実だ。日本でそんな違和感を抱え、私は韓国という新天地を選んだ』、「真鍋氏は「日本人は調和を重んじる。イエスがイエスを意味せず、常に相手を傷つけないよう、周りがどう考えるかを気にする。アメリカでは、他人にどう思われるかを気にせず好きなことができる。私は私のしたいことをしたい」また「私は日本に戻りたくない(略)なぜなら調和の中で生きる能力がないから」と話している」、「日本」でのやり難さを的確に指摘している。
・『今の給与の1.7倍払うので、サムスンで素材開発をしてほしい 2010年当時、私は国内大手材料メーカーで研究者として勤務していた。 朝から雨が降っていたある日、総務課経由で私宛に外線が入っていると連絡があった。いぶかしがりながら回送されてきた受話器を取ると、それは怪しいヘッドハンターからの電話だった。 当時は日本社会全体としてエンジニアの転職(引き抜き)が活発であった時期であり、私も以前から同じような勧誘は何度か受けたことがあったので、特に驚きはしなかった。私はいわゆる古いタイプの会社員であることを自覚している。定年まで勤め上げるのが当たり前、転職には全く興味がなかったし、むしろ転職していく元同僚を憐れんでいた方ですらあった。「怖いもの見たさで、一度くらい話を聞いてみるのもいいか。酒の席で話のネタになるかな……」などと思い、その人と自宅近所の駅の喫茶店で会うことにした。 初回面談の内容はこんな話だった。「サムスンで素材開発を行ってほしい」「あなたの特許出願内容を見て声をかけた」「来て頂けるなら給与は現行の1.5倍出す」と言う。それまで勤めていた会社で心身ともに少し疲れていたタイミングだったこともあり、提示された年棒と残りの会社員人生の期間をあざとく計算しつつ、再度面談するということで一旦別れた。 2回目の面談では、給与は現行の1.7倍に上がり、より具体的な職務内容が提示された。しかしこれまでのキャリアや人脈を捨て、日本を出て韓国にある研究所へ移籍することになるのだ。身軽な単身者とは言え、そうは簡単に決められない』、「身軽な単身者とは言え、そうは簡単に決められない」、慎重なようだ。
・『ヘッドハンターは、心が弱っているときにやってくる これから海外に行って何年務めることができるか不安があったし、体力的、精神的な限界もあるだろう。急な病気・事故などに遭うこともあるかもしれない。将来貰えるであろう日本での退職金や厚生年金が激減することも容易に計算できた。また、サムスンを退職した後で日本の会社で再就職できるのかという不安もあった。それに、一部には「韓国企業に引き抜かれて転職した人は裏切り者だ」という極端な考え方の人がいることも知っている。 そんな後ろ向きなことばかり色々と考えていると、数日後には3度目の面談を要請された。今度は高級料亭で、しかも先方の役員クラスがわざわざ韓国から出張してきて説得するというではないか。 私は当時40代になったばかり。国内の会社ではふるいに掛けられ、これ以上役職としては上がれそうもなかった。しかし逆に言えば、日本企業に勤め続ければ法律に守られている。あくせく必死に働かずとも、適当に優先度の低い実験をしながら定年まで勤め上げれば、安定した生活を送ることもできる。実際、そういう人間は研究所には多くいた。 そう思っていたはずなのだが、面談を進めていくうちに気持ちが変わってきた。そんなぼんやりとした人生を送るよりも、研究者として世界的大企業に求められて働くほうが、断然刺激的な気がしてきたのだ。3回目の面談の最後には、「これから自分は世界で戦うんだ」という、一種の使命感のようなものまで感じるようになっていたのをよく覚えている。 ヘッドハンティングは、新興宗教の勧誘に近いものがあるのかもしれない。心が弱っているときにやってきて、それまでの自分の考え方をがらりと変えてしまう。 そうこうしているうち、気が付くとソウル行きの航空券と高級ホテルが用意されていた。週末を利用した韓国ツアーだ。韓国に着くと、設備見学や担当役員、上長予定の人との面談が待っていた。細かい契約を文書化して締結し、初めて電話を受けてから3カ月後には、人生初の退職届を出していた』、「3度目の面談」、「先方の役員クラスがわざわざ韓国から出張してきて説得」、「最後には、「これから自分は世界で戦うんだ」という、一種の使命感のようなものまで感じるようになっていた」、さすが説得が巧みだ。
・『サムスンの素晴らしい福利厚生 こうして私は韓国に引っ越し、サムスンで働くことになった。ここからは少し社内外の環境について述べたいと思う。 サムスンは韓国を代表する大企業なだけのことはあり、基本的にはほぼあらゆる面で日本の会社と同等以上のサービスが用意されている。韓国人社員がつくるサムスンの企業文化は、日本の会社にとてもよく似ている部分もあるが、日本では見かけない、ユニークな面もいろいろあった。 例えば福利厚生。私の前職の会社との比較しかできないが、福利厚生で利用できるカフェテリアポイントは日本企業と同じようにいろいろと利用でき、契約している宿泊施設や遊興施設も数多い。また、通販にも利用できるので、家庭を持っている社員には好評のようだ。 また、特筆すべきは年1回の健康診断である。サムスン系列の病院で行うのだが、まるでホテルのように豪華だ。検診には最新鋭の装置を使い、診断後2週間以内には結果が送付されてくる。サムスンの健康診断はどんな小さな異変も見逃さないと、韓国内でも定評があるらしい。特に胃腸の内視鏡検査はすばらしく、睡眠薬で眠っている間に全て完了する。これは是非日本でも普及してほしいと切に思う。 また、社内食堂ではバラエティーに富んだ食事が1日3回無償で提供される。サムスンには労働組合がないのだが(※類似の働きをする組織はあるが、組合ではない)、他にも、誕生日や結婚記念日には会社からプレゼントがもらえるほか、運動会や文化イベント、夕食会など飽きが来ないようにイベントが目白押しだ(※コロナ前)。 面白いのは、文在寅政権になってから週40時間労働制が推進されたおかげで、勤務時間が明らかに短くなったことだ。それまでは土曜日にも当たり前のように出勤していたのだがその習慣もなくなり、無意味な残業が激減したように思う。サムスンのトップはいろいろな罪で頻繁に収監されていたが、会社は国のお手本になろうと努力しているように見えた。 しかしこれだけ恵まれた環境でも、起業や進学といった理由でサムスンを去る韓国人社員は多かった。彼らの上昇志向には感服する』、「これだけ恵まれた環境でも、起業や進学といった理由でサムスンを去る韓国人社員は多かった。彼らの上昇志向には感服する」、「上昇志向」の強さは韓国の強味だ。
・『やりすぎ感のある社内情報セキュリティー もう一つサムスンの社内環境で印象深かったのは、セキュリティーの厳しさだ。仕事に支障をきたすほど厳格に情報セキュリティーを推進していた。 日本からサムスンの会社、工場、研究所などへ出張で来たことがある人なら、建物に着いてから入場までの時間の長さに辟易(へきえき)したことがあるだろう。社内で使用する全ての紙にはメタルファイバーが埋め込まれており、カバンに隠していても出入口の金属探知機を通過することができないのは有名な話だ。 USBメモリやSDカードなどを持っていても、社内のパソコンでは認識されないので誰も使わない。それどころか、個人用に支給されるパソコンの内部ハードディスクにはデータを記録することができず、特別なクラウドに保管するようになっている。パソコンを記録媒体として使わないのだ。 また、個人所有のスマホには特別なアプリをインストールされ、社内ではカメラが起動できないようになっている。さすがに会社も全社員に強制することはできないので、アプリのインストールを拒否することも可能だ。ただ、そうなると、カメラのレンズ部分に特殊なシールを貼られるまで入場できない。なお余談になるが、社員は皆、スマホはGalaxyを持っているイメージだったが、実際には「かっこいいから」という理由でiPhoneを持っている率も結構高かった』、「社内情報セキュリティー」の厳しさはさすがだ。
・『韓国社会&暮らしのいいところ ミセモンジ(微細粉塵)で晴れ間が少なく、曇りの日が多い韓国。韓国暮らしについても少し紹介しておこう。 韓国では、新しいテクノロジーを使いこなしている部分と伝統を守っている部分がうまい具合に混じり合い、日本人の目にはユニークな社会を形成しているように見える。みんながスマホまたはパソコンを持っているという前提で社会インフラができており、日本のように弱者に合わせた“優しい社会”ではない。高齢者の方はどう考えているか分からないが、スマホが使える私の年齢だと、とても合理的に見える。 例えば、外国人登録証と銀行口座を紐づけして登録しているので、役所の手続きなどはほとんどオンラインで完結する。最近の例では、新型コロナウィルス関連の生活支援金がこういったシステムのおかげで当日入金されたのは有名だ。日本でこうしたことが進まないのは個人情報を守るべきだという声があるからだろうが、韓国にいると、個人情報の心配より利便性だと感じるし、日本のマイナンバーカードは帰国したらすぐに登録しなければと強く思った。 また、法的規制が少ないのか規制されるのが遅いのか分からないが、韓国ではEVやドローン、電動キックボード等の最新のインフラは、話題になるとすぐに街中で見かけるようになる。日本に比べると規制がゆるく、新しい技術の恩恵をすぐに享受できるので(後に規制が入る場合もあると思うが)社会がダイナミックに見える。もしかすると、日本以外の国はみんなそうで、韓国が特別なわけではないのかもしれないが……。 また、交差点にパラソル(信号待ちの人に日陰を作るため)を設置したり、散歩道や公園が整備されたりと、生活に密着したところに分かりやすく税金が投入されているので、納税者としての満足度も高い。このあたりは税金の使途が分かりにくい日本に比べて、とてもうらやましい点だ。) 住環境に関しては、韓国は日本よりも大変かもしれない。 サムスンに勤める日本人には、単身者でも60~80平方メートル前後、2~3LDKのアパートが貸与される。私の住んでいたアパートは、築年数や駅からの距離、室内設備などから考えると、日本人の感覚としては2000万~3000万円程度の物件にしか見えなかったが、ポストに投函されるチラシを見ると7000万円超のマンションらしい。韓国の不動産バブルが垣間見える瞬間である。 物価面ではよく言われていることだが、光熱費、交通インフラなどが安く、食料品は高い。全体としては日本よりも高いかもしれない。コロナ禍の前には、若い韓国人社員がよく日本出張のついでにiPadを買いたいなどと話していた。確かに、たまに帰国すると日本は安いなと感じてしまう(特に飲食関係)。 ここまで紹介したことはすべて、私が在籍した10年間で急激に変化したことだ。この国の進歩の速さはおそろしい。 後編では、サムスンで働いていたときに感じていたこと、働きやすさや人間関係などについて詳しく紹介する。 >>後編「韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差」に続く』、「韓国ではEVやドローン、電動キックボード等の最新のインフラは、話題になるとすぐに街中で見かけるようになる。日本に比べると規制がゆるく、新しい技術の恩恵をすぐに享受できるので(後に規制が入る場合もあると思うが)社会がダイナミックに見える」、「生活に密着したところに分かりやすく税金が投入されているので、納税者としての満足度も高い」、「日本」も学ぶべきだ。
第四に、この続きを9月6日ダイヤモンド・オンライン「韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(後編)」の無料部分を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/308941
・『日本の大手材料系メーカーに約20年勤めていたが、研究者としてもっと活躍したいという気持ちから、サムスンのヘッドハンティングに応じた筆者。2010年、40代前半で韓国へ渡り、サムスンで働き始めた。韓国ナンバーワン企業であるサムスンでの仕事は、社内の文化も、専門職へのサポート体制も、外国人社員の国籍構成も、日本企業とは大きく異なっていた。筆者同様に引き抜かれた日本人社員の中には、1年程度で去って行った者も多く、さらには文在寅政権下で極端な反日キャンペーンが張られていた時期でもあった。内側から見たサムスンの強みや独自性、そして外国人社員がサムスンで生き抜くために気を付けるべき人間関係について、生々しく語る』、興味深そうだ。
・『研究者にとっては天国のような環境だが、技術以外のものも求められる 2010年、サムスンに引き抜かれて始まった韓国暮らし。前編ではヘッドハンティングの経緯と韓国で暮らして感じたことを述べたが、後編は実際にサムスンで働いてみて気がついたこと、社内事情などについて紹介していこうと思う。 入社して2年を過ぎた辺りからは生活に慣れ、3年を過ぎると日本へ一時帰国するのが面倒になってきた。単身者だったということもあるが、サムスンのフルサポート付きでの海外生活は、研究だけに集中すれば良いので研究者としてはまさに天国のような環境なのである。言葉の壁がある分、わずらわしい人間関係が無いのも良かった。サムスン社内において、日本人の敵は日本人であることが多いのだ。 昔はスペシャルな技術ノウハウを持った人であれば、数年在籍するだけで大金を稼げたそうだが、今は日本人が韓国企業に勤める場合、韓国人と一緒に働くための技術面以外の能力も必要になってきている。ヘッドハンティングされる人は、基本的な技術、ノウハウは当然みな持っているものだが、課題に対して韓国人社員が納得できるような技術指導ができなかったり、社内でのリーダーシップが取れなかったりする日本人は多い。 社内でのリーダーシップを獲得するためには、日本人社員は韓国人社員から嫌われたり、なめられたりしてはいけない。普段は会議も通訳を介して行うため、直接的な表現はマイルドにされて伝わり、言い争いになるようなことは滅多にない。しかし、韓国人と日本人は情緒的に驚くほど似ており、怒りや自信の無さなど気持ちのブレはすぐに読みとられてしまう。さらに日本語を理解している社員もとても多いので、そういう人にはもちろん伝わってしまうし、また、社内では日本人同士の会話も気を使わなければいけない。 結局は、仕事に対しても、人間関係についても、真摯に取り組まなければならないということだ。海外人材とはいえ、そういう態度でなければ厳しい状況に追い込まれてしまうのは、どこの世界でも同じであろう。 今後サムスンに入社する人へちょっとしたアドバイスをするとすれば、「日本のマンガ」の知識を習得しておくべきだと思う。韓国人は『ONE PIECE』(ワンピース)、『スラムダンク』、『ドラゴンボール』で育った人が多い。この3大マンガの大まかなストーリーくらいは把握している方が良い。かめはめ波の一発でも打てれば、人気者間違いなしだ。(これ以下は有料)』、「サムスンのフルサポート付きでの海外生活は、研究だけに集中すれば良いので研究者としてはまさに天国のような環境なのである。言葉の壁がある分、わずらわしい人間関係が無いのも良かった」。うらやましい。「サムスン社内において、日本人の敵は日本人であることが多いのだ」、これはよくあることだ。「人間関係についても、真摯に取り組まなければならないということだ。海外人材とはいえ、そういう態度でなければ厳しい状況に追い込まれてしまうのは、どこの世界でも同じであろう」、当然の厳しさだ。
第五に、9月6日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した多摩大学特別招聘教授の真壁昭夫氏による「韓国経済に黄信号、中国が「お得意さま」からライバルに急変した理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/309190
・『8月、韓国の製造業PMI(購買担当者景況感指数)は事業環境の改善と悪化の境目である50を下回り49.8に下落した。一つの要因として、中国が韓国の“お得意さま”から、競争上の脅威に変わり始めたことがある。中国は韓国から輸入してきた半導体や自動車などの国産化を急いでいて、これまでのように韓国企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている。韓国経済が直面する環境の急変は、わが国にとっても他人事ではないはずだ』、「これまでのように韓国企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている」、これは大変だ。
・『中国が、韓国の“お得意さま”からライバルに変化 足元で、韓国経済の減速懸念が急速に高まっている。背景として、中国経済の低迷に加えて、これまで“お得意さま”だった中国企業との関係が変化していることがある。中国企業の急成長によって、中国が韓国にとっての“お得意さま”からライバルに変化しつつある。そうした変化は、過去、わが国と韓国・台湾企業との間にも見られた構造変化だ。 また、ゼロコロナ政策に固執する共産政党の経済施策や、歴史的な渇水によって経済活動が低迷する中国経済は景気の回復が遅れている。その結果、韓国は最大の輸出先である中国の需要を、これまでのようなペースで獲得することが難しくなっている。 最近では、電気自動車(EV)、車載用バッテリーなどの分野で、中国企業が急速に価格競争力を強めている。サムスン電子が健闘しているスマートフォンに関しても、中国企業がシェアを奪取する可能性は高い。それに加えて、ウクライナ危機などによって世界経済の脱グローバル化が加速し、天然ガスなどの供給体制が不安定化したことも韓国にマイナスだ。 1990年代の初頭以降、韓国はグローバル化を追い風にして加工貿易体制を強化した。それが中国の需要取り込みに決定的な役割を果たした。今後の経済成長をどう実現するか、韓国は正念場を迎えている』、「中国企業の急成長によって、中国が韓国にとっての“お得意さま”からライバルに変化しつつある。そうした変化は、過去、わが国と韓国・台湾企業との間にも見られた構造変化だ」、この構造的変化は「韓国」にとっては打撃だ。
・『中国と韓国の経済的関係は構造的に変化している 8月、韓国の製造業PMI(購買担当者景況感指数)は事業環境の改善と悪化の境目である50を下回り49.8に下落した。2020年9月以来の50割れだ。ウクライナ危機が発生して以降、世界経済の中でもわが国を含むアジア地域の景況感は相対的に底堅さを保ってきたが、韓国の景況感は急速に弱含み始めた。 一つの要因として、中国が韓国のお得意さまから、競争上の脅威に変わり始めたことがある。産業振興策である「中国製造2025」が推進されたことは大きい。半導体や車載用などのバッテリー、量子コンピューティング、人工知能(AI)などの最先端分野に対して共産党政権は産業補助金を積み増した。 また、共産党政権は国有・国営など主要企業に土地も供与した。このことで中国企業の固定費負担は主要先進国の企業と比較して大きく低下した。その後、米中対立などによって中国の最先端の半導体製造技術の確立は遅れたが、車載用のバッテリー分野やスマートフォン、有機ELパネルなどのディスプレー分野で中国企業の成長は加速している。韓国企業が高シェアを維持した、あるいは事業運営体制を強化している分野で中国企業の台頭が鮮明だ。 中国と韓国の経済的関係は構造的に変化している。1960年代以降、韓国ではサムスングループなど財閥の事業運営体制が強化された。それと同時に、当時の韓国政府はわが国などからの技術移転を加速させた。こうして、鉄鋼、家電、自動車など工業化が進んだ。 97年に発生したアジア通貨危機の後、韓国は資材を輸入し、国内でテレビなどの大量生産を行い、ウォン安を追い風にして中国などへの輸出競争力を高めた。近年は、メモリ半導体などの供給体制が急速に強化され、経済面で韓国の対中依存度は高まった。 しかし、中国は韓国から輸入してきた半導体や自動車などの国産化を急いでいる。これまでのように韓国の企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている。今後、韓国企業はより熾烈(しれつ)な中国企業との競争に対応しなければならなくなるだろう』、「中国は韓国から輸入してきた半導体や自動車などの国産化を急いでいる。これまでのように韓国の企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている。今後、韓国企業はより熾烈(しれつ)な中国企業との競争に対応しなければならなくなるだろう」、同様なことは、日本と「韓国」の間でも発生した発展段階の必然だ。
・『韓国経済を直撃する中国経済「想定外」の失速 目下、韓国経済は中国経済の失速に直面している。中国経済は成長の限界を迎えつつあり、背景にはゼロコロナ政策に固執する共産党政権の経済運営など複合的な要因がある。一部の経済専門家からは、「中国が経済規模などの面で米国を上回るのは難しくなった」との見方さえ出始めている。 無視できないファクターの一つは不動産バブル崩壊だ。20年8月に共産党政権が導入した「3つのレッドライン」によって、想定外に中国経済は悪化した。不動産市況の悪化は止まらず、債務問題が深刻化。不動産デベロッパーなどの民間企業のデフォルト懸念が追加的に高まっている。 加えて、家計や地方政府も含めて経済全体で不良債権の増加懸念が上昇している。そのため共産党政権は、人民元安加速のリスクを冒してまで追加利下げを実施しなければならない状況に追い込まれた。 また、ゼロコロナ政策の徹底によって中国国内の人流・物流はかなり不安定だ。最悪期を脱して生産活動は徐々に持ち直しているものの、個人消費の戻りはかなり鈍い。 3月下旬から5月、習近平政権は有無を言わさぬ姿勢で、最大の経済都市である上海でゼロコロナ政策を徹底した。その結果、物流が途絶えて食料不足が発生するなど、市民生活はかなりの苦境に陥った。これは人民にあまりに強いショックを与えたと考えられる。「生活と安全を自力で守らなければならない」と先行きに危機感を強める人が増え、節約志向が強まっているようだ。 さらに、脱グローバル化の負の影響も増大している。ウクライナ危機の発生以降、ロシアから欧州などに対する天然ガスなどの供給が減少した。供給体制は不安定化し、各国で物価は高騰している。中国では主食の豚肉価格が高騰し、消費者物価が徐々に上昇していることが消費者心理をさらに冷え込ませている。 その結果、22年4~6月期の中国の実質GDP成長率は、前期比マイナス2.6%だった。日米と同様に前期比年率換算で見ると、中国の実質GDPは前期から10%減少(失速)した。それが韓国の景況感を悪化させたのだ』、「中国経済「想定外」の失速」は、確かに「韓国経済を直撃する」不運な材料だ。
・『厳しさ増す韓国経済を取り巻く環境 今後、韓国が経済成長を目指すことは追加的に難しくなる恐れが高まっている。90年代以降、世界経済のグローバル化が加速し、国際分業体制が強化された。これにより世界全体で緩やかに経済が成長すると同時に物価が上昇しづらい環境が出現した。 それを追い風に韓国の財閥系大手企業は積極的に設備投資を行って大量生産を行い、世界の需要変化に機敏に対応して輸出を増やす経済体制を急速に整備した。その象徴として、サムスン電子などはデジタル家電のユニット組み立て型の生産体制を強化しつつ、半導体の受託製造(ファウンドリー)事業を強化して最先端分野の需要をより効率的に獲得した。ちなみに、この裏返しとしてわが国の家電、半導体、液晶パネルなどの競争力が失われた。 中国共産党政権は半導体やバッテリー、EV、脱炭素関連の技術やAIなどの開発、生産体制をさらに強力にサポートするだろう。それによって、韓国企業から中国勢へ、シェアや技術の移転が加速するだろう。 加えて、米国では北米生産のEVに補助金が支給されるなど、物価上昇圧力に対応しつつ雇用を支えるために、各国は自国の事情を優先せざるを得ない。他方、韓国統計庁によると21年の合計特殊出生率は前年比0.03ポイント低下の0.81だった。国内需要の縮小均衡は避けられず、景気を支えてきた対中輸出の伸び悩みがさらに鮮明化すれば、韓国全体で不満、閉塞感が一段と上昇するだろう。 韓国経済が直面する環境の急速な変化は、わが国にとって他人事ではない。少子高齢化などによって、わが国の需要は伸び悩んでいる。一方で、天然ガス価格などの上昇は経済に逆風だ。 世界経済の先行き懸念が高まる中で、わが国政府は超高純度の半導体部材や精密な工作機械、脱炭素などに寄与する新しい素材など、企業が世界的な強みを維持している分野での新しい取り組みをより積極的にサポートしなければならない。それが本邦企業の成長を支え、経済と社会の中長期的な安定に無視できない影響を与えるだろう』、「国内需要の縮小均衡は避けられず、景気を支えてきた対中輸出の伸び悩みがさらに鮮明化すれば、韓国全体で不満、閉塞感が一段と上昇するだろう」、「わが国政府は超高純度の半導体部材や精密な工作機械、脱炭素などに寄与する新しい素材など、企業が世界的な強みを維持している分野での新しい取り組みをより積極的にサポートしなければならない。それが本邦企業の成長を支え、経済と社会の中長期的な安定に無視できない影響を与えるだろう」、同感である。
先ずは、9月3日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したライターの田中 美蘭氏による「韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで、いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/98856?imp=0
・『「先進国」になった韓国でひっそり進む「危機」 韓国では、少子高齢化がとどまるところを知らない。 そんな韓国の高齢者たちは一見するとアクティブで、スマホといった最新機器も積極的に使いこなしたり、パワフルで、感心させられることが多い。 しかし、その反面で、社会が急速に変化し、世代間などで生じる対立や分断も深まる中、高齢者たちを取り巻く環境は実に厳しいものとなっている。 韓国といえば、「家族との付き合いが深い」というイメージがある。 このため、家族の集まりや旧盆、旧正月といった伝統行事は妻の立場である女性たちにとってこの上にない精神的な負担と苦痛であることが少なくない。 さらに、義両親があれこれと息子、娘夫婦の孫の育児や教育事情など家庭全般に口出しをして介入してくることで、摩擦が生じることはよくある話である。 だからこそ、ママ友同士で集まれば自然と義実家の愚痴話に花が咲くのである。 一方、中高年の女性たちが集まりながら自分の子どもや嫁、孫の自慢話をしてマウンティングを繰り広げるというのは、これもまた“韓国あるある”な話であり、ドラマなどでもよく描かれる。 これだけを聞けば、韓国の女性たちの老後は子どもや孫の存在が「生きる糧」になっているような印象を受けるが、必ずしもそうではないようである』、「子どもや孫の存在が「生きる糧」に「必ずしもそうではないようである」、どういうことなのだろう。
・『広がる「絶望」 先日、朝鮮日報で韓国のジェンダー問題について特集した記事の中で、60代以上の女性で「メンタルの不調」と訴えるケースが急増していて、その原因の一つに「孫育て」が含まれているというのだ。 日本と同様に共働き家庭が多い韓国では、夫または妻の両親の助けを借りながら育児をする。その理由が「若い頃は義実家に縛られ、老後では孫に縛られ、いつまでも自分のためではなく家族のために生きなくてはならない」ということに虚しさを感じ、自分の人生を悲観するというものである。 5年ほど前に大手建設会社KCC建設のCMが大きな反響を呼んだ。高齢の女性が孫とおぼしき子どもを背負いながら、台所で食事の準備をするシーンが描かれたCMでは、その女性の顔に疲れの色と憂いの表情が浮かんで見えるが、これが「孫育て」をする韓国の高齢女性のありのままの姿といえる。 一人当たりGDPで日本を間もなく抜き去り、「先進国になった」「日本を超えた」という韓国だが、そのウラではこのような社会の歪が起きているわけだ。 日本でも孫の面倒を見ることに疲れやストレスを感じている高齢者は多いという話を聞くが、韓国も日本も「世のすべての祖父母が孫が可愛い、ずっと一緒にいたい」と思っているというのは幻想であり、現実は心に葛藤を抱えている。ここへきて韓国ではウォン高、物価高、金利高の「三重苦」に悩まされている韓国経済だが、新たに高齢者問題が「四重苦」として注目されてきた。 後編記事『“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!』では、そんな韓国経済でいま起きている“危ない現実”についてレポートしよう』、「韓国も日本も「世のすべての祖父母が孫が可愛い、ずっと一緒にいたい」と思っているというのは幻想であり、現実は心に葛藤を抱えている」、その通りなのだろう。
次に、この続きを、9月3日付けダイヤモンド・オンライン「“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/98856?imp=0
・『ウォン高、物価高、金利高の「三重苦」に苦しむ韓国で、いま新たに高齢者問題が浮上してきている。 最新の調査では、60代以上の女性で「メンタルの不調」と訴えるケースが急増していて、その原因の一つが「孫育て」だということがわかり、いま話題になっている。よもや家族を支える高齢者が“離脱”すれば、韓国で新たな家族問題に発達しかねない。 そこへ追い打ちをかけるように、韓国では高齢者をめぐって新たな問題も浮上してきた。「先進国」になったと騒ぐ韓国にあって、いま危ない危機が進行し始めているわけだ。その最前線をレポートしよう』、「韓国では高齢者をめぐって新たな問題も浮上」、どんなことなのだろう。
・『高齢女性たちの「深刻すぎる貧困問題」 韓国では、高齢世代の女性たちの「貧困問題」も深刻化している。 映画『ミナリ』でアカデミー賞助演女優賞を獲得したユン・ヨジョンが主演を務めた『バッカスレディ』は、生活のために売春を行う高齢女性の姿を赤裸々に描いた作品である。 「バッカス」は韓国を代表する栄養ドリンク剤の名前であり、ソウルなど都市部の高齢者が集まる場所に現れ、「バッカス」を中高年相手に売りながら、売春を行うというというものである。 一見すると都市伝説のような話であるが、現実であるからこそ、映画にもなり、社会問題としても注目されるのである』、「高齢世代の女性たちの「貧困問題」も深刻化」、「売春」を行うこともあるとは驚かされた。
・『年金、金利、不動産、高齢労働… 最近では高齢女性に限らず、高齢男性がタクシー運転手や配達員、警備員などをして働く姿も目にする。 かつての韓国では50代で仕事をリタイヤするケースがほとんどであった。 それでも、今とは比較にならないほど、物価は安く、銀行の金利は高かった時代でもあり、小さくとも不動産を所有し、それを貸し出すことで得た収入の利息でも受けて蓄えを増やす人も多かった。 そして、老後の生活や介護は子ども、特に長男が無条件に見ることが当然のこととされていた。 つまり、「年金や蓄えがなくとも子どもがいれば何も心配はない」ということだったのだ。 しかし、現在ではどうであろうか――。子どもたちも自分の生活を支えていくだけで精一杯であるうえに、とても高齢の親の家計や介護までを担うことは困難である』、「子どもたちも自分の生活を支えていくだけで精一杯であるうえに、とても高齢の親の家計や介護までを担うことは困難である」、韓国だけでなく、日本でも同様だ。
・『500万世帯に迫る「独居高齢者」 年金制度も開始されて30年ほどで、公務員や教員、軍人といった一部の職業を除けばあとは国民年金であり、その支給額にはやはり大きな差がある。 このため、現在、60代以上の高齢者は少しでの生活の足しを得るために、働かざるを得ない状況なのである。 また、独居高齢者の数は2020年に161万8000世帯で、年々増加傾向にあり、30年後の2050年頃には467万1000世帯にまで増えると見られている。 この背景には、核家族化が進んだことや、日本でいうところの「熟年離婚」の増加が挙げられる。 女性が結婚生活に不満や理不尽さを感じても、昔であれば「離婚はマイナスイメージ」というのが強い上に、女性が一人で生きていくことはほぼ不可能であり、じっと耐えるしかできなかった。 それが、今では迷わず離婚を選ぶことも普通になった』、日本でも「独居高齢者」は2015年で5.7百万人、「熟年離婚」も増えているのも同様だ。
・『完全に崩壊した「人生のモデルケース」 とはいえ、公的年金や高齢者向けの職業斡旋も充実しているとは言い難い。 まして、家族や親族に頼ることが当たり前であった韓国で、いまや子どもに頼ることもできず、高齢者たちにとっては非常に厳しい時代であるといえる。 韓国のみならず、中国でも長きにわたる「一人っ子政策」の弊害が少子化を加速させ、貧困の高齢者問題も深刻化している。 日本も韓国や中国と比較すれば、まだマシと言えるかもしれない。 が、それでも、筆者と同世代の40代は「就職氷河期世代」と言われ、この世代が高齢者の仲間入りをする20~30年後の生活や日本の状況は厳しいと予測されている。 韓国も日本も親世代が歩んで来た「結婚し、子どもを生み育て定年まで勤め上げれば老後は安泰」というモデルケースが完全に崩壊したのだ』、「人生のモデルケース」が「完全に崩壊した」のは「韓国も日本」も同様だ。
・『「日本を超えた」などと言っている場合ではない いま、高齢者の生活苦や孤独死といった問題はさらに増えていくことであろう。 特に中年世代はこれからの年の重ね方や老後の過ごし方、さらには「終活」についてもシュミレーションをしておく必要があるかもしれない。 この問題を放置しておけば、韓国経済が足元から崩れていくリスクすら秘めている。このままでは「日本を越えた」などと言っていられないほどの危機に直面する危険性すら出てきたというわけだ。 さらに連載記事『韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで、いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!』では、そんな韓国で広がる高齢者たちの新たな問題についてレポートしよう』、「韓国」も「日本を超えた」のであれば、「日本」を比較材料にするのではなく、絶対的な指標を重視するべきだろう。
第三に、9月6日付けダイヤモンド・オンラインが掲載したビジネスライターの佐久間 俊氏による「韓国サムスンに引き抜かれた日本人研究者の証言、給料1.7倍で「天国のような環境」 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(前編)」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/308940
・『技術者の「日本離れ」が進んでいる。国内大手企業に勤めるエンジニアや研究者が海外メーカーに引き抜かれ、技術が海外に流出するのだ。長く勤めて安定した大企業正社員の立場を捨てて、海外に出る技術者は、何を魅力に感じて転職するのか?2010年にサムスンに引き抜かれ、10年間勤めたある日本人研究者が、どのように&どんな条件でサムスンに誘われたのか、勤めてみて分かったサムスンと日本の一般企業の違い、韓国社会のどこが良かったかなどについて語る。 閉鎖的な島国、日本の技術の海外流出に歯止めが効かない。 2021年のノーベル物理学賞を受賞した、日本出身で米国籍の気象学者、眞鍋淑郎氏の言葉は記憶に新しい。真鍋氏は「日本人は調和を重んじる。イエスがイエスを意味せず、常に相手を傷つけないよう、周りがどう考えるかを気にする。アメリカでは、他人にどう思われるかを気にせず好きなことができる。私は私のしたいことをしたい」また「私は日本に戻りたくない(略)なぜなら調和の中で生きる能力がないから」と話している。 眞鍋氏でなくても、現在の日本で研究者が自由に研究に打ち込むことは難しくなって来ているのは事実だ。日本でそんな違和感を抱え、私は韓国という新天地を選んだ』、「真鍋氏は「日本人は調和を重んじる。イエスがイエスを意味せず、常に相手を傷つけないよう、周りがどう考えるかを気にする。アメリカでは、他人にどう思われるかを気にせず好きなことができる。私は私のしたいことをしたい」また「私は日本に戻りたくない(略)なぜなら調和の中で生きる能力がないから」と話している」、「日本」でのやり難さを的確に指摘している。
・『今の給与の1.7倍払うので、サムスンで素材開発をしてほしい 2010年当時、私は国内大手材料メーカーで研究者として勤務していた。 朝から雨が降っていたある日、総務課経由で私宛に外線が入っていると連絡があった。いぶかしがりながら回送されてきた受話器を取ると、それは怪しいヘッドハンターからの電話だった。 当時は日本社会全体としてエンジニアの転職(引き抜き)が活発であった時期であり、私も以前から同じような勧誘は何度か受けたことがあったので、特に驚きはしなかった。私はいわゆる古いタイプの会社員であることを自覚している。定年まで勤め上げるのが当たり前、転職には全く興味がなかったし、むしろ転職していく元同僚を憐れんでいた方ですらあった。「怖いもの見たさで、一度くらい話を聞いてみるのもいいか。酒の席で話のネタになるかな……」などと思い、その人と自宅近所の駅の喫茶店で会うことにした。 初回面談の内容はこんな話だった。「サムスンで素材開発を行ってほしい」「あなたの特許出願内容を見て声をかけた」「来て頂けるなら給与は現行の1.5倍出す」と言う。それまで勤めていた会社で心身ともに少し疲れていたタイミングだったこともあり、提示された年棒と残りの会社員人生の期間をあざとく計算しつつ、再度面談するということで一旦別れた。 2回目の面談では、給与は現行の1.7倍に上がり、より具体的な職務内容が提示された。しかしこれまでのキャリアや人脈を捨て、日本を出て韓国にある研究所へ移籍することになるのだ。身軽な単身者とは言え、そうは簡単に決められない』、「身軽な単身者とは言え、そうは簡単に決められない」、慎重なようだ。
・『ヘッドハンターは、心が弱っているときにやってくる これから海外に行って何年務めることができるか不安があったし、体力的、精神的な限界もあるだろう。急な病気・事故などに遭うこともあるかもしれない。将来貰えるであろう日本での退職金や厚生年金が激減することも容易に計算できた。また、サムスンを退職した後で日本の会社で再就職できるのかという不安もあった。それに、一部には「韓国企業に引き抜かれて転職した人は裏切り者だ」という極端な考え方の人がいることも知っている。 そんな後ろ向きなことばかり色々と考えていると、数日後には3度目の面談を要請された。今度は高級料亭で、しかも先方の役員クラスがわざわざ韓国から出張してきて説得するというではないか。 私は当時40代になったばかり。国内の会社ではふるいに掛けられ、これ以上役職としては上がれそうもなかった。しかし逆に言えば、日本企業に勤め続ければ法律に守られている。あくせく必死に働かずとも、適当に優先度の低い実験をしながら定年まで勤め上げれば、安定した生活を送ることもできる。実際、そういう人間は研究所には多くいた。 そう思っていたはずなのだが、面談を進めていくうちに気持ちが変わってきた。そんなぼんやりとした人生を送るよりも、研究者として世界的大企業に求められて働くほうが、断然刺激的な気がしてきたのだ。3回目の面談の最後には、「これから自分は世界で戦うんだ」という、一種の使命感のようなものまで感じるようになっていたのをよく覚えている。 ヘッドハンティングは、新興宗教の勧誘に近いものがあるのかもしれない。心が弱っているときにやってきて、それまでの自分の考え方をがらりと変えてしまう。 そうこうしているうち、気が付くとソウル行きの航空券と高級ホテルが用意されていた。週末を利用した韓国ツアーだ。韓国に着くと、設備見学や担当役員、上長予定の人との面談が待っていた。細かい契約を文書化して締結し、初めて電話を受けてから3カ月後には、人生初の退職届を出していた』、「3度目の面談」、「先方の役員クラスがわざわざ韓国から出張してきて説得」、「最後には、「これから自分は世界で戦うんだ」という、一種の使命感のようなものまで感じるようになっていた」、さすが説得が巧みだ。
・『サムスンの素晴らしい福利厚生 こうして私は韓国に引っ越し、サムスンで働くことになった。ここからは少し社内外の環境について述べたいと思う。 サムスンは韓国を代表する大企業なだけのことはあり、基本的にはほぼあらゆる面で日本の会社と同等以上のサービスが用意されている。韓国人社員がつくるサムスンの企業文化は、日本の会社にとてもよく似ている部分もあるが、日本では見かけない、ユニークな面もいろいろあった。 例えば福利厚生。私の前職の会社との比較しかできないが、福利厚生で利用できるカフェテリアポイントは日本企業と同じようにいろいろと利用でき、契約している宿泊施設や遊興施設も数多い。また、通販にも利用できるので、家庭を持っている社員には好評のようだ。 また、特筆すべきは年1回の健康診断である。サムスン系列の病院で行うのだが、まるでホテルのように豪華だ。検診には最新鋭の装置を使い、診断後2週間以内には結果が送付されてくる。サムスンの健康診断はどんな小さな異変も見逃さないと、韓国内でも定評があるらしい。特に胃腸の内視鏡検査はすばらしく、睡眠薬で眠っている間に全て完了する。これは是非日本でも普及してほしいと切に思う。 また、社内食堂ではバラエティーに富んだ食事が1日3回無償で提供される。サムスンには労働組合がないのだが(※類似の働きをする組織はあるが、組合ではない)、他にも、誕生日や結婚記念日には会社からプレゼントがもらえるほか、運動会や文化イベント、夕食会など飽きが来ないようにイベントが目白押しだ(※コロナ前)。 面白いのは、文在寅政権になってから週40時間労働制が推進されたおかげで、勤務時間が明らかに短くなったことだ。それまでは土曜日にも当たり前のように出勤していたのだがその習慣もなくなり、無意味な残業が激減したように思う。サムスンのトップはいろいろな罪で頻繁に収監されていたが、会社は国のお手本になろうと努力しているように見えた。 しかしこれだけ恵まれた環境でも、起業や進学といった理由でサムスンを去る韓国人社員は多かった。彼らの上昇志向には感服する』、「これだけ恵まれた環境でも、起業や進学といった理由でサムスンを去る韓国人社員は多かった。彼らの上昇志向には感服する」、「上昇志向」の強さは韓国の強味だ。
・『やりすぎ感のある社内情報セキュリティー もう一つサムスンの社内環境で印象深かったのは、セキュリティーの厳しさだ。仕事に支障をきたすほど厳格に情報セキュリティーを推進していた。 日本からサムスンの会社、工場、研究所などへ出張で来たことがある人なら、建物に着いてから入場までの時間の長さに辟易(へきえき)したことがあるだろう。社内で使用する全ての紙にはメタルファイバーが埋め込まれており、カバンに隠していても出入口の金属探知機を通過することができないのは有名な話だ。 USBメモリやSDカードなどを持っていても、社内のパソコンでは認識されないので誰も使わない。それどころか、個人用に支給されるパソコンの内部ハードディスクにはデータを記録することができず、特別なクラウドに保管するようになっている。パソコンを記録媒体として使わないのだ。 また、個人所有のスマホには特別なアプリをインストールされ、社内ではカメラが起動できないようになっている。さすがに会社も全社員に強制することはできないので、アプリのインストールを拒否することも可能だ。ただ、そうなると、カメラのレンズ部分に特殊なシールを貼られるまで入場できない。なお余談になるが、社員は皆、スマホはGalaxyを持っているイメージだったが、実際には「かっこいいから」という理由でiPhoneを持っている率も結構高かった』、「社内情報セキュリティー」の厳しさはさすがだ。
・『韓国社会&暮らしのいいところ ミセモンジ(微細粉塵)で晴れ間が少なく、曇りの日が多い韓国。韓国暮らしについても少し紹介しておこう。 韓国では、新しいテクノロジーを使いこなしている部分と伝統を守っている部分がうまい具合に混じり合い、日本人の目にはユニークな社会を形成しているように見える。みんながスマホまたはパソコンを持っているという前提で社会インフラができており、日本のように弱者に合わせた“優しい社会”ではない。高齢者の方はどう考えているか分からないが、スマホが使える私の年齢だと、とても合理的に見える。 例えば、外国人登録証と銀行口座を紐づけして登録しているので、役所の手続きなどはほとんどオンラインで完結する。最近の例では、新型コロナウィルス関連の生活支援金がこういったシステムのおかげで当日入金されたのは有名だ。日本でこうしたことが進まないのは個人情報を守るべきだという声があるからだろうが、韓国にいると、個人情報の心配より利便性だと感じるし、日本のマイナンバーカードは帰国したらすぐに登録しなければと強く思った。 また、法的規制が少ないのか規制されるのが遅いのか分からないが、韓国ではEVやドローン、電動キックボード等の最新のインフラは、話題になるとすぐに街中で見かけるようになる。日本に比べると規制がゆるく、新しい技術の恩恵をすぐに享受できるので(後に規制が入る場合もあると思うが)社会がダイナミックに見える。もしかすると、日本以外の国はみんなそうで、韓国が特別なわけではないのかもしれないが……。 また、交差点にパラソル(信号待ちの人に日陰を作るため)を設置したり、散歩道や公園が整備されたりと、生活に密着したところに分かりやすく税金が投入されているので、納税者としての満足度も高い。このあたりは税金の使途が分かりにくい日本に比べて、とてもうらやましい点だ。) 住環境に関しては、韓国は日本よりも大変かもしれない。 サムスンに勤める日本人には、単身者でも60~80平方メートル前後、2~3LDKのアパートが貸与される。私の住んでいたアパートは、築年数や駅からの距離、室内設備などから考えると、日本人の感覚としては2000万~3000万円程度の物件にしか見えなかったが、ポストに投函されるチラシを見ると7000万円超のマンションらしい。韓国の不動産バブルが垣間見える瞬間である。 物価面ではよく言われていることだが、光熱費、交通インフラなどが安く、食料品は高い。全体としては日本よりも高いかもしれない。コロナ禍の前には、若い韓国人社員がよく日本出張のついでにiPadを買いたいなどと話していた。確かに、たまに帰国すると日本は安いなと感じてしまう(特に飲食関係)。 ここまで紹介したことはすべて、私が在籍した10年間で急激に変化したことだ。この国の進歩の速さはおそろしい。 後編では、サムスンで働いていたときに感じていたこと、働きやすさや人間関係などについて詳しく紹介する。 >>後編「韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差」に続く』、「韓国ではEVやドローン、電動キックボード等の最新のインフラは、話題になるとすぐに街中で見かけるようになる。日本に比べると規制がゆるく、新しい技術の恩恵をすぐに享受できるので(後に規制が入る場合もあると思うが)社会がダイナミックに見える」、「生活に密着したところに分かりやすく税金が投入されているので、納税者としての満足度も高い」、「日本」も学ぶべきだ。
第四に、この続きを9月6日ダイヤモンド・オンライン「韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(後編)」の無料部分を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/308941
・『日本の大手材料系メーカーに約20年勤めていたが、研究者としてもっと活躍したいという気持ちから、サムスンのヘッドハンティングに応じた筆者。2010年、40代前半で韓国へ渡り、サムスンで働き始めた。韓国ナンバーワン企業であるサムスンでの仕事は、社内の文化も、専門職へのサポート体制も、外国人社員の国籍構成も、日本企業とは大きく異なっていた。筆者同様に引き抜かれた日本人社員の中には、1年程度で去って行った者も多く、さらには文在寅政権下で極端な反日キャンペーンが張られていた時期でもあった。内側から見たサムスンの強みや独自性、そして外国人社員がサムスンで生き抜くために気を付けるべき人間関係について、生々しく語る』、興味深そうだ。
・『研究者にとっては天国のような環境だが、技術以外のものも求められる 2010年、サムスンに引き抜かれて始まった韓国暮らし。前編ではヘッドハンティングの経緯と韓国で暮らして感じたことを述べたが、後編は実際にサムスンで働いてみて気がついたこと、社内事情などについて紹介していこうと思う。 入社して2年を過ぎた辺りからは生活に慣れ、3年を過ぎると日本へ一時帰国するのが面倒になってきた。単身者だったということもあるが、サムスンのフルサポート付きでの海外生活は、研究だけに集中すれば良いので研究者としてはまさに天国のような環境なのである。言葉の壁がある分、わずらわしい人間関係が無いのも良かった。サムスン社内において、日本人の敵は日本人であることが多いのだ。 昔はスペシャルな技術ノウハウを持った人であれば、数年在籍するだけで大金を稼げたそうだが、今は日本人が韓国企業に勤める場合、韓国人と一緒に働くための技術面以外の能力も必要になってきている。ヘッドハンティングされる人は、基本的な技術、ノウハウは当然みな持っているものだが、課題に対して韓国人社員が納得できるような技術指導ができなかったり、社内でのリーダーシップが取れなかったりする日本人は多い。 社内でのリーダーシップを獲得するためには、日本人社員は韓国人社員から嫌われたり、なめられたりしてはいけない。普段は会議も通訳を介して行うため、直接的な表現はマイルドにされて伝わり、言い争いになるようなことは滅多にない。しかし、韓国人と日本人は情緒的に驚くほど似ており、怒りや自信の無さなど気持ちのブレはすぐに読みとられてしまう。さらに日本語を理解している社員もとても多いので、そういう人にはもちろん伝わってしまうし、また、社内では日本人同士の会話も気を使わなければいけない。 結局は、仕事に対しても、人間関係についても、真摯に取り組まなければならないということだ。海外人材とはいえ、そういう態度でなければ厳しい状況に追い込まれてしまうのは、どこの世界でも同じであろう。 今後サムスンに入社する人へちょっとしたアドバイスをするとすれば、「日本のマンガ」の知識を習得しておくべきだと思う。韓国人は『ONE PIECE』(ワンピース)、『スラムダンク』、『ドラゴンボール』で育った人が多い。この3大マンガの大まかなストーリーくらいは把握している方が良い。かめはめ波の一発でも打てれば、人気者間違いなしだ。(これ以下は有料)』、「サムスンのフルサポート付きでの海外生活は、研究だけに集中すれば良いので研究者としてはまさに天国のような環境なのである。言葉の壁がある分、わずらわしい人間関係が無いのも良かった」。うらやましい。「サムスン社内において、日本人の敵は日本人であることが多いのだ」、これはよくあることだ。「人間関係についても、真摯に取り組まなければならないということだ。海外人材とはいえ、そういう態度でなければ厳しい状況に追い込まれてしまうのは、どこの世界でも同じであろう」、当然の厳しさだ。
第五に、9月6日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した多摩大学特別招聘教授の真壁昭夫氏による「韓国経済に黄信号、中国が「お得意さま」からライバルに急変した理由」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/309190
・『8月、韓国の製造業PMI(購買担当者景況感指数)は事業環境の改善と悪化の境目である50を下回り49.8に下落した。一つの要因として、中国が韓国の“お得意さま”から、競争上の脅威に変わり始めたことがある。中国は韓国から輸入してきた半導体や自動車などの国産化を急いでいて、これまでのように韓国企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている。韓国経済が直面する環境の急変は、わが国にとっても他人事ではないはずだ』、「これまでのように韓国企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている」、これは大変だ。
・『中国が、韓国の“お得意さま”からライバルに変化 足元で、韓国経済の減速懸念が急速に高まっている。背景として、中国経済の低迷に加えて、これまで“お得意さま”だった中国企業との関係が変化していることがある。中国企業の急成長によって、中国が韓国にとっての“お得意さま”からライバルに変化しつつある。そうした変化は、過去、わが国と韓国・台湾企業との間にも見られた構造変化だ。 また、ゼロコロナ政策に固執する共産政党の経済施策や、歴史的な渇水によって経済活動が低迷する中国経済は景気の回復が遅れている。その結果、韓国は最大の輸出先である中国の需要を、これまでのようなペースで獲得することが難しくなっている。 最近では、電気自動車(EV)、車載用バッテリーなどの分野で、中国企業が急速に価格競争力を強めている。サムスン電子が健闘しているスマートフォンに関しても、中国企業がシェアを奪取する可能性は高い。それに加えて、ウクライナ危機などによって世界経済の脱グローバル化が加速し、天然ガスなどの供給体制が不安定化したことも韓国にマイナスだ。 1990年代の初頭以降、韓国はグローバル化を追い風にして加工貿易体制を強化した。それが中国の需要取り込みに決定的な役割を果たした。今後の経済成長をどう実現するか、韓国は正念場を迎えている』、「中国企業の急成長によって、中国が韓国にとっての“お得意さま”からライバルに変化しつつある。そうした変化は、過去、わが国と韓国・台湾企業との間にも見られた構造変化だ」、この構造的変化は「韓国」にとっては打撃だ。
・『中国と韓国の経済的関係は構造的に変化している 8月、韓国の製造業PMI(購買担当者景況感指数)は事業環境の改善と悪化の境目である50を下回り49.8に下落した。2020年9月以来の50割れだ。ウクライナ危機が発生して以降、世界経済の中でもわが国を含むアジア地域の景況感は相対的に底堅さを保ってきたが、韓国の景況感は急速に弱含み始めた。 一つの要因として、中国が韓国のお得意さまから、競争上の脅威に変わり始めたことがある。産業振興策である「中国製造2025」が推進されたことは大きい。半導体や車載用などのバッテリー、量子コンピューティング、人工知能(AI)などの最先端分野に対して共産党政権は産業補助金を積み増した。 また、共産党政権は国有・国営など主要企業に土地も供与した。このことで中国企業の固定費負担は主要先進国の企業と比較して大きく低下した。その後、米中対立などによって中国の最先端の半導体製造技術の確立は遅れたが、車載用のバッテリー分野やスマートフォン、有機ELパネルなどのディスプレー分野で中国企業の成長は加速している。韓国企業が高シェアを維持した、あるいは事業運営体制を強化している分野で中国企業の台頭が鮮明だ。 中国と韓国の経済的関係は構造的に変化している。1960年代以降、韓国ではサムスングループなど財閥の事業運営体制が強化された。それと同時に、当時の韓国政府はわが国などからの技術移転を加速させた。こうして、鉄鋼、家電、自動車など工業化が進んだ。 97年に発生したアジア通貨危機の後、韓国は資材を輸入し、国内でテレビなどの大量生産を行い、ウォン安を追い風にして中国などへの輸出競争力を高めた。近年は、メモリ半導体などの供給体制が急速に強化され、経済面で韓国の対中依存度は高まった。 しかし、中国は韓国から輸入してきた半導体や自動車などの国産化を急いでいる。これまでのように韓国の企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている。今後、韓国企業はより熾烈(しれつ)な中国企業との競争に対応しなければならなくなるだろう』、「中国は韓国から輸入してきた半導体や自動車などの国産化を急いでいる。これまでのように韓国の企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている。今後、韓国企業はより熾烈(しれつ)な中国企業との競争に対応しなければならなくなるだろう」、同様なことは、日本と「韓国」の間でも発生した発展段階の必然だ。
・『韓国経済を直撃する中国経済「想定外」の失速 目下、韓国経済は中国経済の失速に直面している。中国経済は成長の限界を迎えつつあり、背景にはゼロコロナ政策に固執する共産党政権の経済運営など複合的な要因がある。一部の経済専門家からは、「中国が経済規模などの面で米国を上回るのは難しくなった」との見方さえ出始めている。 無視できないファクターの一つは不動産バブル崩壊だ。20年8月に共産党政権が導入した「3つのレッドライン」によって、想定外に中国経済は悪化した。不動産市況の悪化は止まらず、債務問題が深刻化。不動産デベロッパーなどの民間企業のデフォルト懸念が追加的に高まっている。 加えて、家計や地方政府も含めて経済全体で不良債権の増加懸念が上昇している。そのため共産党政権は、人民元安加速のリスクを冒してまで追加利下げを実施しなければならない状況に追い込まれた。 また、ゼロコロナ政策の徹底によって中国国内の人流・物流はかなり不安定だ。最悪期を脱して生産活動は徐々に持ち直しているものの、個人消費の戻りはかなり鈍い。 3月下旬から5月、習近平政権は有無を言わさぬ姿勢で、最大の経済都市である上海でゼロコロナ政策を徹底した。その結果、物流が途絶えて食料不足が発生するなど、市民生活はかなりの苦境に陥った。これは人民にあまりに強いショックを与えたと考えられる。「生活と安全を自力で守らなければならない」と先行きに危機感を強める人が増え、節約志向が強まっているようだ。 さらに、脱グローバル化の負の影響も増大している。ウクライナ危機の発生以降、ロシアから欧州などに対する天然ガスなどの供給が減少した。供給体制は不安定化し、各国で物価は高騰している。中国では主食の豚肉価格が高騰し、消費者物価が徐々に上昇していることが消費者心理をさらに冷え込ませている。 その結果、22年4~6月期の中国の実質GDP成長率は、前期比マイナス2.6%だった。日米と同様に前期比年率換算で見ると、中国の実質GDPは前期から10%減少(失速)した。それが韓国の景況感を悪化させたのだ』、「中国経済「想定外」の失速」は、確かに「韓国経済を直撃する」不運な材料だ。
・『厳しさ増す韓国経済を取り巻く環境 今後、韓国が経済成長を目指すことは追加的に難しくなる恐れが高まっている。90年代以降、世界経済のグローバル化が加速し、国際分業体制が強化された。これにより世界全体で緩やかに経済が成長すると同時に物価が上昇しづらい環境が出現した。 それを追い風に韓国の財閥系大手企業は積極的に設備投資を行って大量生産を行い、世界の需要変化に機敏に対応して輸出を増やす経済体制を急速に整備した。その象徴として、サムスン電子などはデジタル家電のユニット組み立て型の生産体制を強化しつつ、半導体の受託製造(ファウンドリー)事業を強化して最先端分野の需要をより効率的に獲得した。ちなみに、この裏返しとしてわが国の家電、半導体、液晶パネルなどの競争力が失われた。 中国共産党政権は半導体やバッテリー、EV、脱炭素関連の技術やAIなどの開発、生産体制をさらに強力にサポートするだろう。それによって、韓国企業から中国勢へ、シェアや技術の移転が加速するだろう。 加えて、米国では北米生産のEVに補助金が支給されるなど、物価上昇圧力に対応しつつ雇用を支えるために、各国は自国の事情を優先せざるを得ない。他方、韓国統計庁によると21年の合計特殊出生率は前年比0.03ポイント低下の0.81だった。国内需要の縮小均衡は避けられず、景気を支えてきた対中輸出の伸び悩みがさらに鮮明化すれば、韓国全体で不満、閉塞感が一段と上昇するだろう。 韓国経済が直面する環境の急速な変化は、わが国にとって他人事ではない。少子高齢化などによって、わが国の需要は伸び悩んでいる。一方で、天然ガス価格などの上昇は経済に逆風だ。 世界経済の先行き懸念が高まる中で、わが国政府は超高純度の半導体部材や精密な工作機械、脱炭素などに寄与する新しい素材など、企業が世界的な強みを維持している分野での新しい取り組みをより積極的にサポートしなければならない。それが本邦企業の成長を支え、経済と社会の中長期的な安定に無視できない影響を与えるだろう』、「国内需要の縮小均衡は避けられず、景気を支えてきた対中輸出の伸び悩みがさらに鮮明化すれば、韓国全体で不満、閉塞感が一段と上昇するだろう」、「わが国政府は超高純度の半導体部材や精密な工作機械、脱炭素などに寄与する新しい素材など、企業が世界的な強みを維持している分野での新しい取り組みをより積極的にサポートしなければならない。それが本邦企業の成長を支え、経済と社会の中長期的な安定に無視できない影響を与えるだろう」、同感である。
タグ:「国内需要の縮小均衡は避けられず、景気を支えてきた対中輸出の伸び悩みがさらに鮮明化すれば、韓国全体で不満、閉塞感が一段と上昇するだろう」、「わが国政府は超高純度の半導体部材や精密な工作機械、脱炭素などに寄与する新しい素材など、企業が世界的な強みを維持している分野での新しい取り組みをより積極的にサポートしなければならない。それが本邦企業の成長を支え、経済と社会の中長期的な安定に無視できない影響を与えるだろう」、同感である。 「中国経済「想定外」の失速」は、確かに「韓国経済を直撃する」不運な材料だ。 「中国は韓国から輸入してきた半導体や自動車などの国産化を急いでいる。これまでのように韓国の企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている。今後、韓国企業はより熾烈(しれつ)な中国企業との競争に対応しなければならなくなるだろう」、同様なことは、日本と「韓国」の間でも発生した発展段階の必然だ。 「中国企業の急成長によって、中国が韓国にとっての“お得意さま”からライバルに変化しつつある。そうした変化は、過去、わが国と韓国・台湾企業との間にも見られた構造変化だ」、この構造的変化は「韓国」にとっては打撃だ。 「これまでのように韓国企業が中国の需要を取り込んで成長を目指すことは難しくなっている」、これは大変だ。 「真鍋氏は「日本人は調和を重んじる。イエスがイエスを意味せず、常に相手を傷つけないよう、周りがどう考えるかを気にする。アメリカでは、他人にどう思われるかを気にせず好きなことができる。私は私のしたいことをしたい」また「私は日本に戻りたくない(略)なぜなら調和の中で生きる能力がないから」と話している」、「日本」でのやり難さを的確に指摘している。 佐久間 俊氏による「韓国サムスンに引き抜かれた日本人研究者の証言、給料1.7倍で「天国のような環境」 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(前編)」 「韓国」も「日本を超えた」のであれば、「日本」を比較材料にするのではなく、絶対的な指標を重視するべきだろう。 「人生のモデルケース」が「完全に崩壊した」のは「韓国も日本」も同様だ。 日本でも「独居高齢者」は2015年で5.7百万人、「熟年離婚」も増えているのも同様だ。 「子どもたちも自分の生活を支えていくだけで精一杯であるうえに、とても高齢の親の家計や介護までを担うことは困難である」、韓国だけでなく、日本でも同様だ。 「高齢世代の女性たちの「貧困問題」も深刻化」、「売春」を行うこともあるとは驚かされた。 「韓国では高齢者をめぐって新たな問題も浮上」、どんなことなのだろう。 ダイヤモンド・オンライン「“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!」 「韓国も日本も「世のすべての祖父母が孫が可愛い、ずっと一緒にいたい」と思っているというのは幻想であり、現実は心に葛藤を抱えている」、その通りなのだろう。 「子どもや孫の存在が「生きる糧」に「必ずしもそうではないようである」、どういうことなのだろう。 田中 美蘭氏による「韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで、いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!」 ダイヤモンド・オンライン ダイヤモンド・オンライン「韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(後編)」 「韓国ではEVやドローン、電動キックボード等の最新のインフラは、話題になるとすぐに街中で見かけるようになる。日本に比べると規制がゆるく、新しい技術の恩恵をすぐに享受できるので(後に規制が入る場合もあると思うが)社会がダイナミックに見える」、「生活に密着したところに分かりやすく税金が投入されているので、納税者としての満足度も高い」、「日本」も学ぶべきだ。 「社内情報セキュリティー」の厳しさはさすがだ。 真壁昭夫氏による「韓国経済に黄信号、中国が「お得意さま」からライバルに急変した理由」 「サムスンのフルサポート付きでの海外生活は、研究だけに集中すれば良いので研究者としてはまさに天国のような環境なのである。言葉の壁がある分、わずらわしい人間関係が無いのも良かった」。うらやましい。「サムスン社内において、日本人の敵は日本人であることが多いのだ」、これはよくあることだ。「人間関係についても、真摯に取り組まなければならないということだ。海外人材とはいえ、そういう態度でなければ厳しい状況に追い込まれてしまうのは、どこの世界でも同じであろう」、当然の厳しさだ。 「これだけ恵まれた環境でも、起業や進学といった理由でサムスンを去る韓国人社員は多かった。彼らの上昇志向には感服する」、「上昇志向」の強さは韓国の強味だ。 「3度目の面談」、「先方の役員クラスがわざわざ韓国から出張してきて説得」、「最後には、「これから自分は世界で戦うんだ」という、一種の使命感のようなものまで感じるようになっていた」、さすが説得が巧みだ。 「身軽な単身者とは言え、そうは簡単に決められない」、慎重なようだ。 (その2)(韓国が「先進国になった」「日本を超えた」と騒ぐウラで いまひっそり「ヤバすぎる危機」が進行していた…!、“先進国”韓国が「経済崩壊」のカウントダウンで…! もはや「日本超えできない」“危ないシナリオ”が浮上してきた…!、韓国サムスンに引き抜かれた日本人研究者の証言、給料1.7倍で「天国のような環境」 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした10年(前編)、韓国サムスンで10年働いた研究者は見た、すぐクビになる日本人と生き残る日本人の差 ヘッドハンティングされて韓国で暮らした1 韓国(尹錫悦大統領)