健康(その25)(「認知症の発症リスク」を4割減らせる12の要因 予防医学の第一人者が教えるカギは「楽しむ」、104歳で働く「沖縄のおばあ」に見る健康長寿の極意 沖縄の人が100歳まで生きる確率はアメリカ人の3倍) [生活]
健康については、昨年11月21日に取上げた。今日は、(その25)(「認知症の発症リスク」を4割減らせる12の要因 予防医学の第一人者が教えるカギは「楽しむ」、104歳で働く「沖縄のおばあ」に見る健康長寿の極意 沖縄の人が100歳まで生きる確率はアメリカ人の3倍)である。
先ずは、昨年11月28日付け東洋経済オンライン「「認知症の発症リスク」を4割減らせる12の要因 予防医学の第一人者が教えるカギは「楽しむ」」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/635090
・『「認知症予防には○○がいい」など認知症予防について多くの情報が入り乱れている。何をすればいいのか悩む方も多いだろう。 週刊東洋経済 2022年12月3日号(11月28日発売予定)は「認知症 全対策」を特集。介護から予防、費用、相続まで認知症のあらゆる対策を網羅する。 「認知症予防はマラソンと同じ。楽しく、長くできることから始めたい」と日本認知症予防学会理事長の浦上克哉・鳥取大学医学部 認知症予防学講座教授は語る。浦上教授に「認知症予防の基本」を解説してもらった』、興味深そうだ。
・『認知症予防には3つの段階がある Q1. 認知症は予防できますか Aまず「予防」の概念を知ってほしい。認知症予防には3つの段階がある。健康なときに行う発症予防が1次予防。発症後、症状がほとんどない段階か、軽度認知症段階での早期発見・治療・対応が2次予防。生活に大きな支障が出始める中度~重度認知症の段階で症状の進行を遅らせるのが3次予防だ。 4大認知症は、根本治療法が現状なく、発症を完全に防ぐことは不可能だ。だが、生活習慣を改めるなど基本的なことで発症リスクを下げられる。発症しても症状はゆっくり進行していく。早くに発症に気づき手を打てれば、進行をさらに遅くできる可能性がある。 予防はマラソンだと考えて、できることを楽しく、長くやることが肝心だ。3~5年など中期的に取り組める予防法の実行を心がけてほしい。 Q2. 1次予防で気をつけるべきことは A2020年、英医学雑誌『Lancet(ランセット)』に、生活習慣を改善することで認知症の発症リスクを40%下げられるという研究が発表された。発症リスクとして難聴や教育歴(知的好奇心の低さ)、高血圧などの生活習慣病まで12の項目が本研究では紹介されている。 また若年期(45歳未満)、中年期(45~65歳)、高齢期(66歳以上)の3段階で、この12の項目のどれに気をつけるべきかもわかっている。 とくに発症リスクを大きく高めるのが中年期の難聴。難聴を防げば、発症リスクが8%下がるとされている。一次予防ではこの12の項目のうちリスクの大きいものから意識して予防に取り組んでほしい。なかでも生活習慣病は認知症発症リスクを高めるという研究も多い。生活習慣病予防が1次予防では重要になる。 1次予防は、もの忘れなどの自覚症状のない人から「認知症予備軍」といえる「MCI(軽度認知障害)」の人までが対象。とくにMCIの段階で、早期に生活習慣の改善など適切な手を打つことが重要だ。MCIの段階で何もしないと4~5年で50%以上の人が認知症になってしまう。一方で適切な手を打てば年間16~41%の人が通常の認知機能の状態に戻るという報告もある。) MCIとは本人も家族など周囲の人間も認知症機能の低下に気づいているが、生活に支障がない状態を指す。65歳以上の高齢者の約2割がMCIという推計もあり、自分自身やご家族について「あれ、おかしいな」と思ったらMCIでないか疑ってみてほしい。心配な場合は、専門医のいる「もの忘れ外来」など専門外来を早めに受診することをおすすめする。 コロナ禍が長引く中、外に出て体を動かすことや他者とのコミュニケーションが減ることで、認知機能が低下しやすくなっているという報告もある。自分やご家族の認知機能が低下していないか特に気にかけてほしい』、「65歳以上の高齢者の約2割がMCI(軽度認知障害)という推計もあり、自分自身やご家族について「あれ、おかしいな」と思ったらMCIでないか疑ってみてほしい。心配な場合は、専門医のいる「もの忘れ外来」など専門外来を早めに受診することをおすすめする」、「MCIの段階で、早期に生活習慣の改善など適切な手を打つことが重要だ。MCIの段階で何もしないと4~5年で50%以上の人が認知症になってしまう。一方で適切な手を打てば年間16~41%の人が通常の認知機能の状態に戻るという報告も」、確かに放置するべきではなさそうだ。
・『予防を楽しむ Q3. 具体的にどのような予防を行えばいいでしょうか Aまず意識してほしいのは「予防を楽しむ」ということだ。パズルなどの「脳トレ」も嫌々取り組むとストレスがかかり、脳の神経細胞を傷める。 どの段階でも予防の基本は生活習慣を整えること。また、運動・知的活動・コミュニケーションの3つを意識すると12の認知症リスク要因のほとんどを取り除ける。 運動では、週に2~3回、ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレを疲れない程度に行うとよい。注意したいのは、有酸素運動をやりすぎないことだ。有酸素運動ばかり続けると筋肉量が落ち、転倒・骨折のリスクを高める。知的活動やコミュニケーションでは、新しいことにチャレンジするのがとくに有効だ。新しいことに取り組むと、脳の神経細胞は新たなネットワークを構築する。 認知症を発症し脳の神経細胞が死滅すると、記憶などの機能が失われる。しかし、残った神経細胞がネットワークを伸ばすことでその機能を代替できる。脳の神経細胞のネットワークが豊富なほど認知機能は衰えにくくなることがわかっている。脳に新しい刺激を与え、このネットワークを広げることが重要だ。 難しいことをやる必要はない。絵や手芸、楽器といった趣味や将棋などのゲーム、日記など手軽に始められるものから挑戦しよう。コミュニケーションでは可能な限りいろいろな人と話すことを意識したい。気の合う友人だけでなく、あまり話したことのない人とも会話することで脳へ新しい刺激を与えてほしい。 また、二次予防までの段階では、自身の低下した機能に特化して鍛える知的活動も有効だ。例えば日付や曜日が分からなくなるなどの見当識障害に対応する場合、日記など日付を意識的に考える活動をおすすめする』、「パズルなどの「脳トレ」も嫌々取り組むとストレスがかかり、脳の神経細胞を傷める」、「嫌々取り組む」と、逆効果とは初めて知った。「どの段階でも予防の基本は生活習慣を整えること。また、運動・知的活動・コミュニケーションの3つを意識すると12の認知症リスク要因のほとんどを取り除ける。 運動では、週に2~3回、ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレを疲れない程度に行うとよい。注意したいのは、有酸素運動をやりすぎないことだ。有酸素運動ばかり続けると筋肉量が落ち、転倒・骨折のリスクを高める」、「有酸素運動をやりすぎない」とのアドバイスも貴重だ。
・『栄養バランスが取れた健康的な食事を Q4. 3次予防ではどのような手法が有効ですか A今まで述べてきた中でできることに取り組んでほしい。しかし3次予防の段階では、新しいことに取り組むのは困難だ。本人が好きだった趣味を勧めてみるなど過去の楽しい記憶に基づいた予防法がいいだろう。 中度認知症でとくに介護者の負担となる、介護拒否などの行動・心理症状(BPSD)の進行を遅らせることも可能だ。介護をしていると心配するあまりつい叱ってしまうことがある。BPSDは本人にストレスがかかると表れやすい。お互いの負担を少なくするためにも、周囲に頼りながら、本人が安心できる環境を整えることがBPSDの予防につながる。 Q5. 認知症予防によい食事は Aなるべく多く野菜を食べるなど栄養バランスの取れた健康的な食事を意識してほしい。オリーブオイルを多く取る地中海式の食事や、塩分を控えた和食は認知症予防にいいとされる。だが、すべての食事を和食にしたりする必要はない。それぞれの食事で認知症予防にいいとされる食材、ドコサヘキサエン酸(DHA)を含む青魚やポリフェノールを多く含む緑茶などを意識的に摂取することから始めよう。無理なくバランスのよい食事を楽しんでほしい。 Q6.予防を始める年齢はいつ頃がよいか A40代から始めても早すぎることはないというのが私の意見だ。認知症は65歳以上で発症することがほとんど。だが、4大認知症のなかで代表的なアルツハイマー型認知症では、発症の20年以上前から(発症の原因の一つとされる)アミロイドβが蓄積しはじめると分かってきた。つまり、発症の20年前、40代から予防に取り組めば、より効果的に発症を防いだり、遅らせたりすることができるだろう。(監修鳥取大学医学部 認知症予防学講座教授・浦上克哉)』、「介護拒否などの行動・心理症状(BPSD)」は「本人にストレスがかかると表れやすい。お互いの負担を少なくするためにも、周囲に頼りながら、本人が安心できる環境を整えることがBPSDの予防につながる」、「認知症予防によい食事は・・・なるべく多く野菜を食べるなど栄養バランスの取れた健康的な食事を意識してほしい」、「予防」はなるべく意識的に取り組みたいものだ。
次に、11月28日付け東洋経済オンラインが掲載した研究者・探検家・作家のダン・ビュイトナー氏による「104歳で働く「沖縄のおばあ」に見る健康長寿の極意 沖縄の人が100歳まで生きる確率はアメリカ人の3倍」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/633475
・『どうしたら、生き生きと輝く毎日を過ごしながら長生きできるのだろう。 研究者で探検家であるダン・ビュイトナーは、雑誌『ナショナル・ジオグラフィック』とチームを組み、研究者たちをも巻き込んで、「長寿者」が多く暮らすエリア「ブルーゾーン」にそのヒントを探す旅に出る。そのきっかけは、「沖縄」だった。 100歳を超える長寿者「百歳人(センテナリアン)」たちの生活習慣を調べ、健康長寿の秘密を探るルポルタージュ『The Blue Zones(ブルーゾーン)2nd Edition(セカンドエディション)』から、一部を抜粋編集してお届けする』、「沖縄」の世界的な「長寿」の秘訣とは興味深そうだ。
・『長寿の極意は沖縄にあった 長寿研究において沖縄が重要な役割を果たしていることは、何年も前から聞いていた。沖縄が世界でもまれに見る長寿地域であることは、人口動態のデータが示している。 沖縄の人が100歳まで生き延びる確率は、アメリカ人の3倍にも達する。また、心臓疾患にかかる割合はアメリカ人の5分の1だし、健康で過ごせる年限が約7年も長い。これほどの健康長寿の秘密は、いったいどこにあるのだろう。 私は、雑誌『ナショナル・ジオグラフィック』に特集記事「長寿の極意」を書いたばかりだった。この記事では、世界の3つの長寿地域を取り上げた。これら、長寿者の多い場所を、私たちは「ブルーゾーン」と名づけた。 人口動態学者は、長寿者が多いイタリア・サルデーニャ島を調べていたときに、この名称を考えついた。私たちはこの概念をさらに広げ、世界の長寿地域すべてを「ブルーゾーン」と呼ぶことにしたのだ。沖縄は、このリストのトップにランクされている』、「沖縄の人が100歳まで生き延びる確率は、アメリカ人の3倍にも達する。また、心臓疾患にかかる割合はアメリカ人の5分の1だし、健康で過ごせる年限が約7年も長い」、「世界の長寿地域すべてを「ブルーゾーン」と呼ぶことにしたのだ。沖縄は、このリストのトップにランクされている」、なるほど。
・『“長寿界のセレブ”奥島ウシ・104歳を訪ねる 私が沖縄本島北部の大宜味にある奥島ウシの家に着いたのは、午後もだいぶ遅くなってからだった。 彼女の家は、典型的な沖縄の木造住宅だ。障子で仕切られた部屋がいくつかあって、畳敷き。私たちは靴を脱いで、家に上がった。ウシは女王であるかのように、静かに部屋の真ん中の椅子に腰掛けていた。 私たちが最初にウシに会ったころ、彼女はまだ無名だった。だがいまではセレブの仲間入りをして、長寿のダライ・ラマといった風情だ。水色のキモノを着た彼女は、私たちにもすわるよう手で合図した。そこで私たちは、幼稚園児のように、彼女の足元に足を組んですわった。 ウシは挨拶がわりに、筋肉もしっかりしているよ、ということを示すかのように、両手を頭の上まで持ち上げて叫んだ』、「104歳」で家の主人として堂々と振舞っているとは、大したものだ。
・『「元気、元気、元気」 “こりゃ、得がたいバイタリティーだな”と、私は感じ入った。たいていの人は、年を取ることを恐れる。しかしこの活発なおばあちゃんを見ると、加齢が楽しみであるかのように思えてくる。 私は雑誌『ナショナル・ジオグラフィック』に掲載された彼女の写真を見せた。これが巻頭特集になって表紙も飾っているのだから、私としても鼻が高かった。だが彼女はチラリと目をやっただけで床に置き、私に飴を勧めた。 私はウシに今日で2度目となるインタビューを始め、彼女の畑のことや友人たち、前に会ってからの5年間にどれほど状況が変わったかを尋ねた』、「たいていの人は、年を取ることを恐れる。しかしこの活発なおばあちゃんを見ると、加齢が楽しみであるかのように思えてくる」、超人的「おばあちゃん」だ。
・『畑仕事は減らしたが、近くのマーケットで、くだものを袋詰めする仕事をやっているという。1日の大半は、孫たちや、幼いころからの3人のおばあさん仲間と過ごす。夕食はほとんど野菜だけで、寝る前にはヨモギ酒を1杯だけ飲む。 「よく働いて、寝る前にヨモギ酒を飲み、ぐっすり眠る」 これが長寿の秘訣だ、と彼女は言った』、「畑仕事は減らしたが、近くのマーケットで、くだものを袋詰めする仕事をやっている」、「よく働いて、寝る前にヨモギ酒を飲み、ぐっすり眠る」、確かにこれほどの「長寿の秘訣」はないに違いない。
・『百歳人から健康と長寿の秘訣を学ぶ 世界のブルーゾーンで暮らしている、ウシのような人たちから聞いた話を私はルポルタージュとしてまとめた。言い換えれば、このルポルタージュは、世界で最も健康的で、最長寿の人たちが、長生きして心豊かな暮らしをする秘訣を語る教訓集でもある。 彼らが語る物語は、子育てから人に好かれるコツ、豊かになる方法から愛を見つけてそれを保つやり方まで、人生で大切なことを教えてくれる。 百歳人は自分がいかにして100歳まで生きたかを語ることはできる。だが、身長2メートルの人が自分はなぜ2メートルの身長に達したのかを説明できないのと同じように、自ら百歳人の秘密を解明することはできない。 ウシが毎晩、1杯のヨモギ酒を飲むことは、健康になんらかのプラスをもたらしているのだろうか。そうかもしれない。しかし、そのおかげで、彼女はがんに罹らず、心臓疾患も誘発していない、とは断言できない。彼女が104歳でなおこれだけのバイタリティーを持っていることの説明にも不十分だ。 ウシのような人から長寿の秘訣を学ぶとすれば、彼女のような人々がたくさん住む地域を見つけ出すこと、つまりそのような伝統文化を持ったブルーゾーンを見つけて調べるのが早道だ。そのような地域では、90歳代、100歳代の健康人の比率が高いに違いない。このような場所が見つかれば、科学的にも解明しやすい。 デンマークの双子を研究した有名なデータをもとに科学が突き止めたところでは、長寿の要因のうち遺伝子に左右されるのはわずか25パーセントで、あとの75パーセントはライフスタイルや日常生活で選択する習慣に関わっているという。 とすれば、もし私たちがライフスタイルを最適の状態に保つことができれば、生物的な限界のなかで最長の平均余命を満喫できるはずだ』、「長寿の要因のうち遺伝子に左右されるのはわずか25パーセントで、あとの75パーセントはライフスタイルや日常生活で選択する習慣に関わっているという。 とすれば、もし私たちがライフスタイルを最適の状態に保つことができれば、生物的な限界のなかで最長の平均余命を満喫できるはずだ」、「ライフスタイル」の「最適の状態」は、個々の人で違いがあり、全体としては多様なのではなかろうか。
・『世界の長寿地域「ブルーゾーン」5カ所 世界的に認められた長寿のホットスポットであるブルーゾーンはこの5カ所だ。 ・イタリア・サルデーニャ島のバルバギア地方 ・日本の沖縄 ・アメリカ・カリフォルニア州のロマリンダ ・中米コスタリカのニコジャ半島 ・ギリシャのイカリア島 これら5つの地域はそれぞれ文化が違い、長寿への道程も異なっていた。 世界のブルーゾーンには、何世紀あるいは数千年にわたって培われてきた人類の体験が隠されている。 人々が何を食べ、どのような形で隣人たちと付き合い、ストレスを発散させ、自分たちの気分を癒やし、病を退けてきたのか。どのような世界観を持っていれば長寿が実現できるのか──。ブルーゾーンには長い年月をかけて育まれた文化がある。自然の環境が種の生存を淘汰するのと同じように、彼らの文化が住民たちの長寿を醸成してきたに違いない。 これらの地域の文化から学ぶためには、住民たちの生きざまに、謙虚に耳を傾ける必要がある。 あなたも、耳を傾けてみようという気持ちになっているのではないだろうか。もし、そうならば、これからのブルーゾーンの旅が、あなたの人生を根本から変えるかもしれない。自分自身の将来がどうなるのかは、だれにもわからないのだから』、「これらの地域の文化から学ぶためには、住民たちの生きざまに、謙虚に耳を傾ける必要がある」、その通りなのかも知れない。
先ずは、昨年11月28日付け東洋経済オンライン「「認知症の発症リスク」を4割減らせる12の要因 予防医学の第一人者が教えるカギは「楽しむ」」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/635090
・『「認知症予防には○○がいい」など認知症予防について多くの情報が入り乱れている。何をすればいいのか悩む方も多いだろう。 週刊東洋経済 2022年12月3日号(11月28日発売予定)は「認知症 全対策」を特集。介護から予防、費用、相続まで認知症のあらゆる対策を網羅する。 「認知症予防はマラソンと同じ。楽しく、長くできることから始めたい」と日本認知症予防学会理事長の浦上克哉・鳥取大学医学部 認知症予防学講座教授は語る。浦上教授に「認知症予防の基本」を解説してもらった』、興味深そうだ。
・『認知症予防には3つの段階がある Q1. 認知症は予防できますか Aまず「予防」の概念を知ってほしい。認知症予防には3つの段階がある。健康なときに行う発症予防が1次予防。発症後、症状がほとんどない段階か、軽度認知症段階での早期発見・治療・対応が2次予防。生活に大きな支障が出始める中度~重度認知症の段階で症状の進行を遅らせるのが3次予防だ。 4大認知症は、根本治療法が現状なく、発症を完全に防ぐことは不可能だ。だが、生活習慣を改めるなど基本的なことで発症リスクを下げられる。発症しても症状はゆっくり進行していく。早くに発症に気づき手を打てれば、進行をさらに遅くできる可能性がある。 予防はマラソンだと考えて、できることを楽しく、長くやることが肝心だ。3~5年など中期的に取り組める予防法の実行を心がけてほしい。 Q2. 1次予防で気をつけるべきことは A2020年、英医学雑誌『Lancet(ランセット)』に、生活習慣を改善することで認知症の発症リスクを40%下げられるという研究が発表された。発症リスクとして難聴や教育歴(知的好奇心の低さ)、高血圧などの生活習慣病まで12の項目が本研究では紹介されている。 また若年期(45歳未満)、中年期(45~65歳)、高齢期(66歳以上)の3段階で、この12の項目のどれに気をつけるべきかもわかっている。 とくに発症リスクを大きく高めるのが中年期の難聴。難聴を防げば、発症リスクが8%下がるとされている。一次予防ではこの12の項目のうちリスクの大きいものから意識して予防に取り組んでほしい。なかでも生活習慣病は認知症発症リスクを高めるという研究も多い。生活習慣病予防が1次予防では重要になる。 1次予防は、もの忘れなどの自覚症状のない人から「認知症予備軍」といえる「MCI(軽度認知障害)」の人までが対象。とくにMCIの段階で、早期に生活習慣の改善など適切な手を打つことが重要だ。MCIの段階で何もしないと4~5年で50%以上の人が認知症になってしまう。一方で適切な手を打てば年間16~41%の人が通常の認知機能の状態に戻るという報告もある。) MCIとは本人も家族など周囲の人間も認知症機能の低下に気づいているが、生活に支障がない状態を指す。65歳以上の高齢者の約2割がMCIという推計もあり、自分自身やご家族について「あれ、おかしいな」と思ったらMCIでないか疑ってみてほしい。心配な場合は、専門医のいる「もの忘れ外来」など専門外来を早めに受診することをおすすめする。 コロナ禍が長引く中、外に出て体を動かすことや他者とのコミュニケーションが減ることで、認知機能が低下しやすくなっているという報告もある。自分やご家族の認知機能が低下していないか特に気にかけてほしい』、「65歳以上の高齢者の約2割がMCI(軽度認知障害)という推計もあり、自分自身やご家族について「あれ、おかしいな」と思ったらMCIでないか疑ってみてほしい。心配な場合は、専門医のいる「もの忘れ外来」など専門外来を早めに受診することをおすすめする」、「MCIの段階で、早期に生活習慣の改善など適切な手を打つことが重要だ。MCIの段階で何もしないと4~5年で50%以上の人が認知症になってしまう。一方で適切な手を打てば年間16~41%の人が通常の認知機能の状態に戻るという報告も」、確かに放置するべきではなさそうだ。
・『予防を楽しむ Q3. 具体的にどのような予防を行えばいいでしょうか Aまず意識してほしいのは「予防を楽しむ」ということだ。パズルなどの「脳トレ」も嫌々取り組むとストレスがかかり、脳の神経細胞を傷める。 どの段階でも予防の基本は生活習慣を整えること。また、運動・知的活動・コミュニケーションの3つを意識すると12の認知症リスク要因のほとんどを取り除ける。 運動では、週に2~3回、ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレを疲れない程度に行うとよい。注意したいのは、有酸素運動をやりすぎないことだ。有酸素運動ばかり続けると筋肉量が落ち、転倒・骨折のリスクを高める。知的活動やコミュニケーションでは、新しいことにチャレンジするのがとくに有効だ。新しいことに取り組むと、脳の神経細胞は新たなネットワークを構築する。 認知症を発症し脳の神経細胞が死滅すると、記憶などの機能が失われる。しかし、残った神経細胞がネットワークを伸ばすことでその機能を代替できる。脳の神経細胞のネットワークが豊富なほど認知機能は衰えにくくなることがわかっている。脳に新しい刺激を与え、このネットワークを広げることが重要だ。 難しいことをやる必要はない。絵や手芸、楽器といった趣味や将棋などのゲーム、日記など手軽に始められるものから挑戦しよう。コミュニケーションでは可能な限りいろいろな人と話すことを意識したい。気の合う友人だけでなく、あまり話したことのない人とも会話することで脳へ新しい刺激を与えてほしい。 また、二次予防までの段階では、自身の低下した機能に特化して鍛える知的活動も有効だ。例えば日付や曜日が分からなくなるなどの見当識障害に対応する場合、日記など日付を意識的に考える活動をおすすめする』、「パズルなどの「脳トレ」も嫌々取り組むとストレスがかかり、脳の神経細胞を傷める」、「嫌々取り組む」と、逆効果とは初めて知った。「どの段階でも予防の基本は生活習慣を整えること。また、運動・知的活動・コミュニケーションの3つを意識すると12の認知症リスク要因のほとんどを取り除ける。 運動では、週に2~3回、ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレを疲れない程度に行うとよい。注意したいのは、有酸素運動をやりすぎないことだ。有酸素運動ばかり続けると筋肉量が落ち、転倒・骨折のリスクを高める」、「有酸素運動をやりすぎない」とのアドバイスも貴重だ。
・『栄養バランスが取れた健康的な食事を Q4. 3次予防ではどのような手法が有効ですか A今まで述べてきた中でできることに取り組んでほしい。しかし3次予防の段階では、新しいことに取り組むのは困難だ。本人が好きだった趣味を勧めてみるなど過去の楽しい記憶に基づいた予防法がいいだろう。 中度認知症でとくに介護者の負担となる、介護拒否などの行動・心理症状(BPSD)の進行を遅らせることも可能だ。介護をしていると心配するあまりつい叱ってしまうことがある。BPSDは本人にストレスがかかると表れやすい。お互いの負担を少なくするためにも、周囲に頼りながら、本人が安心できる環境を整えることがBPSDの予防につながる。 Q5. 認知症予防によい食事は Aなるべく多く野菜を食べるなど栄養バランスの取れた健康的な食事を意識してほしい。オリーブオイルを多く取る地中海式の食事や、塩分を控えた和食は認知症予防にいいとされる。だが、すべての食事を和食にしたりする必要はない。それぞれの食事で認知症予防にいいとされる食材、ドコサヘキサエン酸(DHA)を含む青魚やポリフェノールを多く含む緑茶などを意識的に摂取することから始めよう。無理なくバランスのよい食事を楽しんでほしい。 Q6.予防を始める年齢はいつ頃がよいか A40代から始めても早すぎることはないというのが私の意見だ。認知症は65歳以上で発症することがほとんど。だが、4大認知症のなかで代表的なアルツハイマー型認知症では、発症の20年以上前から(発症の原因の一つとされる)アミロイドβが蓄積しはじめると分かってきた。つまり、発症の20年前、40代から予防に取り組めば、より効果的に発症を防いだり、遅らせたりすることができるだろう。(監修鳥取大学医学部 認知症予防学講座教授・浦上克哉)』、「介護拒否などの行動・心理症状(BPSD)」は「本人にストレスがかかると表れやすい。お互いの負担を少なくするためにも、周囲に頼りながら、本人が安心できる環境を整えることがBPSDの予防につながる」、「認知症予防によい食事は・・・なるべく多く野菜を食べるなど栄養バランスの取れた健康的な食事を意識してほしい」、「予防」はなるべく意識的に取り組みたいものだ。
次に、11月28日付け東洋経済オンラインが掲載した研究者・探検家・作家のダン・ビュイトナー氏による「104歳で働く「沖縄のおばあ」に見る健康長寿の極意 沖縄の人が100歳まで生きる確率はアメリカ人の3倍」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/633475
・『どうしたら、生き生きと輝く毎日を過ごしながら長生きできるのだろう。 研究者で探検家であるダン・ビュイトナーは、雑誌『ナショナル・ジオグラフィック』とチームを組み、研究者たちをも巻き込んで、「長寿者」が多く暮らすエリア「ブルーゾーン」にそのヒントを探す旅に出る。そのきっかけは、「沖縄」だった。 100歳を超える長寿者「百歳人(センテナリアン)」たちの生活習慣を調べ、健康長寿の秘密を探るルポルタージュ『The Blue Zones(ブルーゾーン)2nd Edition(セカンドエディション)』から、一部を抜粋編集してお届けする』、「沖縄」の世界的な「長寿」の秘訣とは興味深そうだ。
・『長寿の極意は沖縄にあった 長寿研究において沖縄が重要な役割を果たしていることは、何年も前から聞いていた。沖縄が世界でもまれに見る長寿地域であることは、人口動態のデータが示している。 沖縄の人が100歳まで生き延びる確率は、アメリカ人の3倍にも達する。また、心臓疾患にかかる割合はアメリカ人の5分の1だし、健康で過ごせる年限が約7年も長い。これほどの健康長寿の秘密は、いったいどこにあるのだろう。 私は、雑誌『ナショナル・ジオグラフィック』に特集記事「長寿の極意」を書いたばかりだった。この記事では、世界の3つの長寿地域を取り上げた。これら、長寿者の多い場所を、私たちは「ブルーゾーン」と名づけた。 人口動態学者は、長寿者が多いイタリア・サルデーニャ島を調べていたときに、この名称を考えついた。私たちはこの概念をさらに広げ、世界の長寿地域すべてを「ブルーゾーン」と呼ぶことにしたのだ。沖縄は、このリストのトップにランクされている』、「沖縄の人が100歳まで生き延びる確率は、アメリカ人の3倍にも達する。また、心臓疾患にかかる割合はアメリカ人の5分の1だし、健康で過ごせる年限が約7年も長い」、「世界の長寿地域すべてを「ブルーゾーン」と呼ぶことにしたのだ。沖縄は、このリストのトップにランクされている」、なるほど。
・『“長寿界のセレブ”奥島ウシ・104歳を訪ねる 私が沖縄本島北部の大宜味にある奥島ウシの家に着いたのは、午後もだいぶ遅くなってからだった。 彼女の家は、典型的な沖縄の木造住宅だ。障子で仕切られた部屋がいくつかあって、畳敷き。私たちは靴を脱いで、家に上がった。ウシは女王であるかのように、静かに部屋の真ん中の椅子に腰掛けていた。 私たちが最初にウシに会ったころ、彼女はまだ無名だった。だがいまではセレブの仲間入りをして、長寿のダライ・ラマといった風情だ。水色のキモノを着た彼女は、私たちにもすわるよう手で合図した。そこで私たちは、幼稚園児のように、彼女の足元に足を組んですわった。 ウシは挨拶がわりに、筋肉もしっかりしているよ、ということを示すかのように、両手を頭の上まで持ち上げて叫んだ』、「104歳」で家の主人として堂々と振舞っているとは、大したものだ。
・『「元気、元気、元気」 “こりゃ、得がたいバイタリティーだな”と、私は感じ入った。たいていの人は、年を取ることを恐れる。しかしこの活発なおばあちゃんを見ると、加齢が楽しみであるかのように思えてくる。 私は雑誌『ナショナル・ジオグラフィック』に掲載された彼女の写真を見せた。これが巻頭特集になって表紙も飾っているのだから、私としても鼻が高かった。だが彼女はチラリと目をやっただけで床に置き、私に飴を勧めた。 私はウシに今日で2度目となるインタビューを始め、彼女の畑のことや友人たち、前に会ってからの5年間にどれほど状況が変わったかを尋ねた』、「たいていの人は、年を取ることを恐れる。しかしこの活発なおばあちゃんを見ると、加齢が楽しみであるかのように思えてくる」、超人的「おばあちゃん」だ。
・『畑仕事は減らしたが、近くのマーケットで、くだものを袋詰めする仕事をやっているという。1日の大半は、孫たちや、幼いころからの3人のおばあさん仲間と過ごす。夕食はほとんど野菜だけで、寝る前にはヨモギ酒を1杯だけ飲む。 「よく働いて、寝る前にヨモギ酒を飲み、ぐっすり眠る」 これが長寿の秘訣だ、と彼女は言った』、「畑仕事は減らしたが、近くのマーケットで、くだものを袋詰めする仕事をやっている」、「よく働いて、寝る前にヨモギ酒を飲み、ぐっすり眠る」、確かにこれほどの「長寿の秘訣」はないに違いない。
・『百歳人から健康と長寿の秘訣を学ぶ 世界のブルーゾーンで暮らしている、ウシのような人たちから聞いた話を私はルポルタージュとしてまとめた。言い換えれば、このルポルタージュは、世界で最も健康的で、最長寿の人たちが、長生きして心豊かな暮らしをする秘訣を語る教訓集でもある。 彼らが語る物語は、子育てから人に好かれるコツ、豊かになる方法から愛を見つけてそれを保つやり方まで、人生で大切なことを教えてくれる。 百歳人は自分がいかにして100歳まで生きたかを語ることはできる。だが、身長2メートルの人が自分はなぜ2メートルの身長に達したのかを説明できないのと同じように、自ら百歳人の秘密を解明することはできない。 ウシが毎晩、1杯のヨモギ酒を飲むことは、健康になんらかのプラスをもたらしているのだろうか。そうかもしれない。しかし、そのおかげで、彼女はがんに罹らず、心臓疾患も誘発していない、とは断言できない。彼女が104歳でなおこれだけのバイタリティーを持っていることの説明にも不十分だ。 ウシのような人から長寿の秘訣を学ぶとすれば、彼女のような人々がたくさん住む地域を見つけ出すこと、つまりそのような伝統文化を持ったブルーゾーンを見つけて調べるのが早道だ。そのような地域では、90歳代、100歳代の健康人の比率が高いに違いない。このような場所が見つかれば、科学的にも解明しやすい。 デンマークの双子を研究した有名なデータをもとに科学が突き止めたところでは、長寿の要因のうち遺伝子に左右されるのはわずか25パーセントで、あとの75パーセントはライフスタイルや日常生活で選択する習慣に関わっているという。 とすれば、もし私たちがライフスタイルを最適の状態に保つことができれば、生物的な限界のなかで最長の平均余命を満喫できるはずだ』、「長寿の要因のうち遺伝子に左右されるのはわずか25パーセントで、あとの75パーセントはライフスタイルや日常生活で選択する習慣に関わっているという。 とすれば、もし私たちがライフスタイルを最適の状態に保つことができれば、生物的な限界のなかで最長の平均余命を満喫できるはずだ」、「ライフスタイル」の「最適の状態」は、個々の人で違いがあり、全体としては多様なのではなかろうか。
・『世界の長寿地域「ブルーゾーン」5カ所 世界的に認められた長寿のホットスポットであるブルーゾーンはこの5カ所だ。 ・イタリア・サルデーニャ島のバルバギア地方 ・日本の沖縄 ・アメリカ・カリフォルニア州のロマリンダ ・中米コスタリカのニコジャ半島 ・ギリシャのイカリア島 これら5つの地域はそれぞれ文化が違い、長寿への道程も異なっていた。 世界のブルーゾーンには、何世紀あるいは数千年にわたって培われてきた人類の体験が隠されている。 人々が何を食べ、どのような形で隣人たちと付き合い、ストレスを発散させ、自分たちの気分を癒やし、病を退けてきたのか。どのような世界観を持っていれば長寿が実現できるのか──。ブルーゾーンには長い年月をかけて育まれた文化がある。自然の環境が種の生存を淘汰するのと同じように、彼らの文化が住民たちの長寿を醸成してきたに違いない。 これらの地域の文化から学ぶためには、住民たちの生きざまに、謙虚に耳を傾ける必要がある。 あなたも、耳を傾けてみようという気持ちになっているのではないだろうか。もし、そうならば、これからのブルーゾーンの旅が、あなたの人生を根本から変えるかもしれない。自分自身の将来がどうなるのかは、だれにもわからないのだから』、「これらの地域の文化から学ぶためには、住民たちの生きざまに、謙虚に耳を傾ける必要がある」、その通りなのかも知れない。
タグ:健康 (その25)(「認知症の発症リスク」を4割減らせる12の要因 予防医学の第一人者が教えるカギは「楽しむ」、104歳で働く「沖縄のおばあ」に見る健康長寿の極意 沖縄の人が100歳まで生きる確率はアメリカ人の3倍) 東洋経済オンライン「「認知症の発症リスク」を4割減らせる12の要因 予防医学の第一人者が教えるカギは「楽しむ」」 「認知症予防の基本」 認知症予防には3つの段階がある 「65歳以上の高齢者の約2割がMCI(軽度認知障害)という推計もあり、自分自身やご家族について「あれ、おかしいな」と思ったらMCIでないか疑ってみてほしい。心配な場合は、専門医のいる「もの忘れ外来」など専門外来を早めに受診することをおすすめする」、 「MCIの段階で、早期に生活習慣の改善など適切な手を打つことが重要だ。MCIの段階で何もしないと4~5年で50%以上の人が認知症になってしまう。一方で適切な手を打てば年間16~41%の人が通常の認知機能の状態に戻るという報告も」、確かに放置するべきではなさそうだ。 「パズルなどの「脳トレ」も嫌々取り組むとストレスがかかり、脳の神経細胞を傷める」、「嫌々取り組む」と、逆効果とは初めて知った。「どの段階でも予防の基本は生活習慣を整えること。また、運動・知的活動・コミュニケーションの3つを意識すると12の認知症リスク要因のほとんどを取り除ける。 運動では、週に2~3回、ウォーキングなどの有酸素運動や筋トレを疲れない程度に行うとよい。注意したいのは、有酸素運動をやりすぎないことだ。有酸素運動ばかり続けると筋肉量が落ち、転倒・骨折のリスクを高める」、「有酸素運動をやりすぎない」とのアドバイスも貴重だ。 「介護拒否などの行動・心理症状(BPSD)」は「本人にストレスがかかると表れやすい。お互いの負担を少なくするためにも、周囲に頼りながら、本人が安心できる環境を整えることがBPSDの予防につながる」、「認知症予防によい食事は・・・なるべく多く野菜を食べるなど栄養バランスの取れた健康的な食事を意識してほしい」、「予防」はなるべく意識的に取り組みたいものだ。 東洋経済オンライン ダン・ビュイトナー氏による「104歳で働く「沖縄のおばあ」に見る健康長寿の極意 沖縄の人が100歳まで生きる確率はアメリカ人の3倍」 『The Blue Zones(ブルーゾーン)2nd Edition(セカンドエディション) 「沖縄」の世界的な「長寿」の秘訣とは興味深そうだ。 「沖縄の人が100歳まで生き延びる確率は、アメリカ人の3倍にも達する。また、心臓疾患にかかる割合はアメリカ人の5分の1だし、健康で過ごせる年限が約7年も長い」、「世界の長寿地域すべてを「ブルーゾーン」と呼ぶことにしたのだ。沖縄は、このリストのトップにランクされている」、なるほど。 「104歳」で家の主人として堂々と振舞っているとは、大したものだ。 「たいていの人は、年を取ることを恐れる。しかしこの活発なおばあちゃんを見ると、加齢が楽しみであるかのように思えてくる」、超人的「おばあちゃん」だ。 「畑仕事は減らしたが、近くのマーケットで、くだものを袋詰めする仕事をやっている」、「よく働いて、寝る前にヨモギ酒を飲み、ぐっすり眠る」、確かにこれほどの「長寿の秘訣」はないに違いない。 「長寿の要因のうち遺伝子に左右されるのはわずか25パーセントで、あとの75パーセントはライフスタイルや日常生活で選択する習慣に関わっているという。 とすれば、もし私たちがライフスタイルを最適の状態に保つことができれば、生物的な限界のなかで最長の平均余命を満喫できるはずだ」、「ライフスタイル」の「最適の状態」は、個々の人で違いがあり、全体としては多様なのではなかろうか。 世界の長寿地域「ブルーゾーン」5カ所 「これらの地域の文化から学ぶためには、住民たちの生きざまに、謙虚に耳を傾ける必要がある」、その通りなのかも知れない。