SSブログ

テスラ(その2)(イーロン・マスクが自動車とロケット業界に持ち込んだ「禁断の手法」とは?、イーロン・マスクの世界的な成功を支える マネできない「奇妙な才能」とは?) [産業動向]

テスラについては、7月15日に取上げた。今日は、(その2)(イーロン・マスクが自動車とロケット業界に持ち込んだ「禁断の手法」とは?、イーロン・マスクの世界的な成功を支える マネできない「奇妙な才能」とは?)である。

先ずは、8月16日付けダイヤモンド・オンラインが掲載した経営コンサルタントの竹内一正氏による「イーロン・マスクが自動車とロケット業界に持ち込んだ「禁断の手法」とは?」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/278521
・『アメリカの天才経営者、イーロン・マスク率いる電気自動車メーカー「テスラ」と、宇宙開発企業「スペースX」は、驚くほどの短期間で、なぜ世界的な大成功を遂げることができたのか。『TECHNOKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営』の著者であり、経営コンサルタントの竹内一正氏が、イーロン・マスクの成功の秘訣を3回にわたって解き明かしていく』、興味深そうだ。
・『全米の学生が憧れるテスラとスペースX  イーロン・マスク率いる「テスラ」は、創業わずか17年目の2020年にトヨタを抜き、時価総額世界一の自動車メーカーとなった。 彼がCEOを務めるもうひとつの企業「スペースX」はロケット再利用を実現し、創業から18年で宇宙飛行士たちを国際宇宙ステーションに輸送することに成功し世界を驚かせた。 今や全米の工学部の学生たちにとって、最も魅力的な企業ランキングの1位はグーグルでもアップルでもアマゾンでもない。1位がテスラで、2位がスペースXだ。 イーロン・マスクと働けば、「世界を変える一員に自分もなれる」と学生たちは信じている』、「工学部の学生たちにとって、最も魅力的な企業ランキング」の1位、2位を取るとはさすがだ。
・『ベストエフォート型とギャランティ型の違い  それにしても、なぜ、テスラとスペースXはこれほどまでの大成功を短期間で成し遂げることができたのか。その鍵は、「ベスト・エフォート型」にあった。 まずは、ベスト・エフォート型の対極にあるギャランティ型から説明しよう。 テレビや自動車といったハードウエア製品の世界では、「ギャランティ型」という手法で品質や性能の保証をしてきた。これはあらゆる状況を最大限想定し、性能テストを繰り返し、時間とコストをかけることで不良品が出ないように万全を期す方法だ。 ただし、ギャランティ型を採用すると、不良品だけでなく失敗も“悪”だと拒絶する企業風土になってしまう。その結果、失敗した社員は給料が減り、出世が遠のいた。 一方、シリコンバレーを中心としたソフトウエア製品の世界では、プログラムのバグはあって当たり前。不具合が起きることも織り込んで、結果を保証しない「ベストエフォート型」という手法で成長してきた。 例えば、PCがフリーズしたら、電源を切ってもう一度立ち上げればいい。インターネット回線は絶対につながることを保証してはいないし、ソフトウエアの動作が途中でおかしくなれば、アンインストールしてインストールし直せばいい』、安全性を求められる分野に「ベスト・エフォート型」を導入したのは、確かに画期的だ。
・『「とりあえずやってみる。問題が起きれば修正する」  これはアメリカ人の気質にマッチしていた。 さて、ギャランティ型は時間もコストもかかるが、万が一の問題が起きる確率は大きく下げられる。従って、社長がマスコミの批判にさらされる回数も減る。その一方で、革新的なテクノロジーが誕生する可能性ははなはだ低くなる。 かたや、最短コースを軽装備で駆け抜けるようなベスト・エフォート型は、導入が格段にスピーディで、コストも大幅に低減できる。“失敗”を容認するので、革命的なテクノロジーが生まれやすくなる。 だが、万が一の問題が起きる確率は極めて高くなり、その結果、社長が批判にさらされる回数はひときわ多くなる。さらに、会社業績は乱高下しやすく、事業継続性は低くなる。 企業の安定を求めるなら、ベスト・エフォート型は禁断の手法だった』、「万が一の問題が起きる確率は極めて高くなり、その結果、社長が批判にさらされる回数はひときわ多くなる。さらに、会社業績は乱高下しやすく、事業継続性は低くなる」、そうしたデメリットより、メリットが上回ると判断したのだろう。
・『最も保守的な自動車・宇宙ロケット業界で利用  ところが、イーロン・マスクは、最も保守的といえる自動車業界にベスト・エフォート型で戦いを挑んでいた。例えば、テスラの高級セダン「モデルS」の開発におけるアルファ版(開発初期の試作品)はたった15台だった。これで、インテリアデザインから寒冷地走行テストも衝突試験もやってしまう。しかし、トヨタなど大手自動車メーカーならギャランティ型で“万全を期す”ため、200台以上が必要だった。 とりあえずやってみる。でも、ダメだったら、原因を解明し、改善する。ベストエフォート型でテスラはこのサイクルを猛スピードで回し、モデルSのアルファ版の台数の少なさを補っていた。 テスラの自動運転「オートパイロット」もベスト・エフォート型と見ればわかりやすい。 膨大なテスラ車の実走行データを収集して創り上げるオートパイロットは現時点では完璧ではなく、レベル2だ(完全自動運転はレベル5)。しかし、運転する人が正しく使えば、オートパイロットは画期的に便利なツールである。万が一の場合に備えて、運転手はハンドルに手を置いておくだけで、オートパイロットが目的地へクルマを運んでくれる。そして、万が一の時は、運転手がハンドルを操作すればいい。 宇宙ロケット開発も非常に保守的な業界だが、スペースXもベスト・エフォート型でここに切り込んだ。 NASAでさえ不可能と諦めていたロケット再利用にスペースXは挑み、海への軟着水、海上ドローン船への着陸など、何度も失敗を繰り返しながら技術を革新的に進化させ、7回の失敗の末に成功をつかんだ。その間の世間からの辛辣(しんらつ)な批判はイーロンが一手に引き受けた』、「世間からの辛辣・・・な批判はイーロンが一手に引き受けた』、さすが潔い姿勢だ。
・『ベスト・エフォート型を持ち込んだことが革新的  しかし、ベスト・エフォート型は口で言うのは簡単だが、実行するのは容易ではない。自動車やロケット開発でベスト・エフォート型が機能するには2つの絶対的条件が欠かせないからだ。 その一つ目は、基本設計が正しいこと。基本設計が正しければ、「後付け改善」で問題点を解決し、完成度を高めていくことができる。 例えば、モデルSの基本設計のひとつは、約7000個のバッテリーを車体下部に敷き詰める点だ。この設計なら低重心で走行性は安定するが、路肩などに乗り上げた際はバッテリーが損傷する危険性があった。そこで、バッテリーパックの底は防御プロテクターでカバーした。 ところが2013年、ワシントン州の高速道路を走行中のモデルSが落下物を車体の下に引っかけ、発火事故となったことがあった。 しかし、この時もテスラは後付け改善で対応し、安全性を確保したのだ。具体的には、高速走行中はソフトウエアで自動的に車高を上げ、ハードウエア的には、車底に3重構造の強力なプロテクトシールドを追加した。それ以降、問題は起きていない。 車体下部にバッテリーを敷き詰める基本設計はそのまま継続され、さらに45万台以上売れた3万5000ドルのEV「モデル3」でもバッテリーは同様のレイアウトを踏襲した。だが、もし車高を上げても、強力なプロテクトシールドを破壊し火災事故が続出したなら、大量のバッテリーを車底に敷き詰めるという基本設計が正しくなかったことになり、一から見直す必要が出てくる』、「ベスト・エフォート型が機能するには2つの絶対的条件が欠かせない」、「その一つ目は、基本設計が正しいこと」、このケースでは該当したようだ。
・『他社がギャランティ型を選ぶ、もっともな理由  基本設計を一からやり直すとなると、その影響はすべての部品に及び、生産設備の変更も避けられない。発注していた部品のキャンセルや、生産ラインの組み替えも必要となってくる。自動車でもロケットでも、基本設計が間違ったとなると、ソフトウエア製品とはケタ違いに莫大な費用が発生し、経営を揺るがしかねない事態となる。 ならば、「とりあえずやってみる」のベスト・エフォート型ではなく、最初の段階から万全を期するギャランティ型で、走行実験を最大限広範囲に実施し、絶対に安全なバッテリー位置を見つけ出す作業に多大なコストと時間を費やす方を選ぶだろう。 基本設計に絶対の自信がないと、自動車やロケットのような大規模ハードウエア製品の開発でベスト・エフォート型でやると、ひどい目に遭う。 遠回りと見えても、ギャランティ型で自動車開発もロケット開発も進められてきたのはそういう背景からだ。 そう考えると、テスラとスペースXの技術力の革新性に驚くだけでなく、それ以上に、イーロンがベスト・エフォート型でこの2社の事業を進めたことこそが革新的だと我々は捉えなければいけない』、「イーロンがベスト・エフォート型でこの2社の事業を進めたことこそが革新的だと我々は捉えなければいけない」、その通りだ。
・『トップが失敗する覚悟を持てるかどうか  自動車やロケット開発でベストエフォート型が機能するための絶対的条件の二つ目は、トップが失敗する覚悟を持つことだ。 「たかが失敗だ。失敗なくしてイノベーションは起こせない」とイーロンは常々言っている。 この男ほど失敗を積極的に受け入れる経営者は世界にいないだろう。失敗は、貴重な学習材料であり、何を学び、どれだけ早く改善策を見つけ出せるかが重要だと捉えている。 多くの企業は、とりわけ大企業になるほど失敗を避けたいがために会議を重ねるものだ。 ところが、テスラもスペースXも、会議に無駄な時間を割くぐらいなら、さっさと実験してデータを取って、次に進めばいいと考えている。失敗してもデータは次に生かされる。トップに失敗を恐れない覚悟があるからこそ、5%、10%といった小さな改良ではなく、5倍、10倍といったケタ違いのスケールアップを目指すことが可能になる。 リチウム電池の巨大工場「ギガファクトリー」が米ネバダ州で着工した時、その総工費はテスラの年間売上の2倍以上だった。だからこそ専門家たちは「非常識だ。需要が見込めてからそんな巨大工場は造るものだ」と批判していた。 ところが、彼らの批判を蹴散らすように、テスラは中国上海をはじめ、ドイツのベルリン、米テキサス州にもギガファクトリーを次々と世界展開している。 テスラとスペースXのスピード感の早さと、スケール感の壮大さは、ベスト・エフォート型だから成し得たものだ。それは、これまでの企業経営の常識にはない異端の手法であった。 だがもし、イーロン・マスクが旧来のギャランティ型で事業経営していたら、テスラもスペースXも凡庸なメーカーで終わったに違いない。 (経営コンサルタント 竹内一正)(本原稿は、書籍『TECHNOKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営』の一部を抜粋・編集して掲載しています)』、「テスラとスペースXのスピード感の早さと、スケール感の壮大さは、ベスト・エフォート型だから成し得たものだ」、同感である。

次に、この続きを、8月30日付けダイヤモンド・オンライン「イーロン・マスクの世界的な成功を支える、マネできない「奇妙な才能」とは?」を紹介しよう。
https://diamond.jp/articles/-/280165
・『アメリカの天才経営者、イーロン・マスク率いる電気自動車メーカー「テスラ」と、宇宙開発企業「スペースX」は、驚くほどの短期間で、なぜ世界的な大成功を遂げることができたのか。『TECHNOKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営』の著者であり、経営コンサルタントの竹内一正氏が、イーロン・マスクの成功の秘訣を3回にわたって解き明かしていく。前回に続き、今回はその2回目である。
・『イーロンの成功を支えるのは「2つの両極の思考をバランスさせる」才能  テスラの3万5000ドルのEV「モデル3」は販売絶好調で、欧州市場では今年6月にEV部門はもちろん、ミッドサイズでも販売台数1位に輝き、快進撃を見せている。そして、2024年NASAが打ち上げを予定する木星衛星探査機を搭載するロケットには、ライバル企業を抑えて、スペースXの大型ロケット「ファルコン・ヘビー」が選ばれた。 テスラとスペースXという世界有数のハイテク企業を成功に導く底辺には、イーロン・マスクの『両極にある2つの思考をバランスさせ、実行する』という奇妙な才能があった。 イーロン特有のこの奇妙な才能は、「新品」と「中古品」に顕著に表れている。まず、ここから話を進めよう。 イーロンは、閉鎖が決まっていたトヨタとGM(ゼネラル・モーターズ)の合弁の自動車工場NUMMI、つまり「中古の工場」を安く買い取って、自動車の常識を覆すEV「モデルS」の生産工場とした。これがテスラフリーモント工場だ。その際、NUMMIにあった中古品の大型プレス機などもついでに安価で手に入れた。 一方で、組み立てラインへ入れるロボットにはカネをかけて「新品」のドイツ製の最新機械を導入していた。 最新設計を施したスペースXのファルコンロケットの工場は、旅客機を作っていたボーイング社の中古品だった。しかも、ファルコンロケットの発射台の改修に使う部品は、新品を買うのではなく部下に中古品を探させて対応した。 ペイパル株で約190億円を得て大金持ちになっていたイーロンだから、カネには糸目をつけないと思いきや、実際は違っていて、費用を少しでも安くあげる努力を惜しまなかった。 だからといって、すべてをケチって中古品で賄おうとするのでもなかった。 イーロンは、「新品」と「中古品」の2つの思考のバランスをうまく取って、カネの使い方にメリハリをつけていた。ただしこれは、技術を深く理解していないとできない』、「NUMMIにあった中古品の大型プレス機などもついでに安価で手に入れた。 一方で、組み立てラインへ入れるロボットにはカネをかけて「新品」のドイツ製の最新機械を導入」、「メリハリ」がついた投資姿勢だ。
・『イーロンの才能は「小」を集めて「大」を作り出す  両極にある2つの思考をバランスさせ、実行するイーロンの才能は、小さい既存技術を集めて、大きな性能を生み出す、つまり「小」から「大」を作り出す点でも見て取れる。テスラのバッテリーや、ファルコンロケットのマーリン・エンジンがその良い事例だ。 EV開発において、他社は大きくて高性能なバッテリーを専用で開発しようとしたがテスラはすでに大量生産されノートPCで使われ、“そこそこ”の性能が出る汎用のリチウムイオン電池を使う方法を選んだ。つまり、リチウム電池を約7000個もパッケージ化して、1個の大きなバッテリーのように扱う方法を開発したのだ。 厳密にはテスラの共同創業者だったマーチン・エバーハードが生み出したアイデアだったが、イーロンはこれを進化させ、製品化に結び付けた。そして、ポルシェを超える優れた走行性能の実現に成功した。今日まですべてのテスラEVはこの大量のリチウム電池を搭載する設計で貫かれている。 既存の小さな技術を集めて、大きな性能を作り出す手法は、スペースXのファルコンロケットで使っているマーリン・エンジンにも表れている。 ファルコン9は、野口聡一宇宙飛行士たちを乗せ国際宇宙ステーションに向けて打ち上げた高性能ロケットだが、そのエンジンは1960年代後半に登場した古い技術「ガスジェネレータ・サイクル」を採用していた。 これはエネルギーロスもあるものの、多くのロケットが採用し、安定した技術だった。燃料にはケロシン、酸化剤に液体酸素という組み合わせも、性能は“そこそこ”だが、取り扱いが簡単という利点があった。 つまり、安定していて“そこそこ”の性能のマーリン・エンジンを9基束ねることで、大きな1つのロケットエンジンのような高い性能をスペースXの技術者たちは短期間で生み出し、ファルコン9は完成した。 さらに、マーリン・エンジンを27基束ねたのが、性能がファルコン9の3倍の巨大ロケット「ファルコン・ヘビー」だ。ちなみに、ファルコン・ヘビーはNASAが進める月周回軌道有人拠点「ゲートウェイ」に物資を輸送するためのロケットとして打ち上げが予定されている』、確かに「「小」を集めて「大」を作り出す才能は並外れている。
・『イーロンを取り巻く壮大な目標と1ミクロンの設計  両極にある2つの思考をバランスさせ、実行するイーロンの能力は、「壮大な目標」と「日常の業務」にも表れている。 テスラで「世界中のクルマをすべてEVに置き換える」とイーロンは大きな目標を掲げ、1億台(10の9乗)のEV生産を目指すと公言している。 だが、その一方で、高級EVセダン「モデルS」の開発ではドアノブのミクロン単位(10のマイナス6乗)の設計にまで注文をつけていた。 また、3万5000ドルのEVモデル3が量産立ち上げでつまずくと、製造ラインに入って工場で寝泊まりし、問題解決に奔走していた。 スペースXでは「火星に人類を移住させる」と壮大な目標を掲げていたかと思うと、ロケットエンジンの水圧実験の現場に立ち会い、亀裂が入ったエンジンの冷却部分に自分でエポキシ樹脂を注入して、効果を確かめようとしたこともあった』、通常は「壮大な目標」と「日常の業務」のどちらかに偏りがちだが、イーロンの場合、両者のバランスが取れているのもさすがだ。
・『イーロンは鷹の目とアリの目を併せ持つ男  会社で10億円、20億円単位の商談をしている営業部長に、経理担当者が「部長、先月の出張の宿泊費の金額が1000円違っているんですが……」と恐る恐る尋ねたら、「なんだ、そんなささいなこと気にしてられるか!適当にやっておけ」と一喝された。アナタも似たようなシーンを目にしたこともあるのではないか。 人の頭の中には“モノ差し”がある。大きなモノ差しの人は、小さなことには興味を示さない。その逆に、小さなモノ差しの人は、大きなことは理解できないものだ。 ところが、イーロンはNASAから数千億円、つまりテラ(10の12乗)の金額の契約を獲得しながらも、ロケットコスト削減のために、通常は使い捨てにするロケットの先端部品「フェアリング」を海上で回収して再利用しようとまで考えた。そして実際に成功させた。 こんな両極端の思考を内在させ、巧みに操れる経営者はまずいない。 イーロンはまるで、空からの「鷹の目」と、地面の「アリの目」という両極のモノ差しを持ち、見事に使いこなしているようだ。 だがもし、鷹の目しかイーロンになかったらアリの現場はついてこないし、現場の問題を彼が理解することもできない。その結果、イーロンと部下との間に大きな溝ができて、会社は空中分解しただろう。 では、逆に、アリの目しかなかったら、壮大な目標は決して掲げられず、世間の注目も、多額の資金も、優秀な人材も集まってはこなかった。ちなみに、米国の工学部学生の人気ナンバーワン企業はアップルやグーグルを押しのけてテスラが1位で、2位はスペースXだ。 高度なテクノロジー企業を短期間で偉大な成功に導くには、この2つの両極にある思考をバランスさせ、実行できる才能が極めて強力な武器になり、そして不可欠なのだろう。 だが、これは簡単にマネできることではない。 今年5月に米テレビ番組でイーロン自身がアスペルガー症候群であることをカミングアウトしたが、アスペルガー症候群ゆえに導かれた才能かの議論は専門家に任せるしかない。 ただ、イーロンの言動が一般人に理解されづらいことはしばしばあるし、SNSへの風変わりな投稿で世間を騒がせることもある。 すると、そんな人たちにイーロンはこう言い放った。 「私は、電気自動車を再発明し、ロケットで火星に人を送ろうとしている。なのに、落ち着き払った普通の男だと思ってたのかい」』、「イーロン自身がアスペルガー症候群であることをカミングアウト」、そのなかには極めて優秀な人間もいて、「イーロン」はその典型のようだ、
タグ:ダイヤモンド・オンライン テスラ (その2)(イーロン・マスクが自動車とロケット業界に持ち込んだ「禁断の手法」とは?、イーロン・マスクの世界的な成功を支える マネできない「奇妙な才能」とは?) 竹内一正 「イーロン・マスクが自動車とロケット業界に持ち込んだ「禁断の手法」とは?」 「工学部の学生たちにとって、最も魅力的な企業ランキング」の1位、2位を取るとはさすがだ。 安全性を求められる分野に「ベスト・エフォート型」を導入したのは、確かに画期的だ。 「万が一の問題が起きる確率は極めて高くなり、その結果、社長が批判にさらされる回数はひときわ多くなる。さらに、会社業績は乱高下しやすく、事業継続性は低くなる」、そうしたデメリットより、メリットが上回ると判断したのだろう。 「世間からの辛辣・・・な批判はイーロンが一手に引き受けた』、さすが潔い姿勢だ。 「ベスト・エフォート型が機能するには2つの絶対的条件が欠かせない」、「その一つ目は、基本設計が正しいこと」、このケースでは該当したようだ。 「イーロンがベスト・エフォート型でこの2社の事業を進めたことこそが革新的だと我々は捉えなければいけない」、その通りだ。 『TECHNOKING イーロン・マスク 奇跡を呼び込む光速経営』 「テスラとスペースXのスピード感の早さと、スケール感の壮大さは、ベスト・エフォート型だから成し得たものだ」、同感である。 ダイヤモンド・オンライン「イーロン・マスクの世界的な成功を支える、マネできない「奇妙な才能」とは?」 「NUMMIにあった中古品の大型プレス機などもついでに安価で手に入れた。 一方で、組み立てラインへ入れるロボットにはカネをかけて「新品」のドイツ製の最新機械を導入」、「メリハリ」がついた投資姿勢だ。 、確かに「「小」を集めて「大」を作り出す才能は並外れている。 通常は「壮大な目標」と「日常の業務」のどちらかに偏りがちだが、イーロンの場合、両者のバランスが取れているのもさすがだ。 「イーロン自身がアスペルガー症候群であることをカミングアウト」、そのなかには極めて優秀な人間もいて、「イーロン」はその典型のようだ、
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感