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ソーシャルメディア(その3)(ツイッターCEOが語る “つぶやき”の光と影、「中国人優遇」の偽ニュースはなぜ生まれたか 関空の中国人避難問題 一連の事実を検証、お騒がせリーダーがツイッターにハマる事情 「炎上」がマーケティングに使われている) [メディア]

ソーシャルメディアについては、7月6日に取上げた。今日は、(その3)(ツイッターCEOが語る “つぶやき”の光と影、「中国人優遇」の偽ニュースはなぜ生まれたか 関空の中国人避難問題 一連の事実を検証、お騒がせリーダーがツイッターにハマる事情 「炎上」がマーケティングに使われている)である。なお、タイトルから「フェイクニュースによる世論操作」はカットした。

先ずは、昨年11月21日付けNHK:クローズアップ現代+「ツイッターCEOが語る “つぶやき”の光と影」を紹介しよう。
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4067/index.html
・『「『死ね』『出て行け』『いなくなれ』。つらいです、苦しいです。ツイッター社の皆さん、どうか助けてください。」 ツイッター上にあふれる、在日外国人などへの差別、ヘイトツイート。ツイッター社に対して、今、削除を求める声が相次いでいます。  神奈川県座間市のアパートから9人の遺体が見つかった事件。ツイッターで若い女性を誘い出した容疑者は、海外で「ツイッターキラー」と報じられています。 影響力が拡大する一方、課題も浮かび上がるツイッター。その生みの親でもあるCEOが来日。テレビカメラの前で、初めてインタビューに応じました。 ツイッター創業者 ジャック・ドーシーCEO 「ツイッターが問題を引き起こすことも確かにあります。それでもツイッターを改善し、それによって、世界を良い方向に向かわせることができると信じています。」 次々と新たなコミュニケーションツールが登場し、人間関係が変化するSNSの時代。人々の無数のつぶやきの中の、光と影を見つめます』、具体的な問題にどんな言い訳をするのだろう。
・『座間“9人遺体”事件 悪用されたツイッター  9人の遺体が遺棄された、座間市の事件。白石隆浩容疑者は、ツイッターの特性を利用して、女性に近づいていました。 ツイッターには、無数のつぶやきの中から自分の関心に沿ったものを探す、検索機能があります。キーワードを入力すると、その言葉が入ったツイートが選び出されます。これに返信することで、つぶやいた本人と匿名でやり取りすることもできます。ツイッターの利用者数は、およそ4,500万人。 ほかのSNSと比べ、匿名で利用する人が多いのが特徴です。知人には話せないようなことも、知らない人であれば、気軽にやり取りできます。こうした空間で、容疑者は匿名アカウントを使い、被害者に近づいたと見られます』、匿名であれば犯罪にも使われ易いだろう。ただ、こんなアカウントを放置するのも無責任だ。
・『“ヘイトツイート”急増 追いこまれる人びと  匿名性によって助長される問題はそれだけではありません。急増する、ヘイトツイートです。在日外国人などに対する差別や、危害を加えるという書き込みが後を絶ちません。ツイッタージャパンの前に集まったのは、およそ100人。 ヘイトツイートを紙に印刷し、あえて目に見えるようにして、削除するよう訴えました。「見るもおぞましいものだと思いますけれども、これが現実なので、ぜひご覧になっていってください。」 1人の在日コリアン3世の女性がマイクを手にしました。 在日コリアン3世の女性 「私にとってのツイッターは、花芽が出たら、うれしくて、つぼみが膨らんだら、うれしくて、花が咲いたら、うれしくて、大切な人たちに知らせたくて、夜空に月が見えたら、それがうれしくて、それをツイートする。その心豊かな、大切なコミュニケーションツールでした。それが今は『死ね』『出て行け』『殺せ』『ゴキブリ』『いなくなれ』。毎日ツイッターの通知が来ると怖いです。つらいです。苦しいです。ツイッター社の皆さん、どうか助けてください。」 4年前にツイッターを始めた女性。今は利用するのも怖くなり、使うことはできずにいます。女性のツイートに対して、差別的な書き込みが行われ、拡散していったといいます。 在日コリアン3世の女性 「ツイッターはツイッターの特性で、来たものが、書かれたものが拡散していきますから、止めることができませんから。バスや電車で端末を操作している人がいると、『この人があれを書いた人かもしれない』というふうに怖くなったりしました。」』、確かにヘイトツイートを連日書きなぐられたら、アカウントを閉鎖せざるを得ないだろう。
・『こうした現状に、ツイッタージャパンでは危機感を強めています。笹本裕社長です。会社の前で行われた抗議活動を、インターネット中継を通じて見ていました。 ツイッタージャパン 笹本裕社長 「僕自身も海外に生活を幼少期していて、自分自身も向こうで、また帰国して、差別的なことを言われたりとか、実態があるので、ある意味、当事者として、あのデモを拝見していました。」 しかし、ヘイトツイートを一律に削除することは、一企業の対応では限界があると感じています。 ツイッタージャパン 笹本裕社長 「ヘイト自体は残念ながら、僕らの社会の一つの側面だと思う。それ自体がないものだとしてしまっても、実際にはあるわけですから、それ自体を認識しなくて社会が変わらなくなるよりは、それはそれで、ひとつあるということを認識して、社会全体が変えていくことになればと思います。」』、一般論で逃げられたのは残念だが、次のCEOインタビューに期待したい。
・『ツイッターCEOが語る 座間“9人遺体”事件  ゲスト ジャック・ドーシーさん(ツイッター社CEO) ツイッターの創業者、ジャック・ドーシーCEOに、初めてカメラの前で話を聞くことができました。直面する課題に対応するため、日本を訪れていました。ツイッターを悪用した座間市の事件について聞きました。  ── 事件についてご存じですか?どうお感じになっていますか?  ドーシーさん:その話を聞いて、とても残念で悲しいです。ツイッターが健全に使われるように、責任を持って見守らなければなりません。今回のケースでは、ツイッターが「公共の場」であり、誰でも見られる事実を知ることが大事です。困っている人を早く支援者につなげて、助けてもらえるようにすべきです。ユーザーが「自殺したい」といった言葉をつぶやいた場合、他の人の働きかけで思いとどまるようにしてほしいのです。すべての事件・事故を防ぐことはできません。どんな技術を持っても、それは不可能です。それでも何か改善できることがないか、さまざまな観点から検討しています』、検討が「空手形」にならないよう見守りたい。
・『── ほかのSNSとの違いとして、ツイッターは匿名で投稿できる。そのことはユーザーの使い方に、どう影響している?  ドーシーさん:私はツイッターはSNSだとは思っていません。SNSは友達・家族・クラスメート・同僚を探すツールですが、ツイッターは全く違います。ツイッターでは「関心」によって、誰かとつながるのです。関心を持ってツイッターを使うことで、面白い人たちと出会うことができます。彼らと会話することもあれば、ただフォローする場合もあります。これがツイッターとSNSの大きな違いで、この点でツイッターはユニークなのです。SNSと違い、知り合いを探すツールではない。本名は重要ではないのです。 その上でドーシー氏は、ツイッターの匿名性にも大切な意味があると語ります。 ドーシーさん:ツイッターは匿名なので、自由に話せますし、自分の正体がばれるのが怖くて発言できなかったり、その発言のせいで、政府から処分を受ける人も使うことができます。これまで「アラブの春」などでは、人々が、その正体を知られることなく、匿名で政府やリーダーに対して疑問を投げたり、デモを行いました。匿名性はツイッターのユーザーにとっては、とても重要なことです。「ツイッターはこういう風にしか使えません」と制限したくありません。どんな意見に対しても開かれた場であり、どう使うかはユユーザーに任せたい』、匿名性の意義は理解できたが、そうであればなおのこと犯罪への悪用に対する歯止めが必要になる筈だ。
・『ツイッターに規制? 事件再発をどう防ぐ  ツイッターを悪用した、座間市の事件。今、国は再発防止のため、ツイッターに対する規制なども検討しています。 菅官房長官 「ツイッターの規制等でありますが、各省庁の取り組みをしっかり検討した上で、再発防止策を1か月めどに取りまとめたい。」  こうした中、ツイッター社は、安全に利用してもらうため、ルールの変更を進めています。今月(11月)、自殺や自傷行為の助長を禁止することを明記しました。必要とするユーザーに、相談先の情報を伝えることもあるとしています。また、ヘイトへの対策として、攻撃的、差別的なアカウント名の利用を禁止することに。ドーシー氏は、国に規制されるのではなく自助努力で対処していきたいとしています。 ドーシーさん:すべての人がツイッターを通して言いたいことを言えて、考えていることを発信できるようにしたい。それは私たちの仕事です。確かに、嫌がらせや悪用、人を傷つけるような使い方が増えている。取り組みを進めていますが、必ずしも、うまくいくとは限りません。私たちも時には間違えることもあれば、問題が生じることもある。ただ、同じ間違いは繰り返しません。大事なのは、世の中に対して、私たちのロードマップを広げ、考え方や問題に対する取り組み方、その優先順位などをわかってもらうことだと思っています』、「国に規制されるのではなく自助努力で対処していきたい」というのは結構なことだが、具体策のロードマップはいつ頃公開されるのだろう。
・『“ヘイトツイート” “表現”と“規制”のはざまで  インターネットやSNS上にあふれる差別的な書き込みに対してはどうすればいいのか。  去年(2016年)国は、ヘイトスピーチをなくすための新たな法律を施行しました。しかし、インターネット上のヘイトについては、対策が打たれていないのが現状です。言論や表現の自由と、規制との両立は容易ではないからです。 こうした中、独自の条例を作って踏み込んだ対応を始めたのが、大阪市です。インターネット上の書き込みを、大学教授や弁護士らが審査し、ヘイトだと認められれば、運営側に削除を要請するというものです。しかし、これまでに行われた20回の審査で削除されたケースは、わずか5件。条例の適用は大阪市内に限られ、場所が特定できないものは削除できないからです。市の担当者も、ひぼう中傷の対象になる恐れがあるとして、匿名でインタビューに応じました。 大阪市担当者 「ネット空間に流れているものは、大阪市に関係あるかどうかというと、非常に判断というのが難しいところもある。国全体として、何らかの対応をお願いしないと、自治体としては、これ以上は無理だと考えております。」 一方、法務省は、ネット上のヘイトの規制は考えておらず、啓発活動を続けるとしています。 ネットやSNSに詳しい、ジャーナリストの津田大介さんです。 規制に向けたEUの動きを、日本も参考にするべきだと考えています。  ジャーナリスト 津田大介さん「(EUでは)ネットに書き込まれたヘイトスピーチを見つけた場合、(事業者に対し)24時間以内に削除しなさいと。その時にヨーロッパの場合は、削除にあたって、反差別で活動している、人権活動をしている団体があるので、そういう団体と連携してくださいと。実際に取り組みも始まっていて、一定の成果を上げている。一線を越えた差別表現というものは、言論(の自由の対象)ではない。これが多くの人の目に触れることで社会がどうなるのか。これに対して、明確にノーを突きつけていかないかぎり、次の段階、実際に影響された人が犯罪に走ることにつながっていくと思う。この段階で、きちんとこの問題に対処できるのかが、我々の社会がどうなるのかという分水嶺(れい)、岐路に立っていると思う」』、自主規制だけでは心もとないので、ヨーロッパ流の規制も検討すべきだろう。
・『トランプ大統領も次々に… 政治と“つぶやき”の関係  ツイッターは今、政治にも大きな影響を与えています。半世紀以上前、政治の在り方を変えたのは、テレビの出現でした。ケネディ大統領を誕生させたのは、初のテレビ討論だったと言われています。以来、政治家にとって、テレビは有権者と向き合う重要なツールとなってきましたが、トランプ大統領は、既存メディアと距離を置き、4,000万人を超えるフォロワーに、一方的にツイートしています。 トランプ大統領のツイート“壁”の代金を支払わないなら、メキシコとの首脳会談は中止だ。 トランプ大統領のツイート(性的少数者の)トランスジェンダーの人たちは、軍で働くことを認めない。 政治家が自分の考えを、いつでも好きなときに、直接国民に届けられる現代。大統領のつぶやきがそのままニュースとなり、世界を揺るがしている現状を、ツイッターの生みの親はどう感じているのでしょうか。  ── ドーシーさんは、トランプ大統領の政策を支持していますか?  ドーシーさん:一般的には「ノー」です。移民政策に関しては、特にそうです。アメリカの移民を減らそう、または排除しようという考えには反対です。しかしリーダーの本音を直接聞くことは、内容がどんなことでも、とても大事だと思います。一人一人考え方も、伝え方も違いますから。私たちツイッターは、その内容がなんであれ、そうしたリーダーたちの声を、世の中に届けるマイクでありたい。  ── トランプ大統領がツイッターを強力なツールとして、どちらかというと国民を分断する、あるいは世界を分断する方向に進めていると感じる人が多いと思うが? ドーシーさん:人々を分断する考え方や、誰かがのけ者になる政策には強く反対します。いま地球上の人間は、環境問題のような共通の課題に直面しているわけですから、国の隔たりを越えて、みんなで協力すべきです。こういった場面でこそ、ツイッターは役に立つのです。ツイッターは私たちが一つの惑星に共存していることを再確認させてくれるツール。みんなが同じ状況下にあるわけですから、団結して同じ問題に立ち向かっていく必要があるのです』、なるほど。
・『ツイッターCEOが語る “つぶやき”の未来  インタビューの最後、ドーシー氏は、ツイッターが持つ新たな可能性について語りました。 ドーシーさん:私は楽観主義者です。人類の未来はとても明るいと考えていますし、未来に直面するであろう問題は、人々の手で解決できると考えています。そしてツイッターには、そのためのコミュニケーションの場となってほしい。人類が進化するためには、私たちが抱える課題について議論し、その問題が重要なのかそうではないのか、理解する必要があります。そうすれば、正しい方向にエネルギーを向けられます。私は、ツイッターは世界がよくなるための不可欠なツールだと思っているし、同時にそれが唯一のツールではないということもわかっています。私たちはベストを尽くしますし、ユーザーが世界をよくするために、ツイッターを利用して団結したいと考えているならば、その手助けをしたいし、支援していきたい。 ── ツイッターは、どんな意見にも開かれた場であるべきだ。そう語るドーシーさんは、自らの理想と現実のはざまで苦悩しているようにも見えました。社会の映し鏡となっている無数のつぶやき。それとどう向き合い、未来につなげていくのか。考え続けていきたいと思います』、ツイッターの今後の動きを注視していきたい。

次に、9月22日付け東洋経済オンライン「「中国人優遇」の偽ニュースはなぜ生まれたか 関空の中国人避難問題、一連の事実を検証」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/238795
・『9月19日に「東洋経済オンライン」に掲載した筆者の記事「大阪駐在の台湾外交官はなぜ死を選んだのか」では、台風21号によって一時閉鎖された関西国際空港での対応を巡り台湾で議論が巻き起こり、大阪に駐在していた台湾の外交官の自殺にまで至ってしまったことを伝えた。 この発端となったのが、「中国の領事館が関空にバスを派遣して中国人を救出し、優先的に中国人を避難させた」というSNSでの発信や大手台湾メディアでの報道だった。それが台湾で「なぜ駐日代表処(大使館に相当)は動かないのか」との議論に発展した。記事中ではこの発端となった情報をフェイクニュースとして扱った。 実際、記事を配信した19日には、東京にある台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(大使に相当)が記者会見を開き、フェイクニュースを見極めるように呼びかけている。一方で、同日に中国の駐大阪総領事館は中国人旅行者の避難に協力したとして、バス会社など協力した会社や団体を表彰した。 いったい真相はどうだったのか。経緯を振り返りながら、改めて検証してみたい。なお、一連の事実は関西エアポートやバス会社などへの取材に基づくもの。中国総領事館は「新華社通信」の報道が公式見解であるとして、取材には直接回答しなかった。新華社通信は「領事館が救出活動に協力した」と報じているが、その詳細に触れた記事は確認できなかった』、これに関しては、このブログでも9/12で「関空、露見した「国際空港」としての巨大欠点・・・」として、事実であるかのように取上げたので、ここにお詫びしたい。それにしても、大阪駐在の台湾外交官の自殺とはフェイクニュースの恐ろしさを、改めて印象づけた。
・『約700名の中国人旅行者が残された  9月4日、関空では台風21号の影響で大規模浸水被害が発生し、数千人の旅行者が空港内に取り残された。取り残された旅行者には中国人や台湾人など外国人旅行者も含まれていた。関空を運営する関西エアポートは約700名の中国人旅行者がいたとしている。 そこで中国領事館は関西エアポートに対して、関空にバスを派遣して中国人を救出したいと要請した。関西エアポートによると、自国民の救出を申し出たのは中国だけではなかったようだ。ただし、破損した連絡橋の通行を制限していることやさらなる混乱を招く恐れがあるとして、同社はこれらの申し出を辞退した。 とはいえ、外国人旅行者のなかで中国人の人数は最多。団体客も多く、言語疎通に問題が生じたケースもあり、中国領事館のサポート提案の受け入れを検討した。そして、関西エアポートと航空各社、中国領事館の3者間で旅客を避難させる際は中国人旅行者をまとめて島外に出すよう調整が行われた。 この調整を受け、中国領事館は関空の対岸にある泉佐野市内のショッピングモールに空港から避難した中国人旅行者を迎えるバスを派遣した。関西エアポートも旅行者を空港から避難させる際は中国人だけを別に振り分けて、領事館が手配したバスが待つショッピングモールにバスで輸送することにした。 5日、中国人旅行者を含めて取り残されたすべての旅行者の避難が開始された。この時に、一部の旅行者の間で誤解が生じ始めた。中国人旅行者を振り分けるために、中国人はパスポートの確認を受けてからバスに搭乗。この対応を受けて、中国人旅行者や周囲の旅行者のなかには「中国人だから優遇を受けている」「領事館が尽力したから優先的に避難できる」といった誤解が生じ、SNS上で流布され始めたのだ。 また、関空から避難する際に搭乗したバスがほかの旅行者が搭乗したバスと行き先が異なることや(ほかの旅行者は南海電鉄の泉佐野駅に送られた)、事前にSNSなどを通じ中国領事館の努力を知っていたことから、「中国人が乗ったバスは領事館が手配したもの」という誤解も発生した。 しかし実際に関空からショッピングモールまで中国人を乗せたバスは、関西エアポートが手配したバスだった。関西エアポートは「避難に用いられたバスは自社が手配したもので、バスの手配も関空による決定。中国領事館が手配したバスは乗り入れていない」と話す。19日に中国領事館に表彰された南海バスの広報担当者も、「要請は関西エアポートからのもので、中国領事館からではない」と認める』、関西エアポートが無差別の原則での対応したのは当然だが、誤解が生じないよう放送などで周知徹底させるべきだったろう。もっとも、そんな余裕はなかったのかも知れないが・・・。
・『動画が誤解を「補強」  なぜどちらが手配したバスか、詳細に書いたのには理由がある。今回、空港から中国人旅行者だけが優先的に避難できたかのような複数の動画がSNS上に出回ったからだ。 動画は避難が開始された早い段階でバスに搭乗できた中国人旅行者が撮影したようだ。中には、中国領事館の職員とされる人物がバス車内で避難活動に参画している映像もあった。 しかし、繰り返しになるが、空港からのバスは関空が手配したもの。空港へのアクセスが規制される中で、中国が手配したバスだけが特別に通行を許可されたわけではなかった。 また動画が撮影された時点で、すでに中国人旅行客以外の旅行客も別のバスで避難を開始していたと見られる。実際、関西エアポートの広報担当者は「中国人旅行者が優先的に早く出た事実はない」とする。同社は「すべての旅行者の輸送は5日の23時をもって完了した」とのリリースを出しているが、広報は「中国人以外の旅行者の避難が完全に終了したのは5日の23時30分で、中国人旅行者は6日の0時近くだった」と話す。 一部の旅行者に生じた誤解が動画によってさらに誤解が強調され、台湾メディアもそれを見て事実確認を行わず報道、広く流布されたと考えられる。 以上、結論を言えば、中国領事館が同胞である中国人旅行者を救出するために尽力したのは事実だ。他方で、中国領事館が手配したバスは関空まで乗り入れておらず、中国人旅行者が優先的に避難した事実もない。結局、台湾メディアは事実を確認せずに、中国人旅行者が「優先的に避難した」と伝えてしまった』、あのような大混乱のなかでは、正確な情報提供が如何に重要かを物語っている。
・『ファクトチェック組織も「誤り」と指摘  これらの誤解に基づくネット上の偽情報は関西エアポートなどの当事者に問い合わせ、事実確認を行えばフェイクニュースとして流れなかったはずである。しかし、多くの台湾メディアはそれを怠ってしまった可能性がある。台湾大手新聞社の記者は「人員も十分でなく、スピードで他社と競争する以上、ネット情報を事実確認せず流すしかない時は多々ある」と事実確認の取材が甘い現状を語る。 9月15日には誤った情報が広がるのを防ぐためにファクトチェックを行う「台湾ファクトチェックセンター」が、「中国領事館が関西空港にバスを派遣し、優先的に中国人旅客を救った」ことは「誤り」だと指摘した(https://tfc-taiwan.org.tw/articles/150)。 台湾ファクトチェックセンターには日本でファクトチェックの普及を目指すファクトチェックイニシアティブジャパン(FIJ)も協力。FIJで理事長を務める早稲田大学政治経済学術院の瀬川至朗教授は「旅行者の誤解や思い込みが積み重なって、ネット上で広がった真偽不明の情報をしっかり事実確認せずに報道してしまった台湾の報道機関の責任は重い」と話す。 関西エアポートへの取材や台湾ファクトチェックセンターの発表を基に、19日に配信した筆者の記事では一連の情報を「フェイクニュース」と断言した。ただ、中国領事館が中国人の救出に尽力したことは事実であり、その点で表現に曖昧さが出てしまったことも否めない。 メディアがいかにネット上の真偽不明の情報に向き合うか、改めて問われる一件だった』、その通りだ。

第三に、コミュニケーション・ストラテジストの岡本 純子氏が10月2日付け東洋経済オンラインに寄稿した「お騒がせリーダーがツイッターにハマる事情 「炎上」がマーケティングに使われている」を紹介しよう。
https://toyokeizai.net/articles/-/240064
・『新潮社の月刊誌「新潮45」をめぐる問題は休刊という形でいったんの幕引きが図られた。この騒動そのものの経緯や是非については、ほかの多くの論評にお任せするとして、今回は、企業の炎上商法とその落とし前のつけ方について少し考えてみたい。 これまで可視化されることのなかった多様な意見がネット上に表出し、クラスター(群集)化するようになり、どのような事象にも、共感する人、嫌悪感を示す人に分かれて対立軸を作るケースが目立つようになった。 自分の考え方に合った聞こえのよい情報のみを摂取していく「エコーチェンバー」(自分と同じ意見に満ちた閉じたコミュニティで、コミュニケーションを繰り返すことによって、自分の意見が増幅・強化されること)に身を置く人が増え、世論の分断化、二極化は世界中で広がっている』、「エコーチェンバー」とはピッタリの表現だ。
・『「無視されるより批判されるほうがまし」  星の数ほどの情報が氾濫する中で、耳目を集めるために、あえて、物議を醸す言動をする企業やセレブの、いわゆる「炎上商法」も珍しくなくなった。想定せずに炎上するケースもあるが、確信犯的に、摩擦を起こし、話題をさらうやり方は、「無視されるより批判されるほうがまし」と割り切れば、功を奏す場合も多くある。 その最たる例はアメリカのドナルド・トランプ大統領だ。これまでのどの大統領も許されなかったろう、暴言、品性のなさ、幼稚な言葉遣い、そして無謀な手法の数々。しかし、マスメディアからどんなにコテンパンにたたかれても、びくともせず、今でも40%を超える支持率を維持している。 慣れというのは恐ろしいもので、どんなにばかげた発言も、度重なれば見る者の既視感を増し、感覚がマヒしてしまうところもあるらしい。日本の政治家にも、たびたびの失言が「ああ、彼だから」と許されてしまう御仁もいる』、確かに慣れというのは恐ろしいものだ。
・『企業経営者の中にも、炎上やメディアからの攻撃をものともしないタイプが増えている。代表格はテスラのイーロン・マスク氏だろう。 マスク氏は、7月にタイの洞窟で遭難した少年たちを救ったダイバーを「小児性愛者だ」と侮辱したかと思うと、8月には「テスラ株を1株420ドルで非公開化することを検討中。資金は確保した」などと発言し、株式市場を大攪乱させながら、17日後には悪びれもせずに撤回した。 さらに同月のニューヨーク・タイムズのインタビューでは、ほとんど眠ることができていないことを涙ながらに語り、精神的に追い詰められていることをさらけ出したかと思えば、9月にはポッドキャスト(ネット上の音声番組)のインタビューで、大麻をくゆらせた。 そんな彼は批判的な報道が増えていることにいら立ち、5月に「メディアの信頼性を格付けするサイト『プラウダ』を立ち上げる」とぶち上げている。プラウダとは、ご存じのとおり、ソ連時代の共産党の機関紙の名前だ。このように、マスメディアとの徹底抗戦を恐れない手法はトランプと同様だ』、マスク氏は非公開化を巡る発言で米証券取引委員会(SEC)から会長職の退任と罰金を命じられたが、この程度では懲りないのではなかろうか。
・『「お騒がせリーダー」の武器  常人には理解できない謎の行動の数々は破天荒そのものだが、そんな彼と相似形の型破りさを発揮するのが、ZOZOTOWN(ゾゾタウン)の前澤友作社長だろう。芸能人との交際や高額な買い物も包み隠さず自慢し、多くの人のねたみを買いながらも、意に介することなく、その注目をPRの機会へと昇華する。 極め付きがイーロン・マスク率いるスペースX社が2023年以降に始める民間月旅行の初の搭乗者として名乗りを上げたことだ。あの発表の後の海外メディアの注目ぶりは驚異的で、日本人としては史上最大級の報道量を獲得し、あっという間に「世界のYusaku」へと名をとどろかせることになった。 ちなみに、同氏のツイッターのユーザー名@yousuck2020のYou suckとは「あんたってだめよね」という意味。自虐ネタも含めて360度さらけだすことをいとわないスタイルということだろう。用意周到な準備のうえで、マスクとの発表会で堂々とした英語プレゼンを披露するなど、耳目を集めることに長けた「パフォーマー型」のトップといえる。 こうした「お騒がせリーダー」の武器がソーシャルメディアだ。トランプ氏、マスク氏、前澤氏のTwitterのフォロワー数はそれぞれ、5470万、2270万、41万。こうした独自のチャンネルを通じて、大量に情報を発信すれば、メディアのフィルターなしに直接届けられるばかりでなく、マスメディアもその話題性についつい乗せられて、「プロパガンダ」の片棒をかついでしまう。いったん、巨大な「エコーチェンバー」を作り上げてしまえば、メディアがどうたたこうが、「無双状態」だ。 これだけ、世論の分断が進めば万人受けするコンテンツなど作れない。そう割り切って、あえて、論議を呼びそうな「炎上戦略」を選択する企業も出始めた。人種差別への抗議のため、試合前の国歌斉唱で起立せず、大バッシングを浴びたNFLの選手を広告に起用し、大バッシングを浴びたのがナイキだ。 アメリカの保守層は大激怒し、ナイキのスニーカーを燃やしてその動画をソーシャルに上げるなどボイコット運動にまで発展した。しかし、株価は一瞬下落したものの、持ち直し、売り上げも伸びているという。話題づくりは大いに成功したと言われている。 日本企業は不祥事を極度に恐れるが、実際、企業不祥事は、長期的に見れば企業価値を落とさないという研究もある。1993~2011年までにアメリカで発生したわいろ、詐欺、CEOのスキャンダルなど80件の企業不祥事を調べたところ、発生から1カ月以内に、6.5~9.5%株価が下落したものの、その後は競合などよりもいい業績を残す結果になったというのだ。不祥事から挽回しようとする過程で、改善策を施行し、「膿」を出すことができるというのが理由らしい』、アメリカでは不祥事を起こした企業の方が、競合などよりもいい業績を残す結果になった、というのは驚かされた。不祥事から挽回しようとの企業努力が奏功というのは、企業経営のダイナミックさを物語っているようだ。
・『最近、話題になった不祥事としては、顧客に無断で口座を開くなどの不正営業が問題視されたアメリカの銀行ウェルズ・ファーゴ、排ガス不正で「最悪の不祥事」といわれたドイツのフォルクスワーゲン、乗客の引きずり降ろし騒動で批判を浴びたアメリカのユナイテッド航空などがある。これらの企業は、どれも、今は何事もなかったかのように、“通常営業”を続けている。 もちろん、東芝などのような致命的な経営判断のミスや法に触れる事案につける薬はないが、多くの企業不祥事は想定されたほどのブランドイメージの毀損もなく、「のど元過ぎれば」というのも事実のようだ。 強固なブランドイメージと独自の「ファンコミュニティ」を形成しておけば、多少の批判は受けたとしても、大きなダメージはない。ナイキもそう踏んだ可能性もある。 そういった企業の動きに目を光らせるメディアと、取材を受ける側の企業との関係性にも変化が表れつつある』、なるほど。
・『「ノーコメント、ビジネス取材の死」  今年7月6日、アメリカの名門紙ワシントン・ポストのある記事がPR業界で話題になった。コラムニストのスティーブン・パールスタイン氏の記事で題名は「ノーコメント、ビジネス取材の死」。アメリカの多くの企業が、記者からの取材を受けたがらないケースが増えており、ウォール・ストリート・ジャーナルや『フォーチュン』、ニューヨーク・タイムズ紙など名だたるメディアのビジネス記者たちも「多くの企業が極めて、取材に非協力的だ」「敵意さえ感じる」と口をそろえる。 過去6カ月のさまざまな企業のコメントをチェックしてみたところ、TOYOTAを含む多くの会社が「コメントしない」、もしくはまったく返答をしなかったといい、企業とメディアの関係性の悪化を危惧する。 こうした企業の冷淡さの背景にあるのは、自分たちのサイトやソーシャルメディアを通じたコミュニケーションを重視し、いわゆるマスメディアを通じたPRの重要性が相対的に低下していることだ、とパールスタイン氏は分析する。 事実、アメリカ企業のPRにおけるメディアリレーションズの比重は下がり、ステークホルダーと直接、関係性を構築できるソーシャルメディアやブログ、自社サイトなどに大きくシフトしている』、かつてはマスメディアを通じたPRの重要性が低下したとは、驚かされた。
・『メディアへの信頼性が低下  トランプ大統領が多くのメディアを「フェイクニュース」と呼び、貶める中で、メディアへの信頼性も低下しており、企業や政治家などの命運に「マスメディア」が大きな影響力を握っていた時代とは流れが変わってきているといえるだろう。 こうしたグローバルの現状と比較すれば、日本の経済メディアは、企業との「もたれあい」のような関係性があり、日本企業のマスメディアへの信頼性、メディアリレーションズ重視の姿勢は顕著だ。 しかし、ことあるごとに「マスゴミ」「偏向報道」などと揶揄する声は大きくなっており、メディアの取材手法や報道内容に対するネガティブ論調が盛り上がりやすくなっている。情報チャンネルや価値観の多様化とともに、デファクトスタンダードとして見られていた「マスメディアの正義」に疑義を唱える層が拡大している  こうした文脈の中で、今回の新潮社の対応を考えると、最終的には「炎上商法」の過ちを認め、「休刊」という形をとったのは、「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」という「マスメディア的な正義」を貫く矜持を見せたということなのだろう。とはいえ、ことの経緯などについての十分な説明のないままに、手下を「切腹」させるような手法には違和感しか残らない。 世論の二極化・多極化が進むポスト真実時代に、自らを声高に「正義」と吹聴し、ハレーションを起こすやからが、跋扈(ばっこ)する。その主張をマスメディアがたたけばたたくほど、さらに注目を集めるという循環が繰り返される。「炎上上等」。そう割り切る者に対して、対抗するすべはなかなかないということなのだ』、本当に難しい時代になったものだ。
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