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日本の政治情勢(その65)(国民民主「連立政権入り報道」なぜこのタイミング…情報戦の背後に「麻生vs菅」の覇権争いか、「二階幹事長」が受け取った政策活動費は48億円 自民党内から冷たい視線を浴びるワケ、杉並区長・岸本聡子氏が取り組む“新しい政治”のカタチ「住民が行政 街づくりにかかわり続ける」、ガーシーへの国策捜査開始は「異物排除」が目的だった…突然「司法の総意」が襲った理由) [国内政治]

日本の政治情勢については、11月20日に取上げた。今日は、(その65)(国民民主「連立政権入り報道」なぜこのタイミング…情報戦の背後に「麻生vs菅」の覇権争いか、「二階幹事長」が受け取った政策活動費は48億円 自民党内から冷たい視線を浴びるワケ、杉並区長・岸本聡子氏が取り組む“新しい政治”のカタチ「住民が行政 街づくりにかかわり続ける」、ガーシーへの国策捜査開始は「異物排除」が目的だった…突然「司法の総意」が襲った理由)である。

先ずは、12月6日付け日刊ゲンダイ「国民民主「連立政権入り報道」なぜこのタイミング…情報戦の背後に「麻生vs菅」の覇権争いか」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/315446
・『2022年度第2次補正予算が成立した2日、降ってわいたように報道された新たな連立政権構想。国民民主党が自公連立政権に加わり、玉木代表が年明けにも入閣するというのだ。 報道の直後に岸田首相は「どこからそういった情報が出たのか知りませんが、(国民民主との連立は)私はまったく知りませんし、考えてはおりません」と否定。玉木代表もわざわざ会見を開いて「報道されたような事実はない」と言い、「今は野党の立場なので是々非々でやっていく」と話したが、「今は」そうでも、年明けにはどうなっているか分からない』、火のないところには煙は立たないと言われるように、さもありなんと思われるような何らかの事情がある筈だ。
・『与党の一翼に  実際、国民民主はすでに「ゆ党(注)」からも逸脱し、完全に与党の一翼として動いている。今年度の当初予算や補正予算にすべて賛成。旧統一教会(世界平和統一家庭連合)問題の被害者救済法案でも、他の野党が「ザル法」と批判する政府案を高く評価している。 「国民民主党との連立プランは、今夏の参院選以前から水面下で進んでいました。司令塔は麻生副総裁です。麻生さんの大宏池会構想の一環でもあるし、政権基盤を固め直すために、友好的な野党を取り込むのは岸田総理にとっても悪くない話です。3党連立というのはバランスがいいんですよ。連立を組む公明党にも必要以上に配慮しなくて済む。菅前総理や安倍派など、岸田総理にあまり協力的でない党内勢力に対する牽制にもなります」(自民党閣僚経験者)』、「司令塔は麻生副総裁です。麻生さんの大宏池会構想の一環でもある」、なるほど。公明党への強力な牽制にもなりそうだ。
(注)ゆ党:野党として対立するわけでもなく、与党と連立を組むほどでもない、中途半端な政策方針を掲げる政党を揶揄 (やゆ) した言葉(goo辞書)
・『政権側の目くらましか?  国民民主との連立は、支持率低迷に苦しむ岸田政権の打開策になるという見方がある一方、「なぜ、このタイミングで表に出たのか」といぶかしがる声もある。 「自民党内にも異論があるし、公明党は反発必至です。国民民主党内でも喜んで連立入りしそうなのは数人程度で、党分裂は避けられません。連合など支援団体との関係もあり、政権入りは簡単ではない。こういう話は、生煮えの段階で表に出れば潰されるのが常で、国民民主との連立をよく思わない勢力がリークした線は考えられます。あるいは、政権側が不都合なことを隠す目くらましに連立話をブチ上げた可能性もある。自民の一部では立憲民主党との連立構想が進んでいるという情報もあり、それぞれが勝手な動きをしているようにも見えます。官邸がグリップできているのか疑問です」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)) 国民民主との連立報道が永田町を駆け巡った2日の夜、茂木幹事長は日本維新の会の馬場代表と会食。自民側からは梶山幹事長代行と高木国対委員長、維新側は藤田幹事長と遠藤国対委員長が同席したという。 「安倍政権、菅政権で友好的だった維新は、岸田政権に批判的で、国会では立憲民主党と連携している。政権が弱体化している現状では、維新との良好な関係を取り戻して野党を分断する必要がある。維新と親密な菅さんの復権にクギを刺す狙いもあるでしょう」(自民党関係者) 自民が野党との個別交渉に蠢いている裏には、麻生氏と菅氏の覇権争いがあるということか。自民党内の政局に利用されるだけの野党では、どうしようもない』、「国民民主党内でも喜んで連立入りしそうなのは数人程度で、党分裂は避けられません。連合など支援団体との関係もあり、政権入りは簡単ではない。こういう話は、生煮えの段階で表に出れば潰されるのが常で、国民民主との連立をよく思わない勢力がリークした線は考えられます」、「「安倍政権、菅政権で友好的だった維新は、岸田政権に批判的で、国会では立憲民主党と連携している。政権が弱体化している現状では、維新との良好な関係を取り戻して野党を分断する必要がある。維新と親密な菅さんの復権にクギを刺す狙いもあるでしょう」、「維新は、岸田政権に批判的」、とは初めて知った。「自民党内の政局に利用されるだけの野党では、どうしようもない」、その通りで情けない限りだ。

次に、12月6日付けデイリー新潮「「二階幹事長」が受け取った政策活動費は48億円 自民党内から冷たい視線を浴びるワケ」を紹介しよう。
https://www.dailyshincho.jp/article/2022/12060601/?all=1
・『5年間で50億円など、庶民には想像もつかない額だ──朝日新聞の調査報道が話題を呼んでいる。同紙電子版は11月26日、「使途公表不要の政策活動費、20年で456億円 二階氏には50億円」の記事を配信した。担当記者が言う。 実は歴代最長の約5年にわたって幹事長を務めた 「『政策活動費』は政党が政治家に『使い道を明らかにしなくてもいい政治資金』として渡しています。与野党とも多額のカネが動き、東京(中日)新聞は21年8月、自民党、国民民主党、日本維新の会、社民党、れいわ新選組の5党が19年、政策活動費や組織活動費の名目で党幹部ら30人に総額約22億円を渡していたことを明らかにしました(註)」 朝日新聞の調査では、政治家個人に巨額のカネが手渡されていた実態が明らかにされた。 《議員では、二階氏が最も多額となる計約50億6千万円を受け取っていた。うち約47億7千万円は幹事長時代(16年8月~21年9月)に計160回にわたって支払われ、1回あたり30万~7210万円だった》 《次いで谷垣禎一元総裁が23億1千万円、安倍晋三元首相が20億5千万円と多く、いずれも幹事長在任時期に集中していた》 TBSも独自調査を行い、その結果を11月29日放送のBS-TBS「報道1930」(平日・19:30)で報じた。番組はTBS NEWS DIGでも「『「政策活動費」の見えない使い道 岸田総理 終盤国会の舞台裏』【11月29日(火)報道1930】」のタイトルで配信されている』、幹事長の特権で自由に使える「政策活動費や組織活動費の名目」で渡されるカネが、二階氏には「約47億7千万円」とは、幹事長在任が長かったこともあるにせよ、結構な身分だ。
・『首相は会長、幹事長は社長  「朝日新聞の調査で、政策活動費は党の幹事長に集中していることが分かりました。そこでTBSは、21年の1年間、自民党の幹事長に政策活動費がいくら渡っていたかを調べたのです。それによると、同年10月1日まで幹事長だった二階俊博氏(83)には4億3910万円。10月2日から11月3日まで幹事長だった甘利明氏(73)には3億8000万円、11月4日に就任した現幹事長の茂木敏充氏(67)には12月末までに2億4520万円が渡っていました」(同・記者) なぜ「使途を明らかにしなくていいカネ」が幹事長に集中して渡されるのか、そもそも幹事長とはどんな仕事をしているのか、政治アナリストの伊藤惇夫氏に取材を依頼した。 「与党である自民党に限った説明になりますが、本来は自民党総裁が党のトップです。しかし自民党総裁は、一般的に首相を務めます。大手企業にたとえると、会長が経団連会長に就任したため財界活動に忙殺されるという状況に似ているでしょう。そのため社長である幹事長が、自民党という会社の実務全般を取り仕切るわけです」 言うまでもなく、企業の使命は収益の最大化だ。政党の場合は議席の獲得になる。幹事長にとって最大の仕事は、選挙を仕切り、勝利を収めることだ』、「首相は会長、幹事長は社長」、なるほど上手い喩えだ。
・『首相と幹事長の人間関係  「自民党の幹事長は、選挙資金や候補の公認権を手中に収めます。絶大な権力であることは言うまでもありません。衆院選や参院選で勝利を収めれば、手柄は幹事長が独占します。敗北の責任を取るのも幹事長です。ただ、時の首相と幹事長の人間関係は、様々なパターンがあるので注意が必要でしょう」(同・伊藤氏) 例えば、小泉純一郎氏(80)が首相だった際に幹事長を務めた武部勤氏(81)が、「偉大なるイエスマン」を自称していたのは有名だ。 「先のたとえを用いると、武部社長は小泉会長に絶対服従だったわけです。現首相の岸田文雄さん(65)は、幹事長である茂木さんを立てています。安倍晋三さん(1954~2022)と二階さんは微妙な力関係が働いており、いわば“戦略的互恵関係”とでも言うべきものでした。本来は相いれない会長と社長だけれど、互いが互いを利用するような関係でした」(同・伊藤氏) 選挙資金は表に出せるカネもあれば、表に出せないカネもある。こうした“裏金”の使い道も多岐にわたるという』、「自民党の幹事長は、選挙資金や候補の公認権を手中に収めます。絶大な権力であることは言うまでもありません。衆院選や参院選で勝利を収めれば、手柄は幹事長が独占します。敗北の責任を取るのも幹事長です」、「ただ、時の首相と幹事長の人間関係は、様々なパターンがあるので注意が必要でしょう」、なるほど。
・『二階幹事長の机  「どんな政党でも、基本的には領収書のあるカネしか出せません。ただし、有権者には許しがたいことでしょうが、選挙などでは表に出せないカネを必要としているのも事実です。例えば、あと少しで当選するAさんという候補者がいます。一方のBさんは落選確実です。幹事長が表立ってAさんに追加の選挙資金を渡すと、Bさんは『自分にくれなかったから落選した』と言い出すでしょう。そこで幹事長は、こっそりとAさんに、『あと少しで当選だ。このカネを使え』と裏で手渡すわけです」(同・伊藤氏) 首相と幹事長の関係も様々なパターンがあるように、幹事長の“カネの使い方”も人それぞれだという。 「具体的な名前は差し控えますが、私が自民党本部に勤務していた時、様々な幹事長を間近で見てきました。選挙用だけという“綺麗な”使い方をする幹事長もいれば、公私混同が見受けられる幹事長もいました」(同・伊藤氏) 実際、二階氏が幹事長だった際、カネの使い先に疑問の声が上がったことがあったという。ベテランの政治記者が言う。 「幹事長室の机の上に、二階派の議員が飲み食いした請求書が置いてあったのを見たという自民党議員がいました。政務調査費が使途を明らかにしなくていいことを悪用し、二階派議員の飲み食いにも使われたというわけです。政策活動費が突出して多いことにも驚きはないですね。とにかく幹事長時代の二階氏は金遣いが荒いという話をよく聞きました」』、「幹事長時代の二階氏は金遣いが荒いという話をよく聞きました」、「二階派議員の飲み食いにも使われた」、酷い話だ。
・『透明化が急務  前出の伊藤氏も「さもありなん、という話だと思います」と頷く。 「二階派と言えば、自民党で最も古い体質が残っていることで有名です。二階派に入れば、親分がカネの面倒は絶対に見てくれます。ポストも確保してくれます。その代わり、親分の言うことには絶対服従です。かつて中選挙区制の時代ではよく見られた光景ですが、小選挙区制で同じことを続けているのには驚かされます」 いずれにしても、有権者にとって「政策活動費」は看過できない問題であるのは言うまでもない。 「改革の第一歩は、使途の透明化です。アメリカの大統領選は巨額の選挙資金が動きますが、透明性も担保されています。日本の国会議員は『選挙にはカネがいる』と口癖のように弁解しますが、ならば実態を開示すべきでしょう。それで有権者の理解が得られれば問題ありませんし、有権者が怒るのなら選挙制度を改めるべきではないでしょうか」(同・伊藤氏) 註:5党、幹部に22億円支出 「政策活動費」など名目、使途報告不要(中日新聞・電子版:2021年8月31日)』、「日本の国会議員は『選挙にはカネがいる』と口癖のように弁解しますが、ならば実態を開示すべきでしょう。それで有権者の理解が得られれば問題ありませんし、有権者が怒るのなら選挙制度を改めるべきではないでしょうか」、同感である。

第三に、12月26日付け日刊ゲンダイ「杉並区長・岸本聡子氏が取り組む“新しい政治”のカタチ「住民が行政、街づくりにかかわり続ける」」を紹介しよう。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/316322
・『今年6月の杉並区長選で、4選を目指した現職を187票差で制した。区政刷新を求める市民団体の要請で公共政策研究者から転身。同区初となる女性区長が掲げるのは、住民主導型の区政だ。今月9日に開かれた市民団体主催の「ローカル・イニシアチブ・ミーティング」では、来春の統一地方選に向け、志を共にする都内の首長や地方議員、立候補予定者との連携で合意。地方自治から政治を変えるビジョンとは何か。ざっくばらんに聞いた(Qは聞き手の質問、Aは岸本氏の回答)。 Q:区長就任から半年が経ちました。 A:日々新しい課題や気付きがあります。就任以来、区内の児童館や学校などの再編や、西荻窪と高円寺で進んでいる道路計画について、住民と対話集会や説明会を繰り返してきました。すべての会に参加しているので大変ですが、住民との対話が私にとって最も大切な仕事だと思っています』、「今年6月の杉並区長選」では自公がバックアップした現職の田中良氏(61)が、野党統一候補の岸本聡子氏(47)に約190票差で敗れた。昨年の衆院選で落選した石原伸晃・自民党元幹事長の地盤。田中区長と伸晃氏は蜜月関係だけに、「敗因はノブテルの呪いか」なんて声も上がっている。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/307069
・『保育民営化で見えた国の政策誘導  Q:区政において公共政策研究のプロとして積んだ経験が生かされている? A:公共政策を行政の外側から研究して見える問題点と、内側から見える問題点は異なります。例えば、保育園の民営化問題。水道などと同様、保育園もコモンズ(公共財)のひとつであるにもかかわらず、民営化が進んでいます。保育需要の逼迫や待機児童問題は何年も前から全国的に横たわってきたのに、民間事業者にお願いして急いで対策しなくてはいけない状態まで手をこまねいていたことが問題です。共働き世帯が増えるなど、生活様式の変化に対応しきれなかったのです。 労働集約的であり、決して儲かる産業ではない保育事業を民営化したことによって、労働条件の悪化や保育の質が低下する可能性が高まります。民営の場合、収益やコスト削減を優先して、非正規や非常勤の若い職員に頼らざるを得なくなってしまう。つまり、経験や技能の継承が難しくなってしまうのです。しかし、保育園の運営は民営でも公営でも、かかる費用は基本的に変わりません。ほとんどが施設維持費や人件費です。 だったら、同じ施設を使って保育職員を区職員として雇用し、区がきちんと人件費を払っていけばよい。それにもかかわらず、民営化が進んでいるのは、民営化をすれば、国から補助が出るからです。本当に国が待機児童ゼロを目指すのであれば、民営だろうが公営だろうが、同じ額の補助金を出せばいいのに、国は保育分野にまで民営化の手法を持ち込みたい。このような国の政策誘導は、行政の内側にいなかったら見えてこなかっただろうと思います。 Q:収益性を優先する民間の論理は、保育事業になじまない。 A:保育士さんの雇用の安定や保育の質の維持は、公営でも改善できるはずです。「民」に委ねるのではなく、「公」を良くしていく。これが私の研究テーマでもあった「公の民主化」です。公を良くしていくためには、積極的に情報を公開し、いろんな意見を吸い上げていくことが重要です。公の改善はいくらでも可能なのに、保育園を民営化して公から民にオーナーシップを変えてしまうと、公共政策の及ぶ範囲が著しく減ってしまいます。地域社会や保育士さん、子どもたちにとって何が最善なのか、民営化ありきではなく、立ち止まって検証するべきです』、「民営化が進んでいるのは、民営化をすれば、国から補助が出るからです。本当に国が待機児童ゼロを目指すのであれば、民営だろうが公営だろうが、同じ額の補助金を出せばいいのに、国は保育分野にまで民営化の手法を持ち込みたい」、「保育園を民営化して公から民にオーナーシップを変えてしまうと、公共政策の及ぶ範囲が著しく減ってしまいます。地域社会や保育士さん、子どもたちにとって何が最善なのか、民営化ありきではなく、立ち止まって検証するべきです」、その通りだ。
・『政治の優先順位を変え「ケア中心」に  Q:保育士や福祉士など、誰かをケアする側の職業において、待遇の悪さが目立ちます。 A:問題は、国や自治体が社会的なビジョンをきちんと描けているのかどうか。私が言い続けているひとつのビジョンが、脱炭素化社会はケア社会であるということ。これから先、化石燃料を使い、二酸化炭素を排出するような生産や輸送、仕事などは減っていかざるを得ません。時代の要請です。 その一方、どう考えても、ケアの仕事は増えていく。ニーズも多様化しています。発達障害や引きこもりの子に丁寧に寄り添う専門職が必要ですし、認知症の高齢者が患者として収容されるのではなく、のびのびと生活できる環境づくりも大事。政治家は、そういうケア社会のビジョンを持たなければいけないと思います。ケアする側として働く若い世代が、仕事に誇りを持ち、専門性を持って続けられるようにしなければなりません。 そのためには、政治の優先順位を変える必要があります。脱炭素化社会に向け、政治の優先順位をケア中心に変えて、ケアする側にお金が払われるような社会にする。人の命を中心にして政治の優先順位を変えることが「ミュニシパリズム(注)」の根幹です。 Q:岸田政権は防衛増税を推し進める一方、子ども予算倍増の財源確保を先送りしました。 A:「命の政治」とは何かを考えなければいけません。だからこそ、民主主義の最高の練習場である地方自治が大切なのです。結局、住民の命を最後に守るのは、防災も含め自治体です。地域単位から政治の順位を変えていき、首長として国のアジェンダに物申していきたいですね。 *この記事の関連【動画】もご覧いただけます。 (岸本聡子氏の略歴はリンク先参照)』、「政治の優先順位を変え「ケア中心」に」、大賛成だ
(注)ミュニシパリズム:地域主義。アルゼンチン、スペイン、イタリアなどから広がり、フランス、東欧でも勢いをつけている(トランスナショナル研究所研究員 岸本聡子)

第四に、12月29日付け現代ビジネスが掲載したジャーナリストの伊藤 博敏氏による「ガーシーへの国策捜査開始は「異物排除」が目的だった…突然「司法の総意」が襲った理由」を紹介しよう。
https://gendai.media/articles/-/104167?imp=0
・『すでに検察への根回しは済んでいる  警視庁捜査2課が、NHK党のガーシー(本名・東谷義和)参議院議員(51歳)に、任意の事情聴取に応ずるよう要請していたことが判明した。 ガーシー氏は暴露系ユーチューバーとして、歯に衣着せぬ語り口が受けていたものの、「ガーシーch」というYouTubeを始めた今年2月から過激過ぎる内容のためにBAN(凍結)される今年8月までの間に、攻撃対象とした複数の著名人が刑事告訴し、それを受理した捜査2課が出頭を求めた。 通常の捜査なら、「被害者がいて告訴がなされ、法に抵触する可能性が高いから当局として着手した」という流れである』、「捜査2課が出頭を求めた」、といっても、ドバイから帰国する気はあるのだろうか。
・『オンラインサロン「GASYLE」を通じての暴露は続く  だが、ガーシー氏には国会議員という身分があり、国会会期中なら逮捕されないという不逮捕特権もある。さらにSNS時代を象徴する政治家という「立ち位置」があり、今後の選挙や政治の在り方に影響を及ぼすという意味で、捜査着手には高度な政治判断も求められた。 こうした「政治絡みの案件」に詳しい検察OB弁護士が解説する。 「国会議員を捜査するんだから検察への根回しは済んでいる。三木谷(浩史・楽天社長)や木原(誠二・内閣官房副長官)といった有力者も攻撃対象としていたから、内閣官房に連絡もしているだろう。ガーシー当選がある種の社会現象だということを考えれば、その捜査には慎重でなければならない。本格着手した段階で国策捜査となる」 本人が著書の『死なばもろとも』(幻冬舎)で明かしているように、ガーシー氏は昨年12月17日、ポケットに110円しかない状態で片道の航空チケットを購入してアラブ首長国連邦のドバイに出国した。 “逃亡”の理由は単純で、ガーシー氏は闇カジノなど違法賭博にハマって3億円以上の借金を抱えたうえ、韓国人気アイドルBTSに会わせるという名目で詐欺を働き、被害者が警察に相談しており、捜査が迫っていた。 〈逮捕したくてもできんように、ガラ(身柄)をかわそう。逃げるんや。それもうんと遠いところへ〉(『死なばもろとも』) 今は、被害弁済が済み、詐欺事件として捜査されているわけではない。しかし、無一文からの出国から約半年で国会議員となり、そのまた半年後に「国策捜査」を受ける立場となった。その鮮やか過ぎる変化に、われわれは時代を重ね合わせるべきだろう』、これまで「詐欺」などしたが、「今は、被害弁済が済み、詐欺事件として捜査されているわけではない」、「無一文からの出国から約半年で国会議員となり、そのまた半年後に「国策捜査」を受ける立場となった」、ずいぶん大きなスイングだ。
・『若年層の不満が後押し  ガーシー人気は爆発的だった。日本では女性を芸能人などにアテンド(世話)することで人脈を築いていただけに、そこで得た情報をSNSで発信すると、過激な内幕と関西弁の速射砲のような語り口が受け、アッという間に登録者数が100万人を突破するユーチューバーとなった。 その人気をもとに今年7月の参院選に立候補すると、参院比例区で約28万8000人もの有権者が投票用紙に「ガーシー」と書き、当選した。 ガーシー氏が証明したのは、新聞・テレビといったマスメディアに採り上げられることなく一般には無名でも、そうしたマスメディアの情報に依拠しないSNS層の人気を得れば国会議員にもなれることだ。 同時にそれは、65歳以上の年金世代が有権者の4割に達し、その老人世代が高い投票率で政治の方向性を決めることへの若年層の不満の“ハケ口”にも見えた。 常識から考えれば、ガーシー氏は議会制民主主義の「異物」である。 詐欺事件捜査への恐れから、ガーシー氏は日本に帰国しないと選挙期間中から「宣言」していた。実際、10月に入って始まった臨時国会には登院しなかった。 国会に出席しないで海外に在住する国会議員──。議会で討議し、法律を作り、税金の配分(予算)を決める役割を果さないという意味で、国会議員とはいえまい。 同様に、NHKのスクランブル化(受信料を支払う人だけが見る)によって強制徴収の被害者をなくすことを党の最大公約に掲げるNHK党もまた、ワンイシュー(ひとつの論点)を目標にする特異な政党である。 「NHKをぶっ壊す!」というキャッチフレーズと、青と黄色のウクライナカラーのスーツを身にまとった立花孝志党首の派手なパフォーマンスで知られるものの、マスメディアに採り上げられないミニ政党(ガーシーと合わせ参院議員が2人)の悲しさで、NHK問題以外に「国政で何を果したいのか」という具体的イメージが伝わってこない。 だが、ガーシー議員の誕生という事態を含め、時代は確実に変わっている。政党要件を満たしてはいるものの、マスメディアが相手にしないれいわ新選組、参政党、そしてNHK党は、ほぼSNSの拡散だけで3党合わせて約10%の得票率を得た。既存の政治の在り方と、そこに依拠した報道に批判的な層が、着実に増えている。 それゆえ国家秩序の側が行う「異物排除」は、簡単には進まなくなった』、「ほぼSNSの拡散だけで3党合わせて約10%の得票率を得た。既存の政治の在り方と、そこに依拠した報道に批判的な層が、着実に増えている。 それゆえ国家秩序の側が行う「異物排除」は、簡単には進まなくなった」、確かに「SNS」時代の選挙は難しいものだ。
・『「逮捕も当然」の機運を醸成するために  「ガーシー捜査報道」は、12月27日、「独占」と銘打った『読売新聞』のスクープによって始まった。 捜査主体は警視庁だが、前述の検察OBの弁にあるように検察の了解を得た国会議員捜査である以上、従来の政治家狙いの「特捜部案件」と同様に、捜査当局とマスメディアが一体となってガーシー議員の「負」を、あるいは場合によってはNHK党の「負」まで暴き出し、「逮捕も当然」という機運を醸成してのものになるハズだ。 だが、SNS時代はその「閉じられた行程」を許さない。立花氏は、報道の直後に記者会見を決め、27日午後1時から会見を開き、しかもそれをネットで同時配信し、後でも再生できるようにした。 会見の様子は、通常、マスメディアを通じ、切り取られて報じられるが、1時間に及ぶ会見のなかで、立花氏は「芸能界、政治家、カネ持ち(芸能界や政治家のスポンサーとなる企業家)のトライアングルに対して、メディアは異議を突きつけられない。そこにSNSを通じて切り込むのがガーシーの役割。それを28万8000人の選挙民は認めた」と、ガーシー氏の存在意義を訴えた。 警視庁の不可解な対応は、ガーシー氏の“知り合い”である高橋裕樹弁護士が持つYouTubeチャンネル「リーガルチェックちゃんねる」によっても暴かれた。 読売報道では「弁護士を通じて任意聴取への協力を求めた」となっていたが、高橋氏はYouTubeのなかで、詐欺事件の際は「弁護人選任届け出」を提出していたので弁護人だが、今、問われている脅迫や名誉毀損については弁護人として依頼を受けているわけでもなく、「あなた方は、単なる“知り合い”に連絡しているだけ」と、しつこくガーシー氏への“仲介”を求めた警視庁捜査2課の担当者に伝えたという。 立花氏や高橋氏の対応で判明するのは、「国会に出ない国会議員を許していいのか」という世論を背にした捜査当局の「手順を踏んで異物を排除したい」という意志である。 だが、SNS選挙の浸透で政治の在り方が変わり始めた今、同じ追い詰め方が通用するものかどうか。 ワンイシューのNHK党も、政治家女子48党の立ち上げに見られるように、ワンイシューの政党を国政政党NHK党(この党名も変える)の下に幾つもぶら下げる諸派党構想で若い世代の支持を得て、老年層が支配する政治を変えようとしている。 「政治家ガーシー誕生」は、善くも悪しくも時代の流れだった。現段階で被害者が特定できないため“悪質”さを計りようもないが、「投票」という民意で選ばれた政治家を、従来の価値観で「異物」と捉え、国策として排除する動きがあるなら、やはり慎重であるべきだと言わざるを得ない』、「「投票」という民意で選ばれた政治家を、従来の価値観で「異物」と捉え、国策として排除する動きがあるなら、やはり慎重であるべきだと言わざるを得ない」、同感である。 
タグ:(その65)(国民民主「連立政権入り報道」なぜこのタイミング…情報戦の背後に「麻生vs菅」の覇権争いか、「二階幹事長」が受け取った政策活動費は48億円 自民党内から冷たい視線を浴びるワケ、杉並区長・岸本聡子氏が取り組む“新しい政治”のカタチ「住民が行政 街づくりにかかわり続ける」、ガーシーへの国策捜査開始は「異物排除」が目的だった…突然「司法の総意」が襲った理由) 日本の政治情勢 日刊ゲンダイ「国民民主「連立政権入り報道」なぜこのタイミング…情報戦の背後に「麻生vs菅」の覇権争いか」 火のないところには煙は立たないと言われるように、さもありなんと思われるような何らかの事情がある筈だ。 「司令塔は麻生副総裁です。麻生さんの大宏池会構想の一環でもある」、なるほど。公明党への強力な牽制にもなりそうだ。 (注)ゆ党:野党として対立するわけでもなく、与党と連立を組むほどでもない、中途半端な政策方針を掲げる政党を揶揄 (やゆ) した言葉(goo辞書) 「国民民主党内でも喜んで連立入りしそうなのは数人程度で、党分裂は避けられません。連合など支援団体との関係もあり、政権入りは簡単ではない。こういう話は、生煮えの段階で表に出れば潰されるのが常で、国民民主との連立をよく思わない勢力がリークした線は考えられます」、 「「安倍政権、菅政権で友好的だった維新は、岸田政権に批判的で、国会では立憲民主党と連携している。政権が弱体化している現状では、維新との良好な関係を取り戻して野党を分断する必要がある。維新と親密な菅さんの復権にクギを刺す狙いもあるでしょう」、「維新は、岸田政権に批判的」、とは初めて知った。「自民党内の政局に利用されるだけの野党では、どうしようもない」、その通りで情けない限りだ。 デイリー新潮「「二階幹事長」が受け取った政策活動費は48億円 自民党内から冷たい視線を浴びるワケ」 幹事長の特権で自由に使える「政策活動費や組織活動費の名目」で渡されるカネが、二階氏には「約47億7千万円」とは、幹事長在任が長かったこともあるにせよ、結構な身分だ。 「首相は会長、幹事長は社長」、なるほど上手い喩えだ。 「自民党の幹事長は、選挙資金や候補の公認権を手中に収めます。絶大な権力であることは言うまでもありません。衆院選や参院選で勝利を収めれば、手柄は幹事長が独占します。敗北の責任を取るのも幹事長です」、「ただ、時の首相と幹事長の人間関係は、様々なパターンがあるので注意が必要でしょう」、なるほど。 「幹事長時代の二階氏は金遣いが荒いという話をよく聞きました」、「二階派議員の飲み食いにも使われた」、酷い話だ。 「日本の国会議員は『選挙にはカネがいる』と口癖のように弁解しますが、ならば実態を開示すべきでしょう。それで有権者の理解が得られれば問題ありませんし、有権者が怒るのなら選挙制度を改めるべきではないでしょうか」、同感である。 日刊ゲンダイ「杉並区長・岸本聡子氏が取り組む“新しい政治”のカタチ「住民が行政、街づくりにかかわり続ける」」 「今年6月の杉並区長選」では自公がバックアップした現職の田中良氏(61)が、野党統一候補の岸本聡子氏(47)に約190票差で敗れた。昨年の衆院選で落選した石原伸晃・自民党元幹事長の地盤。田中区長と伸晃氏は蜜月関係だけに、「敗因はノブテルの呪いか」なんて声も上がっている。 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/307069 「民営化が進んでいるのは、民営化をすれば、国から補助が出るからです。本当に国が待機児童ゼロを目指すのであれば、民営だろうが公営だろうが、同じ額の補助金を出せばいいのに、国は保育分野にまで民営化の手法を持ち込みたい」、「保育園を民営化して公から民にオーナーシップを変えてしまうと、公共政策の及ぶ範囲が著しく減ってしまいます。地域社会や保育士さん、子どもたちにとって何が最善なのか、民営化ありきではなく、立ち止まって検証するべきです」、その通りだ。 「政治の優先順位を変え「ケア中心」に」、大賛成だ (注)ミュニシパリズム:地域主義。アルゼンチン、スペイン、イタリアなどから広がり、フランス、東欧でも勢いをつけている(トランスナショナル研究所研究員 岸本聡子) 現代ビジネス 伊藤 博敏氏による「ガーシーへの国策捜査開始は「異物排除」が目的だった…突然「司法の総意」が襲った理由」 「捜査2課が出頭を求めた」、といっても、ドバイから帰国する気はあるのだろうか。 これまで「詐欺」などしたが、「今は、被害弁済が済み、詐欺事件として捜査されているわけではない」、「無一文からの出国から約半年で国会議員となり、そのまた半年後に「国策捜査」を受ける立場となった」、ずいぶん大きなスイングだ。 「ほぼSNSの拡散だけで3党合わせて約10%の得票率を得た。既存の政治の在り方と、そこに依拠した報道に批判的な層が、着実に増えている。 それゆえ国家秩序の側が行う「異物排除」は、簡単には進まなくなった」、確かに「SNS」時代の選挙は難しいものだ。 「「投票」という民意で選ばれた政治家を、従来の価値観で「異物」と捉え、国策として排除する動きがあるなら、やはり慎重であるべきだと言わざるを得ない」、同感である。
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